シカゴ大学、香港キャンパスを開校
[18/12/03]
提供元:PRTIMES
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2018年11月30日、香港発 - シカゴ大学は本日、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・アカデミック・コンプレックス/シカゴ大学香港フランシス・アンド・ローズ・ユン・キャンパス(以下、シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックス)を開校しました。意欲的な研究、教育、コラボレーションの地域ハブの役割を果たすこの新しいキャンパスは、シカゴ大学の国際的なプレゼンスを高め、その取り組みを拡充するもので、香港、中国、アジアにおける知的貢献と学術的コラボレーションを強化するとともに、コミュニティー・パートナーシップや社会的影響分野に新しい機会をもたらします。
[画像1: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-797789-0.jpg ]
マウント・デイビスの歴史的に重要な地区に位置するシカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストからの助成金の他、大学理事でAB’75のフランシス・ティン・ファン・ユンと彼の妻のローズ・ワイ・ムン・ユンからの多大な寄付金、ならびに卒業生、その両親、友人からの寄付金を得て建設されました。また、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストからの助成金は、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパスを含む、敷地内の歴史的建造物を修復した香港ジョッキー・クラブ遺産保護プロジェクトにも活用されました。このキャンパスでは、今後、同敷地の歴史を紹介するツアーや展示会を一般向けに提供する予定です。
[画像2: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-153774-1.jpg ]
今回、シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスの開校を記念して、同敷地内にてテープカット式典が行われました。大学としての活動はすでに今年初めに、一部の校舎で始まっています。開校式には香港特別行政区行政長官のキャリー・ラム氏にご参加いただき、香港とアジアにおける取り組みを強化する同大学への祝辞を述べていただきました。オープニング祝賀会には、香港ジョッキー・クラブ、大学、コミュニティーからの卒業生、その友人、リーダーの皆様、および近隣住民を含む、総勢約250名のゲストにご参加いただきました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-721006-2.jpg ]
香港特別行政区行政長官のキャリー・ラム氏は、開校式の主賓としてのスピーチで、次のように述べています。「グローバル経済において活躍できる人材を輩出するために、高等教育機関の存在は不可欠です。高等教育機関はまた、人々や機関、企業、政府をつなぐ役割も果たします。シカゴ大学が香港に設立されたことを歓迎します。」
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、専門分野の垣根を超えた異文化間対話など、イノベーティブなコラボレーションやアイデアの交換を生み出す触媒となります。同大学は、アジア関連の卓越した学問、研究、授業の豊かで長い歴史を活かしながら、他者とのコラボレーションを促す新しい機会を生み出し、アジア地域の過去、現在、未来の理解を深めることを目指しています。
[画像4: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-855325-3.jpg ]
シカゴ大学学長ロバートJ.ジマー(Robert J. Zimmer)は、開校式で次のように述べています。「今回、香港キャンパスを開校できたことを大変誇りに思います。香港キャンパスの開校は、幅広い学術的なコラボレーションを促し、香港を含むアジア地域に社会的なプラス影響を及ぼすという当大学の長期的な取り組みを示すものです。当キャンパスは、世界中の教授、研究者、学生、卒業生が様々な形で知的交流を深め、最も喫緊の課題に取り組むことができる、アジアの次の知性の集積場となるでしょう。」
12月1日には、開校式の一環として、同大学の教職員のほか、香港や他の国の教育機関から教授陣が招待され、移民による文化的変化や、技術的進歩が金融市場に与える影響など、広範なトピックについて議論する、一連の学術会議が開催されました。
知的交流と地域コラボレーションの場
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスでは、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスのエグゼクティブMBA学位プログラム、地域専門家向けの専攻科であるブース・エグゼクティブ・エデュケーション、およびシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスがラスタンディ・センター・ソーシャル・セクター・イノベーションの支援を得て運営する香港ジョッキー・クラブ・ソーシャル・イノベーション・プログラムを受講することができます。また、シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、アカデミック・ワークショップ、会議、一般公開講座、学部生向けの海外留学プログラムなど、シカゴ大学の様々なプログラムも主催します。2015年以来、シカゴ大学は、植民地化政策とその影響をテーマにした香港海外留学プログラムを提供しています。現在、香港での海外留学を求める学生の高まるニーズに応えるために、同大学では同校のケネスC. グリフィン経済学部と協力して、インターシップを含む経済学を専攻する学生向けの経済学プログラムを開発しており、2020年冬に開始する予定です。
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックス・キャンパスでは、シカゴ大学、香港理工大学、北京大学との研究パートナーシップや交流プログラムを含む、香港や同地域の様々な大学、教育機関とのアカデミック・コラボレーションも主催する予定です。このプログラムは、社会事業に関する専門的職業やインフラストラクチャの開発を促進し、中国において最も困難とされる社会問題に取り組みます。
シカゴ大学戦略/イノベーション担当バイスプレジデント、副学部長、チーフ・インターナショナル・オフィサーのバラ・スリニバサン(Bala Srinivasan)は次のように述べています。「香港に新しい施設を開校できることを大変嬉しく思います。この新しいキャンパスは、当大学の既存のプログラムの基盤となるだけでなく、グローバル経済においてより重要さが増しているこの地域に、教授や学生がより深く関われる機会を提供します。」
香港ジョッキー・クラブ会長のアンソニーW Kチョウ(Anthony W K Chow)は次のように述べています。「香港ジョッキー・クラブは、シカゴ大学のアジアキャンパスの香港への設立に参画できることを大変嬉しく思います。この地域における高等教育をけん引する拠点として多くのメリットをもたらします。」
シカゴ大学理事でAB’75のフランシス・ティン・ファン・ユン(Francis Tin Fan Yuen)は次のように述べています。「当大学は、研究、アカデミック、および起業家精神プログラムだけでなく、一般の方にも知識やイノベーションに触れていただく機会の提供に取り組んでいます。ローズとともに、当大学の新しいもう一つのマイルストーンに立ち会い、それを支えることができることを大変誇りに思います。」
新キャンパスを開校する一環として、シカゴ大学は、最近清華大学との覚書に調印した中国ベッカー・フリードマン経済研究所を開設します。この覚書により、シカゴ大学と清華大学の教授は革新的なコラボレーションを通じて、新しい経済および商業的データを活用しながら、幅広い経済問題に関する研究を行えるようになります。この共同の取り組みにより、両大学間で短期的な教授および学生交換プログラムを実施し、幅広い研究会議やセミナーを開催できるようになります。
遺産保護およびコミュニティーへの取り組み
[画像5: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-492167-4.jpg ]
2016年、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストは、マウント・デイビスの敷地内にある既存の歴史的建造物(第3級)の再建に助成金を提供しました。助成金は、香港ジョッキー・クラブ遺産保護プロジェクトの実施や、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターを含むシカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパスの保存と開発、またシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスがラスタンディ・センター・ソーシャル・セクター・イノベーションの支援を得て提供する香港ジョッキー・クラブ・ソーシャル・イノベーション・プログラムにも活用されています。同トラストは、社会的影響に特化したプログラムや地域とのコラボレーションに同大学の教育、研究、グロ―バルな視点を組み合わせることで、社会事業部門を強化し、香港の社会的影響を高めることを目的にしています。またHKJC PSIは、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスのエグゼクティブMBA学位プログラム、地域専門家向けの専攻科であるブース・エグゼクティブ・エデュケーション、インパクト投資、社会起業家精神、NGO理事会のガバナンスといった分野のイベントやワークショップに奨学金を提供しています。
歴史的建造物のアダプティブユース
建設設計事務所Revery Architecture(旧Bing Thom Architects)が担当した当キャンパスのデザインは、敷地内の歴史的建造物のアダプティブユースを重視し、同地区の歴史を保護し、敬意を払いながら、近代的な機能を組み入れています。
歴史的建造物の一つであるAブロックは、改修された木製の階段と素朴な石製の暖炉を備え、現在、教室と学生ラウンジとして使用されています。正方格子パターンのオープンなデザインと壁を備えるブロックBには、天井と壁に過去の留置所の印が残されています。また空調管理された教室から冷気を逃さず、両サイドの見晴らしを良くするためにガラスのパーティションが設置されています。これにより、教室を内包する、新しい景観へと生まれ変わりました。現在、教室やグループ自習室として使用されているBブロックの建物は、金属の格子と扉を備え、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターのあるBブロック・アネックスとインテリア階段を通じて繋がり、アネックスからも見えるようになっています。
2018年12月1日に開設予定のシカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターは、オンライン予約を通じて一般にも無償で公開されます。以前ビクトリア・ロード拘置所の留置所であった場所を改修したシカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターでは、マウント・デイビスの独特の歴史に関するガイド・ツアーとともに常設展と企画展が開催される予定です。
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスの研究担当バイス・プロボスト兼学部諮問委員会委員長で化学教授のカ・イー・リー(Ka Yee Lee)は、次のように述べています。「シカゴ大学では、教育施設としての機能に見合う新しい命を吹き込む一方で、この地区の保存にも取り組んでいます。今後、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパスは、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストと協力することで、香港コミュニティーを支援し、コミュニティーと一体化していくというシカゴ大学の取り組みを実証していきます。」
この再建プロセスの一環として、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパス内にある使われなくなった砲床や付帯構造物など、屋外の歴史的建造物はすでにビジターに公開されており、香港キャンパス内の歴史的なトレイルはマウント・デイビスの公共ハイキング・トレイルに接続されています。同キャンパスの開放的なデザインのおかげで、一般の方も日常的に歴史的なトレイルを使用し、キャンパス内のオープン・エリアをご利用いただけます。
シカゴ大学は、12月2日を「ヘリテージとコミュニティーの日」とし、香港キャンパスを一般公開し、敷地内の建造物や保護についての公開討論会や様々なアート・インスタレーションおよび文学展示会を開催する予定です。
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注1)左から順
バラ・スリニバサン(Bala Srinivasan):シカゴ大学戦略/イノベーション担当バイスプレジデント、副学部長、チーフ・インターナショナル・オフィサー
ジョンW.ボイヤー(John W. Boyer):シカゴ大学学部長
ジョセフ・ノイバウア(Joseph Neubauer):シカゴ大学評議委員会委員長
ローズ・ワイ・ムン・ユン(Rose Wai Mun Yuen)
フランシス・ティン・ファン・ユン(Francis Tin Fan Yuen):シカゴ大学理事、AB’75
ロバートJ.ジマー(Robert J. Zimmer):シカゴ大学学長
キャリー・ラム(Carrie Lam):香港特別行政区行政長官
アンソニーW Kチョウ(Anthony W K Chow):香港ジョッキー・クラブ会長
ダニエル・ディアマイアー(Daniel Diermeier):シカゴ大学プロボスト
ウィンフリート・エンゲルブレヒト-ブレスケス(Winfried Engelbrecht-Bresges):香港ジョッキー・クラブの最高経営責任者(CEO)
カ・イー・リー(Ka Yee Lee):化学教授、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・アカデミック・コンプレックス/シカゴ大学香港フランシス・アンド・ローズ・ユン・キャンパスの研究担当バイス・プロボスト兼学部諮問委員会委員長
レオン・チュン(Leong Cheung):香港ジョッキー・クラブのチャリティー/コミュニティー担当事務局長マダフ・ラジャン(Madhav Rajan):シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス学部長、ジョージ・プラット・シュルツ会計学教授
注2)左から順
シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス学長、ジョージ・プラット・シュルツ会計学教授のマダフ・ラジャン(Madhav Rajan)
シカゴ大学戦略/イノベーション担当バイスプレジデント、副学部長、チーフ・インターナショナル・オフィサーのバラ・スリニバサン(Bala Srinivasan)
化学教授、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・アカデミック・コンプレックス/シカゴ大学香港フランシス・アンド・ローズ・ユン・キャンパスの研究担当バイス・プロボスト兼学部諮問委員会委員長のカ・イー・リー(Ka Yee Lee)
【付録】
シカゴ大学について
シカゴ大学は、1890年の設立当時より、新しい思考方法を世に送り出してきた、世界有数の学術および研究機関です。同大学のハイドパークおよび香港キャンパス、ならびに世界中のその他のセンターには、知識の集積地として、世界中から教授や学生が集まっています。シカゴ大学は、独自の教育体験、研究環境を提供し、学生には通常の考え方を改め、新しい視点で研究に取り組むことで、新しい理解や画期的な発見をもたらし、世界に影響を与えるように促しています。
これまでに91のノーベル賞がシカゴ大学の教授、学生、研究者に送られており、そのうちの30人はノーベル経済学賞を受賞しています。現役の教授の中では、アジアを幅広く研究しているジェームズ・ ヘックマン(James Heckman)、ブース大学の3人の現役ノーベル賞受賞者の1人であるリチャードHセイラー(Richard H. Thaler)を含む、6名がノーベル賞を受賞しています。そのほか、初の中国人ノーベル賞受賞者である楊振寧、シカゴ大学卒業生の李政道などもシカゴ大学の卒業生です。
1898年に設立したシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスは、米国で2番目に古いビジネス・スクールです。常に世界の上位ビジネス・スクールにランクインし、米国を含む世界中の著名なビジネス・リーダーを輩出しています。9名の教授がノーベル賞を受賞しており、そのうちの3名は現在、同大学で教鞭を執っています。
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、シカゴ大学の国際的なプレゼンスを高める重要な要素となります。
香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストについて
1884年に設立された香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストは、社会向上に貢献することを常に目指した世界水準の競馬クラブです。同クラブは、競馬、競馬場娯楽、メンバークラブ、責任のあるスポーツ賭博と宝くじ、慈善活動およびコミュニティーへの貢献を統合した独自のビジネスモデルを展開しています。このモデルを通じて、同クラブはコミュニティーに経済および社会的価値を創出し、非合法の賭博に立ち向かう政府を支援しています。また香港最大の単一の納税者で、香港最大の雇用主の一つでもあります。また、同チャリティ・トラストは世界最大の慈善ドナーの上位10にランクインしています。
同チャリティ・トラストは、政府、民間非営利団体(NGO)、コミュニティー・パートナーと協力しながら、社会問題の根本的原因を積極的に見出し、複数の分野横断的なパーティーを集って、その問題を革新的なアプローチで解決しています。幅広いプロジェクトに継続的に資金を援助する一方で、若者、高齢者、スポーツ、アート・文化・遺産の4つの戦略的分野を特に重視しています。
フランシス・ティン・ファン・ユン(Francis Tin Fan Yuen)について
フランシス・ティン・ファン・ユンは現在、パシフィック・センチュリー・リージョナル・デヴェロップメンツ(シンガポール証券取引所に上場)の独立した副会長(非執行役)、中国食品および上海実業(香港証券取引所に上場)の独立した取締役(非執行役)、中国農業銀行(上海および香港証券取引所)の独立した取締役(非執行役)、中誠信国際信用評估の独立した取締役(非執行役)を兼務しています。
1988年から1991年まで香港証券取引所の最高責任者を務め、またパシフィック・センチュリー・グループの副会長(執行役)、PCCWの副会長(執行役)、パシフィック・センチュリー・インシュアランス・ホールディングスの会長(執行役)を歴任しています。フランシスは、シカゴ大学で経済の学士号を取得し、現在は同大学評議員会のメンバーでもあります。
ローズ・ワイ・ムン・ユン(Rose Wai Mun Yuen)について
ローズ・ワイ・ムン・ユンは、恒生銀行の副会長兼最高責任者、恒生銀行(中国)、恒生Life、恒生保険の会長を務めていました。ローズはまた、香港ハンセン指数審議会会長、Ho Leung Ho Lee Foundation評議委員会のメンバーでもありました。現在は、HSBCの取締役、スワイヤー・パシフィックおよびCKハチソンの独立した取締役(非執行役)を兼務しています。1977年にHSBCグループに入社し、様々な上級職を歴任しました。2012年に恒生銀行の最高責任者、2013年にHSBCグループのグループ・ゼネラル・マネージャに任命されています。
* エグゼクティブMBAプログラムは、香港教育局に登録しているプログラム(登録番号:262427)です。本コースにより得られる能力の評価については、それぞれの雇用主の判断に任せるものとします。
[画像1: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-797789-0.jpg ]
マウント・デイビスの歴史的に重要な地区に位置するシカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストからの助成金の他、大学理事でAB’75のフランシス・ティン・ファン・ユンと彼の妻のローズ・ワイ・ムン・ユンからの多大な寄付金、ならびに卒業生、その両親、友人からの寄付金を得て建設されました。また、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストからの助成金は、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパスを含む、敷地内の歴史的建造物を修復した香港ジョッキー・クラブ遺産保護プロジェクトにも活用されました。このキャンパスでは、今後、同敷地の歴史を紹介するツアーや展示会を一般向けに提供する予定です。
[画像2: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-153774-1.jpg ]
今回、シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスの開校を記念して、同敷地内にてテープカット式典が行われました。大学としての活動はすでに今年初めに、一部の校舎で始まっています。開校式には香港特別行政区行政長官のキャリー・ラム氏にご参加いただき、香港とアジアにおける取り組みを強化する同大学への祝辞を述べていただきました。オープニング祝賀会には、香港ジョッキー・クラブ、大学、コミュニティーからの卒業生、その友人、リーダーの皆様、および近隣住民を含む、総勢約250名のゲストにご参加いただきました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-721006-2.jpg ]
香港特別行政区行政長官のキャリー・ラム氏は、開校式の主賓としてのスピーチで、次のように述べています。「グローバル経済において活躍できる人材を輩出するために、高等教育機関の存在は不可欠です。高等教育機関はまた、人々や機関、企業、政府をつなぐ役割も果たします。シカゴ大学が香港に設立されたことを歓迎します。」
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、専門分野の垣根を超えた異文化間対話など、イノベーティブなコラボレーションやアイデアの交換を生み出す触媒となります。同大学は、アジア関連の卓越した学問、研究、授業の豊かで長い歴史を活かしながら、他者とのコラボレーションを促す新しい機会を生み出し、アジア地域の過去、現在、未来の理解を深めることを目指しています。
[画像4: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-855325-3.jpg ]
シカゴ大学学長ロバートJ.ジマー(Robert J. Zimmer)は、開校式で次のように述べています。「今回、香港キャンパスを開校できたことを大変誇りに思います。香港キャンパスの開校は、幅広い学術的なコラボレーションを促し、香港を含むアジア地域に社会的なプラス影響を及ぼすという当大学の長期的な取り組みを示すものです。当キャンパスは、世界中の教授、研究者、学生、卒業生が様々な形で知的交流を深め、最も喫緊の課題に取り組むことができる、アジアの次の知性の集積場となるでしょう。」
12月1日には、開校式の一環として、同大学の教職員のほか、香港や他の国の教育機関から教授陣が招待され、移民による文化的変化や、技術的進歩が金融市場に与える影響など、広範なトピックについて議論する、一連の学術会議が開催されました。
知的交流と地域コラボレーションの場
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスでは、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスのエグゼクティブMBA学位プログラム、地域専門家向けの専攻科であるブース・エグゼクティブ・エデュケーション、およびシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスがラスタンディ・センター・ソーシャル・セクター・イノベーションの支援を得て運営する香港ジョッキー・クラブ・ソーシャル・イノベーション・プログラムを受講することができます。また、シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、アカデミック・ワークショップ、会議、一般公開講座、学部生向けの海外留学プログラムなど、シカゴ大学の様々なプログラムも主催します。2015年以来、シカゴ大学は、植民地化政策とその影響をテーマにした香港海外留学プログラムを提供しています。現在、香港での海外留学を求める学生の高まるニーズに応えるために、同大学では同校のケネスC. グリフィン経済学部と協力して、インターシップを含む経済学を専攻する学生向けの経済学プログラムを開発しており、2020年冬に開始する予定です。
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックス・キャンパスでは、シカゴ大学、香港理工大学、北京大学との研究パートナーシップや交流プログラムを含む、香港や同地域の様々な大学、教育機関とのアカデミック・コラボレーションも主催する予定です。このプログラムは、社会事業に関する専門的職業やインフラストラクチャの開発を促進し、中国において最も困難とされる社会問題に取り組みます。
シカゴ大学戦略/イノベーション担当バイスプレジデント、副学部長、チーフ・インターナショナル・オフィサーのバラ・スリニバサン(Bala Srinivasan)は次のように述べています。「香港に新しい施設を開校できることを大変嬉しく思います。この新しいキャンパスは、当大学の既存のプログラムの基盤となるだけでなく、グローバル経済においてより重要さが増しているこの地域に、教授や学生がより深く関われる機会を提供します。」
香港ジョッキー・クラブ会長のアンソニーW Kチョウ(Anthony W K Chow)は次のように述べています。「香港ジョッキー・クラブは、シカゴ大学のアジアキャンパスの香港への設立に参画できることを大変嬉しく思います。この地域における高等教育をけん引する拠点として多くのメリットをもたらします。」
シカゴ大学理事でAB’75のフランシス・ティン・ファン・ユン(Francis Tin Fan Yuen)は次のように述べています。「当大学は、研究、アカデミック、および起業家精神プログラムだけでなく、一般の方にも知識やイノベーションに触れていただく機会の提供に取り組んでいます。ローズとともに、当大学の新しいもう一つのマイルストーンに立ち会い、それを支えることができることを大変誇りに思います。」
新キャンパスを開校する一環として、シカゴ大学は、最近清華大学との覚書に調印した中国ベッカー・フリードマン経済研究所を開設します。この覚書により、シカゴ大学と清華大学の教授は革新的なコラボレーションを通じて、新しい経済および商業的データを活用しながら、幅広い経済問題に関する研究を行えるようになります。この共同の取り組みにより、両大学間で短期的な教授および学生交換プログラムを実施し、幅広い研究会議やセミナーを開催できるようになります。
遺産保護およびコミュニティーへの取り組み
[画像5: https://prtimes.jp/i/38122/2/resize/d38122-2-492167-4.jpg ]
2016年、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストは、マウント・デイビスの敷地内にある既存の歴史的建造物(第3級)の再建に助成金を提供しました。助成金は、香港ジョッキー・クラブ遺産保護プロジェクトの実施や、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターを含むシカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパスの保存と開発、またシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスがラスタンディ・センター・ソーシャル・セクター・イノベーションの支援を得て提供する香港ジョッキー・クラブ・ソーシャル・イノベーション・プログラムにも活用されています。同トラストは、社会的影響に特化したプログラムや地域とのコラボレーションに同大学の教育、研究、グロ―バルな視点を組み合わせることで、社会事業部門を強化し、香港の社会的影響を高めることを目的にしています。またHKJC PSIは、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスのエグゼクティブMBA学位プログラム、地域専門家向けの専攻科であるブース・エグゼクティブ・エデュケーション、インパクト投資、社会起業家精神、NGO理事会のガバナンスといった分野のイベントやワークショップに奨学金を提供しています。
歴史的建造物のアダプティブユース
建設設計事務所Revery Architecture(旧Bing Thom Architects)が担当した当キャンパスのデザインは、敷地内の歴史的建造物のアダプティブユースを重視し、同地区の歴史を保護し、敬意を払いながら、近代的な機能を組み入れています。
歴史的建造物の一つであるAブロックは、改修された木製の階段と素朴な石製の暖炉を備え、現在、教室と学生ラウンジとして使用されています。正方格子パターンのオープンなデザインと壁を備えるブロックBには、天井と壁に過去の留置所の印が残されています。また空調管理された教室から冷気を逃さず、両サイドの見晴らしを良くするためにガラスのパーティションが設置されています。これにより、教室を内包する、新しい景観へと生まれ変わりました。現在、教室やグループ自習室として使用されているBブロックの建物は、金属の格子と扉を備え、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターのあるBブロック・アネックスとインテリア階段を通じて繋がり、アネックスからも見えるようになっています。
2018年12月1日に開設予定のシカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターは、オンライン予約を通じて一般にも無償で公開されます。以前ビクトリア・ロード拘置所の留置所であった場所を改修したシカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・コートヤード・インタープリテーション・センターでは、マウント・デイビスの独特の歴史に関するガイド・ツアーとともに常設展と企画展が開催される予定です。
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスの研究担当バイス・プロボスト兼学部諮問委員会委員長で化学教授のカ・イー・リー(Ka Yee Lee)は、次のように述べています。「シカゴ大学では、教育施設としての機能に見合う新しい命を吹き込む一方で、この地区の保存にも取り組んでいます。今後、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパスは、香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストと協力することで、香港コミュニティーを支援し、コミュニティーと一体化していくというシカゴ大学の取り組みを実証していきます。」
この再建プロセスの一環として、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・ヘリテージ・キャンパス内にある使われなくなった砲床や付帯構造物など、屋外の歴史的建造物はすでにビジターに公開されており、香港キャンパス内の歴史的なトレイルはマウント・デイビスの公共ハイキング・トレイルに接続されています。同キャンパスの開放的なデザインのおかげで、一般の方も日常的に歴史的なトレイルを使用し、キャンパス内のオープン・エリアをご利用いただけます。
シカゴ大学は、12月2日を「ヘリテージとコミュニティーの日」とし、香港キャンパスを一般公開し、敷地内の建造物や保護についての公開討論会や様々なアート・インスタレーションおよび文学展示会を開催する予定です。
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バラ・スリニバサン(Bala Srinivasan):シカゴ大学戦略/イノベーション担当バイスプレジデント、副学部長、チーフ・インターナショナル・オフィサー
ジョンW.ボイヤー(John W. Boyer):シカゴ大学学部長
ジョセフ・ノイバウア(Joseph Neubauer):シカゴ大学評議委員会委員長
ローズ・ワイ・ムン・ユン(Rose Wai Mun Yuen)
フランシス・ティン・ファン・ユン(Francis Tin Fan Yuen):シカゴ大学理事、AB’75
ロバートJ.ジマー(Robert J. Zimmer):シカゴ大学学長
キャリー・ラム(Carrie Lam):香港特別行政区行政長官
アンソニーW Kチョウ(Anthony W K Chow):香港ジョッキー・クラブ会長
ダニエル・ディアマイアー(Daniel Diermeier):シカゴ大学プロボスト
ウィンフリート・エンゲルブレヒト-ブレスケス(Winfried Engelbrecht-Bresges):香港ジョッキー・クラブの最高経営責任者(CEO)
カ・イー・リー(Ka Yee Lee):化学教授、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・アカデミック・コンプレックス/シカゴ大学香港フランシス・アンド・ローズ・ユン・キャンパスの研究担当バイス・プロボスト兼学部諮問委員会委員長
レオン・チュン(Leong Cheung):香港ジョッキー・クラブのチャリティー/コミュニティー担当事務局長マダフ・ラジャン(Madhav Rajan):シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス学部長、ジョージ・プラット・シュルツ会計学教授
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シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス学長、ジョージ・プラット・シュルツ会計学教授のマダフ・ラジャン(Madhav Rajan)
シカゴ大学戦略/イノベーション担当バイスプレジデント、副学部長、チーフ・インターナショナル・オフィサーのバラ・スリニバサン(Bala Srinivasan)
化学教授、シカゴ大学香港ジョッキー・クラブ・アカデミック・コンプレックス/シカゴ大学香港フランシス・アンド・ローズ・ユン・キャンパスの研究担当バイス・プロボスト兼学部諮問委員会委員長のカ・イー・リー(Ka Yee Lee)
【付録】
シカゴ大学について
シカゴ大学は、1890年の設立当時より、新しい思考方法を世に送り出してきた、世界有数の学術および研究機関です。同大学のハイドパークおよび香港キャンパス、ならびに世界中のその他のセンターには、知識の集積地として、世界中から教授や学生が集まっています。シカゴ大学は、独自の教育体験、研究環境を提供し、学生には通常の考え方を改め、新しい視点で研究に取り組むことで、新しい理解や画期的な発見をもたらし、世界に影響を与えるように促しています。
これまでに91のノーベル賞がシカゴ大学の教授、学生、研究者に送られており、そのうちの30人はノーベル経済学賞を受賞しています。現役の教授の中では、アジアを幅広く研究しているジェームズ・ ヘックマン(James Heckman)、ブース大学の3人の現役ノーベル賞受賞者の1人であるリチャードHセイラー(Richard H. Thaler)を含む、6名がノーベル賞を受賞しています。そのほか、初の中国人ノーベル賞受賞者である楊振寧、シカゴ大学卒業生の李政道などもシカゴ大学の卒業生です。
1898年に設立したシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスは、米国で2番目に古いビジネス・スクールです。常に世界の上位ビジネス・スクールにランクインし、米国を含む世界中の著名なビジネス・リーダーを輩出しています。9名の教授がノーベル賞を受賞しており、そのうちの3名は現在、同大学で教鞭を執っています。
シカゴ大学HKJCアカデミック・コンプレックスは、シカゴ大学の国際的なプレゼンスを高める重要な要素となります。
香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストについて
1884年に設立された香港ジョッキー・クラブ・チャリティ・トラストは、社会向上に貢献することを常に目指した世界水準の競馬クラブです。同クラブは、競馬、競馬場娯楽、メンバークラブ、責任のあるスポーツ賭博と宝くじ、慈善活動およびコミュニティーへの貢献を統合した独自のビジネスモデルを展開しています。このモデルを通じて、同クラブはコミュニティーに経済および社会的価値を創出し、非合法の賭博に立ち向かう政府を支援しています。また香港最大の単一の納税者で、香港最大の雇用主の一つでもあります。また、同チャリティ・トラストは世界最大の慈善ドナーの上位10にランクインしています。
同チャリティ・トラストは、政府、民間非営利団体(NGO)、コミュニティー・パートナーと協力しながら、社会問題の根本的原因を積極的に見出し、複数の分野横断的なパーティーを集って、その問題を革新的なアプローチで解決しています。幅広いプロジェクトに継続的に資金を援助する一方で、若者、高齢者、スポーツ、アート・文化・遺産の4つの戦略的分野を特に重視しています。
フランシス・ティン・ファン・ユン(Francis Tin Fan Yuen)について
フランシス・ティン・ファン・ユンは現在、パシフィック・センチュリー・リージョナル・デヴェロップメンツ(シンガポール証券取引所に上場)の独立した副会長(非執行役)、中国食品および上海実業(香港証券取引所に上場)の独立した取締役(非執行役)、中国農業銀行(上海および香港証券取引所)の独立した取締役(非執行役)、中誠信国際信用評估の独立した取締役(非執行役)を兼務しています。
1988年から1991年まで香港証券取引所の最高責任者を務め、またパシフィック・センチュリー・グループの副会長(執行役)、PCCWの副会長(執行役)、パシフィック・センチュリー・インシュアランス・ホールディングスの会長(執行役)を歴任しています。フランシスは、シカゴ大学で経済の学士号を取得し、現在は同大学評議員会のメンバーでもあります。
ローズ・ワイ・ムン・ユン(Rose Wai Mun Yuen)について
ローズ・ワイ・ムン・ユンは、恒生銀行の副会長兼最高責任者、恒生銀行(中国)、恒生Life、恒生保険の会長を務めていました。ローズはまた、香港ハンセン指数審議会会長、Ho Leung Ho Lee Foundation評議委員会のメンバーでもありました。現在は、HSBCの取締役、スワイヤー・パシフィックおよびCKハチソンの独立した取締役(非執行役)を兼務しています。1977年にHSBCグループに入社し、様々な上級職を歴任しました。2012年に恒生銀行の最高責任者、2013年にHSBCグループのグループ・ゼネラル・マネージャに任命されています。
* エグゼクティブMBAプログラムは、香港教育局に登録しているプログラム(登録番号:262427)です。本コースにより得られる能力の評価については、それぞれの雇用主の判断に任せるものとします。