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リンヴォック(R)について、米国FDAは、12歳以上の小児及び成人のアトピー性皮膚炎患者の治療薬として承認

2022年2月7日
アッヴィ合同会社

リンヴォック(R)(ウパダシチニブ)について、米国FDAが難治性で中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する成人および12歳以上の小児患者さんの治療薬として承認

− アトピー性皮膚炎において最大規模の第III相プログラムである、3つの第III相臨床試験全体で2,500人以上のアトピー性皮膚炎患者さんから得られた有効性および安全性のデータに基づき2種類の用量(15 mgおよび30 mg)の承認を取得[1]

 −  アトピー性皮膚炎を対象とするピボタル試験において、リンヴォック(ウパダシチニブ)単剤療法または副腎皮質ステロイド外用薬との併用療法のいずれもすべての主要評価項目および順位付け副次評価項目を達成[1-3]

 −  リンヴォックはプラセボと比較し、1週時に有意なかゆみの改善(最悪のかゆみのNRSスコア4点以上)および、16週時に有意な皮膚症状の改善(EASI 75およびvIGA-AD 0/1)を示す[1-3]

 −  リンヴォックはプラセボと比較し、16週時において有意に高いレベルでの皮膚症状の改善(EASI 90および100)を示す[1-3]

 

イリノイ州ノースシカゴ、2022年1月14日(米国時間)−アッヴィ(NYSE: ABBV)は本日、リンヴォック(R)(ウパダシチニブ)について、既存療法が奏功せず生物学的製剤を含む他の経口剤や注射剤では疾患のコントロールが不十分、または他の経口剤や注射剤の投与が推奨されない中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する成人および12歳以上の小児患者さんの治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)により承認されたと発表しました1。成人および12歳以上かつ体重が40 kg以上の小児患者さんは、リンヴォック1日1回15 mgの投与を開始できます1。12歳以上かつ体重が40 kg以上の小児患者さんおよび65歳未満の成人患者さんにおいて十分な反応が得られない場合は、用量を1日1回30 mgに増量することができます1。

 

アッヴィのsenior vice president兼research and development, chief scientific officerのThomas Hudson, M.D.は次のように述べています。「アレルギー専門医としてのキャリアを開始したころは、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の患者さんがいかにかゆみと発疹に苦しんでいるかを目にしながらも、全身療法で十分に疾患コントロールができない患者さんに対して限られた治療選択肢しかありませんでした。今回リンヴォックの追加適応が承認されたことで、アトピー性皮膚炎のかゆみと皮膚症状を大きく改善できる1日1回の経口薬という治療選択肢が加わりました。私たちがこの疾患の病状や他の慢性の免疫介在性炎症性疾患の治療向上のために力を尽くしていくなかで、アッヴィにとっても誇らしい出来事です」

 

FDAによる承認は、2,500人以上のアトピー性皮膚炎患者さんを対象とする、最大規模の3つの第III相臨床試験プログラムから得られた有効性および安全性に関するデータに基づくものです。約52%の患者さんが、過去にアトピー性皮膚炎の全身療法を受けていました。これらの試験では、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する成人および12歳以上の小児患者さんを対象に、プラセボと比較してリンヴォック単剤療法(Measure Up 1試験およびMeasure Up 2試験)および副腎皮質ステロイド外用薬との併用療法(AD Up試験)の有効性と安全性を評価しました2-3。

 

ニューヨーク市のマウントサイナイ・アイカーン医科大学皮膚科教授で学科長(Waldman Professor and System Chair of Dermatology at the Icahn School of Medicine at Mount Sinai in New York City)であるEmma Guttman-Yassky, M.D., Ph.D.*は次のように述べています。「中等症から重症のアトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、利用可能な治療法はあるものの、終わりのないかゆみの症状と搔破行動のサイクルから抜け出せずにいます。ウパダシチニブは臨床試験において、皮膚症状とかゆみに対し着実な効果を示しました。これまで疾患コントロールが十分でなかった患者さんの治療目標引き上げに貢献できるかもしれません。ウパダシチニブは2種類の用量がある経口薬であり、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の患者さんのために治療に尽力する臨床医にとっても、歓迎すべき治療選択肢が新たに加わりました」

 

16週時の臨床反応1-3

アトピー性皮膚炎を対象とする3つのピボタル試験全体で、リンヴォック(15 mgおよび30 mg、1日1回)単剤療法および副腎皮質ステロイド外用薬(TCS)との併用療法は、16週時にすべての主要評価項目および副次評価項目を達成し、一部の患者さんはより高いレベルでの皮膚症状の改善(EASI 90および100)を達成しました。

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102977/202202047020/_prw_PT1fl_E64adAIw.png

かゆみの軽減1-3

・3つの試験のすべてにおいて、プラセボと比較し、1週時に有意なかゆみの改善(最悪のかゆみのNRSスコア4点以上)が認められました。

 

安全性1-3

・全体として、アトピー性皮膚炎の患者さんを対象にリンヴォック15 mgまたは30 mgを投与したときの安全性プロファイルは、関節リウマチの患者さんに認められた安全性プロファイルとほぼ同様でした。アトピー性皮膚炎の患者さんについて報告されたその他の特異的な副作用は、ヘルペス性湿疹/カポジ水痘様発疹症などです。

・リンヴォックは以下を含む重篤な副作用の原因となることがあります。

 ○重篤な感染症 リンヴォックは感染症と戦う能力を弱める可能性があります。リンヴォックを服用中の患者さんに、結核(TB)および細菌、真菌、ウイルスが原因の全身に広がり得る感染症などの重篤な感染症が発生しています。これらの感染症による死亡例もあります。

 ○1つ以上の心疾患(心血管)リスク因子を有する 50 歳以上の患者さんでは、死亡リスクが高くなります。

 ○がんおよび免疫系疾患 リンパ腫や皮膚がんおよび肺がんなどが発生することがあり、特定のがんの発症リスクが高くなる可能性があります。現在喫煙しているか過去に喫煙歴がある場合には、リスクが高くなります。

 ○1つ以上の心疾患(心血管)リスク因子を有する50歳以上の患者さんで、特に現在喫煙しているか過去に喫煙歴がある場合には、心臓発作、脳卒中、死亡などの重大な心血管イベントが発現するリスクが高くなります。

 ○血栓 リンヴォックの投与により、脚または肺の静脈や動脈に血栓を生じる可能性があり、生命を脅かす、または死に至ることがあります。これら血栓の発症頻度は、1つ以上の心疾患(心血管)リスク因子を有する50歳以上の患者さんで高くなっています。

 

ウパダシチニブまたはリンヴォックの成分にアレルギーがある場合は、リンヴォックを服用しないでください。

 

その他の重篤な副作用として、重篤なアレルギー反応、胃または腸の裂傷、一部の臨床検査結果の変化が生じることがあります。

 

患者さんの薬剤へのアクセスとサポート(※日本国内では該当しません)

アッヴィは、患者さんがリンヴォックなどの薬剤を使用できるように支援に取り組んでいます。その一環として、患者支援プログラムの実施や、民間保険加入者で要件を満たす患者さんを対象に、自己負担額を月5ドルまでに抑えることができるco-pay card を提供しています。また、健康保険に制限があるまたは健康保険に加入していない患者さんを対象に、要件を満たす患者さんにリンヴォックを無償提供する患者援助プログラム、myAbbVie Assistを実施しています。詳細はwww.AbbVie.com/myAbbVieAssistをご覧ください。

 

アトピー性皮膚炎の影響

アトピー性皮膚炎は、慢性で再発を繰り返す炎症性の疾患です。その特徴は、激しいかゆみの症状と掻破行動を繰り返すことで、皮膚がひび割れ、鱗状となり、滲出液が出るようになります4-6。米国では成人の7%および青年の12%がアトピー性皮膚炎に罹患すると推定されており、成人患者さんのうち約40%が中等症から重症です7-8。発現する症状は患者さんごとに様々ですが、身体的、心理的および経済的に大きな負担となることがあります4-5,9。

 

全米皮膚炎協会(National Eczema Association)会長兼CEOであるJulie Block氏は次のように述べています。「アトピー性皮膚炎の症状は人それぞれ違うため、患者さんそれぞれのニーズに合った治療法を探っていくなかで、多様な選択肢が必要となります。今回の承認によって、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の激しい症状を抱える患者さんの苦痛を軽減する可能性のある治療法が新たに加わったことは、私たちのコミュニティにとっても大きな節目となります」

 

リンヴォック(R)(ウパダシチニブ)について

アッヴィの科学者が発見し開発したリンヴォックは、選択的なヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬で、複数の免疫関連炎症性疾患を対象に研究が行われています10。リンヴォックは酵素および細胞アッセイにおいて、JAK-2、JAK-3およびTYK-2と比較してJAK-1に対しより強い阻害能力を示しました1。特定のJAK酵素の阻害が治療効果および安全性にどのような意義を持つのかについては現時点ではわかっていません。

 

米国では、リンヴォック15 mgおよび30 mgは、難治性で中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する成人および12歳以上の小児患者さんで生物学的製剤を含む他の全身療法の薬剤では疾患コントロールが十分でない、またはそれらの治療法が推奨されない患者さんの治療薬として承認されています1。また、リンヴォック15 mgは、中等症から重症の活動性関節リウマチを有し、1剤以上の腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬で効果不十分または不耐容であった成人患者さん、および活動性関節症性乾癬(活動性乾癬性関節炎)を有し、1剤以上のTNF阻害薬で効果不十分または不耐容であった成人患者さんの治療薬として米国で承認されています。欧州では、リンヴォック15 mgは中等症から重症の活動性関節リウマチの成人患者さん、活動性関節症性乾癬(活動性乾癬性関節炎)の成人患者さん、活動性強直性脊椎炎の成人患者さんの治療薬として、承認されています。また、リンヴォック15 mgおよび30 mgは中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さん、リンヴォック15 mgは中等症から重症のアトピー性皮膚炎の青年患者さんの治療薬として欧州で承認されています。

 

関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、体軸性脊椎関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎を対象とするリンヴォックの第III相試験が進行中です11-18。

 

米国におけるリンヴォック(R)(ウパダシチニブ)の使用および重要な安全性情報1

リンヴォックは以下の治療を適応とする処方薬です。

 ・中等症から重症の関節リウマチの成人患者さんにおいて、1剤以上の腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬を使用しても効果不十分または不耐容であった場合。

 ・活動性関節症性乾癬(活動性乾癬性関節炎)において、1剤以上の腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬を使用しても効果不十分または不耐容であった場合。

 

若年性特発性関節炎または関節症性乾癬(乾癬性関節炎)を有する18歳未満の小児患者さんに対するリンヴォックの安全性および有効性は確立されていません。

 

 ・中等症から重症の湿疹(アトピー性皮膚炎)を有する成人および12歳以上の小児患者さんにおいて、既存療法が奏功せず、生物学的製剤を含む他の経口剤や注射剤では湿疹のコントロールが不十分、または他の経口剤や注射剤の投与が推奨されない場合。

 

アトピー性皮膚炎を有する12歳以上で体重が88ポンド(40 kg)以上の小児患者さんに対するリンヴォックの安全性と有効性は確立されています。

 

アトピー性皮膚炎を有する12歳未満の小児患者さんに対するリンヴォックの安全性と有効性は確立されていません。

 

リンヴォックについて知っておくべき、最も重要な情報はどのようなものですか?

 

リンヴォックは以下を含む重篤な副作用の原因になることがあります。

 ・重篤な感染症 リンヴォックは感染症と戦う能力を弱める可能性があります。リンヴォックを服用中の患者さんに、結核(TB)や、細菌、真菌またはウイルスが原因の全身に広がる得る感染症などの重篤な感染症が発生しています。これらの感染症による死亡例もあります。リンヴォックの投与開始前に担当の医療従事者(HCP)が、あなたの結核感染の有無を検査し、リンヴォックの投与期間中は、結核の徴候および症状の有無を注意深く観察する必要があります。何らかの感染症にかかっている場合は、担当の医療従事者の許可がない限り、リンヴォックの服用を開始しないでください。重篤な感染症にかかった場合、担当の医療従事者は感染症がコントロールされるまでリンヴォックの投与を中断する可能性があります。帯状疱疹にかかるリスクが上昇する可能性があります。

 ・1つ以上の心疾患(心血管)リスク因子を有する50歳以上の患者さんでは、死亡リスクが高くなります。

 ・がんおよび免疫系疾患 リンヴォックの服用により、特定のがんの発症リスクが高くなることがあります。リンパ腫や皮膚がんを含むその他のがんを発症する可能性があります。現在喫煙している、または過去に喫煙歴がある場合には、リンパ腫や肺がんなどのがんを発症するリスクが高くなります。リンヴォックを服用中は皮膚がんの検査受診について担当の医療従事者のアドバイスに従ってください。日光を浴びる時間を制限してください。日光に当たる場合は、日焼けを防止する衣服を着用し、日焼け止めを塗布してください。

 ・1つ以上の心疾患(心血管)リスク因子を有する50歳以上の患者さんでは、特に現在喫煙している、または過去に喫煙歴がある場合に、心臓発作、脳卒中、死亡などの重大な心血管(CV)イベントが発現するリスクが高くなります。

 ・血栓 リンヴォックの投与により、脚または肺の静脈や動脈に血栓が生じる可能性があり、生命を脅かす、または死に至ることがあります。脚または肺の静脈の血栓の発症頻度は、1つ以上の心疾患(心血管)リスク因子を有する50歳以上の患者さんで高くなっています。

 ・アレルギー反応 リンヴォックを服用中の患者さんで発疹(蕁麻疹)、呼吸困難、意識が遠のく感じやめまい、口唇、舌、喉の腫れなどの症状が発生しており、このような症状がある場合、アレルギー反応が起きている可能性があります。これらの反応の中には重篤なものもありました。リンヴォック服用中にこれらの症状が発生した場合は、リンヴォックの服用を中止し、ただちに救急医療を受けてください。

 ・胃または腸の裂傷および一部の臨床検査結果の変化 担当の医療従事者は、リンヴォックの投与開始前および投与中に、血液検査を行う必要があります。血液検査の結果に変化が認められた場合は、必要に応じて一定期間、リンヴォックの投与を中断することがあります。

 

以下の場合はリンヴォックを服用しないでください。

 ・ウパダシチニブまたはリンヴォックの成分にアレルギーがある場合。

 

リンヴォックの服用を開始する前に、担当の医療従事者にどのようなことを伝えるべきですか?

次のような場合は、担当の医療従事者に伝えてください。

 

・感染症の治療を受けている、治らないまたは再発を繰り返す感染症がある、または次のような感染症の症状がある場合。

 ○熱、発汗、悪寒

 ○息切れ

 ○皮膚の熱感、発赤、疼痛または身体の痛み

 ○筋肉痛

 ○疲労感

 ○血液の混じった痰

 ○下痢または胃痛

 ○咳嗽

 ○体重減少

 ○排尿時の灼熱感または通常より頻繁な排尿

・結核にかかっている、または結核にかかっている人と濃厚接触したことがある場合。

・現在喫煙している、または喫煙歴がある場合。

・心臓発作、その他の心疾患、脳卒中の既往歴がある場合。

・何らかのがん、B型肝炎またはC型肝炎、帯状疱疹、下肢または肺の静脈血栓、憩室炎(大腸の一部の炎症)、胃潰瘍または腸の潰瘍の既往歴がある場合。

・肝機能障害、血球数の減少、糖尿病、慢性肺疾患、HIV、免疫系の弱体化など、他の病状がある場合。

・特定の種類の真菌に感染するリスクが上昇する地域、例えば、オハイオ川流域、ミシシッピ川流域、南西部に在住、住んでいた、または旅行したことがある場合。これらの地域に行ったことがあるか不確かな場合は、担当の医療従事者にご相談ください。

・最近ワクチン接種を受けた、またはワクチン接種を受ける予定がある場合。リンヴォックを服用する患者さんは生ワクチン接種を受けてはいけません。

・妊娠している、または妊娠を計画している場合。動物試験の結果を踏まえると、リンヴォックは胎児に悪影響を及ぼすおそれがあります。担当の医療従事者は、あなたがリンヴォックの服用を開始する前に、妊娠しているかどうかを検査します。効果的な避妊を行い、リンヴォックの服用期間中および最終服用後少なくとも4週間は妊娠を避けてください。

・授乳中である、または授乳を予定している場合。リンヴォックは、母乳に移行する可能性があります。リンヴォックの服用期間中および最終服用後少なくとも6日間は授乳しないでください。

 

処方薬、市販薬、ビタミン剤、ハーブサプリメントを含む服用中の薬剤をすべて、担当の医療従事者にお伝えください。リンヴォックと他の薬剤が互いに作用し合い、副作用を引き起こすおそれがあります。

 

特に、次のような薬剤を服用している場合は、担当の医療従事者にお伝えください。

 ・真菌感染または細菌感染に対する薬剤

 ・リファンピシンまたはフェニトイン

 ・免疫系に影響を及ぼす薬剤

 

これらの薬剤を服用しているか不確かな場合は、担当の医療従事者または薬剤師にご相談ください。

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