ウパダシチニブについて、強直性脊椎炎患者さんの症状などに関するデータを2019年ACR/ARP年次総会で公表
[19/11/26]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2019年11月26日
アッヴィ合同会社
ウパダシチニブについて、強直性脊椎炎患者さんの徴候および症状に関するポジティブデータを2019年ACR/ARP年次総会で公表
●活動性強直性脊椎炎(AS)の成人患者さんを対象としたSELECT-AXIS 1試験において、プラセボ群と比較して、ウパダシチニブ群(15 mg 1日1回投与)が主要評価項目の投与14週時ASAS40反応率を達成1
●詳細な結果は、アトランタで開催された2019年ACR/ARP年次総会にて公表
●安全性プロファイルは、過去に様々な適応症を対象に実施した試験と一致、新たな安全性リスクは検出されず1,2
●ASは、主に脊椎や関節の疼痛やこわばりを伴う慢性炎症性疾患で、全世界において500万人以上が罹患 3,4
イリノイ州ノースシカゴ、2019年11月12日(米国時間)−グローバルなバイオ医薬品企業であるアッヴィは、SELECT-AXIS 1試験、第II/III相試験のポジティブデータを発表しました。本試験は、活動性強直性脊椎炎(AS)の成人患者さんを対象とした臨床試験で、投与14週時の国際脊椎関節炎評価学会基準(ASAS)40反応率において、プラセボ群と比較して、ウパダシチニブ群(15 mg、1日1回)で2倍の患者さんが主要評価項目を達成しました(52% 対 26%、p<0.001)1。SELECT-AXIS 1試験は、生物学的製剤(bDMARDs)による治療歴がなく、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で効果不十分または不耐容の活動性ASの成人患者さんを対象に、ウパダシチニブの有効性および安全性を検討する初めての試験です1。
詳細な結果は、アトランタで開催された2019年ACR/ARP年次総会で発表され、同時にThe Lancet誌にも掲載されました。ウパダシチニブは、アッヴィが発見し開発したJAK阻害薬で、ASおよびその他の免疫関連炎症性疾患に対する1日1回投与の治療法として臨床試験が行われています1,5-18。
オランダ、ライデン大学メディカルセンターのDésirée van der Heijde教授は次のように述べています。「ASは慢性進行性炎症性疾患で、成人早期に発症し、主に脊椎の疼痛やこわばりを引き起こします。NSAIDsで効果不十分または禁忌の患者さんでは、生物学的製剤以外の治療選択肢が限られています。本試験の結果は、ウパダシチニブがAS患者さんの治療選択肢に加わる可能性を示すものであると考えます」
アッヴィの免疫学開発担当バイスプレジデントであるマレク・ホチャレンコ医学博士(M.D., Ph.D.)は次のように述べています。「SELECT-AXIS 1試験の結果は、ウパダシチニブがAS患者さんの徴候および症状を改善できたことを示しています。これらのデータは、リウマチ性疾患の患者さんに対する新たな治療法を発見し開発する、アッヴィの取り組みを表しています」
ウパダシチニブの安全性プロファイルは、関節リウマチを対象とした過去の試験で認められたものと一致しており、新たな安全性リスクは認められませんでした1,2。14週までに、投与中止に至った有害事象、重篤な有害事象および感染症が発現した患者さんの割合は、プラセボ群の3%、1%、28%に対し、ウパダシチニブ群では2%、1%、20%でした1。重篤な感染症、帯状疱疹、悪性腫瘍、主要な心血管系イベントと判定された有害事象、静脈血栓塞栓症イベント、死亡は報告されていません1。
SELECT-AXIS 1試験について1
SELECT-AXIS 1試験は、bDMARDによる治療歴がなく、2種類以上のNSAIDで効果不十分またはNSAIDが不耐容/禁忌であった活動性ASの成人患者さんを対象にウパダシチニブの安全性および有効性を検討するためにデザインされた第II/III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照試験です。
本試験は2つの試験期間で構成され、今回公表されたのは1つ目の試験期間、Period 1の結果です。14週間のPeriod 1の主要評価項目は、投与14週後のASAS40反応率を達成した患者さんの割合としました。重要な副次評価項目は、投与14週時に強直性脊椎炎の活動性指数 (BASDAI) 50およびASASの部分寛解(PR)を達成した患者さんの割合、ならびに投与14週時の強直性脊椎炎疾患活動性スコア(ASDAS)、カナダ脊椎関節炎研究コンソーシアム(SPARCC)のMRIスコア(脊椎)および身体機能障害の指標 (BASFI)のベースラインからの変化量としました。Period 2は非盲検継続投与期で、Period 1を完了した患者さんを対象に、ウパダシチニブの長期的な安全性、忍容性、有効性を評価します。この試験に関する詳しい情報は www.clinicaltrials.gov (NCT03178487)で閲覧可能です。
ウパダシチニブについて
アッヴィが発見し開発したJAK阻害薬ウパダシチニブは、複数の免疫関連炎症性疾患を対象に試験が行われています1,5-18。2019年に入り、ウパダシチニブは中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として米国食品医薬品局の承認を得ました。また、ウパダシチニブは欧州連合のヒト用医薬品委員会から承認勧告を受領し、現在、欧州委員会による最終承認待ちとなっています。関節症性乾癬、クローン病、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎および巨細胞性動脈炎を対象とするウパダシチニブの第III相試験が進行中です1,6,12-18。
ウパダシチニブの米国における使用および重要な安全性情報
ウパダシチニブは、中等度から重度の関節リウマチを有し、MTXで効果不十分または不耐容であった成人患者さんの治療を適応とする処方薬です。18歳以下の小児に対するウパダシチニブの安全性および有効性は確立されていません。
ウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報はどのようなものでしょうか
ウパダシチニブは免疫系が感染症と戦う能力を弱める薬剤です。何らかの感染症が認められる場合は、担当の医療従事者が認めない限り、ウパダシチニブの服用を開始しないでください。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、重篤な感染症が発生しています。重篤な感染症には、結核および細菌、真菌、またはウイルスが原因で起こる全身に広がる感染症があります。これらの感染症による死亡例もあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが結核に感染しているか検査し、ウパダシチニブ投与中に結核の徴候や症状があるか慎重に確認しなければなりません。帯状疱疹を発現するリスクが増加する可能性があります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんで、リンパ腫や皮膚癌を含むその他の癌が発生することがあります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、脚または肺の静脈や動脈に血栓が生じる可能性があります。これらは、生命を脅かす、または死に至る可能性があります。
・胃または腸に裂傷が生じることがあります。また、一部の臨床検査値結果に変化が生じることがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与前および投与中に、血液検査を行わなければいけません。その血液検査結果に変化が認められた場合、必要に応じて一定期間ウパダシチニブの投与を中断する可能性があります。
ウパダシチニブの服用開始前にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか
次のような場合、担当の医療従事者に伝えてください。
・感染症の治療を受けている、治らない感染症がある、ぶり返す感染症がある、または次のような感染症の症状がある場合。
○ 熱、発汗または悪寒
○ 息切れ
○ 皮膚の熱感、発赤もしくは疼痛、または体部の疼痛
○ 筋肉痛
○ 疲労感
○ 血液の混じった痰
○ 下痢または胃痛
○ 咳嗽
○ 体重減少
○ 排尿時の灼熱感または通常より頻回の排尿
・結核に感染している、または結核患者との密な接触がある場合。
・何らかの癌、B型またはC型肝炎、帯状疱疹、脚や肺の静脈血栓、憩室炎(大腸の一部の炎症)、もしくは胃潰瘍または腸の潰瘍の既往歴がある場合。
・肝疾患、血球数低値、糖尿病、慢性肺疾患、HIV、免疫系が弱いなどの他の医学的病態がある場合。
・特定の真菌感染にかかるリスクを増加させる地域、例えばオハイオ川流域、ミシシッピ川流域、南西部に住んでいる、住んでいた、または旅行をしたことがある場合。これらの地域に行ったことがあるか不確かな場合は、担当の医療従事者にお尋ねください。
・最近ワクチンを接種した、またはワクチン接種を予定している場合。ウパダシチニブを服用する患者さんは、生ワクチンを接種してはいけません。
・妊娠している、または妊娠を計画している場合。動物を用いた試験に基づくと、ウパダシチニブは胎児に害を及ぼすおそれがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが妊娠しているかどうか検査します。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも4週間は、妊娠を避けるため効果的な避妊を行ってください。
・授乳中または授乳を計画している場合。ウパダシチニブは母乳に移行する可能性があります。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも6日間は授乳しないでください。
処方薬、市販薬、ビタミン剤、ハーブサプリメントなど、服用している薬剤をすべて担当の医療従事者に伝えてください。ウパダシチニブと他剤が互いに影響し合い、副作用を引き起こすおそれがあります。
特に、次の薬剤を服用している場合は、担当の医療従事者に伝えてください。?
・真菌感染または細菌感染に対する薬剤
・リファンピシンまたはフェニトイン
・免疫系に影響を及ぼす薬剤
これらの薬剤を服用しているか不確かな場合は、担当の医療従事者または薬剤師にお尋ねください。
ウパダシチニブの服用開始後にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか
次のような場合は、直ちに担当の医療従事者に伝えてください。
・何らかの感染症の症状を認めた場合。ウパダシチニブにより、感染症にかかりやすくなることがあります。また、感染症を悪化させることがあります。
・ウパダシチニブ投与期間中に次のような血栓の徴候または症状を認めた場合。
○ 腫脹
○ 脚の痛みまたは圧痛
○ 突然の原因不明の胸痛
○ 息切れ
・引かない発熱または治らない腹部の痛みがあった場合、および排便習慣の変化があった場合。
ウパダシチニブの主な副作用は、どのようなものですか
主な副作用としては、上気道感染(感冒、副鼻腔感染)、悪心、咳嗽、発熱などがあります。この他にもウパダシチニブの副作用が発生する可能性があります。
ウパダシチニブは、1日1回の服用です。食前食後は問いません。錠剤を分割したり、潰したり、砕いたり、噛み砕いたりしないでください。担当の医療従事者の指示通りにウパダシチニブを服用してください。
以上がウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報です。詳しい情報については、担当の医療従事者にご相談ください。
処方薬の副作用をFDAに報告することが奨励されています。ウェブサイト
www.fda.gov/medwatch または電話番号1-800-FDA-1088 から報告してください。
薬剤のお支払いが難しい場合は、アッヴィがお手伝いできるかもしれません。詳細については、AbbVie.com/myAbbVieAssistをご参照ください。
詳細な処方情報についてはこちらを、服薬ガイドについてはこちらをクリックしてください。
アッヴィについて
アッヴィは、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業です。世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する、革新的な先進治療薬の開発を行っています。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、免疫疾患、がん、ウイルスおよび神経疾患の4つの主要治療領域での治療を大きく向上させることをミッションに掲げています。世界中の人々が持つ健康上の課題への解決策を進歩させるため、75カ国以上の国でアッヴィ社員が日々取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
アッヴィ 今後の見通しに関する記述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。
アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2018年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。
アッヴィ合同会社
ウパダシチニブについて、強直性脊椎炎患者さんの徴候および症状に関するポジティブデータを2019年ACR/ARP年次総会で公表
●活動性強直性脊椎炎(AS)の成人患者さんを対象としたSELECT-AXIS 1試験において、プラセボ群と比較して、ウパダシチニブ群(15 mg 1日1回投与)が主要評価項目の投与14週時ASAS40反応率を達成1
●詳細な結果は、アトランタで開催された2019年ACR/ARP年次総会にて公表
●安全性プロファイルは、過去に様々な適応症を対象に実施した試験と一致、新たな安全性リスクは検出されず1,2
●ASは、主に脊椎や関節の疼痛やこわばりを伴う慢性炎症性疾患で、全世界において500万人以上が罹患 3,4
イリノイ州ノースシカゴ、2019年11月12日(米国時間)−グローバルなバイオ医薬品企業であるアッヴィは、SELECT-AXIS 1試験、第II/III相試験のポジティブデータを発表しました。本試験は、活動性強直性脊椎炎(AS)の成人患者さんを対象とした臨床試験で、投与14週時の国際脊椎関節炎評価学会基準(ASAS)40反応率において、プラセボ群と比較して、ウパダシチニブ群(15 mg、1日1回)で2倍の患者さんが主要評価項目を達成しました(52% 対 26%、p<0.001)1。SELECT-AXIS 1試験は、生物学的製剤(bDMARDs)による治療歴がなく、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で効果不十分または不耐容の活動性ASの成人患者さんを対象に、ウパダシチニブの有効性および安全性を検討する初めての試験です1。
詳細な結果は、アトランタで開催された2019年ACR/ARP年次総会で発表され、同時にThe Lancet誌にも掲載されました。ウパダシチニブは、アッヴィが発見し開発したJAK阻害薬で、ASおよびその他の免疫関連炎症性疾患に対する1日1回投与の治療法として臨床試験が行われています1,5-18。
オランダ、ライデン大学メディカルセンターのDésirée van der Heijde教授は次のように述べています。「ASは慢性進行性炎症性疾患で、成人早期に発症し、主に脊椎の疼痛やこわばりを引き起こします。NSAIDsで効果不十分または禁忌の患者さんでは、生物学的製剤以外の治療選択肢が限られています。本試験の結果は、ウパダシチニブがAS患者さんの治療選択肢に加わる可能性を示すものであると考えます」
アッヴィの免疫学開発担当バイスプレジデントであるマレク・ホチャレンコ医学博士(M.D., Ph.D.)は次のように述べています。「SELECT-AXIS 1試験の結果は、ウパダシチニブがAS患者さんの徴候および症状を改善できたことを示しています。これらのデータは、リウマチ性疾患の患者さんに対する新たな治療法を発見し開発する、アッヴィの取り組みを表しています」
ウパダシチニブの安全性プロファイルは、関節リウマチを対象とした過去の試験で認められたものと一致しており、新たな安全性リスクは認められませんでした1,2。14週までに、投与中止に至った有害事象、重篤な有害事象および感染症が発現した患者さんの割合は、プラセボ群の3%、1%、28%に対し、ウパダシチニブ群では2%、1%、20%でした1。重篤な感染症、帯状疱疹、悪性腫瘍、主要な心血管系イベントと判定された有害事象、静脈血栓塞栓症イベント、死亡は報告されていません1。
SELECT-AXIS 1試験について1
SELECT-AXIS 1試験は、bDMARDによる治療歴がなく、2種類以上のNSAIDで効果不十分またはNSAIDが不耐容/禁忌であった活動性ASの成人患者さんを対象にウパダシチニブの安全性および有効性を検討するためにデザインされた第II/III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照試験です。
本試験は2つの試験期間で構成され、今回公表されたのは1つ目の試験期間、Period 1の結果です。14週間のPeriod 1の主要評価項目は、投与14週後のASAS40反応率を達成した患者さんの割合としました。重要な副次評価項目は、投与14週時に強直性脊椎炎の活動性指数 (BASDAI) 50およびASASの部分寛解(PR)を達成した患者さんの割合、ならびに投与14週時の強直性脊椎炎疾患活動性スコア(ASDAS)、カナダ脊椎関節炎研究コンソーシアム(SPARCC)のMRIスコア(脊椎)および身体機能障害の指標 (BASFI)のベースラインからの変化量としました。Period 2は非盲検継続投与期で、Period 1を完了した患者さんを対象に、ウパダシチニブの長期的な安全性、忍容性、有効性を評価します。この試験に関する詳しい情報は www.clinicaltrials.gov (NCT03178487)で閲覧可能です。
ウパダシチニブについて
アッヴィが発見し開発したJAK阻害薬ウパダシチニブは、複数の免疫関連炎症性疾患を対象に試験が行われています1,5-18。2019年に入り、ウパダシチニブは中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として米国食品医薬品局の承認を得ました。また、ウパダシチニブは欧州連合のヒト用医薬品委員会から承認勧告を受領し、現在、欧州委員会による最終承認待ちとなっています。関節症性乾癬、クローン病、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎および巨細胞性動脈炎を対象とするウパダシチニブの第III相試験が進行中です1,6,12-18。
ウパダシチニブの米国における使用および重要な安全性情報
ウパダシチニブは、中等度から重度の関節リウマチを有し、MTXで効果不十分または不耐容であった成人患者さんの治療を適応とする処方薬です。18歳以下の小児に対するウパダシチニブの安全性および有効性は確立されていません。
ウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報はどのようなものでしょうか
ウパダシチニブは免疫系が感染症と戦う能力を弱める薬剤です。何らかの感染症が認められる場合は、担当の医療従事者が認めない限り、ウパダシチニブの服用を開始しないでください。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、重篤な感染症が発生しています。重篤な感染症には、結核および細菌、真菌、またはウイルスが原因で起こる全身に広がる感染症があります。これらの感染症による死亡例もあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが結核に感染しているか検査し、ウパダシチニブ投与中に結核の徴候や症状があるか慎重に確認しなければなりません。帯状疱疹を発現するリスクが増加する可能性があります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんで、リンパ腫や皮膚癌を含むその他の癌が発生することがあります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、脚または肺の静脈や動脈に血栓が生じる可能性があります。これらは、生命を脅かす、または死に至る可能性があります。
・胃または腸に裂傷が生じることがあります。また、一部の臨床検査値結果に変化が生じることがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与前および投与中に、血液検査を行わなければいけません。その血液検査結果に変化が認められた場合、必要に応じて一定期間ウパダシチニブの投与を中断する可能性があります。
ウパダシチニブの服用開始前にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか
次のような場合、担当の医療従事者に伝えてください。
・感染症の治療を受けている、治らない感染症がある、ぶり返す感染症がある、または次のような感染症の症状がある場合。
○ 熱、発汗または悪寒
○ 息切れ
○ 皮膚の熱感、発赤もしくは疼痛、または体部の疼痛
○ 筋肉痛
○ 疲労感
○ 血液の混じった痰
○ 下痢または胃痛
○ 咳嗽
○ 体重減少
○ 排尿時の灼熱感または通常より頻回の排尿
・結核に感染している、または結核患者との密な接触がある場合。
・何らかの癌、B型またはC型肝炎、帯状疱疹、脚や肺の静脈血栓、憩室炎(大腸の一部の炎症)、もしくは胃潰瘍または腸の潰瘍の既往歴がある場合。
・肝疾患、血球数低値、糖尿病、慢性肺疾患、HIV、免疫系が弱いなどの他の医学的病態がある場合。
・特定の真菌感染にかかるリスクを増加させる地域、例えばオハイオ川流域、ミシシッピ川流域、南西部に住んでいる、住んでいた、または旅行をしたことがある場合。これらの地域に行ったことがあるか不確かな場合は、担当の医療従事者にお尋ねください。
・最近ワクチンを接種した、またはワクチン接種を予定している場合。ウパダシチニブを服用する患者さんは、生ワクチンを接種してはいけません。
・妊娠している、または妊娠を計画している場合。動物を用いた試験に基づくと、ウパダシチニブは胎児に害を及ぼすおそれがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが妊娠しているかどうか検査します。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも4週間は、妊娠を避けるため効果的な避妊を行ってください。
・授乳中または授乳を計画している場合。ウパダシチニブは母乳に移行する可能性があります。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも6日間は授乳しないでください。
処方薬、市販薬、ビタミン剤、ハーブサプリメントなど、服用している薬剤をすべて担当の医療従事者に伝えてください。ウパダシチニブと他剤が互いに影響し合い、副作用を引き起こすおそれがあります。
特に、次の薬剤を服用している場合は、担当の医療従事者に伝えてください。?
・真菌感染または細菌感染に対する薬剤
・リファンピシンまたはフェニトイン
・免疫系に影響を及ぼす薬剤
これらの薬剤を服用しているか不確かな場合は、担当の医療従事者または薬剤師にお尋ねください。
ウパダシチニブの服用開始後にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか
次のような場合は、直ちに担当の医療従事者に伝えてください。
・何らかの感染症の症状を認めた場合。ウパダシチニブにより、感染症にかかりやすくなることがあります。また、感染症を悪化させることがあります。
・ウパダシチニブ投与期間中に次のような血栓の徴候または症状を認めた場合。
○ 腫脹
○ 脚の痛みまたは圧痛
○ 突然の原因不明の胸痛
○ 息切れ
・引かない発熱または治らない腹部の痛みがあった場合、および排便習慣の変化があった場合。
ウパダシチニブの主な副作用は、どのようなものですか
主な副作用としては、上気道感染(感冒、副鼻腔感染)、悪心、咳嗽、発熱などがあります。この他にもウパダシチニブの副作用が発生する可能性があります。
ウパダシチニブは、1日1回の服用です。食前食後は問いません。錠剤を分割したり、潰したり、砕いたり、噛み砕いたりしないでください。担当の医療従事者の指示通りにウパダシチニブを服用してください。
以上がウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報です。詳しい情報については、担当の医療従事者にご相談ください。
処方薬の副作用をFDAに報告することが奨励されています。ウェブサイト
www.fda.gov/medwatch または電話番号1-800-FDA-1088 から報告してください。
薬剤のお支払いが難しい場合は、アッヴィがお手伝いできるかもしれません。詳細については、AbbVie.com/myAbbVieAssistをご参照ください。
詳細な処方情報についてはこちらを、服薬ガイドについてはこちらをクリックしてください。
アッヴィについて
アッヴィは、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業です。世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する、革新的な先進治療薬の開発を行っています。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、免疫疾患、がん、ウイルスおよび神経疾患の4つの主要治療領域での治療を大きく向上させることをミッションに掲げています。世界中の人々が持つ健康上の課題への解決策を進歩させるため、75カ国以上の国でアッヴィ社員が日々取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
アッヴィ 今後の見通しに関する記述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。
アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2018年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。