米Toyota Research Institute, Inc.(TRI)、次世代の自動運転実験車をCESで公開
[18/01/10]
Toyota City, Japan, Jan 10, 2018 - (JCN Newswire) - トヨタ自動車(以下、トヨタ)の子会社で、米国で人工知能等の研究開発を行うToyota Research Institute, Inc.(以下、TRI)は、次世代の自動運転実験車「Platform 3.0」を、来週ネバダ州ラスベガスで開催されるCESに出展します。Lexus LS600hLをベースとするこのクルマは、より高度な技術と、ベース車両であるLexus LSのスタイリングに調和したデザインを兼ね備えた自動運転実験車で、1月9日火曜日から、ラスベガスコンベンションセンター北館で始まるCESの開幕に合わせ、トヨタのCESブースで展示される予定です。
TRIのCEOでトヨタのフェローである、ギル・プラットは、次のように話しました。「TRIの開発チームは、自動運転車両の研究開発能力を再び、急速に引き上げたといえるでしょう。自動運転実験車の能力を新たなレベルに引き上げるため、トヨタのエンジニアリングとデザインの能力を活用し、機能面・スタイリングの両面でベンチマークとなりうる新しい実験車を作り上げました。」
TRIは、新しい自動運転実験車の開発に当たり、3つの主要なテーマを掲げています。
1) 外部認識能力を向上させ、数ある自動運転車両の中でも業界をリードする性能を持つこと。
2) センサー類をクルマのデザインと調和させ、スマートで美しい外観とすること。
3) 自動運転技術に関する装備類を一体のパッケージとしてまとめ、複数の実験車を容易に製作できるようにすること。
外部認識技術
「Platform 3.0」は、TRIの自動運転車の研究開発が熟成の域に達していることを示すクルマです。テストを通じて自動運転技術の装備をコンパクトにパッケージ化し、センサーの設定をより明確化。車両周囲の認識能力を大幅に引き上げることにより、自動運転のパフォーマンスレベルを引き上げました。
「Platform 3.0」実験車は、多数のセンサーを搭載し、現存する各メーカーの自動運転車両の中でも、最も認識能力の高い実験車の一つといえるクルマとなっています。米Luminar社製の200mの監視が可能なLIDAR*システムにより、従来のTRI実験車では前方のみの認識が可能だったものを、この実験車では外周360度の認識が可能な仕様としました。4つの高解像度LIDARにより、非常に見にくい、暗い色の物体を含めて、車両の周囲の物体を正確に検知できるようになっています。
また、短距離LIDARを車両の下部の全周に配置しています。実際には、フロントフェンダーの両側、また前後バンパーの四隅に装着しています。これらのLIDARにより、小さなお子様や道路上の障害物など、低く小さい対象(物)を検知することが可能です。この新しい実験車では、将来画期的な技術が導入可能になった際に取り込むことが出来るように、フレキシブルな設計としています。
デザイン
TRIはミシガン州アナーバーのCALTY Design Research(以下、CALTY)のメンバーとToyota Motor North America Research & Development(以下、TMNA R&D)のエンジニアのノウハウを取り入れ、センサーやカメラ類をコンパクトにまとめ、外観からは見えないようにしました。開発チームは新たに耐候性・耐温性のあるルーフトップカバーを製作し、サンルーフの収納部分のスペースも使い、高さも最小にとどめました。このように巧みなデザインにより、ボルト止めの装置を見えないようにし、これまで自動運転実験車につきものであった、回転型のLIDARも、このカバー内に収納可能な部品に置き換えています。
CALTYは、このカバーを大胆なイメージでデザインし、「インテリジェント・ミニマリズム」と名付けていますが、そのデザインはオフロードバイク用のヘルメットのデザインをモチーフにしています。前方の部分はかっちりとしたテクニカルなデザインで、流れるようにかつ空力特性も踏まえた後端部につながり、LSのボディーラインと一体化しています。このカバーにはルーフラインにつながるサイド部分にメッキ加飾を施しています。
CALTYのシニア・リード・デザイナーのスコット・ローラーは、以下のように語りました。「カーデザイナーの役割は、自動運転技術をドライバーや乗員の為にどうデザインするか、ということに深く考えをめぐらすことでした。自動運転関連のコンポーネンツをカーデザインと調和させていくことは、やりがいのある仕事だといえます。」
従来はトランクスペースのほとんどを占領していた、自動運転実験車用コンポーネンツをコントロールする、トランク内のコンピュータシステムもまた、小さくまとめられています。電子インフラやワイヤーのとり回しなど、従来はトランクスペースを占領していたパーツは、LEDで光るTRIロゴ付の小さなボックスに収納されています。
実験車の製作
「Platform 3.0」の本格的な製作は2018年春から始まります。ミシガン州ヨークタウンシップに所在するTMNAの試作車開発センターは、少数の特殊車製作に専門技能を有しており、この「Platform 3.0」実験車をLexus LS(旧型モデル)をベースに製作します。
製作台数はあえて少数にとどめますが、それはTRIがテスト車の機構のアップデートをよりすばやく実施できるフレキシビリティを重視しているためです。TRIは過去に、自動運転実験車の大がかりな改良を、一年以内に3度実施(2世代の自動運転実験車を含む)していますが、引き続きTRIは、ペースの速い開発を続けていく予定です。
新型実験車の一部は、昨年夏、TRIが公表した、「デュアルコックピット・コントロール・レイアウト」(左右席双方にハンドルがある実験車)として製作されます。このタイプの車両はTRIの「ガーディアン」モード(高度安全運転支援)に基づき、実際のテストドライバーと、バックアップ用の「安全なドライバー」として控える自動運転システムの間の移行を効率的に行う方法について、テストするためのものです。一方、CESに展示するシングルコクピットの車両は、「ショーファー」モード(自動運転)についてテストを行う車両です。
なお、ガーディアン、ショーファー、双方の実験車とも、センサー・カメラ・ソフトウェアなどは同じテクノロジーを採用しています。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://newsroom.toyota.co.jp/jp/corporate/20534229.html
概要:トヨタ自動車株式会社
詳細は http://toyota.jp/ をご覧ください。
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TRIのCEOでトヨタのフェローである、ギル・プラットは、次のように話しました。「TRIの開発チームは、自動運転車両の研究開発能力を再び、急速に引き上げたといえるでしょう。自動運転実験車の能力を新たなレベルに引き上げるため、トヨタのエンジニアリングとデザインの能力を活用し、機能面・スタイリングの両面でベンチマークとなりうる新しい実験車を作り上げました。」
TRIは、新しい自動運転実験車の開発に当たり、3つの主要なテーマを掲げています。
1) 外部認識能力を向上させ、数ある自動運転車両の中でも業界をリードする性能を持つこと。
2) センサー類をクルマのデザインと調和させ、スマートで美しい外観とすること。
3) 自動運転技術に関する装備類を一体のパッケージとしてまとめ、複数の実験車を容易に製作できるようにすること。
外部認識技術
「Platform 3.0」は、TRIの自動運転車の研究開発が熟成の域に達していることを示すクルマです。テストを通じて自動運転技術の装備をコンパクトにパッケージ化し、センサーの設定をより明確化。車両周囲の認識能力を大幅に引き上げることにより、自動運転のパフォーマンスレベルを引き上げました。
「Platform 3.0」実験車は、多数のセンサーを搭載し、現存する各メーカーの自動運転車両の中でも、最も認識能力の高い実験車の一つといえるクルマとなっています。米Luminar社製の200mの監視が可能なLIDAR*システムにより、従来のTRI実験車では前方のみの認識が可能だったものを、この実験車では外周360度の認識が可能な仕様としました。4つの高解像度LIDARにより、非常に見にくい、暗い色の物体を含めて、車両の周囲の物体を正確に検知できるようになっています。
また、短距離LIDARを車両の下部の全周に配置しています。実際には、フロントフェンダーの両側、また前後バンパーの四隅に装着しています。これらのLIDARにより、小さなお子様や道路上の障害物など、低く小さい対象(物)を検知することが可能です。この新しい実験車では、将来画期的な技術が導入可能になった際に取り込むことが出来るように、フレキシブルな設計としています。
デザイン
TRIはミシガン州アナーバーのCALTY Design Research(以下、CALTY)のメンバーとToyota Motor North America Research & Development(以下、TMNA R&D)のエンジニアのノウハウを取り入れ、センサーやカメラ類をコンパクトにまとめ、外観からは見えないようにしました。開発チームは新たに耐候性・耐温性のあるルーフトップカバーを製作し、サンルーフの収納部分のスペースも使い、高さも最小にとどめました。このように巧みなデザインにより、ボルト止めの装置を見えないようにし、これまで自動運転実験車につきものであった、回転型のLIDARも、このカバー内に収納可能な部品に置き換えています。
CALTYは、このカバーを大胆なイメージでデザインし、「インテリジェント・ミニマリズム」と名付けていますが、そのデザインはオフロードバイク用のヘルメットのデザインをモチーフにしています。前方の部分はかっちりとしたテクニカルなデザインで、流れるようにかつ空力特性も踏まえた後端部につながり、LSのボディーラインと一体化しています。このカバーにはルーフラインにつながるサイド部分にメッキ加飾を施しています。
CALTYのシニア・リード・デザイナーのスコット・ローラーは、以下のように語りました。「カーデザイナーの役割は、自動運転技術をドライバーや乗員の為にどうデザインするか、ということに深く考えをめぐらすことでした。自動運転関連のコンポーネンツをカーデザインと調和させていくことは、やりがいのある仕事だといえます。」
従来はトランクスペースのほとんどを占領していた、自動運転実験車用コンポーネンツをコントロールする、トランク内のコンピュータシステムもまた、小さくまとめられています。電子インフラやワイヤーのとり回しなど、従来はトランクスペースを占領していたパーツは、LEDで光るTRIロゴ付の小さなボックスに収納されています。
実験車の製作
「Platform 3.0」の本格的な製作は2018年春から始まります。ミシガン州ヨークタウンシップに所在するTMNAの試作車開発センターは、少数の特殊車製作に専門技能を有しており、この「Platform 3.0」実験車をLexus LS(旧型モデル)をベースに製作します。
製作台数はあえて少数にとどめますが、それはTRIがテスト車の機構のアップデートをよりすばやく実施できるフレキシビリティを重視しているためです。TRIは過去に、自動運転実験車の大がかりな改良を、一年以内に3度実施(2世代の自動運転実験車を含む)していますが、引き続きTRIは、ペースの速い開発を続けていく予定です。
新型実験車の一部は、昨年夏、TRIが公表した、「デュアルコックピット・コントロール・レイアウト」(左右席双方にハンドルがある実験車)として製作されます。このタイプの車両はTRIの「ガーディアン」モード(高度安全運転支援)に基づき、実際のテストドライバーと、バックアップ用の「安全なドライバー」として控える自動運転システムの間の移行を効率的に行う方法について、テストするためのものです。一方、CESに展示するシングルコクピットの車両は、「ショーファー」モード(自動運転)についてテストを行う車両です。
なお、ガーディアン、ショーファー、双方の実験車とも、センサー・カメラ・ソフトウェアなどは同じテクノロジーを採用しています。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://newsroom.toyota.co.jp/jp/corporate/20534229.html
概要:トヨタ自動車株式会社
詳細は http://toyota.jp/ をご覧ください。
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