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新規抗悪性腫瘍剤TAS-102 進行・再発の結腸・直腸がん治療薬として米国FDAに新薬承認申請の提出完了

2014年12月24日

大鵬薬品工業株式会社

新規抗悪性腫瘍剤TAS-102 進行・再発の結腸・直腸がん治療薬として米国FDAに新薬承認申請の提出完了

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、代表取締役社長:小林 将之)は、現在グローバルで開発中の抗悪性腫瘍剤TAS-102(一般名:トリフルリジン・チピラシル塩酸塩、日本での製品名:「ロンサーフ(R)配合錠T15・T20」)について、米国FDA(食品医薬品局)への新薬承認申請のローリング・サブミッション(段階的提出)を2014年12月19日(現地時間)に完了しましたのでお知らせします。

TAS-102は本年9月12日にFDAよりファスト・トラックの指定を受け、10月16日にローリング・サブミッションの最初の提出を実施しました。本申請は、標準化学療法に不応・不耐となった治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん患者800名を対象に実施した国際共同第III相臨床試験(試験名:RECOURSE)の結果に基づいています。本試験において、TAS-102投与群はプラセボ投与群に比較して全生存期間(Overall Survival: OS)を有意に延長し(HR = 0.68、p < 0.0001)、主要評価項目である全生存期間の延長目標を達成しました。


【TAS-102について】
本剤は、トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤です。FTDはDNAの複製時にチミジンの代わりに直接DNA鎖に取り込まれ、DNAの機能障害を引き起こして抗腫瘍効果を発揮すると推測されています。TPI はFTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害し、FTDの血中濃度を維持します。日本では国内第II相臨床試験結果に基づき、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果として、「ロンサーフ(R)配合錠T15・T20」の製品名で本年5月に世界に先駆けて発売されています。

【結腸・直腸がんについて】
結腸・直腸がんは世界で3番目に患者数の多いがんであり、2014年には米国で136,830名(うち、男性71,830名、女性65,000名)が結腸・直腸がんと診断され、50,310名が結腸・直腸がんが原因で死亡すると推測されています[i]。 欧州では2012年のデータで2番目に患者数の多いがんであり、447,000名(うち、男性242,000名、女性205,000名)が結腸・直腸がんと診断され、215,000名が結腸・直腸がんが原因で死亡したと推測されています[ii]。
なお、結腸・直腸がん患者のうち、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対する標準治療に不応となった患者数のデータはありません。

[i] Cancer facts & figures 2014. American Cancer Society
[ii] Ferlay, J. et. al. Cancer incidence and mortality patterns in Europe: Estimates for 40 countries in 2012. E J Cancer. 49; 1374-1403.
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