電通PRと東大橋元研、関西大小笠原研が衆院選の共同調査実施
[17/11/21]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2017年11月21日
株式会社 電通パブリックリレーションズ
東京大学大学院情報学環 橋元研究室
関西大学社会学部 小笠原研究室
電通PRと東大橋元研、関西大小笠原研が衆院選の共同調査実施
株式会社電通パブリックリレーションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:畔柳 一典、以下電通PR)と東京大学大学院情報学環橋元研究室、関西大学社会学部小笠原研究室は、10月22日に投開票が行われた衆議院選挙において、有権者のメディア接触等に関する共同調査を実施しました。
1. 選挙に関する情報源は、テレビが依然として重要
調査の結果、選挙に関する情報源としてテレビに接触した人は、全体では86.7%でしたが、年齢層別に見て60代(92.6%)が最も高く、10・20代※1(82.9%)が最も低い結果となりました。新聞の接触率も全体では50.1%でしたが、60代(71.3%)と50代(57.8%)が高く、30代(35.3%)と10・20代(37.1%)が低い結果となり、テレビ・新聞は若い年代で接触率が低い結果となりました。
「政党・候補者が発信したネット上の選挙情報」のいずれかに接触した人の比率は全体が31.4%で、10・20代(39.0%)が最多でした。「友人・知人のソーシャルメディア」上で、選挙情報に接触した人は全体が17.6%で、同じく10・20代が最多(32.3%)でした。
ただし10・20代の中で、選挙時に接触した情報源を比較した割合を見ると、テレビへの接触は82.9%で、絶対的な割合としてはテレビへの接触が最も高くなっています。
2. 10・20代は、政党・候補者が発信したネット上の選挙情報を重視
「政党・候補者が発信したネット上の選挙情報」の10・20代による接触率の内訳は、ウェブサイト(ブログを含む)(23.9%)、ソーシャルメディア(25.2%)、メール・メールマガジン(12.3%)、ネット広告(24.2%)、ネット動画(19.0%)です。いずれも10・20代が年齢層別に見て1位でした。
また、「政党・候補者が発信したネット上の選挙情報」への接触者のうち、10・20代において信頼した人の割合は、ウェブサイト(ブログを含む)(59.5%)、ネット広告(52.0%)、ネット動画(62.7%)となり、これらの情報源では年齢層別に見て10・20代が最も高い結果となりました。同様に、役立ったと評価した接触者の割合も、10・20代においてネット広告(45.3%)、ネット動画(47.5%)となり、この2つの情報源で年齢層別に見て10・20代が最も高い結果となりました。
3. 若い世代の政治関心は低く、現状肯定感が高い
有権者の意識に関しては、「政治に関心がある」と答えた人が30代(46.1%)で最も低く、10・20代(48.4%)がそれに続きました。
また、政治的有効性感覚に関する設問では、「我々が少々騒いだところで政治はよくなるものではない」で30代(67.8%)、10・20代(65.2%)の回答率が高く、「政治がかわったところで日本の方向性が変わるわけではない」でも30代(40.3%)、10・20代(34.2%)が高い結果となりました。
一方、「経済格差が広がっていると感じる」との回答は10・20代が最低(58.4%)で、「現在の生活に満足している」と答えた人は10・20代(35.5%)が最高となり、若者による現状肯定感の強さが示されました。
本調査では、選挙に関する情報源としてテレビが大きな役割を果たしているものの、他年代に比べて10・20代で接触率が低いことが示されています。一方、「友人・知人のソーシャルメディア」や、「政党・候補者が発信したインターネット上の選挙情報」では、10・20代を中心とした若い年齢層による接触率が他年代と比較して高い結果となりました。さらに、若い年齢層では、政治関心と政治的有効性感覚は低く、現状肯定感が高いことが示されています。
※1 10・20代:本調査では、有権者として調査対象とした18歳以上29歳以下を示している。
■東京大学大学院情報学環 教授 橋元良明による調査結果へのコメント
若年層がネット情報に高頻度に接し、それを重要視していることは予想通りだが、若年層の政治関心の低さが顕著に数字として表れている。政治的無関心は、公正・中立の立場から多様な意見が紹介される場でもあるテレビの視聴時間が減少し、ネットの利用時間が増加したことと無関係ではない。若年層はネットの大半を、身の回りの出来事のやりとりが中心のコミュニケーション系に費やしており、公的な争点や政治問題に関して議論をすることがほとんどない。政治への関心が低下すると同時に、現状肯定意識が蔓延し、政治に対する批判的意見が少なくなっている。そのことがはっきり表れた結果だと考える。
■調査概要
・調査主体:株式会社 電通パブリックリレーションズ
東京大学大学院情報学環 橋元研究室
関西大学社会学部 小笠原研究室
・調査手法:インターネット調査 (マクロミルに実査委託)
・調査対象:男女、18歳〜69歳
・サンプル構成
10代(18歳19歳):52、20代:258[本調査では10・20代と一括(小計310)]、
以下30代、40代、50代、60代各年齢層258、合計1,342人。
・対象地域 : 全国
・調査実施時期: 2017年10月22日(日)(投票終了後の20時以降)から10月24日(火)
株式会社 電通パブリックリレーションズ
東京大学大学院情報学環 橋元研究室
関西大学社会学部 小笠原研究室
電通PRと東大橋元研、関西大小笠原研が衆院選の共同調査実施
株式会社電通パブリックリレーションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:畔柳 一典、以下電通PR)と東京大学大学院情報学環橋元研究室、関西大学社会学部小笠原研究室は、10月22日に投開票が行われた衆議院選挙において、有権者のメディア接触等に関する共同調査を実施しました。
1. 選挙に関する情報源は、テレビが依然として重要
調査の結果、選挙に関する情報源としてテレビに接触した人は、全体では86.7%でしたが、年齢層別に見て60代(92.6%)が最も高く、10・20代※1(82.9%)が最も低い結果となりました。新聞の接触率も全体では50.1%でしたが、60代(71.3%)と50代(57.8%)が高く、30代(35.3%)と10・20代(37.1%)が低い結果となり、テレビ・新聞は若い年代で接触率が低い結果となりました。
「政党・候補者が発信したネット上の選挙情報」のいずれかに接触した人の比率は全体が31.4%で、10・20代(39.0%)が最多でした。「友人・知人のソーシャルメディア」上で、選挙情報に接触した人は全体が17.6%で、同じく10・20代が最多(32.3%)でした。
ただし10・20代の中で、選挙時に接触した情報源を比較した割合を見ると、テレビへの接触は82.9%で、絶対的な割合としてはテレビへの接触が最も高くなっています。
2. 10・20代は、政党・候補者が発信したネット上の選挙情報を重視
「政党・候補者が発信したネット上の選挙情報」の10・20代による接触率の内訳は、ウェブサイト(ブログを含む)(23.9%)、ソーシャルメディア(25.2%)、メール・メールマガジン(12.3%)、ネット広告(24.2%)、ネット動画(19.0%)です。いずれも10・20代が年齢層別に見て1位でした。
また、「政党・候補者が発信したネット上の選挙情報」への接触者のうち、10・20代において信頼した人の割合は、ウェブサイト(ブログを含む)(59.5%)、ネット広告(52.0%)、ネット動画(62.7%)となり、これらの情報源では年齢層別に見て10・20代が最も高い結果となりました。同様に、役立ったと評価した接触者の割合も、10・20代においてネット広告(45.3%)、ネット動画(47.5%)となり、この2つの情報源で年齢層別に見て10・20代が最も高い結果となりました。
3. 若い世代の政治関心は低く、現状肯定感が高い
有権者の意識に関しては、「政治に関心がある」と答えた人が30代(46.1%)で最も低く、10・20代(48.4%)がそれに続きました。
また、政治的有効性感覚に関する設問では、「我々が少々騒いだところで政治はよくなるものではない」で30代(67.8%)、10・20代(65.2%)の回答率が高く、「政治がかわったところで日本の方向性が変わるわけではない」でも30代(40.3%)、10・20代(34.2%)が高い結果となりました。
一方、「経済格差が広がっていると感じる」との回答は10・20代が最低(58.4%)で、「現在の生活に満足している」と答えた人は10・20代(35.5%)が最高となり、若者による現状肯定感の強さが示されました。
本調査では、選挙に関する情報源としてテレビが大きな役割を果たしているものの、他年代に比べて10・20代で接触率が低いことが示されています。一方、「友人・知人のソーシャルメディア」や、「政党・候補者が発信したインターネット上の選挙情報」では、10・20代を中心とした若い年齢層による接触率が他年代と比較して高い結果となりました。さらに、若い年齢層では、政治関心と政治的有効性感覚は低く、現状肯定感が高いことが示されています。
※1 10・20代:本調査では、有権者として調査対象とした18歳以上29歳以下を示している。
■東京大学大学院情報学環 教授 橋元良明による調査結果へのコメント
若年層がネット情報に高頻度に接し、それを重要視していることは予想通りだが、若年層の政治関心の低さが顕著に数字として表れている。政治的無関心は、公正・中立の立場から多様な意見が紹介される場でもあるテレビの視聴時間が減少し、ネットの利用時間が増加したことと無関係ではない。若年層はネットの大半を、身の回りの出来事のやりとりが中心のコミュニケーション系に費やしており、公的な争点や政治問題に関して議論をすることがほとんどない。政治への関心が低下すると同時に、現状肯定意識が蔓延し、政治に対する批判的意見が少なくなっている。そのことがはっきり表れた結果だと考える。
■調査概要
・調査主体:株式会社 電通パブリックリレーションズ
東京大学大学院情報学環 橋元研究室
関西大学社会学部 小笠原研究室
・調査手法:インターネット調査 (マクロミルに実査委託)
・調査対象:男女、18歳〜69歳
・サンプル構成
10代(18歳19歳):52、20代:258[本調査では10・20代と一括(小計310)]、
以下30代、40代、50代、60代各年齢層258、合計1,342人。
・対象地域 : 全国
・調査実施時期: 2017年10月22日(日)(投票終了後の20時以降)から10月24日(火)