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2017年日本自動車保険契約者満足度調査

2017年7月25日

株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック

J.D. パワー
2017年日本自動車保険契約者満足度調査

報道用資料

強みを生かして顧客接点の強化を


<当資料の要約>
●代理店系保険会社の中でも、車の購入店/ディーラーで契約した顧客の満足度は大きく向上し、継続契約意向も拡大
●ダイレクト系保険会社はHPの手続きの利便性が向上、満足度も向上。
●契約者満足度は、代理店系ではAIU損害保険が、ダイレクト系ではソニー損害保険が第1位


CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木郁、略称:J.D. パワー)は、2017年日本自動車保険契約者満足度調査の結果を発表した。

2017年日本自動車保険契約者満足度調査は、自動車保険(任意保険)の契約者を対象に、契約保険の内容や、契約期間中の自動車事故保険金請求時の対応、各種手続きや問合せ時の保険会社・代理店の対応実態など自動車保険契約期間中の接点全般に対する顧客満足度を調べたものである。

◆車の購入店/ディーラーでの保険についての働きかけは増加◆

代理店系保険会社の満足度は616ポイントで昨年から6ポイント向上した。代理店系保険会社の中でも、保険専門の代理店で契約した顧客の満足度は高水準(633ポイント)だが昨年から変化はなく、代理店系保険会社全体の満足度を押し上げたのは、車の購入店/ディーラーでの契約者であった。こちらの満足度は602ポイントと低い水準ではあるが、昨年に比べ17ポイントも向上している。
車の購入店/ディーラーで契約する顧客の満足度向上の要因を考えてみたい。この契約者層の顧客にとっては車の購入店/ディーラーが、購入時や定期点検などのタイミングで、車のメンテナンスに加えて自動車保険の窓口となると思われる。この層の保険会社の選定理由の筆頭である「車の購入店/ディーラーに勧められたから」は昨年から増加の傾向にあることから、車の購入店/ディーラーからの働きかけが活発になされていることがうかがえる。車の購入店/ディーラーで契約される自動車保険では、一般的な1年ごとの契約更新だけではなく、3年や4年といった長期契約の保険が提供されることがある。点検やキャンペーンのお知らせなど、車のメンテナンスで定期的に顧客とコミュニケーションが生じる車の購入店/ディーラーは、自動車保険の長期契約も合わせてフォローするのに向いているといえよう。車の購入店/ディーラーと顧客の自動車保険に関するコミュニケーションという視点で見ると、この直近1年以内に問合せや案内など、車の購入店/ディーラーと顧客の間で接点のあった割合は5割で、昨年から4ポイント増加しているとともに、満足度は624ポイントで、全く接点のなかった顧客の満足度を60ポイント以上上回る。顧客が次回の契約更新時にも、現在契約している車の購入店/ディーラーで「必ず契約したい」「たぶん契約したい」という意向は80%に上り、昨年から6ポイントと大きく拡大している。コミュニケーション量の増加が、顧客のロイヤルティ向上にも寄与していることを示している。


◆ダイレクト系では、重要な顧客接点であるHPの機能向上が鍵◆

ダイレクト系保険会社の満足度は636ポイントで昨年から9ポイント向上し、特に「顧客対応」で向上が顕著である。契約の更新や補償内容の変更、運転者の変更・追加など、契約期間中に発生する手続きの多くをホームページで行うことができるダイレクト系保険会社にとって、「顧客対応」の最も重要なインターフェースはホームページである。「顧客対応」に対する評価が上がっているということは、ホームページの機能や使い勝手がよくなっていると思われる。実際、ホームページで各種手続きをした顧客のうち、9割が当日中に用件を済ませることができ、94%がホームページ上のみで手続きを完了することができている。次回の契約更新時に同じ保険会社で「必ず契約する」「たぶん契約する」という意向は81%で、昨年から4ポイント拡大し、満足度の向上が顧客のロイヤルティにも作用していることが見てとれる。ホームページで手続きが完了する迅速かつ簡潔な手続きプロセスは、ダイレクト系保険会社を選択する顧客のニーズにしっかりと応えているといえる。

自動車の購入目的や使い方が人それぞれ異なるように、その安全を守る自動車保険の契約先窓口は多岐にわたり、契約期間中の顧客との接点のあり方も多様である。各保険会社がそれぞれの強みを生かして、サービスの改善と向上に取り組んでいくためには、代理店系保険会社では顧客の窓口となる担当者という人的接点、ダイレクト系保険会社はホームページなどIT技術を生かした顧客との直接的な接点の強化がキーワードになりそうである。多様化する顧客一人ひとりのニーズを適切に捉え、対応できるインターフェースを備えることが円滑なコミュニケーションの実現に結びつき、さらなる満足度の向上と顧客維持力の強化につながるであろう。


◆契約者満足度は代理店系はAIU損害保険、ダイレクト系はソニー損害保険が第1位◆

代理店系保険会社 セグメント
AIU損害保険が総合満足度第1位である。「契約内容/契約手続き」「価格」「保険証券」でトップの評価であった。第2位は富士火災海上保険と日新火災海上保険が同率であった。富士火災海上保険は「顧客対応」で最も高い評価を得た。日新火災海上保険は、「事故対応/保険金支払」で最も高い評価を得た。

ダイレクト系保険会社 セグメント
ソニー損害保険が総合満足度第1位である。「価格」を除く4つのファクター「契約内容/契約手続き」「保険証券」「顧客対応」「事故対応/保険金支払」でトップ評価であった。第2位はセゾン自動車火災保険で、
「契約内容/契約手続き」「価格」がダイレクト系保険会社平均を大きく上回っている。第3位は三井ダイレクト損害保険とSBI損害保険であった。三井ダイレクト損害保険は、「顧客対応」「事故対応/保険金支払い」でダイレクト系保険会社平均を大きく上回っている。SBI損害保険は「価格」でダイレクト系保険会社平均を大きく上回っている。


<関連する調査の発表について>

J.D. パワーでは、自動車保険に関する下記調査を発表する。

2017年日本自動車保険新規加入満足度調査 7月18日 リリース済み。
直近の自動車保険(任意保険)への加入が初めてであった新規加入者、もしくは他の保険会社から切り替えて新たに加入をした切替加入者を対象に、契約保険の内容、契約手続き時の保険会社・代理店の対応実態など自動車保険に新規で加入する際の顧客満足度を測定。

2017年自動車保険事故対応満足度調査 7月20日 リリース済み。
自動車保険(任意保険)に加入する顧客のうち、過去2年以内に契約先の保険会社に事故連絡(保険金請求)をした人を対象に、保険会社の事故対応や保険金支払の実態や、事故対応や保険金支払全般に対する顧客満足度を測定。

*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。


J.D. パワー(本社:米国カリフォルニア州コスタメサ)は、顧客満足に関するインサイト並びにパフォーマンス改善のためのソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。毎年、世界中で数百万人にのぼる消費者やビジネス・ユーザーを対象に、品質や顧客満足に関する調査を実施している。北米、南米、ヨーロッパとアジアに計17の拠点を有する。アジア・パシフィックではシンガポール、北京、上海、バンコク、マレーシアに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムで調査を行っている。また、J.D. パワーはAthene Li, Joseph Pacini, Murphy Qiao and Carsten Geyerの4人の創業者によって率いられる、ロンドンに本社を置く国際的なオルタナティブ投資並びにプライベート・エクイティ企業会社であるXIOグループの投資先企業のひとつである。詳しくは当社ウェブサイトhttp://japan.jdpower.comまで。


<ご注意>
本紙は報道用資料です。(株)J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く本資料に掲載されている情報および結果を広告または販促活動に転用することを禁止します。


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