日揮・荏原環境プラント・宇部興産・昭和電工、廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル推進に向けた協業の検討を開始
[19/08/29]
TOKYO, Aug 29, 2019 - (JCN Newswire) - 日揮株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役会長CEO: 佐藤雅之)、荏原環境プラント株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:渡邉良夫)、宇部興産株式会社(本社:山口県宇部市、代表取締役社長:泉原雅人)、昭和電工株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森川宏平)は、本年7月31日に秘密保持契約を締結の上、EUP(Ebara Ube Process)を活用した廃プラスチックのガス化処理設備の設計・調達・建設(Engineering, Procurement and Construction:EPC)に関わる協業の検討を開始しましたのでお知らせします。
1. 廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル推進の目的
今日、海洋マイクロプラスチック問題に代表される通り、廃プラスチックのリサイクルの推進は世界的な課題となっています。日本におけるプラスチックのリサイクル率は86%ですが、その内資源循環されているプラスチックの割合は13.5%に留まり、残りは海外輸出やサーマルリサイクル等への利用です(2017年度)※。さらに、中国や東南アジア諸国における固体廃棄物輸入の規制強化の流れが強まるなか、日本のみならず各国内での資源循環システムの確立が急務となっています。
廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクルは、他の手法ではリサイクルが困難である異種素材や不純物を含むプラスチックを分子レベルに分解し、様々な化学物質に再生することが可能であり、リサイクル率の大幅な向上への貢献が期待されています。
※出典「2017年 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況(一般社団法人プラスチック循環利用協会)」
2. EUPについて
2000年に株式会社荏原製作所(2009年に荏原環境プラントに事業承継)と宇部興産が開発したEUPは、廃プラスチックを酸素と蒸気による部分酸化によりガス化し、アンモニアやオレフィン等の化学品合成に利用可能な合成ガスを生産するプロセスです。
2003年より昭和電工川崎事業所において稼働を続けているガス化設備(廃プラスチックの年間処理量約7万トン)には、このEUPが採用されており、ガス化ケミカルリサイクル用途では、世界で唯一の長期商業運転実績を有する技術です。
3. 今後の方針
日揮、荏原環境プラント、宇部興産、昭和電工の4社は、年内を目途にEUPのライセンス契約を締結のうえ、国内外においてガス化処理設備に関わる積極的な営業活動を展開し、EUPを用いた廃プラスチックガス化処理設備の提案およびEPC業務遂行を目指します。さらに、EUPを含む設備にて合成されるアンモニアやオレフィン等を用いた化学品製造設備の提案を通じ、国内外におけるガス化ケミカルリサイクルの普及および資源循環推進に取り組んでまいります。
<本協業に活かされる各社の技術と取り組みの姿勢>
日揮株式会社
日揮は、今日までに、エンジニアリング会社として国内で初のガス化複合発電(IGCC: Integrated Gasification Combined Cycle)商業設備建設を一括で管理し、2003年に完工するなど、ガス化プロセスが用いられる多くのプラント設備建設プロジェクトの遂行を通じ、関連技術の蓄積に取り組んできました。
日揮は、今回の協業において、これまでに蓄積したガス化プロセス設計技術、及び高度なEPCプロジェクト管理能力を活用し、リサイクル材生産・利用事業者の事業価値向上に資する提案を行い、関連設備のEPC案件の具現化に取り組んでいく所存です。
荏原環境プラント株式会社
荏原環境プラントは、EUP技術の特長であるガス化システムのうち、低温ガス化設備に関する多くの技術情報を独自の流動床技術をベースとして蓄積してきました。宇部興産との協業により商業化されたEUP技術は、従来焼却されてきた可燃物から原燃料として価値のあるガスを抽出できます。
本協業を通じて、ガス化技術を社会に実装することにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
宇部興産株式会社
宇部興産は、EUP技術の特長であるガス化システムのうち、高温ガス化設備に関する多くの技術情報を蓄積してきました。宇部市に建設したガス化実証設備(廃プラスチックの年間処理量3万トン)の運転を通じて得られたノウハウは、昭和電工川崎事業所での商業設備へ応用展開されました。
本協業を通じて廃プラスチックのガス化事業を普及させることで、地球環境保全と持続的な循環型社会の構築に貢献してまいります。
昭和電工株式会社
昭和電工は、2003年よりEUPを採用したガス化処理設備にて廃プラスチックから取り出した水素・一酸化炭素を、それぞれアンモニア製造、液化炭酸ガス・ドライアイスといった炭酸製品の原料に有効利用する事業を継続しています。 異なるプラスチック素材を原料とし、また金属など不純物を含む原料を投入する条件下で、長期にわたり安定生産を継続する技術と運転ノウハウを有しています。
本協業を通じた廃プラスチックのケミカルリサイクルの普及および資源循環の推進により、豊かさと持続性が調和する社会の実現に貢献してまいります。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://www.sdk.co.jp/news/2019/37671.html
概要:昭和電工株式会社
詳細は www.sdk.co.jp をご覧ください。
廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル フロー図
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1. 廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル推進の目的
今日、海洋マイクロプラスチック問題に代表される通り、廃プラスチックのリサイクルの推進は世界的な課題となっています。日本におけるプラスチックのリサイクル率は86%ですが、その内資源循環されているプラスチックの割合は13.5%に留まり、残りは海外輸出やサーマルリサイクル等への利用です(2017年度)※。さらに、中国や東南アジア諸国における固体廃棄物輸入の規制強化の流れが強まるなか、日本のみならず各国内での資源循環システムの確立が急務となっています。
廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクルは、他の手法ではリサイクルが困難である異種素材や不純物を含むプラスチックを分子レベルに分解し、様々な化学物質に再生することが可能であり、リサイクル率の大幅な向上への貢献が期待されています。
※出典「2017年 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況(一般社団法人プラスチック循環利用協会)」
2. EUPについて
2000年に株式会社荏原製作所(2009年に荏原環境プラントに事業承継)と宇部興産が開発したEUPは、廃プラスチックを酸素と蒸気による部分酸化によりガス化し、アンモニアやオレフィン等の化学品合成に利用可能な合成ガスを生産するプロセスです。
2003年より昭和電工川崎事業所において稼働を続けているガス化設備(廃プラスチックの年間処理量約7万トン)には、このEUPが採用されており、ガス化ケミカルリサイクル用途では、世界で唯一の長期商業運転実績を有する技術です。
3. 今後の方針
日揮、荏原環境プラント、宇部興産、昭和電工の4社は、年内を目途にEUPのライセンス契約を締結のうえ、国内外においてガス化処理設備に関わる積極的な営業活動を展開し、EUPを用いた廃プラスチックガス化処理設備の提案およびEPC業務遂行を目指します。さらに、EUPを含む設備にて合成されるアンモニアやオレフィン等を用いた化学品製造設備の提案を通じ、国内外におけるガス化ケミカルリサイクルの普及および資源循環推進に取り組んでまいります。
<本協業に活かされる各社の技術と取り組みの姿勢>
日揮株式会社
日揮は、今日までに、エンジニアリング会社として国内で初のガス化複合発電(IGCC: Integrated Gasification Combined Cycle)商業設備建設を一括で管理し、2003年に完工するなど、ガス化プロセスが用いられる多くのプラント設備建設プロジェクトの遂行を通じ、関連技術の蓄積に取り組んできました。
日揮は、今回の協業において、これまでに蓄積したガス化プロセス設計技術、及び高度なEPCプロジェクト管理能力を活用し、リサイクル材生産・利用事業者の事業価値向上に資する提案を行い、関連設備のEPC案件の具現化に取り組んでいく所存です。
荏原環境プラント株式会社
荏原環境プラントは、EUP技術の特長であるガス化システムのうち、低温ガス化設備に関する多くの技術情報を独自の流動床技術をベースとして蓄積してきました。宇部興産との協業により商業化されたEUP技術は、従来焼却されてきた可燃物から原燃料として価値のあるガスを抽出できます。
本協業を通じて、ガス化技術を社会に実装することにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
宇部興産株式会社
宇部興産は、EUP技術の特長であるガス化システムのうち、高温ガス化設備に関する多くの技術情報を蓄積してきました。宇部市に建設したガス化実証設備(廃プラスチックの年間処理量3万トン)の運転を通じて得られたノウハウは、昭和電工川崎事業所での商業設備へ応用展開されました。
本協業を通じて廃プラスチックのガス化事業を普及させることで、地球環境保全と持続的な循環型社会の構築に貢献してまいります。
昭和電工株式会社
昭和電工は、2003年よりEUPを採用したガス化処理設備にて廃プラスチックから取り出した水素・一酸化炭素を、それぞれアンモニア製造、液化炭酸ガス・ドライアイスといった炭酸製品の原料に有効利用する事業を継続しています。 異なるプラスチック素材を原料とし、また金属など不純物を含む原料を投入する条件下で、長期にわたり安定生産を継続する技術と運転ノウハウを有しています。
本協業を通じた廃プラスチックのケミカルリサイクルの普及および資源循環の推進により、豊かさと持続性が調和する社会の実現に貢献してまいります。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://www.sdk.co.jp/news/2019/37671.html
概要:昭和電工株式会社
詳細は www.sdk.co.jp をご覧ください。
廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル フロー図
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