ウパダシチニブ、アトピー性皮膚炎患者対象の比較試験、デュピクセント(R)に対し主要評価項目などで優越性
[21/01/12]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2021年1月12日
アッヴィ合同会社
ウパダシチニブについて、アトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象とする第IIIb相直接比較試験において、デュピクセント(R)(デュピルマブ)に対し主要評価項目とすべての順位付け副次評価項目で優越性を示す
●16週時のEASI 75の達成率は、デュピルマブ群の61%に対し、ウパダシチニブ群は71%(p=0.006)1を示し、主要評価項目を達成
●かゆみおよび皮膚症状の早期改善を含むすべての順位付け副次評価項目において、ウパダシチニブはデュピルマブに対する優越性を示す1
●Heads Up試験は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象に、ウパダシチニブ(30mg、1日1回)とデュピルマブ(300mg、2週間に1回)を比較1
●ウパダシチニブの安全性プロファイルは、これまでに実施したアトピー性皮膚炎の試験と一貫しており、安全性に関する新たなリスクは認められず1-3
●ウパダシチニブは、アッヴィが発見し開発した選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、1日1回経口投与の治療薬として、中等症から重症のアトピー性皮膚炎、その他複数の免疫関連疾患に対する治療薬としても開発中1-11
●アトピー性皮膚炎は、慢性で再発を繰り返す炎症性疾患で、成人の約10%、青年の約25%が罹患12-15
イリノイ州ノースシカゴ、2020年12月10日(米国時間)?グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE:ABBV)は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する成人患者さんを対象とした第IIIb相Heads Up試験において、主要評価項目である16週時における湿疹面積・重症度指数のベースラインから75%以上の改善(EASI 75)を達成した患者さんの割合について、ウパダシチニブ(30mg、1日1回)がデュピルマブ(300mg、2週間に1回)に対する優越性を示したトップライン結果を本日発表しました1。16週時にEASI 75を達成した患者さんの割合は、デュピルマブ群の61%に対し、ウパダシチニブ群では71%でした(p=0.006)1。ウパダシチニブは、皮膚症状の改善およびかゆみ軽減の追加指標を含むすべての順位付け副次評価項目について、デュピルマブに対する優越性を示しました。
Heads Up試験は、全身療法の対象となる中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんにおける、ウパダシチニブとデュピルマブの有効性および安全性を比較検討した試験です1。患者さんは無作為に割り付けられ、ウパダシチニブまたはデュピルマブによる単剤療法を24週間受けました1。
アッヴィのバイスチェアマン兼プレジデントのマイケル・セヴェリーノ医学博士、M.D.は次のように述べています。「アトピー性皮膚炎の治療が進歩し新しい時代に突入している現在、本試験のような直接比較試験は、医療従事者がそれぞれの治療法の違いを理解するうえで重要といえます。今回の試験結果は、現在アトピー性皮膚炎の治療薬として保健当局による審査を受けているウパダシチニブについて、当社が集積してきたエビデンスをさらに強固なものとしました」
順位付け副次評価項目の結果から、デュピルマブと比較して、ウパダシチニブはかゆみおよび皮膚症状の早期改善におけるより高い有効性が認められました1。最悪のかゆみの数値評価スケールスコア(最悪のかゆみのNRSスコア:Worst Pruritus Numerical Rating Scale)を用いた投与1週間後の評価では、デュピルマブ群の9%に対し、ウパダシチニブ群では31%でした(p<0.001)1。このかゆみの軽減は16週目まで維持されました1。さらに、投与2週間後にEASI 75の改善が認められた患者さんの割合は、デュピルマブ群の18%に対して、ウパダシチニブ群が44%でした(p<0.001)1。
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102977/202101099533/_prw_PT1fl_4d92M9xc.png】
*主要評価項目は16週時におけるEASI 75。主要評価項目の比較に関するp値は0.006。16週時におけるEASI 90およびEASI 100、最悪のかゆみのNRSスコアのベースラインから16週時までの変化率、および16週時における最悪のかゆみのNRSスコアの4点以上の改善を副次評価項目とした。すべての副次評価項目の比較でp値は0.001未満。表にはすべての副次評価項目は示していません。
a EASI 75は湿疹面積・重症度指数のベースラインからの75%以上の低下と定義。
b EASI 90 は湿疹面積・重症度指数のベースラインからの90%以上の低下と定義。
c EASI 100は、湿疹面積・重症度指数のベースラインからの完全な消失と定義。
d最悪のかゆみの数値評価スケール(NRS)スコアにおけるベースラインからの変化率と定義。
e 最悪のかゆみのNRSスコアの4点以上の改善とは、最悪のかゆみのNRSスコの4点以上の改善(減少)した場合と定義。この評価項目について、ベースラインで最悪のかゆみのNRSスコアが4点以上であった患者を対象に解析を実施。
ウパダシチニブの安全性プロファイルは、ピボタル第III相試験(Measure Up1試験、Measure Up2試験およびAD Up試験)の結果と一貫性を示していました1-3。16週時までに最も多く報告された有害事象は、ウパダシチニブ群では、ざ瘡、デュピルマブ群では結膜炎でした1。重篤な有害事象が発現した患者さんの割合は、ウパダシチニブ群で2.9%、デュピルマブ群で1.2%でした1。両群において、重篤な感染症が稀に報告されました(ウパダシチニブ群1.1%、デュピルマブ群0.6%)1。ウパダシチニブを投与された患者さんで、A型インフルエンザに関連した気管支肺炎による死亡例が1件報告されました1。悪性腫瘍はウパダシチニブ群では報告されず、デュピルマブ群では非黒色腫皮膚がんが1例報告されました1。いずれの投与群でも、主要有害心血管事象は認められませんでした1。
Heads Up試験の詳しい結果は、査読付きの学術誌で発表する予定です。ウパダシチニブのアトピー性皮膚炎に対する承認はされておらず、規制当局による本剤の安全性および有効性の評価が行われています。
アトピー性皮膚炎について
アトピー性皮膚炎は、慢性で再発を繰り返す炎症性の疾患です。その特徴は、激しいかゆみの症状と掻破行動を繰り返すことで、皮膚がひび割れ、鱗状となり、滲出液が出るようになります12,13。成人の約10%および青年の約25%がアトピー性皮膚炎に罹患すると推定されています13,14。アトピー性皮膚炎の成人患者さんのうち、20〜46%が中等症から重症です15。多様な症状が、患者さんに身体的、心理的および経済的な負担を与えます13,16。
Heads Up試験について1
Heads Up試験は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象とした第IIIb相、多施設共同、無作為化、二重盲検、ダブルダミー、実薬対照試験です。患者さんは無作為に割り付けられ、ウパダシチニブ(30 mg、1日1回経口投与)またはデュピルマブ(300 mg、2週間に1回皮下注射)いずれかを24週間投与されました。デュピルマブ群を投与された患者さんは、ベースライン時に初回用量として600 mgを投与し、その後は300 mgを2週間に1回投与されました。ダブルダミー試験デザインの一環として、すべての患者さんにもう一方の投与群のプラセボが投与されました。
主要評価項目は、16週時にEASI 75を達成した患者さんの割合でした。副次評価項目は、2週時におけるEASI 75、1週時および16週時における最悪のかゆみのNRSスコアのベースラインからの変化率、16週時におけるEASI 90、16週時におけるEASI 100、ならびに16週時における最悪のかゆみのNRSスコアの4点以上の改善でした。
本試験の詳細についてはwww.clinicaltrials.gov(NCT03738397)をご覧ください。
ウパダシチニブについて
アッヴィの科学者が発見し、開発したウパダシチニブは選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、1日1回経口投与の治療薬として複数の免疫炎症性疾患を対象に研究が進められています1-11。本剤はJAK2、JAK3およびTYK2に比べ、JAK1に対して強力な阻害活性を示すように設計されています17。2019年8月に、ウパダシチニブは、メトトレキサートで効果不十分または不耐容であった中等症から重症の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として米国食品医薬品局の承認を受けました。2019年12月には、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬で効果不十分または不耐容であった中等症から重症の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として欧州委員会の承認を得ました。関節リウマチに対して承認されているウパダシチニブの用量は15 mgです。アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)、体軸性脊椎関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、巨細胞性動脈炎および高安動脈炎を対象とするウパダシチニブの第III相試験が進行中です1,5-11。ウパダシチニブのアトピー性皮膚炎に対する規制当局の承認はされておらず、その安全性および有効性は評価されていません。
ウパダシチニブに関する重要な安全性情報18
米国におけるウパダシチニブの使用および重要な安全性情報
ウパダシチニブは、中等症から重症の関節リウマチを有し、メトトレキサートで効果不十分または不耐容であった成人患者さんの治療を適応とする処方薬です。18歳未満の小児に対するウパダシチニブの安全性および有効性は確立されていません。
ウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報はどのようなものでしょうか?
ウパダシチニブは免疫系が感染症と戦う能力を低下させる可能性がある薬剤です。何らかの感染症が認められる場合は、担当の医療従事者が認めない限り、ウパダシチニブの服用を開始しないでください。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、結核および細菌、真菌またはウイルスが原因となり全身に広がる感染症を含む重篤な感染症が発生しています。これらの感染症による死亡例もあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが結核に感染しているか検査し、ウパダシチニブ投与中に結核の徴候や症状があるか慎重に確認しなければなりません。帯状疱疹を発現するリスクが増加する可能性があります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんで、リンパ腫や皮膚がんを含むその他のがんが発生することがあります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、脚または肺の静脈や動脈に血栓が生じる可能性があります。これにより、生命を脅かす、または死に至る可能性があります。
・胃または腸に裂傷が生じることがあります。また、一部の臨床検査結果に変化が生じることがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与前および投与中に、血液検査を行う必要があります。血液検査の結果に変化が認められた場合、必要に応じて一定期間、ウパダシチニブの投与を中断する可能性があります。
ウパダシチニブの服用開始前にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか?
次のような場合、担当の医療従事者に伝えてください。
・感染症の治療を受けている、治らない感染症がある、再発する感染症がある、または次のような感染症の症状がある場合。
○熱、発汗または悪寒
○息切れ
○皮膚の熱感、発赤もしくは疼痛、または身体部位の痛み
○筋肉痛
○疲労感
○血液の混じった痰
○下痢または胃痛
○咳嗽
○体重減少
○排尿時の灼熱感または通常より頻繁な排尿
・結核に感染している、または結核患者さんと緊密に接触している場合。
・何らかのがん、B型もしくはC型肝炎、帯状疱疹、脚や肺の静脈血栓、憩室炎(大腸の一部の炎症)、または胃潰瘍もしくは腸の潰瘍の既往歴がある場合。
・肝疾患、血球数低値、糖尿病、慢性肺疾患、HIV、免疫系が弱いなどの他の医学的病態がある場合。
・特定の真菌感染にかかるリスクを増加させる地域、例えばオハイオ川流域、ミシシッピ川流域、南西部に在住、もしくは在住していた、または旅行したことがある場合。これらの地域に行ったことがあるか不確かな場合は、担当の医療従事者にお尋ねください。
・最近ワクチンを接種した、またはワクチン接種を予定している場合。ウパダシチニブを服用する患者さんは、生ワクチンを接種してはいけません。
・妊娠している、または妊娠を計画している場合。動物を用いた試験に基づくと、ウパダシチニブは胎児に害を及ぼすおそれがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが妊娠しているかどうか検査します。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも4週間は、妊娠を避けるため効果的な避妊を行ってください。
・授乳中である、または授乳を予定している場合。ウパダシチニブは母乳に移行する可能性があります。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも6日間は授乳しないでください。
処方薬、市販薬、ビタミン剤、ハーブサプリメントを含む、服用中の薬剤すべてを医療従事者に伝えてください。ウパダシチニブと他剤が互いに影響し合い、副作用を引き起こすおそれがあります。
特に、次の薬剤を服用している場合は、担当の医療従事者に伝えてください。
・真菌感染または細菌感染に対する薬剤
・リファンピシンまたはフェニトイン
・免疫系に影響を及ぼす薬剤
これらの薬剤を服用しているか不確かな場合は、担当の医療従事者または薬剤師にお尋ねください。
ウパダシチニブの服用開始後にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか?
次のような場合は、直ちに担当の医療従事者に伝えてください。
・何らかの感染症の症状が認められた場合。ウパダシチニブにより、感染症にかかりやすくなることがあります。また、感染症を悪化させることがあります。
・ウパダシチニブ投与期間中に次のような血栓の徴候または症状を認めた場合。
○腫脹
○原因不明の突然の胸痛
○脚の痛みまたは圧痛
○息切れ
・引かない発熱または治らない腹部の痛みがあった場合、および排便習慣の変化があった場合。
ウパダシチニブの主な副作用は、どのようなものですか?
主な副作用としては、上気道感染(感冒、副鼻腔感染)、悪心、咳嗽、発熱などがあります。この他にもウパダシチニブの副作用が発生する可能性があります。
ウパダシチニブは、1日1回の服用です。食前食後は問いません。錠剤を分割したり、潰したり、砕いたり、噛み砕いたりしないでください。担当の医療従事者の指示通りにウパダシチニブを服用してください。
以上がウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報です。詳しい情報については、担当の医療従事者にご相談ください。処方薬の副作用をFDAに報告することが奨励されています。http://www.fda.gov/medwatchをご覧いただくか、1-800-FDA-1088にお電話ください。
薬剤の支払いが難しい場合は、アッヴィがお手伝いできるかもしれません。詳細については、AbbVie.com/myAbbVieAssistをご参照ください。
詳細な処方情報および服薬ガイドについてはこちらをクリックしてください。
世界各国で処方情報は異なります。完全な情報は各国の製品表示をご参照ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.comをご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
アッヴィ合同会社
ウパダシチニブについて、アトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象とする第IIIb相直接比較試験において、デュピクセント(R)(デュピルマブ)に対し主要評価項目とすべての順位付け副次評価項目で優越性を示す
●16週時のEASI 75の達成率は、デュピルマブ群の61%に対し、ウパダシチニブ群は71%(p=0.006)1を示し、主要評価項目を達成
●かゆみおよび皮膚症状の早期改善を含むすべての順位付け副次評価項目において、ウパダシチニブはデュピルマブに対する優越性を示す1
●Heads Up試験は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象に、ウパダシチニブ(30mg、1日1回)とデュピルマブ(300mg、2週間に1回)を比較1
●ウパダシチニブの安全性プロファイルは、これまでに実施したアトピー性皮膚炎の試験と一貫しており、安全性に関する新たなリスクは認められず1-3
●ウパダシチニブは、アッヴィが発見し開発した選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、1日1回経口投与の治療薬として、中等症から重症のアトピー性皮膚炎、その他複数の免疫関連疾患に対する治療薬としても開発中1-11
●アトピー性皮膚炎は、慢性で再発を繰り返す炎症性疾患で、成人の約10%、青年の約25%が罹患12-15
イリノイ州ノースシカゴ、2020年12月10日(米国時間)?グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE:ABBV)は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する成人患者さんを対象とした第IIIb相Heads Up試験において、主要評価項目である16週時における湿疹面積・重症度指数のベースラインから75%以上の改善(EASI 75)を達成した患者さんの割合について、ウパダシチニブ(30mg、1日1回)がデュピルマブ(300mg、2週間に1回)に対する優越性を示したトップライン結果を本日発表しました1。16週時にEASI 75を達成した患者さんの割合は、デュピルマブ群の61%に対し、ウパダシチニブ群では71%でした(p=0.006)1。ウパダシチニブは、皮膚症状の改善およびかゆみ軽減の追加指標を含むすべての順位付け副次評価項目について、デュピルマブに対する優越性を示しました。
Heads Up試験は、全身療法の対象となる中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんにおける、ウパダシチニブとデュピルマブの有効性および安全性を比較検討した試験です1。患者さんは無作為に割り付けられ、ウパダシチニブまたはデュピルマブによる単剤療法を24週間受けました1。
アッヴィのバイスチェアマン兼プレジデントのマイケル・セヴェリーノ医学博士、M.D.は次のように述べています。「アトピー性皮膚炎の治療が進歩し新しい時代に突入している現在、本試験のような直接比較試験は、医療従事者がそれぞれの治療法の違いを理解するうえで重要といえます。今回の試験結果は、現在アトピー性皮膚炎の治療薬として保健当局による審査を受けているウパダシチニブについて、当社が集積してきたエビデンスをさらに強固なものとしました」
順位付け副次評価項目の結果から、デュピルマブと比較して、ウパダシチニブはかゆみおよび皮膚症状の早期改善におけるより高い有効性が認められました1。最悪のかゆみの数値評価スケールスコア(最悪のかゆみのNRSスコア:Worst Pruritus Numerical Rating Scale)を用いた投与1週間後の評価では、デュピルマブ群の9%に対し、ウパダシチニブ群では31%でした(p<0.001)1。このかゆみの軽減は16週目まで維持されました1。さらに、投与2週間後にEASI 75の改善が認められた患者さんの割合は、デュピルマブ群の18%に対して、ウパダシチニブ群が44%でした(p<0.001)1。
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102977/202101099533/_prw_PT1fl_4d92M9xc.png】
*主要評価項目は16週時におけるEASI 75。主要評価項目の比較に関するp値は0.006。16週時におけるEASI 90およびEASI 100、最悪のかゆみのNRSスコアのベースラインから16週時までの変化率、および16週時における最悪のかゆみのNRSスコアの4点以上の改善を副次評価項目とした。すべての副次評価項目の比較でp値は0.001未満。表にはすべての副次評価項目は示していません。
a EASI 75は湿疹面積・重症度指数のベースラインからの75%以上の低下と定義。
b EASI 90 は湿疹面積・重症度指数のベースラインからの90%以上の低下と定義。
c EASI 100は、湿疹面積・重症度指数のベースラインからの完全な消失と定義。
d最悪のかゆみの数値評価スケール(NRS)スコアにおけるベースラインからの変化率と定義。
e 最悪のかゆみのNRSスコアの4点以上の改善とは、最悪のかゆみのNRSスコの4点以上の改善(減少)した場合と定義。この評価項目について、ベースラインで最悪のかゆみのNRSスコアが4点以上であった患者を対象に解析を実施。
ウパダシチニブの安全性プロファイルは、ピボタル第III相試験(Measure Up1試験、Measure Up2試験およびAD Up試験)の結果と一貫性を示していました1-3。16週時までに最も多く報告された有害事象は、ウパダシチニブ群では、ざ瘡、デュピルマブ群では結膜炎でした1。重篤な有害事象が発現した患者さんの割合は、ウパダシチニブ群で2.9%、デュピルマブ群で1.2%でした1。両群において、重篤な感染症が稀に報告されました(ウパダシチニブ群1.1%、デュピルマブ群0.6%)1。ウパダシチニブを投与された患者さんで、A型インフルエンザに関連した気管支肺炎による死亡例が1件報告されました1。悪性腫瘍はウパダシチニブ群では報告されず、デュピルマブ群では非黒色腫皮膚がんが1例報告されました1。いずれの投与群でも、主要有害心血管事象は認められませんでした1。
Heads Up試験の詳しい結果は、査読付きの学術誌で発表する予定です。ウパダシチニブのアトピー性皮膚炎に対する承認はされておらず、規制当局による本剤の安全性および有効性の評価が行われています。
アトピー性皮膚炎について
アトピー性皮膚炎は、慢性で再発を繰り返す炎症性の疾患です。その特徴は、激しいかゆみの症状と掻破行動を繰り返すことで、皮膚がひび割れ、鱗状となり、滲出液が出るようになります12,13。成人の約10%および青年の約25%がアトピー性皮膚炎に罹患すると推定されています13,14。アトピー性皮膚炎の成人患者さんのうち、20〜46%が中等症から重症です15。多様な症状が、患者さんに身体的、心理的および経済的な負担を与えます13,16。
Heads Up試験について1
Heads Up試験は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象とした第IIIb相、多施設共同、無作為化、二重盲検、ダブルダミー、実薬対照試験です。患者さんは無作為に割り付けられ、ウパダシチニブ(30 mg、1日1回経口投与)またはデュピルマブ(300 mg、2週間に1回皮下注射)いずれかを24週間投与されました。デュピルマブ群を投与された患者さんは、ベースライン時に初回用量として600 mgを投与し、その後は300 mgを2週間に1回投与されました。ダブルダミー試験デザインの一環として、すべての患者さんにもう一方の投与群のプラセボが投与されました。
主要評価項目は、16週時にEASI 75を達成した患者さんの割合でした。副次評価項目は、2週時におけるEASI 75、1週時および16週時における最悪のかゆみのNRSスコアのベースラインからの変化率、16週時におけるEASI 90、16週時におけるEASI 100、ならびに16週時における最悪のかゆみのNRSスコアの4点以上の改善でした。
本試験の詳細についてはwww.clinicaltrials.gov(NCT03738397)をご覧ください。
ウパダシチニブについて
アッヴィの科学者が発見し、開発したウパダシチニブは選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、1日1回経口投与の治療薬として複数の免疫炎症性疾患を対象に研究が進められています1-11。本剤はJAK2、JAK3およびTYK2に比べ、JAK1に対して強力な阻害活性を示すように設計されています17。2019年8月に、ウパダシチニブは、メトトレキサートで効果不十分または不耐容であった中等症から重症の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として米国食品医薬品局の承認を受けました。2019年12月には、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬で効果不十分または不耐容であった中等症から重症の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として欧州委員会の承認を得ました。関節リウマチに対して承認されているウパダシチニブの用量は15 mgです。アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)、体軸性脊椎関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、巨細胞性動脈炎および高安動脈炎を対象とするウパダシチニブの第III相試験が進行中です1,5-11。ウパダシチニブのアトピー性皮膚炎に対する規制当局の承認はされておらず、その安全性および有効性は評価されていません。
ウパダシチニブに関する重要な安全性情報18
米国におけるウパダシチニブの使用および重要な安全性情報
ウパダシチニブは、中等症から重症の関節リウマチを有し、メトトレキサートで効果不十分または不耐容であった成人患者さんの治療を適応とする処方薬です。18歳未満の小児に対するウパダシチニブの安全性および有効性は確立されていません。
ウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報はどのようなものでしょうか?
ウパダシチニブは免疫系が感染症と戦う能力を低下させる可能性がある薬剤です。何らかの感染症が認められる場合は、担当の医療従事者が認めない限り、ウパダシチニブの服用を開始しないでください。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、結核および細菌、真菌またはウイルスが原因となり全身に広がる感染症を含む重篤な感染症が発生しています。これらの感染症による死亡例もあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが結核に感染しているか検査し、ウパダシチニブ投与中に結核の徴候や症状があるか慎重に確認しなければなりません。帯状疱疹を発現するリスクが増加する可能性があります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんで、リンパ腫や皮膚がんを含むその他のがんが発生することがあります。
・ウパダシチニブを服用している患者さんの一部で、脚または肺の静脈や動脈に血栓が生じる可能性があります。これにより、生命を脅かす、または死に至る可能性があります。
・胃または腸に裂傷が生じることがあります。また、一部の臨床検査結果に変化が生じることがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与前および投与中に、血液検査を行う必要があります。血液検査の結果に変化が認められた場合、必要に応じて一定期間、ウパダシチニブの投与を中断する可能性があります。
ウパダシチニブの服用開始前にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか?
次のような場合、担当の医療従事者に伝えてください。
・感染症の治療を受けている、治らない感染症がある、再発する感染症がある、または次のような感染症の症状がある場合。
○熱、発汗または悪寒
○息切れ
○皮膚の熱感、発赤もしくは疼痛、または身体部位の痛み
○筋肉痛
○疲労感
○血液の混じった痰
○下痢または胃痛
○咳嗽
○体重減少
○排尿時の灼熱感または通常より頻繁な排尿
・結核に感染している、または結核患者さんと緊密に接触している場合。
・何らかのがん、B型もしくはC型肝炎、帯状疱疹、脚や肺の静脈血栓、憩室炎(大腸の一部の炎症)、または胃潰瘍もしくは腸の潰瘍の既往歴がある場合。
・肝疾患、血球数低値、糖尿病、慢性肺疾患、HIV、免疫系が弱いなどの他の医学的病態がある場合。
・特定の真菌感染にかかるリスクを増加させる地域、例えばオハイオ川流域、ミシシッピ川流域、南西部に在住、もしくは在住していた、または旅行したことがある場合。これらの地域に行ったことがあるか不確かな場合は、担当の医療従事者にお尋ねください。
・最近ワクチンを接種した、またはワクチン接種を予定している場合。ウパダシチニブを服用する患者さんは、生ワクチンを接種してはいけません。
・妊娠している、または妊娠を計画している場合。動物を用いた試験に基づくと、ウパダシチニブは胎児に害を及ぼすおそれがあります。担当の医療従事者は、ウパダシチニブの投与開始前にあなたが妊娠しているかどうか検査します。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも4週間は、妊娠を避けるため効果的な避妊を行ってください。
・授乳中である、または授乳を予定している場合。ウパダシチニブは母乳に移行する可能性があります。ウパダシチニブ投与中と最終投与後少なくとも6日間は授乳しないでください。
処方薬、市販薬、ビタミン剤、ハーブサプリメントを含む、服用中の薬剤すべてを医療従事者に伝えてください。ウパダシチニブと他剤が互いに影響し合い、副作用を引き起こすおそれがあります。
特に、次の薬剤を服用している場合は、担当の医療従事者に伝えてください。
・真菌感染または細菌感染に対する薬剤
・リファンピシンまたはフェニトイン
・免疫系に影響を及ぼす薬剤
これらの薬剤を服用しているか不確かな場合は、担当の医療従事者または薬剤師にお尋ねください。
ウパダシチニブの服用開始後にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか?
次のような場合は、直ちに担当の医療従事者に伝えてください。
・何らかの感染症の症状が認められた場合。ウパダシチニブにより、感染症にかかりやすくなることがあります。また、感染症を悪化させることがあります。
・ウパダシチニブ投与期間中に次のような血栓の徴候または症状を認めた場合。
○腫脹
○原因不明の突然の胸痛
○脚の痛みまたは圧痛
○息切れ
・引かない発熱または治らない腹部の痛みがあった場合、および排便習慣の変化があった場合。
ウパダシチニブの主な副作用は、どのようなものですか?
主な副作用としては、上気道感染(感冒、副鼻腔感染)、悪心、咳嗽、発熱などがあります。この他にもウパダシチニブの副作用が発生する可能性があります。
ウパダシチニブは、1日1回の服用です。食前食後は問いません。錠剤を分割したり、潰したり、砕いたり、噛み砕いたりしないでください。担当の医療従事者の指示通りにウパダシチニブを服用してください。
以上がウパダシチニブについて認識しておくべき最も重要な情報です。詳しい情報については、担当の医療従事者にご相談ください。処方薬の副作用をFDAに報告することが奨励されています。http://www.fda.gov/medwatchをご覧いただくか、1-800-FDA-1088にお電話ください。
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世界各国で処方情報は異なります。完全な情報は各国の製品表示をご参照ください。
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