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アジア太平洋地域初のインクルーシブ・シティ・バロメーターを発表

アジア太平洋地域35都市の社会的インパクトを数値化。各都市の様々な進捗段階を概説するとともに、都市のインクルーシブ性を高めるためのアクションを特定

 

東京、2024年6月20日 - グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(グローバル本社:米国イリノイ州シカゴ、日本本社:千代田区永田町、C&W)は、アジア太平洋地域の35都市について、経済、社会、空間、環境の4つの側面からインクルーシブ性を評価した「アジア太平洋インクルーシブ・シティ・バロメーター」を発表しました。本レポートは、不動産活動が都市のインクルージョンと社会基盤に与える影響について、データに基づいた対話を促進することを目的としています。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202406182333-O1-S7MzbiqL

 

ダウンロードはこちらから

 

国際リサーチ部門責任者で本レポートの共同執筆者であるドミニク・ブラウン博士は、次のように述べています。

「インクルーシブ・シティに関する業界で最も包括的なデータセットであると確信するものをまとめるために、110の変数を網羅する約4,000のデータを分析しました。本レポートに掲載された35都市は、インクルーシブで活気ある都市環境の実現に向けた様々な段階にあり、その進捗状況を分析することで、模範的な成功例を浮き彫りにし、改善のための実行可能な道筋を示すことができます。」





アプローチと方法論

本レポートに掲載したアジア太平洋地域の35都市は、クッシュマン&ウェイクフィールドが追跡しているアジア太平洋地域のグレードAオフィス・スペースの約80%を占め、ほとんどの企業のポートフォリオ拠点をカバーしています。これらの都市は、社会的価値の創造と包括性の進展の成熟度を反映した4つのペルソナに分類されています。





【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102225/202406182333/_prw_PT1fl_8OFrKah7.png

 

このバロメーターを開発するために、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドは、世界銀行や国連などの世界的な第三者情報源からデータを収集し、査読済みの科学的情報源と社内の専門家の両方から得た洞察と知見を活用しました。結果、インクルーシビティ(包摂性)に関する4つの主要要因と11の下位要因が特定されました:

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102225/202406182333/_prw_PT2fl_92cX6854.png

 

主な調査結果

以下は、さまざまな側面で高いパフォーマンスを示した都市の一部です。

 

オーストラリアのメルボルンは、このバロメーターで総合的に最も優れた都市です。住みやすさ、安全性、親しみやすさが評価されたメルボルンは、 高等教育機関があるため、留学生の拠点となっています。オーストラリアで最も急成長している都市の1つであるメルボルンは、多文化的な活気と包括性を体現しており、その強い社会的・空間的指標に反映されています。メルボルン市議会が最近発表した「インクルーシブ・メルボルン戦略2022-32」は、さらなるインクルーシブへの取り組みを再確認するものです。この戦略では、多様で包括的な労働力の創出、コミュニティ主導によるパンデミック後の復興の促進、地域コミュニティが変化をリードし、地域生活に完全に参加できるようにすることを優先しています。

 

シンガポールは、地域内の主要な金融ハブとして知られ、優秀な人材を惹きつけ、テクノロジーへの積極的な投資を通じて、技術革新と研究開発において主導的地位を築いています。強力な労働力人口、脆弱な雇用の少なさ、ほぼ普遍的な金融包摂により、シンガポールは経済的包摂性に優れています。また、安全で交通の便がよく、魅力的な都市景観を備えた住環境も、空間的包摂性に寄与しています。シンガポールは、テクノロジー、持続可能性、住みやすさへの取り組 みを通じて、その包摂性を強化し、前進を続けています。これには、ネット・ゼロ・エミッションを目指した20億米ドルのグリーン投資プログラムや、インクルーシブ住宅や緑地を通してコミュニティの絆を育むことなどが含まれます。

 

東京は、世界でもトップ3に入る金融セクターであり、幅広い金融サービスへのアクセスが可能な経済大国です。また、研究開発への多額の投資により、継続的な技術革新を推進しています。さらに、障害者雇用と高齢者雇用、および個性豊かな地域社会と活力のある大都市圏を育む取り組みであるコミュニティ開発に対する2020年以降の大幅な改善は、東京都の社会的包摂性へのコミットメントを反映しています。高い労働人口と低い失業率は都市のインフラを支え、革新的な都市計画の進行を後押ししています。

 

ニュージーランドの首都ウェリントンは、絵に描いたような緑豊かな環境で知られ、サステナビリティ戦略2020-24で示された環境管理へのコミットメントを反映し、優れた大気の質を誇っています。その温暖な気候は、住民の健康状態をさらに高めています。また、ウェリントンは低公害の維持にも優れており、環境保全への献身を強調しています。持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の目標の半分以上が達成されたか、もしくは順調に進んでいます。人口の健康、男女平等、クリーンな燃料や技術へのアクセス、緑地の保全などです。



「完璧な都市など存在しないことは、注目に値します。このバロメーターは、各都市が都市の包摂性アジェンダを追求する際に採用し、適応させることができる学習ポイントと行動を提供するものです」と、ブラウン博士は付け加えています。





インクルーシブ・シティへの不動産の貢献

不動産所有者、デベロッパー、投資家、居住者、アドバイザーは、建築環境のスチュワード(資産管理に関わる責任ある人)として、政府とともに都市空間を形成し、コミュニティや市民の生活に影響を与える重要な役割を担っています。インクルーシブ・シティ・バロメーターは、事業用不動産業界が社会的現状に挑戦することを促すものであり、個々の資産から都市全体のポートフォリオに至るまで、あらゆる意思決定の段階で社会的価値を統合し、高めるためのガイドラインを提供するものです。





クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドのアジア太平洋地域サステナビリティ&ESG責任者であるマシュー・クリフォード氏は、アジア太平洋地域の都市景観全体において、社会的包摂性を高めるために、デベロッパーや投資家にはまだ無数の機会が残されていると指摘しています。「中核となるオフィスの雇用拠点に目を向ければ、デベ ロッパーは、オフィス・スペースのエンドユーザーだけでなく、コミュ ニティやビルの近くに住む人々、毎日ビルの前を通り過ぎる人々の、より微妙で包括的なニーズに対応することができます。例えば、屋外の緑地を公共公園として保護したり、ビルのすぐ近くで場所づくりや体験を展開できるような緑地開発を行うこと。投資の観点からは、資産の社会的・経済的価値を開発することは、トータル・リターンにも影響します。」

 

不動産を所有する企業もまた、インクルーシブな都市の社会的基盤に貢献することができます。サプライチェーン内の地元企業を支援したり、地元市民を採用したりすることで、企業は地域社会における社会的価値と経済成長を促進することができます。また、医療施設や教育施設などのアメニティに近接し、交通の便が良く、アクセスしやすい立地を選択したり、オフィスの設計や内装にインクルーシブ・マインドを取り入れたりすることも可能です。これらは、従業員の職場体験と生活の質を向上させ、エンゲージメントと組織業績の向上につながります。

 

「要約すると、都市の魅力と長期的な存続可能性は、その包括的で社会的な価値観によって大きく形成されます。インクルーシブな都市は、自然と多くの人材を引き寄せ、イノベ ーションを促進し、投資と成長を拡大します。さらに、こうした都市は、多様な社会経済的背景を持つ人々の社会的流動性と起業家精神の機会を提供します。また、都市の弾力性と適応性は、住民やステークホルダーの進化するニーズや期待に応えることも可能にします。そのため、不動産セクターがインクルーシブな価値観を心から受け入れ、すべての活動に統合することが極めて重要であり、それによってインクルーシブを優先した都市環境づくりへの道を前進させることができるのです。」とクリフォード氏は述べています。

 

アジア太平洋インクルーシブ・シティ・バロメーター については、こちらをクリック。

 

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドについて

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)はニューヨーク取引証券所に上場している世界有数の事業用不動産サービス会社です。世界約60カ国、400拠点に約52,000人の従業員を擁しています。施設管理、売買仲介、鑑定評価、テナントレップ、リーシング、プロジェクト・マネジメントなどのコア・サービス全体で、2023年の売上高は95億ドルを記録しました。

受賞歴のある企業文化や、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)、サステナビリティに対するコミットメントにより、業界内外から高い評価を頂いております。詳しくは、公式ホームページhttps://www.cushmanwakefield.com/ja-jp/japan にアクセスするか公式ツイッター @Cushwake をフォロー下さい。

 

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