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27日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で3日ぶり反落、半導体セクターは急伸

注目トピックス 外国株
27日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比52.81ポイント(0.18%)安の29113.20ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が7.23ポイント(0.07%)安の10848.35ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は2505億200万香港ドル。本日はMSCI指数の入れ替えがあるため、引け間際に商いが膨らんだ(26日は1642億9600万香港ドル)。


売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は前日まで急ピッチに上昇し、足もとでは約1カ月ぶりに心理的節目の29000ポイント台を回復していた。もっとも、下値は限定的。新型コロナウイルスのワクチン接種が中国本土や米国などで進む中、経済活動の早期正常化期待が続いている。人民元相場の先高観も強まる状況。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3日連続で元高方向に設定した。上海外国為替市場でも今種に入り元高が加速し、約3年ぶりの水準で推移している。香港の各指数は、引けにかけて下げ幅を縮小させた。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、本土大手行の中国銀行(3988/HK)が7.6%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が2.8%安、インターネットサービス大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.0%安と下げが目立った。テンセントについては、当局がフィンテック分野やプラットフォーマーを対象とした監督強化が嫌気されている。


セクター別では、本土と香港の銀行が安い。上記した中国銀行のほか、招商銀行(3968/HK)と中信銀行(CITICバンク:998/HK)がそろって1.6%、東亜銀行(23/HK)が2.8%、中銀香港(2388/HK)が1.6%ずつ下落した。


中国不動産セクターの一角もさえない。中国恒大集団(3333/HK)が2.5%安、碧桂園HD(2007/HK)が1.6%安、龍湖集団HD(960/HK)が1.3%安で引けた。中国恒大集団に関しては、規制当局が調査に入ったと伝わったことを売り材料視している。報道によれば、恒大集団が筆頭株主となっている盛京銀行(ションジンバンク:2066/HK)との間で、不正な取引が行われた可能性があるようだ(盛京銀株は0.6%高)。


半面、半導体セクターは高い。晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が17.4%、華虹半導体(1347/HK)が8.0%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.2%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.5%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が4.1%ずつ上昇した。世界的な半導体不足が警戒される中で、メーカー各社が注目される。半導体生産能力で世界をリードする台湾では、新型コロナウイルス感染が拡大したことを受け、各種の行動規制が強化された。工場操業に影響が及んだ場合、生産能力がひっ迫すると懸念されている。


海運セクターもしっかり。東方海外(316/HK)が3.9%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.6%高、太平洋航運集団(2343/HK)が2.2%高、海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が2.1%高で取引を終えた。


一方、本土市場は4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%高の3608.85ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。不動産株、食品飲料株、小売株、海運株、インフラ関連株なども買われた。半面、金融株は安い。自動車株や公益株の一角も売られた。

亜州リサーチ(株)




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