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22日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で反発、海運と鉄鋼・非鉄の上げ目立つ(訂正)

注目トピックス 外国株
22日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比133.42ポイント(0.47%)高の28755.34ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が50.60ポイント(0.46%)高の10939.12ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は1545億2200万香港ドルとなっている(21日は1543億5400万香港ドル)。


内外の景気期待が相場を支える流れ。米国では新型コロナウイルスワクチンの接種ペースが加速し、経済活動の正常化が早まると期待されている。中国でも同様に、ワクチン接種が本格化する状況だ。また、香港メディアは22日、「香港食物衛生局の陳肇始・局長は、中国広東省との間で通関の再開を検討している」と報道。域内経済の回復も見込まれた。ただ、上値は重い。主要な中国企業の決算報告が本格化する中、内容を見極めたいとするスタンスも漂っている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.5%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)とスポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)がそろって3.3%高と上げが目立っている。安踏株は昨日、「筆頭株主が保有株の一部を売却する」と伝わり、7.7%安と急落していた。


セクター別では、海運が高い。中遠海運HD(1919/HK)が9.1%、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が8.9%、太平洋航運集団(2343/HK)が8.0%ずつ値を上げた。海運市況高が追い風。なかでも、国際的な海上運賃の指標となるバルチック海運指数(BDI)は今月に入り上昇基調を強め、足元で昨年2019年9月以来の高水準を切り上げている。


鉄鋼・非鉄セクターも急伸。中国東方集団HD(581/HK)が12.8%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が9.8%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が6.1%高、鞍鋼(347/HK)が5.2%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が13.5%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.4%高、江西銅業(358/HK)が3.8%高で引けた。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、銅やアルミ、鉄筋など主要産品の先物価格が軒並み上昇している。「カーボンニュートラル」を目指す中国では、当局が生産管理を厳格化。増産の取り締まりによる市況引き締まりが意識されている。


半面、自動車セクターはさえない。長城汽車(2333/HK)が12.7%安、東風汽車集団(489/HK)が1.9%安、吉利汽車HD(175/HK)が1.8%安、広州汽車集団(2238/HK)が1.7%安と値を下げている。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車が公表した四半期決算では、前年同期の赤字から黒字に転換したものの、計上した利益は予想に届かなかった。


一方、本土市場は小幅ながら3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.23%安の3465.11ポイントで取引を終了した。銀行株が下げを主導。消費関連株、空運株、保険株、エネルギー株、医薬品株なども売られた。半面、鉄鋼や非鉄の素材株は高い。ハイテク株、証券株、不動産株も買われた。

亜州リサーチ(株)




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