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スキリージ、既存治療で効果不十分な中等症以上の掌蹠膿疱症成人患者への治療薬で、国内の適応追加承認取得

2023年5月25日
アッヴィ合同会社

アッヴィ、「スキリージ(R)」について、既存治療で効果不十分な中等症から重症の掌蹠膿疱症の成人患者さんの治療薬として、日本における適応追加承認を取得

ー 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足裏に小さな水ぶくれや膿疱等が繰り返し生じる慢性炎症性皮膚疾患

ー IL-23を選択的に阻害する生物学的製剤であるスキリージを、患者さん負担の少ない新たな治療選択肢として提供

ー スキリージは、本承認により日本における6番目の適応症を取得

 

アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は、本日、既存治療で効果不十分な中等症から重症の膿疱・小水疱病変を有する掌蹠膿疱症(Palmoplantar Pustulosis:以下、「PPP」)の成人患者さんに対する治療薬として、スキリージ(R)皮下注150mgシリンジ1mL、同皮下注150mgペン1mL、同皮下注75mgシリンジ0.83mL(以下「スキリージ」)の適応追加承認を取得しました。スキリージはIL-23 を選択的に阻害する生物学的製剤です。日本においてスキリージは、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、クローン病※に続く6番目の適応症を得ました。

※中等症から重症の成人クローン病患者さんに対する治療薬として、スキリージ(R)点滴静注 600mg およびスキリージ(R)皮下注 360mg オートドーザーのみ日本における適応症を取得

 

PPPは慢性の炎症性皮膚疾患で、主に手のひらおよび足裏に細菌や真菌などを含まない膿が溜まった膿疱(のうほう)が数多くみられ、周期的に改善と悪化を繰り返します1。かゆみを伴う小さな水ぶくれが多発し膿疱に変化1-3した後、かさぶたとなり、角層(皮膚の最表層にある薄い層)が落ち、これらの皮疹が混在した状態になります1。日本国内のPPP患者数は約15万人と推測され4、日本におけるPPP罹患率は0.12%4と、欧米など他地域と比較して高いとされています。また、PPPは病変部である手のひらが他者から見える部位であることや、足裏に生じる症状のため歩行時に痛みを伴うこと、また関節痛を伴うケースもあることから、患者さんの生活の質が損なわれやすい疾患の1つ5とされているほか、労働生産性の低下に関与することも報告されています6。

 

PPPに対する治療として、禁煙等の生活指導や病巣感染の治療に加え、対症療法として第一に外用薬が選択されています。治療抵抗性の場合には、光線療法および内服薬による治療7のほか、生物学的製剤を用いた治療も行われています。しかし、既存の治療では、治療抵抗性の患者さんも多数存在しているのが現状です7。本承認取得により、PPP患者さんに対し、治療開始時、4 週時、その後 12 週に 1 回の投与頻度により、患者さんに負担の少ない新たな治療選択肢の提供が可能となります。

 

本承認は、既存治療で効果不十分又は不耐性の中等症から重症の PPP 患者さんを対象とした、日本国内第 III 相試験(M19-135 試験)の結果に基づいています。



スキリージ(R)皮下注150mgシリンジ1mL、同皮下注150mgペン1mL、同皮下注75mgシリンジ0.83mL製品概要(下線部:今回の改訂箇所)

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102977/202305225789/_prw_PT1fl_gB879F5t.png

 

掌蹠膿疱症(PPP)について

PPPは慢性の炎症性皮膚疾患で、主な症状として手のひらおよび足裏に膿が溜まった膿疱(のうほう)が数多くみられ、周期的に改善と悪化を繰り返します1。まず、かゆみを伴う小さな水ぶくれが多発し、次第に膿疱に変化します1-3。その後、かさぶた(痂皮(かひ))となり、角層(皮膚の最表層にある薄い層)が落ち、その後、これらの皮疹が混在した状態になります1。これらの皮疹が混在しながら炎症反応を繰り返すうち、角層が積み重なり炎症性角化局面へ変化し、紅斑(皮膚の赤み(こうはん))、鱗屑(りんせつ)、肥厚、痂皮、亀裂等の症状がみられるようになります2,3。皮疹が生じ始めた際に、かゆみが生じるほか、鎖骨や胸の中央(胸鎖肋関節症)やその他の関節が痛くなることもあります1。

 

スキリージについて

スキリージはインターロイキン-23(IL-23)のサブユニット p19に結合し、IL-23を選択的に阻害するヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤です。日本において、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を有する患者さんの治療薬として、2019 年 3 月に製造販売承認されました。また、2022年9月には中等症から重症の成人クローン病患者さんの治療薬としても製造販売承認を取得しました。(一般名:「リサンキズマブ(遺伝子組換え)」)

 

スキリージは、ベーリンガーインゲルハイム社とアッヴィとの業務提携の一環で開発され、アッヴィが世界的にリサンキズマブの開発と販売を主導しています。

 

皮膚疾患領域におけるアッヴィについて

20年以上にわたり蓄積された世界最高水準の科学知識と、イノベーションへのたゆまぬ取り組みの結果、アッヴィは免疫領域において豊富な専門的知識・経験を備えています。患者さんへの思いが、私たちの歩みを進め、患者さんのニーズが私たちの情熱をかきたてます。免疫疾患を有するすべての患者さんの疾病負荷を減らすというビジョンの達成を目指し、私たちは研究を進めています。

アッヴィは25年近くにわたり、慢性炎症性皮膚疾患の治療水準を高めることへ貢献してきました。治療を最も必要とする患者さんのために、標準治療の継続的な発展を目指しています。「わずかな改善」ではなく、患者さんの人生を変えうるような革新的な治療を生み出すことに挑戦しています。

アッヴィの探求は、すばらしい発見を生み、患者さんにとってアンメットニーズが高い領域において、治療を生み出す機会を見出してきました。アッヴィは、近年発売した新製品と充実したパイプラインを通じて、今後も科学の発展に貢献し、豊富な知識やリソース、知見を活用して、症状を抑えるだけでなく、疾患の経過に変化をもたらす医薬品で、患者さんの人生に大きく貢献できるよう取り組んでいきます。

 

アッヴィについて

アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、Instagram、YouTubeやLinkedInでも情報を公開しています。

 

日本においては、1,500人を超える社員が、医療用医薬品の開発、輸入、製造販売に従事しています。免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がんの各領域を中心に、患者さんの人生を豊かにしたいと願い、日々の業務に取り組んでいます。詳しくは、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookやYouTubeでも情報を公開しています。

 

 

1.公益社団法人日本皮膚科学会 皮膚科Q&A (https://www.dermatol.or.jp/qa/index.html )(2023年4月24日アクセス)

2.照井 正. 膿疱症 掌蹠膿疱症:玉置邦彦(編)最新皮膚科学大系 6 水疱症 膿疱症. 東京: 中山書店; 2002. p.226-31.

3.Yamamoto T. Clinical characteristics of Japanese patients with palmoplantar pustulosis. Clin Drug Investig. 2019 Mar;39(3):241-52.

4.Kubota K, KamijimaY, Sato T, et al. Epidemiology of psoriasis and palmoplantar pustulosis: a nationwide study using the Japanese national claims database. BMJ Open. 2015 Jan 14;5(1):e006450.

5.大久保 ゆかり. 掌蹠膿疱症の治療−あの手この手 Part 2. QoL 総説04 掌蹠膿疱症はいかに患者の QoL を低下させるか? J Visual Dermatol. 2012;11(10):1032-5.

6.Kharawala S, Golembesky AK, Bohn RL, et al. The clinical, humanistic, and economic burden of palmoplantar pustulosis: a structured review. Expert Rev Clin Immunol. 2020 Mar;16(3):253-66.

7.杉浦 一充. 2 章 乾癬. 4.モノクローナル抗体製剤(膿疱性乾癬,掌蹠膿疱症):宮地 良樹,椛島 健治(編)エビデンスに基づく皮膚科新薬の治療指針. 東京: 中山書店; 2021. p.84-92.

 

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