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「携帯電話禁止」を訴えるポスターが急増

平成22年12月21日

JA共済

           
         ― もしもし、前を見てますか ―
       「携帯電話禁止」を訴えるポスターが急増
〜平成22年度JA共済交通安全ポスターコンクール全国作品テーマ分析レポート〜
  

 JA共済連が主催する「第39回 小・中学生交通安全ポスターコンクール」には、全国43都道府県から、約15万7千点の応募があり、各都道府県から選出された優秀作品320点が全国コンクールの審査にあがってきました。
 本会では、平成15年度より全国コンクール審査作品のテーマを集計し、今、どのような視点で小・中学生が交通安全を捉えているのかを分析しています。
 本年度も交通安全を考えるうえで示唆に富む結果がまとまりましたので、ご報告します。


◇「携帯電話禁止」ポスター、4年ぶりに首位
 本年度の交通安全ポスターは「携帯電話の使用禁止」を訴える作品が27点(構成比8.4%)と、平成18年度以来、4年ぶりに首位となりました。これらのポスターを訴求対象別に見ると、自動車が17点、自転車が7点、歩行者が3点と、とりわけドライバーに厳しい目を向けていることがうかがえます。
 自動車運転中の携帯電話禁止をテーマとした作品は、小学1年生のポスターから登場し、「もしもししてるともしものことが」(小3)、「もしもし、前を見てますか」(小6)「命とメールどっちが大事?」(中3)など、様々な標語と絵柄でドライバーに注意を呼びかけています。

◇携帯電話の普及率9割超、運転中の摘発も半年で約65万件
 内閣府の調査によると、国内の携帯電話の普及率は92.4%※1、過去5年間で10.4ポイント増加しています。
 一方、携帯電話の普及によって、禁止されている運転中に携帯電話を使用する人の姿も目立ち始めました。
 平成22年上半期、自動車運転中の携帯電話使用による摘発件数は64万8,883件※2で、これは信号無視摘発件数の約2倍、駐車違反摘発件数の約3倍という高い数値となっています。さらに、法改正による運転中の携帯電話使用の罰則強化(平成16年)以降も摘発件数は年々増加しており、ドライバーの意識向上が強く求められています。

※1 出典:「消費動向調査」 内閣府 平成17年〜平成22年の各年
※2出典:「上半期の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締状況について」警察庁交通局 平成17年〜平成22年の各年

◇道路横断のルール・ヘルメット着用など定番のテーマも上位に
 「横断歩道は手をあげて」を訴求するポスターも、小学校低学年の作品を中心に多く見られ、「携帯電話の使用禁止」と並びテーマ作品数27点で1位になりました。
 次いで、26点で3位が「左右(前方)よく見て」と「ヘルメット着用」(構成比8.1%)、5位が25点で「飛び出し禁止」(同7.8%)となっており、子どもたちにとって身近な道路横断のルールや自転車に関する話題が上位を占めました。また、これら上位テーマの作品点数は、昨年に比べ増加傾向にありました。

◇子どもたちの感性を交通安全の取り組みに活かしたい
 近年、オートマチック(AT)車を中心にアクセルとブレーキの踏み間違えによる事故が発生し、自動車メーカーも対策に乗り出しています。
 こうした社会の動きからか、本年度のポスターには、小学5年生と6年生の各1作品に「アクセルとブレーキの踏み間違いに注意」という新しいテーマも登場しました。

 子どもたちはその時々の交通安全に関する旬のテーマに驚くほど敏感です。本会では、子どもたちがピュアな感性で指摘する“今、最もホットな交通安全のテーマや課題”を参考にして、交通安全に努めていきたいと考えています。
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