トヨタ、2017年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦 岡山 2レースともトヨタエンジン搭載車が表彰台を独占
[17/05/29]
Toyota City, Japan, May 29, 2017 - (JCN Newswire) - スーパーフォーミュラの第2戦岡山大会は2レース制で開催。ノーピットスプリントのレース1は2番手グリッドから抜群のスタートで首位を奪ったアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)が独走し、今季初勝利。ポールポジションを獲得した関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が2位。3位にはルーキーのニック・キャシディ(KONDO RACING)が入り、デビュー2戦目にして初の表彰台を獲得した。レース2は早めのピット作戦を採った関口が圧倒的な速さで首位に立ち今季初勝利。ポールスタートの石浦が2位、ロッテラーは3位で連続表彰台。トヨタエンジン搭載車が2レースともに表彰台を独占した。
5月27日(土)、28日(日)の両日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦が開催された。
今季第2戦は、土曜日、日曜日にそれぞれ予選、決勝を行う2レース制として開催。土/日とそれぞれ異なるフォーマットの予選と決勝方式で争われた。
レース1予選
27日(土)のレース1予選は、通常のノックアウト方式ではなく、20分間1セッションのベストタイムによりグリッドが決定。各車セッション開始の6分以上前からピットロードで待機し、午前10時30分、気温22度、路面温度32度のコンディションでセッションが開始されるとともに一斉にコースへ。各車まずタイムをマークしてピットへ戻り、残り7分を切ったあたりから再アタックに入った。
19台同時のアタックとなり、狭いコースでクリアラップを取るのに苦労する中、他車よりも早めにコースインする作戦が功を奏した関口が圧巻のアタックを見せ、2番手にコンマ5秒以上の大差をつけポールポジションを獲得。関口に続いてコースインしていたロッテラーが2番手で最前列に並ぶこととなった。
終盤、各車がタイムを更新していき、目まぐるしく順位が入れ替わっていく中、ルーキーのキャシディが健闘を見せ3番手。スーパーフォーミュラ2戦目ながら2列目グリッドを確保して見せた。
昨年ポールの石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が4番手。ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が5番手。小林可夢偉(KCMG)が7番手、山下健太(KONDO RACING)も8番手と、ルーキー勢が気を吐いた予選となった。
その一方で、ディフェンディングチャンピオンで岡山を得意とする国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)は10番手、開幕戦で圧勝して見せた中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)は苦戦し11番手と厳しいポジションに。午前中のフリー走行でトップタイムをマークしたフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)は、セッション終盤にスピンを喫し14番手。
ポールの関口のみ大きく離れたタイムとなったが、2番手以降は15番手までがほぼコンマ5秒内に入るという僅差の争いの予選でトヨタ勢は上位を占めたものの、各チームは明暗の分かれる結果となった。
レース1決勝
予選の後、空はやや雲が増え、気温23度、路面温度31度というコンディションで午後3時半に30周スプリントで争われるレース1がスタート。最前列2番手のロッテラーが抜群のダッシュを見せ首位に浮上。ポールポジションの関口は2位、3位にキャシディと続く後方には、7番手からこちらも好スタートを決めた小林が4位へとジャンプアップ。
5番手グリッドのマーデンボローがひとつ順位を落とし6位、8番手スタートの山下健太がひとつポジションを上げ7位と、ルーキーの2台がポイント圏内で序盤戦へ。
一方で、2列目4番手グリッドだった石浦は、好スタートを切ったが1コーナー進入で行き場を失いポジションダウン。7位へ後退。11番手スタートの中嶋一貴が9位へ、国本雄資が10位、そして14番手スタートのローゼンクヴィストが2つポジションを上げた。
序盤、首位で逃げるロッテラーは4周目に関口に対し1.25秒の差を付けたが、関口はその時点でのファステストタイムを更新しながらじりじり追い上げ、8周目には0.8秒差まで接近。しかし、狭い岡山で、前走車に近づくと乱気流の影響を受けることもあり、逆転までには至らず。
レースはその後順位変動の無いまま推移。中盤以降、燃料が消費されて軽くなっていくと、各車の差も広がっていったが、6位のマーデンボロー、12位のローゼンクヴィストらは果敢に前車を攻め、観客を沸かせた。
16周目には2.6秒まで広がったロッテラーと関口の差は、その後関口が再び少しずつ詰めて行ったが、最後は約2秒差でロッテラーがトップチェッカー。2015年最終戦レース1以来となる勝利を挙げた。ロッテラーは日本のトップフォーミュラで通算24勝目。
関口は2位。3位にはスーパーフォーミュラデビュー2戦目のキャシディが入り、初の表彰台獲得となった。
小林は惜しくも表彰台には届かなかったものの4位。マーデンボローが6位、山下が7位に入り、ルーキー3人がポイント獲得を果たした。
石浦が8位、中嶋一貴は惜しくもポイント圏外の9位。国本が10位。ファイナルラップにファステストラップを記録したローゼンクヴィストは12位に終わった。
レース2予選
28日(日)は朝から雲一つ無い快晴。午前9時20分よりノックアウト方式の予選が開始された。
Q1(20分)では、混雑を避けるために少しでも早くコースに出ようと、セッション開始の8分前から多くの車両がピットロードで待機。セッション序盤から各車積極的にアタックに入った。一方、あえてコースインを遅らせる作戦に出た山下がQ1前半トップタイムをマークした。
全車一旦ピットに戻り、残り7分半あたりから再びコースへ。セッションが残り1分半ほどになったところで小林がトップ、中嶋一貴が2番手につけた直後、2コーナーの立ち上がりでキャシディがコースアウト。セッションは赤旗中断となってしまった。
残り2分半でのセッション再開となり、各車は一発アタックに。石浦がトップタイム、ロッテラーが3番手に飛びこみ、最後は関口が1000分の2秒差で10番手に飛びこみQ2進出を決めた。
一方で、国本はタイムアップを果たせず13番手でQ2進出ならず。ローゼンクヴィストが15番手、マーデンボローが16番手、キャシディが17番手でQ1敗退となった。
予定よりも10分遅れで開始されたQ2(10分)は一転、セッション開始から2分ほどは誰もコースへ出ないまま推移。セッション終了ぎりぎりでのタイムアタックでタイムシートが塗り替えられていった。
チェッカー直前、一旦は山下がトップタイムをマークしたが、ここ岡山のコースレコードホルダーである石浦が貫禄のアタックを見せ、ただ一人1分13秒台に入るアタックでポールポジションを獲得。惜しくもルーキーでのポール獲得はならなかった山下だが、デビュー3レース目にして2番手につけてみせた。
山下に0.03秒及ばず関口が3番手。以下4番手ロッテラー、6番手小林、8番手大嶋、9番手中嶋一貴と続いたが、この4番手から9番手までの6台は僅か100分の6秒の中に入るという、近年のスーパーフォーミュラを象徴する僅差の予選となった。
レース2決勝
予選を終えたあとも好天は続き、決勝スタートとなる午後2時25分の時点では、気温27度、路面温度は41度と強い日差しで汗ばむほどの気候の中、51周で争われるレース2のスタートが切られた。
最前列の石浦、山下が順当なスタートを切る一方、3番手グリッドの関口は抜群のダッシュを決めたロッテラーの先行を許すことに。また、7番手スタートの中嶋一貴がアトウッドコーナーでコースオフ。最後尾へと順位を落としてしまった。
1周目を終えたところで、後方スタート勢をメインに多くの車両が早くもピットイン。4位からピットに入った関口は、ピットイン勢では先頭でコースに復帰すると、前車との間に大きな空間が空いたこともあり、周回毎にファステストタイムを更新する猛烈なペースで周回を重ねていった。
これを見て、2周後には3位につけていたロッテラーもピットイン。首位を行く石浦は、関口がハイペースで追い上げていることを知って、こちらもプッシュを続け、それぞれ見えないライバルとのタイム差を計算しながらの、直接ではないバトルが続いた。
序盤ピットに入らず走行を続けたのは首位石浦、2位の山下、そして6番手スタートの小林、後続勢がほとんどピットインしたことで前の空いた15番手スタートのローゼンクヴィストが4位に浮上し、ハイペースでじりじりと前との差を詰めていった。
ローゼンクヴィストの猛追を受けることとなった小林は20周終了時にピットイン。ピットイン組の4位でコースへ復帰。
山下は31周終了時、石浦が33周終了でピットへ。石浦は関口の10秒後方、ロッテラーの1秒前でコースに復帰。山下はピットで左リアタイヤの交換に手間取りタイムロス。小林の後、7位へとポジションを落としてしまった。
ピットインした石浦は、交換したばかりのタイヤの優位性を活かし、ファステストラップを更新しながら追い上げ。関口との差を詰めていった。
38周目、2コーナーの立ち上がりでクラッシュが発生し、セーフティカーが導入。このタイミングでローゼンクヴィストはピットイン。ロッテラーの後方、4位でコースに復帰した。
レースは残り9周で再スタート。関口は好ダッシュを決めて2位石浦との差を一度は1.4秒まで広げたが、その後石浦が再び追撃を開始。47周目にはテール・トゥ・ノーズに。その後方でも3位のロッテラーにローゼンクヴィストが迫り、レース終盤、激しいバトルが各所で展開された。
関口は何度も石浦に迫られながらも逃げ切り、トップチェッカー。昨年のSUGOラウンド以来、通算3勝目を挙げた。関口はレース1で2位、レース2で勝利と、今大会最大ポイントを稼ぐこととなった。
石浦は2位。ロッテラーが3位で両レース表彰台。4位には15番手スタートから11ものポジションアップを果たしたローゼンクヴィストが入り初ポイント獲得。小林はファイナルラップにファステストタイムをマークする速さを見せ5位。山下は6位でレース1に続き連続ポイント獲得となった。
今大会の結果、1位/3位のロッテラーが12ポイントでランキング首位に浮上。開幕戦で勝利した中嶋一貴が1ポイント差の2位、石浦が1.5ポイント差の4位、関口が2ポイント差の5位と僅差での争いが続いている。
VANTELIN TEAM TOM'S 36号車 ドライバー アンドレ・ロッテラー(レース1終了後コメント)
久しぶりに勝ててとても嬉しい。1年以上、ずいぶん間が空いてしまったが、ようやく勝てた。シーズン序盤に勝てたのは良いことだ。スタートで首位に立ったあとも、我々のクルマはとても調子が良く、ペースも安定していた。序盤は関口選手が接近してきたが、燃料が減って軽くなり、路面もラバーが乗って改善されていくとこちらの調子も更に良くなって、ある程度ギャップを築くことが出来た。とはいえ最後まで気の抜けないレースだった。車の調子はとても良いので、明日も前のグリッドから好スタートを決めたい。明日はピット義務があるとは言え、スタートが重要なことは変わらない。
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車 ドライバー 関口雄飛(レース1終了後コメント)
思っていた通りスタートがとても重要で、スタートで出遅れて2位になってしまったので、そこから抜くのはほぼ無理だと分かっていた。それでも精一杯頑張ったがやはり逆転は出来なかった。何度かプッシュもしたが、追い抜こうとして前に接近しすぎるとダウンフォースが抜けてしまうので難しかった。レースでのクルマの動きから、微調整したい箇所も見つかったので、明日の予選へ向けチームと話し合って変更し、明日のレース2もポールからスタート出来るように頑張る。
KONDO RACING 3号車 ドライバー ニック・キャシディ(レース1終了後コメント)
単調なレースだったが、結果には満足している。僕自身にとって2戦目のスーパーフォーミュラで表彰台に上がれたのは嬉しい。序盤の10周はタイヤなどの状況を見ながら、プッシュもしてみたが、前に近づくとペースが落ちてしまうのと、チームも私自身も、まだまだ学んでいる最中ということもあり、安定したペースでポジションを守ることを心掛けて走った。最後まで走り切って、チェッカーフラッグを無事に受けられてほっとした。
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車 ドライバー 関口雄飛(レース2終了後コメント)
前回勝った昨年のSUGOは、もちろん良いクルマというベースはあったが、自分でも良い走りが出来て100点満点の内容で、ある意味自分で勝ち取ったという感覚はあった。しかし今回はまたスタートを失敗してしまい、チームが用意してくれた良いクルマと、良い作戦で勝たせてもらったという感じで、本当に感謝している。ピットインのタイミングについては、監督やエンジニア、色々な意見があって悩みに悩んだが、最終的にグリッド上で1周目に入ることを決めた。1周目に入ったことで、その後2周目、3周目に入る車に抜かれる可能性があったので、ピットアウト直後の数周でオーバーテイクシステムを4つ使うなどとにかくプッシュした。スタートでミスをしたので、挽回するにはそこしかないと100%プッシュし、ほぼミスなくハイペースで周回出来た。最後は石浦選手のペースが速かったが、ミスさえしなければ絶対に抜かれないのは分かっていた。勝てたのは嬉しいが、スタートは今後の大きな課題だ。
P.MU/CERUMO・INGING 2号車 ドライバー 石浦宏明(レース2終了後コメント)
今日は悔しいが完敗だ。スタートでトップに立ち、前に車がいない状態であれば、自分のペースで可能な限りプッシュし、そのまま逃げ切れると考えていた。しかし、先にピットに入った組の先頭にいた関口選手が、ピットアウト直後から僕よりラップペースが速いと無線で聞いて、見えない関口選手と戦っているという意識で、途中2、3度コースアウトしそうになったくらいずっと100%でプッシュした。それでも彼の方が若干速いという状況は分かっていたが、やれるだけやるしか無いという気持ちでプッシュし続けた。最後にセーフティカーが入ったあと、こっちの方がタイヤの状況がいいというのは分かっていたので、可能な限りプッシュしたが、40周以上走ったタイヤとは思えないような関口選手のペースだったので残念ながら抜けなかった。本当に今日は完敗と言うしかない。
VANTELIN TEAM TOM'S 36号車 ドライバー アンドレ・ロッテラー(レース2終了後コメント)
まずまずの結果だ。正直言ってスタートで先頭に出られなかったのは大きい。とはいえ3位は悪い結果ではない。関口選手が1周目でピットインしてハイペースで周回し始めたのを見て、2周後にピットインしたが、既にギャップは大きくなってしまっていた。レースを通して若干ブレーキに不調を抱えていたのもあるが、とりあえず3位という結果には満足している。セーフティカー導入後は、後から新しいタイヤのフェリックス(ローゼンクヴィスト)に攻められたが面白いバトルだった。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/mail/16913618
概要:トヨタ自動車株式会社
詳細は http://toyota.jp/ をご覧ください。
Copyright 2017 JCN Newswire. All rights reserved. www.jcnnewswire.com
5月27日(土)、28日(日)の両日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦が開催された。
今季第2戦は、土曜日、日曜日にそれぞれ予選、決勝を行う2レース制として開催。土/日とそれぞれ異なるフォーマットの予選と決勝方式で争われた。
レース1予選
27日(土)のレース1予選は、通常のノックアウト方式ではなく、20分間1セッションのベストタイムによりグリッドが決定。各車セッション開始の6分以上前からピットロードで待機し、午前10時30分、気温22度、路面温度32度のコンディションでセッションが開始されるとともに一斉にコースへ。各車まずタイムをマークしてピットへ戻り、残り7分を切ったあたりから再アタックに入った。
19台同時のアタックとなり、狭いコースでクリアラップを取るのに苦労する中、他車よりも早めにコースインする作戦が功を奏した関口が圧巻のアタックを見せ、2番手にコンマ5秒以上の大差をつけポールポジションを獲得。関口に続いてコースインしていたロッテラーが2番手で最前列に並ぶこととなった。
終盤、各車がタイムを更新していき、目まぐるしく順位が入れ替わっていく中、ルーキーのキャシディが健闘を見せ3番手。スーパーフォーミュラ2戦目ながら2列目グリッドを確保して見せた。
昨年ポールの石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が4番手。ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が5番手。小林可夢偉(KCMG)が7番手、山下健太(KONDO RACING)も8番手と、ルーキー勢が気を吐いた予選となった。
その一方で、ディフェンディングチャンピオンで岡山を得意とする国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)は10番手、開幕戦で圧勝して見せた中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)は苦戦し11番手と厳しいポジションに。午前中のフリー走行でトップタイムをマークしたフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)は、セッション終盤にスピンを喫し14番手。
ポールの関口のみ大きく離れたタイムとなったが、2番手以降は15番手までがほぼコンマ5秒内に入るという僅差の争いの予選でトヨタ勢は上位を占めたものの、各チームは明暗の分かれる結果となった。
レース1決勝
予選の後、空はやや雲が増え、気温23度、路面温度31度というコンディションで午後3時半に30周スプリントで争われるレース1がスタート。最前列2番手のロッテラーが抜群のダッシュを見せ首位に浮上。ポールポジションの関口は2位、3位にキャシディと続く後方には、7番手からこちらも好スタートを決めた小林が4位へとジャンプアップ。
5番手グリッドのマーデンボローがひとつ順位を落とし6位、8番手スタートの山下健太がひとつポジションを上げ7位と、ルーキーの2台がポイント圏内で序盤戦へ。
一方で、2列目4番手グリッドだった石浦は、好スタートを切ったが1コーナー進入で行き場を失いポジションダウン。7位へ後退。11番手スタートの中嶋一貴が9位へ、国本雄資が10位、そして14番手スタートのローゼンクヴィストが2つポジションを上げた。
序盤、首位で逃げるロッテラーは4周目に関口に対し1.25秒の差を付けたが、関口はその時点でのファステストタイムを更新しながらじりじり追い上げ、8周目には0.8秒差まで接近。しかし、狭い岡山で、前走車に近づくと乱気流の影響を受けることもあり、逆転までには至らず。
レースはその後順位変動の無いまま推移。中盤以降、燃料が消費されて軽くなっていくと、各車の差も広がっていったが、6位のマーデンボロー、12位のローゼンクヴィストらは果敢に前車を攻め、観客を沸かせた。
16周目には2.6秒まで広がったロッテラーと関口の差は、その後関口が再び少しずつ詰めて行ったが、最後は約2秒差でロッテラーがトップチェッカー。2015年最終戦レース1以来となる勝利を挙げた。ロッテラーは日本のトップフォーミュラで通算24勝目。
関口は2位。3位にはスーパーフォーミュラデビュー2戦目のキャシディが入り、初の表彰台獲得となった。
小林は惜しくも表彰台には届かなかったものの4位。マーデンボローが6位、山下が7位に入り、ルーキー3人がポイント獲得を果たした。
石浦が8位、中嶋一貴は惜しくもポイント圏外の9位。国本が10位。ファイナルラップにファステストラップを記録したローゼンクヴィストは12位に終わった。
レース2予選
28日(日)は朝から雲一つ無い快晴。午前9時20分よりノックアウト方式の予選が開始された。
Q1(20分)では、混雑を避けるために少しでも早くコースに出ようと、セッション開始の8分前から多くの車両がピットロードで待機。セッション序盤から各車積極的にアタックに入った。一方、あえてコースインを遅らせる作戦に出た山下がQ1前半トップタイムをマークした。
全車一旦ピットに戻り、残り7分半あたりから再びコースへ。セッションが残り1分半ほどになったところで小林がトップ、中嶋一貴が2番手につけた直後、2コーナーの立ち上がりでキャシディがコースアウト。セッションは赤旗中断となってしまった。
残り2分半でのセッション再開となり、各車は一発アタックに。石浦がトップタイム、ロッテラーが3番手に飛びこみ、最後は関口が1000分の2秒差で10番手に飛びこみQ2進出を決めた。
一方で、国本はタイムアップを果たせず13番手でQ2進出ならず。ローゼンクヴィストが15番手、マーデンボローが16番手、キャシディが17番手でQ1敗退となった。
予定よりも10分遅れで開始されたQ2(10分)は一転、セッション開始から2分ほどは誰もコースへ出ないまま推移。セッション終了ぎりぎりでのタイムアタックでタイムシートが塗り替えられていった。
チェッカー直前、一旦は山下がトップタイムをマークしたが、ここ岡山のコースレコードホルダーである石浦が貫禄のアタックを見せ、ただ一人1分13秒台に入るアタックでポールポジションを獲得。惜しくもルーキーでのポール獲得はならなかった山下だが、デビュー3レース目にして2番手につけてみせた。
山下に0.03秒及ばず関口が3番手。以下4番手ロッテラー、6番手小林、8番手大嶋、9番手中嶋一貴と続いたが、この4番手から9番手までの6台は僅か100分の6秒の中に入るという、近年のスーパーフォーミュラを象徴する僅差の予選となった。
レース2決勝
予選を終えたあとも好天は続き、決勝スタートとなる午後2時25分の時点では、気温27度、路面温度は41度と強い日差しで汗ばむほどの気候の中、51周で争われるレース2のスタートが切られた。
最前列の石浦、山下が順当なスタートを切る一方、3番手グリッドの関口は抜群のダッシュを決めたロッテラーの先行を許すことに。また、7番手スタートの中嶋一貴がアトウッドコーナーでコースオフ。最後尾へと順位を落としてしまった。
1周目を終えたところで、後方スタート勢をメインに多くの車両が早くもピットイン。4位からピットに入った関口は、ピットイン勢では先頭でコースに復帰すると、前車との間に大きな空間が空いたこともあり、周回毎にファステストタイムを更新する猛烈なペースで周回を重ねていった。
これを見て、2周後には3位につけていたロッテラーもピットイン。首位を行く石浦は、関口がハイペースで追い上げていることを知って、こちらもプッシュを続け、それぞれ見えないライバルとのタイム差を計算しながらの、直接ではないバトルが続いた。
序盤ピットに入らず走行を続けたのは首位石浦、2位の山下、そして6番手スタートの小林、後続勢がほとんどピットインしたことで前の空いた15番手スタートのローゼンクヴィストが4位に浮上し、ハイペースでじりじりと前との差を詰めていった。
ローゼンクヴィストの猛追を受けることとなった小林は20周終了時にピットイン。ピットイン組の4位でコースへ復帰。
山下は31周終了時、石浦が33周終了でピットへ。石浦は関口の10秒後方、ロッテラーの1秒前でコースに復帰。山下はピットで左リアタイヤの交換に手間取りタイムロス。小林の後、7位へとポジションを落としてしまった。
ピットインした石浦は、交換したばかりのタイヤの優位性を活かし、ファステストラップを更新しながら追い上げ。関口との差を詰めていった。
38周目、2コーナーの立ち上がりでクラッシュが発生し、セーフティカーが導入。このタイミングでローゼンクヴィストはピットイン。ロッテラーの後方、4位でコースに復帰した。
レースは残り9周で再スタート。関口は好ダッシュを決めて2位石浦との差を一度は1.4秒まで広げたが、その後石浦が再び追撃を開始。47周目にはテール・トゥ・ノーズに。その後方でも3位のロッテラーにローゼンクヴィストが迫り、レース終盤、激しいバトルが各所で展開された。
関口は何度も石浦に迫られながらも逃げ切り、トップチェッカー。昨年のSUGOラウンド以来、通算3勝目を挙げた。関口はレース1で2位、レース2で勝利と、今大会最大ポイントを稼ぐこととなった。
石浦は2位。ロッテラーが3位で両レース表彰台。4位には15番手スタートから11ものポジションアップを果たしたローゼンクヴィストが入り初ポイント獲得。小林はファイナルラップにファステストタイムをマークする速さを見せ5位。山下は6位でレース1に続き連続ポイント獲得となった。
今大会の結果、1位/3位のロッテラーが12ポイントでランキング首位に浮上。開幕戦で勝利した中嶋一貴が1ポイント差の2位、石浦が1.5ポイント差の4位、関口が2ポイント差の5位と僅差での争いが続いている。
VANTELIN TEAM TOM'S 36号車 ドライバー アンドレ・ロッテラー(レース1終了後コメント)
久しぶりに勝ててとても嬉しい。1年以上、ずいぶん間が空いてしまったが、ようやく勝てた。シーズン序盤に勝てたのは良いことだ。スタートで首位に立ったあとも、我々のクルマはとても調子が良く、ペースも安定していた。序盤は関口選手が接近してきたが、燃料が減って軽くなり、路面もラバーが乗って改善されていくとこちらの調子も更に良くなって、ある程度ギャップを築くことが出来た。とはいえ最後まで気の抜けないレースだった。車の調子はとても良いので、明日も前のグリッドから好スタートを決めたい。明日はピット義務があるとは言え、スタートが重要なことは変わらない。
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車 ドライバー 関口雄飛(レース1終了後コメント)
思っていた通りスタートがとても重要で、スタートで出遅れて2位になってしまったので、そこから抜くのはほぼ無理だと分かっていた。それでも精一杯頑張ったがやはり逆転は出来なかった。何度かプッシュもしたが、追い抜こうとして前に接近しすぎるとダウンフォースが抜けてしまうので難しかった。レースでのクルマの動きから、微調整したい箇所も見つかったので、明日の予選へ向けチームと話し合って変更し、明日のレース2もポールからスタート出来るように頑張る。
KONDO RACING 3号車 ドライバー ニック・キャシディ(レース1終了後コメント)
単調なレースだったが、結果には満足している。僕自身にとって2戦目のスーパーフォーミュラで表彰台に上がれたのは嬉しい。序盤の10周はタイヤなどの状況を見ながら、プッシュもしてみたが、前に近づくとペースが落ちてしまうのと、チームも私自身も、まだまだ学んでいる最中ということもあり、安定したペースでポジションを守ることを心掛けて走った。最後まで走り切って、チェッカーフラッグを無事に受けられてほっとした。
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車 ドライバー 関口雄飛(レース2終了後コメント)
前回勝った昨年のSUGOは、もちろん良いクルマというベースはあったが、自分でも良い走りが出来て100点満点の内容で、ある意味自分で勝ち取ったという感覚はあった。しかし今回はまたスタートを失敗してしまい、チームが用意してくれた良いクルマと、良い作戦で勝たせてもらったという感じで、本当に感謝している。ピットインのタイミングについては、監督やエンジニア、色々な意見があって悩みに悩んだが、最終的にグリッド上で1周目に入ることを決めた。1周目に入ったことで、その後2周目、3周目に入る車に抜かれる可能性があったので、ピットアウト直後の数周でオーバーテイクシステムを4つ使うなどとにかくプッシュした。スタートでミスをしたので、挽回するにはそこしかないと100%プッシュし、ほぼミスなくハイペースで周回出来た。最後は石浦選手のペースが速かったが、ミスさえしなければ絶対に抜かれないのは分かっていた。勝てたのは嬉しいが、スタートは今後の大きな課題だ。
P.MU/CERUMO・INGING 2号車 ドライバー 石浦宏明(レース2終了後コメント)
今日は悔しいが完敗だ。スタートでトップに立ち、前に車がいない状態であれば、自分のペースで可能な限りプッシュし、そのまま逃げ切れると考えていた。しかし、先にピットに入った組の先頭にいた関口選手が、ピットアウト直後から僕よりラップペースが速いと無線で聞いて、見えない関口選手と戦っているという意識で、途中2、3度コースアウトしそうになったくらいずっと100%でプッシュした。それでも彼の方が若干速いという状況は分かっていたが、やれるだけやるしか無いという気持ちでプッシュし続けた。最後にセーフティカーが入ったあと、こっちの方がタイヤの状況がいいというのは分かっていたので、可能な限りプッシュしたが、40周以上走ったタイヤとは思えないような関口選手のペースだったので残念ながら抜けなかった。本当に今日は完敗と言うしかない。
VANTELIN TEAM TOM'S 36号車 ドライバー アンドレ・ロッテラー(レース2終了後コメント)
まずまずの結果だ。正直言ってスタートで先頭に出られなかったのは大きい。とはいえ3位は悪い結果ではない。関口選手が1周目でピットインしてハイペースで周回し始めたのを見て、2周後にピットインしたが、既にギャップは大きくなってしまっていた。レースを通して若干ブレーキに不調を抱えていたのもあるが、とりあえず3位という結果には満足している。セーフティカー導入後は、後から新しいタイヤのフェリックス(ローゼンクヴィスト)に攻められたが面白いバトルだった。
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概要:トヨタ自動車株式会社
詳細は http://toyota.jp/ をご覧ください。
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