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グローバル企業519社の財務責任者(CFO)を対象とした意識調査

2013年6月11日

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.

グローバル企業519社の財務責任者(CFO)を対象とした意識調査

日本のCFO、世界金融危機以降、国内経済に最も好感

〜約7割が景気が良くなると回答。「リスク管理」と「戦略的思考」が日本の財務責任者に求められるスキル〜

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.(東京都杉並区/日本社長:ロバート・サイデル)は、グローバル企業の財務責任者(CFO)519名を対象に行った意識調査「アメリカン・エキスプレス/CFOリサーチ グローバル・ビジネス・スペンディング・モニター2013」の結果を発表しました。

今回で6回目の実施となる本調査は、アメリカン・エキスプレスの法人事業部門と、CFOリサーチ・サービスが、2013年3月に米国、ヨーロッパ、カナダ、ラテンアメリカ、アジア、オーストラリアなど世界各国の企業で活躍するCFOを対象に共同で行ったものです。

今年の調査で最も顕著だったのは、日本のCFOは、2007年の世界金融危機以降、国内経済について最も明るい見通しを持ち、安倍政権の経済政策「アベノミクス」による円安・株高が進む中で日本の企業が国内市場に成長の機会を見出していることです。

1.日本の景気回復に自信の表れ。昨年の2倍となる約7割の回答者が「景気が良くなる」と回答

「景気回復への自信」。多くの日本のCFOが景気見通しについて感じている言葉です。日本の回答者の67%は、今後12カ月の間に「景気が良くなる」と答えました。これは、昨年の35%から大幅に改善しています。

日本以外の国では、ヨーロッパを除き、世界のCFOの大多数は自国の景気回復・拡大に対して楽観的で、特にブラジル(100%)やメキシコ(81%)などのラテンアメリカ、および中国(94%)、インド(78%)、シンガポール(77%)のアジア諸国では自国の経済成長への自信が顕著に表れています。

このような景気への明るい見通しにより、5人中4人の日本の回答者は、今後1年間、M&Aを積極的に行うとの見方を示しています。さらに、56%は今後社員数を増やすと答え、採用についても回復傾向にあることが明らかになりました。これは、昨年の38%と比較して、18%の改善になります。

M&A:
・M&Aを増やす(日本:80%、世界平均:70%)
・M&Aを減らす(日本:17%、世界平均:22%)

人員:
・社員数を増やす(日本:56%、世界平均:54%) 
・社員数を減らす(日本:20%、世界平均:33%)

2.日本企業は海外より国内市場を優先。新興国市場ではインドネシア、インド、ベトナムに注目が集まる

本調査では、日本のCFOは、海外よりも国内市場を優先する意向があることが分かりました。57%の日本の回答者は、今後1年間、主に国内市場での売り上げ拡大に注力すると回答しました。この数字は、調査対象国の中で最も高い数字で、米国およびカナダが53%で続きます。対照的に、スペインおよび中国のCFOは、より輸出を強化すると答えています。

一方で新興国市場のどこの国で今後、売り上げや販売チャネルを拡大したいか、という質問に対しては、日本企業の財務責任者は、インドネシア(40%)でのビジネス成長に最も注力したいと回答しました。インドネシアに次いで、インド(30%)、ベトナム(30%)、中国(30%)、韓国(20%)と続いています。

日本企業はそのような新興国において、主に生産活動を行いたいと答えているのに対して、他国の企業は、  セールスおよび販売チャネルの開拓に取り組みたいと回答しています。

3.世界的に業務渡航(出張)は回復の兆し

昨年と比較して、本調査の結果で変化が最も大きかったのは業務渡航における今後の見込みです。日本の74%の回答者が今後は業務渡航が増えると回答しています。これは昨年の15%と比べると約60%の増加となります。世界のCFOの半数以上も、今後1年間の業務渡航は増えるとの見方を示しています(世界平均:55%)。


4.影響力を増す財務責任者。必要とされる役割やスキルも多様化

昨今の変わりゆく経済環境の中で、世界の企業における財務部門の役割や影響力が拡大の傾向にあると感じているCFOが多いことが本調査より明らかになりました(64%)。日本の財務責任者の半数(50%)も同じように感じています。具体的には、不景気が続く中、自分たちが会社の幅広い組織の中で変革を促す「触媒」の役割になりつつあると答えています。さらに、80%の日本のCFOは、企業が顧客により高い価値を提供するため、以前にも増して財務部門が貢献をすることになるだろうと回答しています(世界平均:84%)。

さらに、どのようなスキルが今後、日本の財務責任者として必要になってくるか、と尋ねられると、「リスク管理」および「戦略的思考」が最も優先順位の高いスキルであることが分かりました。

この結果について、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. 法人事業部門−日本 副社長/ジェネラル ・マネージャーのバイロン・マーミキディスは、「今回の調査では、多くの項目で日本の景気が回復傾向にあることが表れており、今後の国内経済の明るい兆しを見ることができます。そのような中で、高い成長目標を掲げ、M&A、出張や本業成長のための投資を強化していく企業の財務責任者は、今までの役割・業務に加えて、組織のさらなる成長に貢献すべく、今後はより大きな役割を担うことが求められるでしょう」と述べています。

5.社員採用から設備投資、広告宣伝まで、幅広く本業成長のための投資を強化

今回の調査によると、日本のCFOは成長戦略に資する多くの分野で、昨年と比べて支出水準を上げる見込みです。投資の対象となるのは以下の項目です。
・広告、マーケティング、PR(2013年:52%←2012年:31%)
・全社レベルのITシステム(2013年:50%←2012年:32%)
・コンピューター・ハードウェア(2013年:50%←2012年:37%)
・原材料や生産物資(2013年:47%←2012年:37%)
・社員採用(2013年:41%←2012年:29%)

本調査では景気回復や企業成長につながる明るい見通しが明らかになった一方、73%の日本の回答者は、政治の行き詰まりや不透明感が企業の成長を阻害する要因になると感じています(世界平均:77%)。
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「アメリカン・エキスプレス/ CFOリサーチ グローバル・ビジネス・スペンディング・モニター」について
本調査は、アメリカン・エキスプレスの法人事業部門と、CFOリサーチ・サービスが2008年より共同で実施するもので、今年で6回目となります。欧米主要国のほか、日本を含むアジアの国々などの企業財務責任者を対象に、景気観測や投資優先項目などを調査したものです。

【調査概要】
調査方法: オンライン調査およびインタビュー形式
調査対象: CFO(最高財務責任者)など財務責任者
サンプル数: 519名 *年間売上高が5億ドル以上の企業
調査地域: 米国、カナダ、中南米、欧州、アジア、オーストラリアなど
実施期間: 2013年3月
調査協力: CFO リサーチ・サービス(米国)
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