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福島の農産物の美味しさ、生産者の取り組みを伝えるシンポジウム「体験!ふくしまプライド。in 関西」開催

2016年11月30日

福島県農林水産部農産物流通課

福島の農産物の美味しさ、生産者の取り組みを伝える
シンポジウムを大阪で開催
「体験!ふくしまプライド。in 関西」
「NEXTふくしまメーカー」が挑戦する新しいチャレンジを紹介

 福島県林水産部農産物流通課は、朝日新聞社と共催で、11月19日(土)に、グランフロント大阪ナレッジシアター(大阪府・大阪市)にて、シンポジウム「体験!ふくしまプライド。in 関西」を開催しました。

 本シンポジウムは、福島県には多くの美味しい農産物があり、その魅力や安全確保の取り組みとともに、生産者がたゆまぬ努力を重ね、愛情を持って育んでいるということを、関西に住む方々にも広く伝えるために開催しました。

 第1部「ブルーテーブル※1 in 関西『ふくしまプライド。体感リポート』」では、東北をはじめとした復興ボランティアを続けている、NPO法人Youth for 3.11※2の武井裕典さん、佐藤瑛子さん、過去のボランティア参加者である龍谷大学の野上萌さんが事前に参加した「スタディツアー」の様子を、東京大学大学院教授のロバート・キャンベルさんも加わり、リポートを行いました。そこでは、福島県産農林水産物は放射性物質検査が厳しく行われ、中でも米は全量全袋検査に取り組んでいること、農産物の新しい価値を生み出すべくチャレンジを続けている生産者がいることなどが紹介されました。
 第2部では、「未来へつなぐ“ふくしまの美味”」をテーマにトークセッションを行いました。一部に引き続き、ロバート・キャンベルさん、福島県出身で元宝塚歌劇団の白羽ゆりさん、福島県オリジナル米「天のつぶ」を栽培する生産農家・農業生産法人株式会社カトウファームの加藤晃司さん、加藤絵美さん、鈴木正晃福島県副知事が参加し、福島県の農林水産物の美味しさなどの魅力、安全性や、生産者の取り組みを今後どう伝えていくべきか語り合いました。

※1「ブルーテーブル」:朝日新聞と電通ソーシャル・デザイン・エンジンの共同企画として、2014年にはじまった取り組み。毎回、社会的なテーマをひとつ設け、学生、著名人、自治体や企業の方々が青いひとつのテーブルを囲み、そのテーマについて語り合い、新たなアクションを生み出していくというもので、その様子は、ブルーテーブルWEBサイトや、朝日新聞紙面で取り上げている。

※2「NPO法人Youth for 3.11」:東日本大震災の1日も早い復興を目的として、2011年3月11日に設立。人手不足が深刻であった現地に1人でも多くの学生を派遣するため、食事/交通/宿泊等をパッケージ化し、 また長靴/寝袋など物品の貸し出しや交通費補助を行うことで、 ハードルの下がったボランティアプログラムを学生に対して提供している。 これまで延べ18,000人以上の学生を派遣し、2014年からは東北以外への地域への派遣も開始。


【シンポジウムでの各登壇者のコメント】
スタディツアーに参加し、今の福島を見てきた武井裕典さんは、「『NEXTふくしまメーカー』として紹介した御稲プライマルさんが、料理米の開発を通じ、お米の新しい領域で挑戦するという前向きな精神に感化された。来年以降は、学生の意見を取り入れた新商品を作りたい」と今後の展望を語り、佐藤瑛子さんは、「例えばインパクトのある料理米として、肉汁がよく絡む米や、お茶漬けに合う料理米などを作りたい」と具体的な商品開発への意欲を見せました。

カトウファームの加藤晃司さんは、「今は生産者の意識も高まっていて、県内で農家の同士が知識を共有するなど、技術向上の兆しもある。震災後から支えてくださった皆様には感謝の気持ちしかないが、願わくば、『ふくしまの美味しい』をもっと発信してほしい。震災直後のピンチが、今はチャンスに変わる時期だが、私ひとりでは何も変わらない。1人でも多くの人に発信してもらえたら」と真摯な想いを訴えました。加藤絵美さんは、「福島が誇る美味しい農産物の代表の一つに桃があるが、現在『世界一糖度が高い桃』作りにもチャレンジしている生産者もいる」と福島の農業の新しい取り組みについて紹介しました。

福島県の観光交流大使を務める白羽ゆりさんは、「生まれ育った福島県に恩返しをしたいという気持ちで数多くのイベントに関わってきた。震災後は観光客が来なくて困ったが、やっと回復してきた。イチオシは日本酒の蔵巡り。観光では温泉と日本酒の組み合わせが大人気」と観光の楽しみ方について語りました。

スタディツアーで福島に訪れた野上萌さんは、「福島は、ぜひわくわくする気持ちで行ってほしい。意識が高い人が行くように思われてハードルが上がっているが、USJやディズニーランドに行くように、魅力が沢山ある地域の一つとして、楽しく訪れて欲しい」と話しました。

鈴木正晃福島県副知事は、「安全、安心への対策に関しては、米は、毎年1000万袋以上の全量全袋検査を実施しており、牛も全頭検査を行っている。一部の野生のものを除き、米をはじめ、野菜、果実、原乳、肉類、鶏卵など、基準値をこえたものはない。生産者は放射性物質の低減対策として、畑の表土を剥いだり、放射性物質の吸収を抑制する資材を散布したりするなど、努力を続けている。そういった生産者の努力、プライドを含めて、福島県の農産物を見てほしい。ぜひ、実際お越しいただき、美味しいものを食べていただきたい」と、安全性を説明し、福島の農林水産物へのより一層の理解を訴えました。

ロバート・キャンベルさんは、「福島の魅力はとても多様。土地によって全然風土が違うし、四季折々に楽しめる。お酒も食事も美味しい。そこに住んでいる人たちが熱く、懐が深い土地だなと思っている。2020年オリンピックを控えているが、世界から見る日本のまなざしも変わってくる。福島の今の在り方、目指しているものは凄く大切になってくると思う」と福島の魅力と将来を見据えての今後の展望を語りました。


【同時開催のふくしま物産展と「天のつぶ試食」の様子】
同グランフロント大阪で開催された「ふくしま物産展」でも福島県産農林水産物や特産品などが販売されたほか、福島県オリジナルのお米「天のつぶ」を使用したおにぎりの試食が振る舞われました。シンポジウムでも登壇者が試食を行いましたが、「つぶが立っている。柔らかくて、口の中でとける」「あまいけれどスッキリしている」「冷めても美味しい。たまごかけご飯にも挑戦してみたい」といった感想で、大好評でした。物産展には多くの来場者が訪れ、天のつぶのおにぎりを試食し、その美味しさに舌鼓を打ちました。

■「ふくしまプライド。」
 安全・安心に対する取り組みはもちろん、日々たゆまぬ努力を続け、おいしさを追求するふくしまの生産者。
 たくさんの手間と愛情が詰まった福島県産の農林水産物を、生産者の誇り、「ふくしまプライド。」というキャッチフレーズに表現し、テレビCM等を通じて全国に発信しています。


「体験!ふくしまプライド。in 関西」概要

■日 時  11月19日(土)13:00〜15:00 (受付開始12:30)
■会 場  グランフロント大阪 ナレッジシアター
      (〒530-0011 大阪市北区 大深町3-1 グランフロント大阪北館4F)
■登壇者  ロバート・キャンベル(東京大学大学院教授)、白羽ゆり(女優)、
      武井裕典(「NPO法人 Youth for 3.11」学生代表)、
      佐藤瑛子(「NPO法人 Youth for 3.11」学生)、野上萌(龍谷大学3年生)
      加藤晃司・加藤絵美(ともに(株)カトウファーム)、鈴木正晃(福島県副知事)
■内 容  主催者挨拶(鈴木正晃:福島県副知事)
      第1部 ブルーテーブル in 関西「ふくしまプライド。体感レポート」
      第2部 トークセッション 「未来へつなぐ『ふくしまの美味』」
■主 催  福島県、朝日新聞社メディアビジネス局


■登壇者プロフィール
●ロバート・キャンベル(東京大学大学院教授)
アメリカ合衆国生まれ。日本文学者。東日本大震災以降、復興の様子を伝え支援するラジオ番組を展開。被災者と全国のリスナーをつないだ。

●白羽ゆり(女優)
福島県生まれ。宝塚歌劇団の星組、雪組で娘役トップを務め、2009年に退団。以降はドラマ、映画、舞台などで活躍。あったかふくしま観光交流大使。

●武井裕典(「NPO法人 Youth for 3.11」学生代表)
 佐藤瑛子(「NPO法人 Youth for 3.11」学生)
 野上萌(龍谷大学3年生)

●加藤晃司(株式会社カトウファーム)
福島県生まれ。大学卒業後、サラリーマンを経て平成21年に就農し、米農家に。平成26年に株式会社カトウファームを設立。作付面積は約32haで、受託面積を年々増やしている。福島の田んぼを守り、次世代へ繋げることが目標。

●加藤絵美(株式会社カトウファーム)
福島県生まれ。結婚後、夫・晃司氏と共に就農。3男1女の母。農作業のほか、育児などの日常をブログやSNSで発信している。お米アドバイザーや、美容関連の資格を生かし、美と農を繋ぐプロジェクトを構想中。

●鈴木正晃(福島県副知事)
福島県生まれ。東北大学法学部卒業。平成23年9月原子力損害対策担当理事、平成24年4月総務部長を経て、平成27年1月1日に福島県副知事に就任。
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