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シミックホールディングスとバイエル薬品、中長期的なコラボレーションの基本合意を締結

デジタル技術等の活用による臨床試験の効率化と質の向上に向けたコラボレーションを展開

2021年9月8日
シミックホールディングス株式会社
バイエル薬品株式会社

シミックホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:中村和男、以下「シミック」)とバイエル薬品株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下「バイエル薬品」)は、デジタル技術等を活用した臨床試験の効率化と質の向上を目指す基本合意書(以下「本合意」)を2021年8月に締結したことをお知らせします。

近年、臨床試験はますます複雑化の一途を辿り、膨大なデータの蓄積と分析検証、さまざまな規制要件等、多くの課題を抱えながらも、より迅速に新薬開発を進めるために、新たなソリューションの活用・導入による臨床試験の効率化と質の向上が求められています。本合意に基づき、シミックとバイエル薬品は、今後双方で共同研究や開発の機会について協議し、中長期的なコラボレーションを展開していきます。

両社の本合意に基づくコラボレーションの先駆けとして、2021年8月よりバイエル薬品が実施する循環器領域の臨床試験の3ヵ所の医療機関において、シミックが持つharmo(ハルモ)電子お薬手帳(※1)を用いた、併用禁止薬検知システムの稼働を開始しました。これは臨床試験参加者(被験者)への医薬品の処方(調剤)がharmoに登録されると、服用を禁止されている医薬品(併用禁止薬)を検知した場合に、速やかに担当治験コーディネーター(CRC)に通知し、安全性管理を行うシステムです。

併用禁止薬の服用は、被験者の安全性へ悪影響を与えるだけでなく、場合によっては臨床試験の評価に得られたデータが使えなくなるなど臨床試験において大きなインパクトを与えます。また、禁止とされる医薬品の種類も多いことから、CRCや被験者が適切に把握し、管理する事にも大きな負荷がかかっています。
今回の併用禁止薬検知システムの活用により、従来はCRCが被験者の安全確認のためアナログで確認してきた併用禁止薬情報がすべて自動的に入手可能となります。これにより、併用禁止薬の服用や見落としによる逸脱を未然に防止し、被験者の安全の確保と意識の向上を図ることで、臨床試験の質の向上が期待できます。
(※1)harmo(ハルモ)電子お薬手帳は、患者・ご家族・医療従事者をつなぐ電子お薬手帳サービス。調剤履歴がいつでも閲覧できるほか、服用中のお薬の管理、副作用の有無やコメントを入力することで個人を介して薬剤師や医師と共有できるPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)システム。

本合意について、シミックホールディングス代表取締役社長COOの大石圭子は、次のように述べています。「デジタル技術など新たな手段を用いた臨床試験の効率化・質の向上への取り組みは、製薬企業だけでなく、開発業務を受託する我々のような企業が協業することにより、初めて実効性があるソリューションを迅速に生み出すことができると信じています。今回のバイエル薬品との基本合意はその一歩として大変期待しています」

バイエル薬品研究開発本部クリニカルオペレーション部長の山中雅仁は、次のように述べています。「医薬品の開発において臨床試験は最も時間のかかるステップであり、いち早く患者さんへ薬を届けるという製薬企業のミッションを果たすうえで、デジタル技術を柔軟に取り入れ臨床試験を効率化していくことは非常に重要な取り組みです。臨床試験の実施において多くの経験を有するシミックとの協業は、双方間の強みをかけあわせた新しい価値創出に繋がると確信しています」

本合意を通じて、シミックとバイエル薬品は、両社が持つネットワークやノウハウを活用し、イノベーション創出に寄与してまいります。

■harmoについて
harmo(ハルモ)は、harmo電子お薬手帳をはじめ、小児向けの予防接種管理が可能なharmoワクチンケア、新型コロナワクチンの接種記録管理が可能なharmoワクチンケア with コロナなど、個々人の医療・健康情報を個人やご家族が活用可能とするヘルスケアコミュニケーションチャネルとして展開しています。harmo電子お薬手帳はスマートフォンアプリケーションおよび専用ICカードを合わせ約40万人(2021年7月現在)の利用者を擁し、全国16,000軒以上の薬局で利用実績があります。また、harmoワクチンケア with コロナは全国20以上の自治体で採用されるなど、個々人の健康価値向上に貢献しています。

■シミックグループについて
シミック(CMIC)は、1992年に日本で初めてCRO(医薬品開発支援)事業を開始し、今では開発から製造、営業・マーケティングまでの医薬品に関する総合的な支援業務を提供しています。現在、シミックグループは、日本で最大級のCROであると同時に、医薬品開発、SMO(治験施設支援)、医薬品製造、薬事コンサルティング、そして営業およびマーケティングソリューション等における包括的なサービスを提供しています。また、製薬・バイオテクノロジー・医療機器の企業の日本市場参入や、アジアでの臨床試験実施、米国と日本における医薬品開発および製造のサポートなども積極的に行っております。シミックグループは、世界中に7,000人を超える従業員と25支社・関連会社を擁しています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。https://www.cmicgroup.com

■バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力します。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は 414 億ユーロ、従業員数は 100,000 名(2020 年)。特別項目計上前の研究開発費は 49 億ユーロです。詳細は www.bayer.com をご参照ください。

■バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に注力しています。コンシューマーヘルス部門では、プレナタルサプリメントや美容サプリメント、腟カンジダ抗真菌剤に注力しています。同社は、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。詳細はwww.pharma.bayer.jpをご参照ください。

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