脱水を制する者がレースを制す?ランニング脱水対策のポイント
[15/04/16]
提供元:共同通信PRワイヤー
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20150416
教えて!「かくれ脱水」委員会
脱水を制する者がレースを制す?
ランニング脱水対策のポイント
日医ジョガーズのランニングドクターがアドバイス
市民マラソンランナーにとっての春のマラソンシーズンは、4月19日の長野マラソンから始まるといわれています。全国各地でレースが行われる季節ですが、涼しくても体温上昇が起こって汗をかくため、脱水への注意が必要です。効率的な水分補給のテクニックは、タイムの向上のみならず、安全にマラソンを楽しむために不可欠な知識。 2014年8月には、米国心臓医学会(ACC)が、長距離ランナーにとって熱中症は心疾患よりも死亡リスクが約10倍(注1)高く、熱中症や脱水症のリスクへの理解も充分ではない、という意外な結果も発表。レースを楽しく完走するためにランナーが心得ておくべきポイントについて、NPO法人 日本医師ジョガーズ連盟のランニングドクター・中村 集 医師に、ランニングにおける脱水対策をアドバイスいただきます。
◆ランニングは脱水リスクがつきもの
ランニング時には体温が上昇しますが、カラダは汗をかくことで気化熱をうばい、体温を元に戻そうと調整します。汗とともに失われた水分・電解質を適切に補給せずにいると脱水状態に陥ります。「ランニングには脱水リスクはつきもの。脱水状態は臓器の機能に影響を及ぼすため、筋肉のけいれん、疲労や倦怠感、頭痛、めまい、吐き気といった体調の変化があらわれ、脱水症となるわけです」(中村医師)。
【中村医師がアドバイス!レース前の脱水予防 注意したい3つのポイント】
1. レース中の給水プランを立てること。
走っているときの給水の目安は、1時間あたり400〜800ml
2. レース開始前に水分補給をすること。
1〜2時間前に250ml〜500mlの水分をこまめに
※ただし飲みすぎは注意!糖分が多いと胃もたれも。中村医師のおすすめは経口補水液
3. 天気予報をしっかりチェック 。
暑くなることが予想されれば放熱仕様のウェアの着用など服装の検討を
◆電解質を含まない水の飲みすぎは「水中毒」の危険も
走っているときも、5kmごとの給水ポイントで適切な量の水分を摂ることが大切。「脱水対策としては、水分だけではなく電解質の補給(特にナトリウム)と糖分が必要です。給水では、一般のスポーツドリンクよりも塩分を約2倍、糖分を約半分に調整した吸収の早い経口補水液(OS-1など)が有用でしょう」と中村医師は語ります。電解質を含まない水を飲みすぎると、血中ナトリウム濃度が下がり、不安感やめまい、頭痛などの症状を伴う「水中毒」を起こす危険性があるので注意しましょう。
また、ゴール後のビールを楽しみにしているランナーも多いと思いますが、ランニング後は大量の発汗で水分を喪失します。そこで利尿作用が高く水分排泄を促進してしまうアルコールを摂取すると、ますます脱水状態に。電解質などを含んだ吸収の良い水分を補給してからにしましょう。
中村医師へのインタビューは、
教えて「かくれ脱水」委員会のホームページ『かくれ脱水JOURNAL』にて、PDF版とともに公開しています。
http://www.kakuredassui.jp/column5
注1 Yankelson, L et al., Life-Threatening Events During Endurance Sports –; Is Heat Stroke More Prevalent Than Arrhythmic Death?, JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF CARDIOLOGY, VOL.64, No.5, 2014
教えて!「かくれ脱水」委員会
脱水を制する者がレースを制す?
ランニング脱水対策のポイント
日医ジョガーズのランニングドクターがアドバイス
市民マラソンランナーにとっての春のマラソンシーズンは、4月19日の長野マラソンから始まるといわれています。全国各地でレースが行われる季節ですが、涼しくても体温上昇が起こって汗をかくため、脱水への注意が必要です。効率的な水分補給のテクニックは、タイムの向上のみならず、安全にマラソンを楽しむために不可欠な知識。 2014年8月には、米国心臓医学会(ACC)が、長距離ランナーにとって熱中症は心疾患よりも死亡リスクが約10倍(注1)高く、熱中症や脱水症のリスクへの理解も充分ではない、という意外な結果も発表。レースを楽しく完走するためにランナーが心得ておくべきポイントについて、NPO法人 日本医師ジョガーズ連盟のランニングドクター・中村 集 医師に、ランニングにおける脱水対策をアドバイスいただきます。
◆ランニングは脱水リスクがつきもの
ランニング時には体温が上昇しますが、カラダは汗をかくことで気化熱をうばい、体温を元に戻そうと調整します。汗とともに失われた水分・電解質を適切に補給せずにいると脱水状態に陥ります。「ランニングには脱水リスクはつきもの。脱水状態は臓器の機能に影響を及ぼすため、筋肉のけいれん、疲労や倦怠感、頭痛、めまい、吐き気といった体調の変化があらわれ、脱水症となるわけです」(中村医師)。
【中村医師がアドバイス!レース前の脱水予防 注意したい3つのポイント】
1. レース中の給水プランを立てること。
走っているときの給水の目安は、1時間あたり400〜800ml
2. レース開始前に水分補給をすること。
1〜2時間前に250ml〜500mlの水分をこまめに
※ただし飲みすぎは注意!糖分が多いと胃もたれも。中村医師のおすすめは経口補水液
3. 天気予報をしっかりチェック 。
暑くなることが予想されれば放熱仕様のウェアの着用など服装の検討を
◆電解質を含まない水の飲みすぎは「水中毒」の危険も
走っているときも、5kmごとの給水ポイントで適切な量の水分を摂ることが大切。「脱水対策としては、水分だけではなく電解質の補給(特にナトリウム)と糖分が必要です。給水では、一般のスポーツドリンクよりも塩分を約2倍、糖分を約半分に調整した吸収の早い経口補水液(OS-1など)が有用でしょう」と中村医師は語ります。電解質を含まない水を飲みすぎると、血中ナトリウム濃度が下がり、不安感やめまい、頭痛などの症状を伴う「水中毒」を起こす危険性があるので注意しましょう。
また、ゴール後のビールを楽しみにしているランナーも多いと思いますが、ランニング後は大量の発汗で水分を喪失します。そこで利尿作用が高く水分排泄を促進してしまうアルコールを摂取すると、ますます脱水状態に。電解質などを含んだ吸収の良い水分を補給してからにしましょう。
中村医師へのインタビューは、
教えて「かくれ脱水」委員会のホームページ『かくれ脱水JOURNAL』にて、PDF版とともに公開しています。
http://www.kakuredassui.jp/column5
注1 Yankelson, L et al., Life-Threatening Events During Endurance Sports –; Is Heat Stroke More Prevalent Than Arrhythmic Death?, JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF CARDIOLOGY, VOL.64, No.5, 2014