アイレップSEM総合研究所 2011年検索エンジンマーケティング業界10大ニュースを発表
[11/12/26]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2011年12月26日
株式会社アイレップ
アイレップSEM総合研究所
2011年検索エンジンマーケティング業界10大ニュースを発表
株式会社アイレップ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:紺野俊介、以下アイレップ)SEM総合研究所は、2011年の検索エンジンマーケティング(SEM)業界における10大ニュースを発表いたします。昨年に続き2011年もデジタルマーケティングで多くの話題を集めたSEMですが、業界に大きなインパクトを与えた様ざまな動向により、企業の広告・マーケティング担当者をはじめとする多くの関係者にとって、目を離すことのできない年となりました。そこで今回アイレップ SEM総合研究所では、2011年のSEM業界における最重要な10大ニュースを選定しました。選定にあたり、日本のSEOの第一人者である株式会社アイレップ取締役CSO SEM総合研究所 所長 渡辺隆広を中心に討議を重ね、デジタルマーケティング領域専門企業アイレップならではの視点で、特に影響度の高いものをセレクトしています。
1.パンダ・アップデート
日本の検索業界において、今年最も大きなニュースと捉えて間違いないでしょう。米Googleがコンテンツ品質評価を改善し、検索結果の関連性を高める取り組みを強化するという趣旨を発表したニュースがとりわけ話題となりました。この取り組みの成果のひとつとして、コンテンツ品質の評価に関するランキングアルゴリズム、通称“パンダ・アップデート”と呼ばれる新しいランキングアルゴリズムが欧米で大きな注目を浴びており、国内ではまだ公式に適用はされてはいませんが、2012年にも発表されるのではないでしょうか。話題になっているとはいえ、Googleは「良いコンテンツを評価する」という極めて真っ当な取り組みをしているだけであり、その意味で特に敏感にならなくてもよい話題との見方もできます。倫理的・技術的にダメなものはダメであり、それはパンダ・アップデートで話題としているコンテンツだけのお話ではないので、今後の動向に注目です。
2.米Yahoo!、Bingへの移行を順調に進める
アルゴリズムサイト検索技術をYST (Yahoo! Search Technology = Yahoo!の順位決定システム)からBingに切り替えを順調に進めてきた米Yahoo!。2012年に向け、さらに世界各国・地域で移行作業が急速に進んでいくものと思われます。2011年9月時点でのBing移行完了済み市場は以下の通り。
◇北米/中南米: 米国、カナダ(英語)、アルゼンチン、メキシコ、ペルー、ブラジル、チリ、コロンビア、ベネズエラ
◇欧州: 英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ギリシャ、スイス、ポーランド、ルーマニア
◇アジア/オセアニア/中東: 香港、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、インド、オーストラリア、ニュージーランド、トルコ
3.ヤフーの「スポンサードサーチ Ver.3」 プラットフォーム移行完了
ヤフーは、検索連動型広告スポンサードサーチのさらなる強化に向け、11月にスポンサードサーチの広告配信システムについて、米国Google Inc.(以下Google)のシステムを採用し、スポンサードサーチ Ver.3の配信を開始しました。 2002年に提供開始をした当初のシステム、品質インデックスや地域ターゲティングの導入、管理画面の機能強化など大幅なリニューアルを実施した2007年の新広告システムに続き、今回は3世代目のシステムとなります。広告管理ツールの刷新、各種の新機能追加等により、広告主はより利便性の高い広告管理ツールから少ない運用負荷で高い広告効果を得ることが可能となりました。
4.米Google 検索サービスにSSL接続導入 検索キーワード解析に影響
米Googleは今年10月、Web検索サービスの通信時にSSL接続を導入とすると発表しました。個人情報や位置情報などの個人情報保護が目的であるとしていますが、SSL接続の仕様上、Googleアナリティクスを含むすべてのWeb解析ツールにおいて、Webサイトに来訪する際の検索キーワードが取得できない状態となり、デジタルマーケティングの現場では議論を呼んでいます。SSL通信は、あくまで米www.google.comのGoogleアカウントにログインしているユーザーに対してのみ行われますが、日常的にGmail等のGoogleサービスにログインしたままのユーザーのシェアは小さく、検索マーケティングには影響がない、というのがGoogle側の見解ですが、この見解には懐疑的な意見も多く、マーケティング戦略への影響は避けられないだろうと言われています。実際にこの発表後、キーワードが取得できないトラフィックの割合が顕著に増えている事例も出ています。
5.Google+ リリース
米Googleが6月にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)プロジェクト「Google+」を発表し、業界を賑わせるニュースとなりました。Google+は実名での利用が推奨されており、従来のSNSのようにすべての知人やWeb全体に情報を発信するのではなく、ユーザーをグループ(サークル)ごとに分類・管理できるのが特徴のひとつで、個人情報の取り扱いをきめ細かく設定できるなど、ほかにも様ざまな機能が提供されています。Googleのソーシャル分野への再進出を試みる意気込みはとても大きいことを感じます。
6.Adobe Systems、Efficient Frontier買収
11月末に、米Adobe Systemsがオンライン広告管理プラットフォームを開発・提供する米Efficient Frontier(エフィシェント・フロンティア)を買収するという大きなニュースがありました。Efficient Frontierの買収により、今後、同分野の事業競争力の強化を狙っていくと思われます。同社は、ソーシャル、ディスプレイ、サーチそれぞれの広告や、マルチチャネルキャンペーンを統合的に管理できること、メディアバイヤーがチャネルごとに適切な広告予算配分が可能になること、Efficient Frontierのポートフォリオ最適化システムとSiteCatalystデータの結合により効率的なサーチ戦略が実行できることなどから、広告主やエージェンシーに対して多くのメリットをもたらすことが期待されます。
7.MicrosoftとGoogleがネット上で対立
米Microsoftと米Googleが Twitterやブログ上で対立するという喧嘩騒動があったことは
ご存じでしょう。事のはじまりは、今年2月、Search Engine Landのサイト上に「米Microsoft社のサーチエンジンbingが、米Google社のGoogleの検索結果を不当に真似ているとして、Google社がMicrosoft社を批判」というニュースを公開し、米メディア各社が一斉報道したことからスタート。これに対しMicrosoft社は「コピーではないと」反論、米Google社はコピーである根拠を説明するなど、激しい応酬合戦となりました。両社は8月にも競合数社による“Android特許攻撃”を批判するブログ記事を巡り、ネット上で対立しています。この対立はしばらく続くと思われますが、両社の本当の戦いとは、世界最大級のテクノロジー企業として、消費者のための最新技術を未来へ生み出していくことではないでしょうか。
8.Google、スパムリンク取り締まり大幅強化
GoogleがPageRankの不正操作により検索順位を歪めようとしているウェブマスターに対して、ウェブマスターツールを通じた指摘・警告を行いました。有料リンクや隠しリンクなど、不正なリンクにより検索順位を操作しているウェブマスターに向けて、Googleが指摘することは今に始まったことではありませんが、今回は(1)不正リンクを発信しているサイトの管理者と(2) 不正リンクをうけているサイトの管理者の双方に指摘を行っている点が新しいといえます。米国と比べると、比較的“甘い”対応であった日本ですが、今回の取り締まり強化によって、Googleの日本語のスパムにも厳しく対応していくという姿勢が伺えます。
9.キュレーション系サービス、各社次々にリリース
2011年は、国内でキュレーション・メディアが多く開設され、「Yahoo!くくる」、「NAVERまとめ」、「はてなまとめ」など、各社が次々に新サービスや新機能の追加を打ち出しました。TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアの普及により、日々、大量の情報が生み出されている状況の中で、それらすべてに目を通し処理することができないため、キュレーション系サービスが今まで以上に注目を集めた1年となりました。海外におけるキュレーションに対する注目度は高く、国内でも2012年に向けて、キュレーションの役割は今後ますます重要になってくることでしょう。
10.デジタルマーケティングは統合管理の時代へ
近年、SEM(Search Engine Marketing)を含むデジタルマーケティング市場が急ピッチで発展する中で、取り扱うデータの種類や量も増大し、運用の複雑化・高度化が進んでいます。こうした背景の中、広告運用にあたりパフォーマンスメディア領域で膨大なデータ処理や高度な分析技術などがボトルネックになる可能性が高くなるため、企業のデジタルマーケティング領域をサポートする「統合プラットフォーム」の活用は日ごとに活発化し、海外ツールの日本参入やIT業界の主要各社による統合管理システムの開発などが目立った年となりました。
【関連リンク】 http://www.irep.co.jp/sem10/index.html
■株式会社アイレップSEM総合研究所 について
アイレップはSEMを主軸とし、リスティング広告、SEO、Web解析、LPO(ランディングページ最適化)まで、SEM関連の専門サービスをワンストップで提供しております。SEM総合研究所は、アイレップが2004年6月1日に検索エンジンマーケティングに関する専門的な研究を手がけるシンクタンクとして設立した研究所です。日本最先端のSEMのノウハウ・情報を有するアイレップは、今後も有益な最新情報を継続的に提供して参ります。
株式会社アイレップ
アイレップSEM総合研究所
2011年検索エンジンマーケティング業界10大ニュースを発表
株式会社アイレップ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:紺野俊介、以下アイレップ)SEM総合研究所は、2011年の検索エンジンマーケティング(SEM)業界における10大ニュースを発表いたします。昨年に続き2011年もデジタルマーケティングで多くの話題を集めたSEMですが、業界に大きなインパクトを与えた様ざまな動向により、企業の広告・マーケティング担当者をはじめとする多くの関係者にとって、目を離すことのできない年となりました。そこで今回アイレップ SEM総合研究所では、2011年のSEM業界における最重要な10大ニュースを選定しました。選定にあたり、日本のSEOの第一人者である株式会社アイレップ取締役CSO SEM総合研究所 所長 渡辺隆広を中心に討議を重ね、デジタルマーケティング領域専門企業アイレップならではの視点で、特に影響度の高いものをセレクトしています。
1.パンダ・アップデート
日本の検索業界において、今年最も大きなニュースと捉えて間違いないでしょう。米Googleがコンテンツ品質評価を改善し、検索結果の関連性を高める取り組みを強化するという趣旨を発表したニュースがとりわけ話題となりました。この取り組みの成果のひとつとして、コンテンツ品質の評価に関するランキングアルゴリズム、通称“パンダ・アップデート”と呼ばれる新しいランキングアルゴリズムが欧米で大きな注目を浴びており、国内ではまだ公式に適用はされてはいませんが、2012年にも発表されるのではないでしょうか。話題になっているとはいえ、Googleは「良いコンテンツを評価する」という極めて真っ当な取り組みをしているだけであり、その意味で特に敏感にならなくてもよい話題との見方もできます。倫理的・技術的にダメなものはダメであり、それはパンダ・アップデートで話題としているコンテンツだけのお話ではないので、今後の動向に注目です。
2.米Yahoo!、Bingへの移行を順調に進める
アルゴリズムサイト検索技術をYST (Yahoo! Search Technology = Yahoo!の順位決定システム)からBingに切り替えを順調に進めてきた米Yahoo!。2012年に向け、さらに世界各国・地域で移行作業が急速に進んでいくものと思われます。2011年9月時点でのBing移行完了済み市場は以下の通り。
◇北米/中南米: 米国、カナダ(英語)、アルゼンチン、メキシコ、ペルー、ブラジル、チリ、コロンビア、ベネズエラ
◇欧州: 英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ギリシャ、スイス、ポーランド、ルーマニア
◇アジア/オセアニア/中東: 香港、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、インド、オーストラリア、ニュージーランド、トルコ
3.ヤフーの「スポンサードサーチ Ver.3」 プラットフォーム移行完了
ヤフーは、検索連動型広告スポンサードサーチのさらなる強化に向け、11月にスポンサードサーチの広告配信システムについて、米国Google Inc.(以下Google)のシステムを採用し、スポンサードサーチ Ver.3の配信を開始しました。 2002年に提供開始をした当初のシステム、品質インデックスや地域ターゲティングの導入、管理画面の機能強化など大幅なリニューアルを実施した2007年の新広告システムに続き、今回は3世代目のシステムとなります。広告管理ツールの刷新、各種の新機能追加等により、広告主はより利便性の高い広告管理ツールから少ない運用負荷で高い広告効果を得ることが可能となりました。
4.米Google 検索サービスにSSL接続導入 検索キーワード解析に影響
米Googleは今年10月、Web検索サービスの通信時にSSL接続を導入とすると発表しました。個人情報や位置情報などの個人情報保護が目的であるとしていますが、SSL接続の仕様上、Googleアナリティクスを含むすべてのWeb解析ツールにおいて、Webサイトに来訪する際の検索キーワードが取得できない状態となり、デジタルマーケティングの現場では議論を呼んでいます。SSL通信は、あくまで米www.google.comのGoogleアカウントにログインしているユーザーに対してのみ行われますが、日常的にGmail等のGoogleサービスにログインしたままのユーザーのシェアは小さく、検索マーケティングには影響がない、というのがGoogle側の見解ですが、この見解には懐疑的な意見も多く、マーケティング戦略への影響は避けられないだろうと言われています。実際にこの発表後、キーワードが取得できないトラフィックの割合が顕著に増えている事例も出ています。
5.Google+ リリース
米Googleが6月にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)プロジェクト「Google+」を発表し、業界を賑わせるニュースとなりました。Google+は実名での利用が推奨されており、従来のSNSのようにすべての知人やWeb全体に情報を発信するのではなく、ユーザーをグループ(サークル)ごとに分類・管理できるのが特徴のひとつで、個人情報の取り扱いをきめ細かく設定できるなど、ほかにも様ざまな機能が提供されています。Googleのソーシャル分野への再進出を試みる意気込みはとても大きいことを感じます。
6.Adobe Systems、Efficient Frontier買収
11月末に、米Adobe Systemsがオンライン広告管理プラットフォームを開発・提供する米Efficient Frontier(エフィシェント・フロンティア)を買収するという大きなニュースがありました。Efficient Frontierの買収により、今後、同分野の事業競争力の強化を狙っていくと思われます。同社は、ソーシャル、ディスプレイ、サーチそれぞれの広告や、マルチチャネルキャンペーンを統合的に管理できること、メディアバイヤーがチャネルごとに適切な広告予算配分が可能になること、Efficient Frontierのポートフォリオ最適化システムとSiteCatalystデータの結合により効率的なサーチ戦略が実行できることなどから、広告主やエージェンシーに対して多くのメリットをもたらすことが期待されます。
7.MicrosoftとGoogleがネット上で対立
米Microsoftと米Googleが Twitterやブログ上で対立するという喧嘩騒動があったことは
ご存じでしょう。事のはじまりは、今年2月、Search Engine Landのサイト上に「米Microsoft社のサーチエンジンbingが、米Google社のGoogleの検索結果を不当に真似ているとして、Google社がMicrosoft社を批判」というニュースを公開し、米メディア各社が一斉報道したことからスタート。これに対しMicrosoft社は「コピーではないと」反論、米Google社はコピーである根拠を説明するなど、激しい応酬合戦となりました。両社は8月にも競合数社による“Android特許攻撃”を批判するブログ記事を巡り、ネット上で対立しています。この対立はしばらく続くと思われますが、両社の本当の戦いとは、世界最大級のテクノロジー企業として、消費者のための最新技術を未来へ生み出していくことではないでしょうか。
8.Google、スパムリンク取り締まり大幅強化
GoogleがPageRankの不正操作により検索順位を歪めようとしているウェブマスターに対して、ウェブマスターツールを通じた指摘・警告を行いました。有料リンクや隠しリンクなど、不正なリンクにより検索順位を操作しているウェブマスターに向けて、Googleが指摘することは今に始まったことではありませんが、今回は(1)不正リンクを発信しているサイトの管理者と(2) 不正リンクをうけているサイトの管理者の双方に指摘を行っている点が新しいといえます。米国と比べると、比較的“甘い”対応であった日本ですが、今回の取り締まり強化によって、Googleの日本語のスパムにも厳しく対応していくという姿勢が伺えます。
9.キュレーション系サービス、各社次々にリリース
2011年は、国内でキュレーション・メディアが多く開設され、「Yahoo!くくる」、「NAVERまとめ」、「はてなまとめ」など、各社が次々に新サービスや新機能の追加を打ち出しました。TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアの普及により、日々、大量の情報が生み出されている状況の中で、それらすべてに目を通し処理することができないため、キュレーション系サービスが今まで以上に注目を集めた1年となりました。海外におけるキュレーションに対する注目度は高く、国内でも2012年に向けて、キュレーションの役割は今後ますます重要になってくることでしょう。
10.デジタルマーケティングは統合管理の時代へ
近年、SEM(Search Engine Marketing)を含むデジタルマーケティング市場が急ピッチで発展する中で、取り扱うデータの種類や量も増大し、運用の複雑化・高度化が進んでいます。こうした背景の中、広告運用にあたりパフォーマンスメディア領域で膨大なデータ処理や高度な分析技術などがボトルネックになる可能性が高くなるため、企業のデジタルマーケティング領域をサポートする「統合プラットフォーム」の活用は日ごとに活発化し、海外ツールの日本参入やIT業界の主要各社による統合管理システムの開発などが目立った年となりました。
【関連リンク】 http://www.irep.co.jp/sem10/index.html
■株式会社アイレップSEM総合研究所 について
アイレップはSEMを主軸とし、リスティング広告、SEO、Web解析、LPO(ランディングページ最適化)まで、SEM関連の専門サービスをワンストップで提供しております。SEM総合研究所は、アイレップが2004年6月1日に検索エンジンマーケティングに関する専門的な研究を手がけるシンクタンクとして設立した研究所です。日本最先端のSEMのノウハウ・情報を有するアイレップは、今後も有益な最新情報を継続的に提供して参ります。