2012年日本人海外旅行者の現金盗難・紛失被害総額は推計152億円! 昨年の振り込め詐欺被害額約155億円※ 1に匹敵!
[13/04/16]
提供元:PRTIMES
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株式会社トラベルジャーナルでは2013年のゴールデンウィークを前に、2012年に海外旅行を経験した全国の20〜70代の男女19,073名※2に対し、「海外旅行でのトラブルに関する調査」をインターネットを通じて実施いたしました。外務省の調査によると、在外公館が実際に援護した強盗・窃盗・詐欺の犯罪被害は毎年5,000件以上※3あり、未だ多くの日本人がさまざまトラブルに巻き込まれています。本調査では、昨年の海外旅行者の被害額や、被害の内容についてレポートいたしました。
※1 警察庁 平成25年1月発表 「特殊詐欺の認知・検挙状況等について」に基づく
※2 調査の総サンプル数1万9,073人のうち、旅先で何らかのトラブルに遭ったと回答した人の中から抽出した1,000人に対し、詳細調査を実施いたしました。 ※3 外務省領事局海外邦人安全課 「2011年海外邦人援護統計」に基づく
※4 総額は、今回の調査サンプルの有する被害額の平均額を元に算出 ※5 実施期間: 2013年3月11日〜15 日
■■調査結果サマリー■■
1. 2012年の海外旅行者約1849万人のうち推計159万人が何らかのトラブルに遭遇。
「盗難・紛失」被害が約75%だった。
・昨年海外旅行を経験した人が遭遇したトラブルの中で「私物の盗難・紛失」が全体の約75%を占めた。
2. 盗難・紛失品の中では「現金」が最多。現金の盗難・紛失被害総額は推計152億円。
・現金の盗難・紛失被害はトラブル全体の約35%と最多。
・ 1年間での一人当たり平均被害額は約3万5,000円、1回の旅行での最高被害額は80万円にのぼった。
・日本人は1年で1人当たり平均20万円を海外旅行先に携行。年間で計800万円の現金を持っていった人も。日本人の現金主義が外国人犯罪者の格好のターゲットに。
3. 被害に遭った時間帯は意外にも「昼間」が最多。1人の時よりも「2〜5人で行動中」の被害が多かった。
・現金の盗難紛失の被害要因をみると、「スリ」と回答した人が約40%とダントツの1位。また、「人ごみの中で被害に遭った」と回答した人が約60%以上にのぼった。
・現金の盗難・紛失被害に遭った時間帯では「昼間」が約40%、被害場所は「大通りや公園などの公共広場」が16%と最多。「人混みの中で被害に遭った」と回答した人が約60%以上にのぼった。
・約70%が「2〜5人で行動中」に被害に遭ったと回答。「1人で行動中」回答者の約3倍で、気を抜いているときに被害に遭っている人が多いと言える。
4. 過去5年間では、現金の盗難・紛失被害遭遇率は約77%。被害最高額は1050万円。
・被害にあった理由TOP3は「気を抜いていたから」に続き「外国人に比べ、日本人が狙いやすいと思われている」「現金や貴重品を盗まれやすい場所に置いていたから」。
5. 盗難・紛失被害の対策は”脱現金”
・過去5年間で現金の盗難・紛失被害に遭った人に対し、被害後に気を付けたことを尋ねたところ「必要最低限の現金しか持ち歩かない」「できるだけカードで決済する」が50%以上。また、実際に現金の持ち歩きが減った人は約50%、カードの利用が増えた人が約30%だった。
【調査概要】
【調査対象と回収サンプル数】
1.2012年に海外経験のある20〜70歳代の男女計19,073人
2.上記サンプルの中で、昨年の旅行先で何らかのトラブルに遭った20〜70歳代の男女計1,000人
【調査地域】 全国
【調査方法】 インターネット調査(調査会社の登録モニター活用)
【調査期間】 2013年3月11日(月)〜15日(金)
※本リリース内容の転載にあたりましては、出典として「トラベルジャーナル調べ」という表記をお使いいただ
きますようお願い申し上げます。
1. 2012年の日本人海外旅行者のうち、何らかのトラブルに遭遇した人は、推計159万人。「盗難・紛失」が約75%だった。
今回の調査で、2012年に海外旅行をしたと回答した19,073人のうち、旅行先で何らかのトラブルにあった人は約
8.6%にのぼりました。これを、過去最多となった2012年の日本人海外旅行者数1849万人に当てはめて計算すると、
実に約159万人もの人がトラブルに遭遇している計算になります。
ちなみに、トラブルの内容では「私物の盗難・紛失」で全体の約75%を占めることがわかりました。
2. 盗難・紛失品の中で最も多かったのが「現金」。現金の被害総額は推計152億円で、昨年の振り込め詐欺被害額約155億円に匹敵する。
昨年の海外旅行のトラブルのうち、最も多かったのが「現金の盗難・紛失」で全体の約35%にのぼりました。
実際に失った現金の金額を聞いたところ、昨年1年間の1人当たりの平均被害額は3万5,000円でした。
昨年の海外旅行で持参した現金1年間の総額は1人あたり平均20万円。 中には、6回の旅行で計800万円も
の現金を持参したとの回答もあり、日本人の間にまだまだ「現金至上主義」が残っていることが想像されます。
(グラフ1.、2.、3.参照)
なんと昨年の日本人海外旅行者の現金被害総額は推計152億8147万8410円 !!!
昨年海外旅行に行った約1849万人で現金の盗難・紛失被害額総額を試算すると、なんと総額約152億円という結果になりました。この金額はオレオレ詐欺や架空請求詐欺、還付金詐欺などを含む振り込め詐欺の昨年1年間の被害総額155億円に匹敵していることが分かりました。
3. 被害に遭った時間帯は意外にも「昼間」が最多。場所は「大通りや公園」で、1人の時よりも「2〜5人で行動中」の被害が多かった。
現金の盗難・紛失の被害要因をみると「スリ」と回答した人が全体の約40%で最多。続いて「紛失」「置き引き」が多
く、この3つで約80%以上を占める結果に。
現地で何をしているときに被害にあったかという問いでは「観光中」と「買い物中」が2トップ。時間帯別では「昼間」
が全体の約40%と最多、続いて「夕方」「夜」となり、以外にも昼間の被害が大勢を占めることがわかりました。
被害場所については「大通りや公園など公共広場」が約16%と最多。「駅」「ショッピングセンター」などが続いてい
ます。また、周囲の状況については「人ごみの中」が約57%と圧倒的で、約70%が「2〜5人で行動中」と回答しまし
た。
4. 過去5年間の経験にさかのぼると、現金の盗難・紛失被害遭遇率は約77%。被害最高額は1050万円との回答も。
過去5年間の経験にさかのぼって尋ねたところ、現金の紛失・盗難での被害率は約77%と昨年の被害率の約2倍。現
金被害1回当たりの最高額では1050万円という回答もありました。
実際に被害にあった人にそのきっかけ(状況)を聞いたところ「気を抜いていたから」が約65%と最多。そのほか、
「外国人に比べて日本人は狙いやすいと思われているから」「現金や貴重品を盗まれやすい場所に置いていたから」
の回答が続きました。
5. 盗難・紛失被害の対策は「脱・現金」!主たる決済方法が「カード」の人と、「現金」の人とでは平均被害額に2万円の差が。
現金の盗難・紛失被害にあった人に対して、被害遭遇後に気をつけたことについても聞きました。結果、「必要最低
限の現金しか持ち歩かない」「できるだけカードで決済する」がともに50%以上。また、「実際に持ち歩く現金が減っ
た」と回答した人は約50%、「カードの利用が増えた」とした人も約30%にのぼりました。
また、過去5年間の現金の盗難被害の1人当たり平均額は、旅行先でおもにカードを使用したと回答した人が3万
8071円、おもに現金を使用したと回答した人は5万6079円。ここからも現金主義の人のほうが被害額が大きいことが
分かりました。
(グラフ4.参照)
参考:「過去5年間で海外旅行中に遭った現金被害総額」では、旅先での支払いの際、カードをメインに
使った人と現金をメインに使った人別にみてみると、後者の方が被害額が大きく、平均2万円もの開きがあ
ることが分かりました。
現金派一人当たりの平均被害額 5万6079円
注)現金をメインに使ったと回答した334人の被害額総額は1873万500円
カード派一人当たりの平均被害額 3万8071円
注)カードをメインに使ったと回答した666人の被害総額 2535万5500円
現金派の方が約2万円ほど被害額平均が高い!
調査の結果、2012年の海外旅行では推計159万人が何らかのトラブルに遭遇。中でも圧倒的に多かったのが「私物の
盗難・紛失」で、そのうち最多は「現金」ということがわかりました。現金の被害総額は推計152億円におよび、振り込め詐欺の昨年の年間被害額155億円に匹敵する結果となりました。
現金盗難の具体的な被害手口はスリが最も多く、昼間、2〜5人のグループで買い物や観光をしている際、人ごみの中
において発生するケースが多いことがわかりました。
背景には、旅行者それぞれの気の緩みなどがあると推察されますが、一方で調査結果から明らかになったのは、依然
として多額の現金を持ち歩く日本人の旅行スタイルです。
必要最低限の現金しか持ち歩かない、できるだけカードで決済する―。当たり前のようで、当たり前ではない。被害に
あった人の過半数がとっている対策について、改めて考えさせられる結果となりました。