「双極性障害 治療の課題と新たな治療選択肢」
[17/11/09]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2017年11月9日
共和薬品工業株式会社
「双極性障害 治療の課題と新たな治療選択肢」
■坂元薫センター長講演内容(一部抜粋) 「双極性障害(躁うつ病) −その正しい理解と対応−」
「双極性障害(躁うつ病) −その正しい理解と対応−」と題して、11月7日に行われたセミナー(共和薬品工業株式会社主催)で、専門医である赤坂クリニック坂元薫うつ治療センターの坂元薫センター長は、次のように述べました。
「双極性障害は大うつ病エピソードだけでなく躁病エピソードを呈し、再発率(生涯再発率95%)や自殺率(一般人口の25倍)の高さが問題です。大うつ病エピソードで発症した際には、大うつ病性障害(単極性うつ病)との鑑別が困難であるため、双極性障害は見逃されやすくなっています。このことから、双極性障害の1/3は正しい診断・治療に出会うまで発病から10年以上を要する、とされています。
クエチアピンは医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬ということで、厚生労働省の要請の下、開発・承認され、今回、クエチアピンフマル酸塩徐放錠(製品名:ビプレッソ®徐放錠)として共和薬品工業株式会社から発売されました。これにより双極性障害の治療選択肢が増える事となり、双極性障害患者さんのうつ症状の改善に期待したい思います」
■「クエチアピンフマル酸塩徐放錠 50mg/150mg」について
共和薬品工業株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:角田礼昭)は、双極性障害のうつ症状治療薬「クエチアピンフマル酸塩徐放錠50mg、同150mg」(製品名:ビプレッソ® 徐放錠50mg、同150mg)を2017年10月27日に発売しました。
「クエチアピンフマル酸塩徐放錠50mg、同150mg」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、医療上の必要性が高いと判断され、厚生労働省の要請1) に基づき開発・承認された、クエチアピンフマル酸塩を有効成分とする1日1回経口投与の徐放錠です。
本年2月に、アステラス製薬と共和薬品が締結した契約に基づき、共和薬品が日本において同剤の流通、販売およびプロモーションを独占的に行います。
■双極性障害について
症状
双極性障害は、精神疾患の中でうつ病と同様に気分障害に分類され、躁状態またはうつ状態を繰り返します。以前は「躁うつ病」と呼ばれていました。かつては躁病エピソードと大うつ病エピソードの両方を伴う精神病性気分障害(現在の双極?型障害)とされていましたが、近年の臨床研究により、完全な躁病エピソードの代わりに、より軽症で持続期間も短い軽躁病エピソードと大うつ病エピソードが入れ替わる双極?型障害の存在が広く認知されはじめ、双極性障害全体に注意が向けられるようになりました。また、双極性障害は再発が多いこと、自殺行動および自殺念慮の発現リスクが高いことが知られています。自殺は主にうつ病相で生じるため、双極性障害において自殺の危険性が高い大うつ病エピソードは特に問題です。
−双極性障害は、躁の状態によって「?型」と「?型」に分けられる−
〇双極?型障害: うつ状態に加え、激しくはっきりした躁の状態を伴う場合
双極?型障害の躁状態は「躁状態」とよばれ、社会生活に支障をきたし生活レベルが大きく低下するため、入院が必要な状態です2) 。DSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders:精神障害の統計・診断マニュアル第5版)の診断基準において、躁状態が7日間以上、毎日続くことと定義されています3) 。
〇双極?型障害:うつ状態に加え、軽躁状態を伴う場合
双極?型障害の躁状態は「軽躁状態」とよばれ、周囲に迷惑をかけ職を失うなど、社会生活に支障をきたすほどではありません2) 。DSM-5の診断基準において、軽躁状態が4日間以上続くことと定義されています3)
【画像: http://prw.kyodonews.jp/img/201711087735-O2-437gF2KH 】
患者数
双極性障害の患者数は、日本では数十万人*と推定されています。日本で本格的な調査が実施されていないため、はっきりとした患者数が分かっていません。
なお、平成26年の厚生労働省「患者調査」によると、精神疾患を有する総患者数は約392万人とされています。年々増加する傾向があり、平成17年の約303万人から約10年で90万人増加しています。なかでも、精神疾患に占める割合が最も高いのは、双極性障害(躁うつ病)を含む気分障害でした。
<登壇者プロフィール>
【画像: http://prw.kyodonews.jp/img/201711087735-O3-b5hEnoIj 】
坂元薫 うつ治療センター長
(赤坂クリニック 坂元薫うつ治療センター)
NPO法人日本うつ気分障害協会(MDA-JAPAN)理事
日本精神神経学会代議員
日本うつ病学会評議員
精神保健指定医
精神科専門医・指導医
日本医師会認定産業医
医学博士
〇ご経歴
1982年 東京医科歯科大学医学部卒業後、
東京女子医科大学神経精神科にて研修
1984年 同助手
1985〜87年 旧西ドイツ政府給費留学生としてボン大学精神科留学
1993年 東京女子医科大学神経精神科講師
1999年 同助教授
2007年 同教授
2016年8月 赤坂クリニック坂元薫うつ治療センター長
1)平成22年12月13日医政研発1213第1号、薬食審査発1213第1号
2)加藤忠史:「双極性障害」ってどんな病気?「躁うつ病」への正しい理解と治療法, 大和出版, 2015
3)日本精神神経学会(日本語版用語監修), 高橋三郎・大野裕(監訳):DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル, 医学書院, 2014
※厚生労働省HP「双極性障害」http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html
参照:一般社団法人日本メンタルヘルス研究センター「うつ予防ナビ」http://utu-yobo.com/
■共和薬品について
1954 年に創業された共和薬品工業株式会社(http://www.kyowayakuhin.co.jp/)は、日本市場の患者さんのために、ブランド医薬品及び後発医薬品の開発・製造・販売を行っています。2017 年 3 月期の日本市場での総売上は約288億円で、最も成長率の高い医薬品企業のひとつです。また、循環器や消化器などの領域で幅広い製品を取り揃え、特に、精神神経科領域では、精神科病院 1,400 のうち約 94%をカバーし、ジェネリック医薬品企業としてトップクラスのシェアとなっています。高品質なジェネリック医薬品として知られる「共和アメル」ブランドを幅広く展開するとともに、、精神神経科領域では「CNSの共和」を前面に打ち出し、ジェネリックから、長期収載品、さらには新薬まで事業の強化を続けています。共和薬品は、ルピン社の子会社です。
共和薬品工業株式会社
「双極性障害 治療の課題と新たな治療選択肢」
■坂元薫センター長講演内容(一部抜粋) 「双極性障害(躁うつ病) −その正しい理解と対応−」
「双極性障害(躁うつ病) −その正しい理解と対応−」と題して、11月7日に行われたセミナー(共和薬品工業株式会社主催)で、専門医である赤坂クリニック坂元薫うつ治療センターの坂元薫センター長は、次のように述べました。
「双極性障害は大うつ病エピソードだけでなく躁病エピソードを呈し、再発率(生涯再発率95%)や自殺率(一般人口の25倍)の高さが問題です。大うつ病エピソードで発症した際には、大うつ病性障害(単極性うつ病)との鑑別が困難であるため、双極性障害は見逃されやすくなっています。このことから、双極性障害の1/3は正しい診断・治療に出会うまで発病から10年以上を要する、とされています。
クエチアピンは医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬ということで、厚生労働省の要請の下、開発・承認され、今回、クエチアピンフマル酸塩徐放錠(製品名:ビプレッソ®徐放錠)として共和薬品工業株式会社から発売されました。これにより双極性障害の治療選択肢が増える事となり、双極性障害患者さんのうつ症状の改善に期待したい思います」
■「クエチアピンフマル酸塩徐放錠 50mg/150mg」について
共和薬品工業株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:角田礼昭)は、双極性障害のうつ症状治療薬「クエチアピンフマル酸塩徐放錠50mg、同150mg」(製品名:ビプレッソ® 徐放錠50mg、同150mg)を2017年10月27日に発売しました。
「クエチアピンフマル酸塩徐放錠50mg、同150mg」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、医療上の必要性が高いと判断され、厚生労働省の要請1) に基づき開発・承認された、クエチアピンフマル酸塩を有効成分とする1日1回経口投与の徐放錠です。
本年2月に、アステラス製薬と共和薬品が締結した契約に基づき、共和薬品が日本において同剤の流通、販売およびプロモーションを独占的に行います。
■双極性障害について
症状
双極性障害は、精神疾患の中でうつ病と同様に気分障害に分類され、躁状態またはうつ状態を繰り返します。以前は「躁うつ病」と呼ばれていました。かつては躁病エピソードと大うつ病エピソードの両方を伴う精神病性気分障害(現在の双極?型障害)とされていましたが、近年の臨床研究により、完全な躁病エピソードの代わりに、より軽症で持続期間も短い軽躁病エピソードと大うつ病エピソードが入れ替わる双極?型障害の存在が広く認知されはじめ、双極性障害全体に注意が向けられるようになりました。また、双極性障害は再発が多いこと、自殺行動および自殺念慮の発現リスクが高いことが知られています。自殺は主にうつ病相で生じるため、双極性障害において自殺の危険性が高い大うつ病エピソードは特に問題です。
−双極性障害は、躁の状態によって「?型」と「?型」に分けられる−
〇双極?型障害: うつ状態に加え、激しくはっきりした躁の状態を伴う場合
双極?型障害の躁状態は「躁状態」とよばれ、社会生活に支障をきたし生活レベルが大きく低下するため、入院が必要な状態です2) 。DSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders:精神障害の統計・診断マニュアル第5版)の診断基準において、躁状態が7日間以上、毎日続くことと定義されています3) 。
〇双極?型障害:うつ状態に加え、軽躁状態を伴う場合
双極?型障害の躁状態は「軽躁状態」とよばれ、周囲に迷惑をかけ職を失うなど、社会生活に支障をきたすほどではありません2) 。DSM-5の診断基準において、軽躁状態が4日間以上続くことと定義されています3)
【画像: http://prw.kyodonews.jp/img/201711087735-O2-437gF2KH 】
患者数
双極性障害の患者数は、日本では数十万人*と推定されています。日本で本格的な調査が実施されていないため、はっきりとした患者数が分かっていません。
なお、平成26年の厚生労働省「患者調査」によると、精神疾患を有する総患者数は約392万人とされています。年々増加する傾向があり、平成17年の約303万人から約10年で90万人増加しています。なかでも、精神疾患に占める割合が最も高いのは、双極性障害(躁うつ病)を含む気分障害でした。
<登壇者プロフィール>
【画像: http://prw.kyodonews.jp/img/201711087735-O3-b5hEnoIj 】
坂元薫 うつ治療センター長
(赤坂クリニック 坂元薫うつ治療センター)
NPO法人日本うつ気分障害協会(MDA-JAPAN)理事
日本精神神経学会代議員
日本うつ病学会評議員
精神保健指定医
精神科専門医・指導医
日本医師会認定産業医
医学博士
〇ご経歴
1982年 東京医科歯科大学医学部卒業後、
東京女子医科大学神経精神科にて研修
1984年 同助手
1985〜87年 旧西ドイツ政府給費留学生としてボン大学精神科留学
1993年 東京女子医科大学神経精神科講師
1999年 同助教授
2007年 同教授
2016年8月 赤坂クリニック坂元薫うつ治療センター長
1)平成22年12月13日医政研発1213第1号、薬食審査発1213第1号
2)加藤忠史:「双極性障害」ってどんな病気?「躁うつ病」への正しい理解と治療法, 大和出版, 2015
3)日本精神神経学会(日本語版用語監修), 高橋三郎・大野裕(監訳):DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル, 医学書院, 2014
※厚生労働省HP「双極性障害」http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html
参照:一般社団法人日本メンタルヘルス研究センター「うつ予防ナビ」http://utu-yobo.com/
■共和薬品について
1954 年に創業された共和薬品工業株式会社(http://www.kyowayakuhin.co.jp/)は、日本市場の患者さんのために、ブランド医薬品及び後発医薬品の開発・製造・販売を行っています。2017 年 3 月期の日本市場での総売上は約288億円で、最も成長率の高い医薬品企業のひとつです。また、循環器や消化器などの領域で幅広い製品を取り揃え、特に、精神神経科領域では、精神科病院 1,400 のうち約 94%をカバーし、ジェネリック医薬品企業としてトップクラスのシェアとなっています。高品質なジェネリック医薬品として知られる「共和アメル」ブランドを幅広く展開するとともに、、精神神経科領域では「CNSの共和」を前面に打ち出し、ジェネリックから、長期収載品、さらには新薬まで事業の強化を続けています。共和薬品は、ルピン社の子会社です。