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早産児の母親において、早産に伴うリスクに関する重要な情報が不足していることが新たな調査で判明

[2012年11月15日、東京発] -2012年11月17日の世界早産児デーに際し、乳児の呼吸器感染症の予防について情報を受けている、あるいは探そうとしている早産児の母親は半数に満たないという新たなグローバル調査結果が発表されました。(日本では43%)早産児は呼吸器合併症などの体調悪化のリスクが高まるため、この調査結果は重大です(1)。本調査は、世界19か国(日本を含む)において、アボットおよびメディミューンの協賛により、リサーチ会社P/S/L Researchにより実施されました。

この結果から、早産に関する情報を受けている早産児の母親の85%(日本では74%)は、早産に伴う合併症の可能性に関する情報を有益だと考えていることが明らかになりました。

また、早産児の母親の62%(日本では53%)は、早産児の合併症の可能性についてもっと詳しい情報が欲しいと回答しました。
世界周産期学会会長のザビエル・カルボネール・エストラニー博士は、「早産児は、肺と免疫系の発達が不十分なため、RSウイルス(RSV)などの病気による呼吸器感染症のリスクが高まります。医療従事者は、両親が呼吸器感染症のリスク因子について知っているかを確認することが重要です」と述べています。

調査では、呼吸器感染症のリスク因子に関する知識が調査され、出産時の在胎齢がリスク因子になり得ることを知っている早産児の母親はわずか50%(日本では50%)であり、就学年齢の兄姉がリスクになると考えている母親は41%(日本では23%)にすぎないことがわかりました。また、家族に4人以上の同居者または訪問者があると乳児の呼吸器感染症にとってリスクになると考えている母親は26%(日本では17%)しかいないことも明らかになりました。これらの結果から、早産児の母親を対象に呼吸器のリスク因子に関する意識向上を図る必要があることがわかりました。


国際新生児看護協会(COINN)エグゼクティブ・ディレクター/事務局長のキャロル・ケナー博士(Ph.D.)は、「病院または地域社会で早産児の母親をサポートする医療従事者は、乳児の呼吸器感染症を予防する方法を母親に伝える役割を担っています。医療従事者は、こまめに手を洗い、たばこの煙のない環境を確保し、呼吸器感染症にかかっている可能性のある知人や家族を乳児に近づけないことが重要だと母親に注意を促すことができます」と述べています。

調査ではさらに、重篤な呼吸器感染症は、正期産児の母親よりも早産児の母親に及ぼす影響が大きいことも明らかになりました。昨年、重篤な呼吸器感染症にかかった乳児を持つ母親(早産児の母親n=158、正期産児の母親n=70)のうち、重篤な呼吸器感染症が入院期間に影響があると考えている母親の割合は、正期産児の母親が40%に対し、早産児の母親では57%でした。また、重篤な呼吸器感染症による経済的負担を感じている母親の割合は、正期産児の母親が26%に対し、早産児の母親では47%でした。


グローバルの調査概要
実施会社: リサーチ会社P/S/L Research.
協賛: アボット、メディミューン
実施期間: 2012年6月5日〜6月24日
参加国: 19か国
アルゼンチン、ブラジル、カナダ、コロンビア、フランス、ドイツ、香港、ハンガリー、アイルランド、イタリア、メキシコ、オランダ、ロシア、サウジアラビア、韓国、スウェーデン、台湾、日本、アメリカ
調査方法: オンライン、面談、オンラインおよび面談(実施国による)

サンプル数: 計1949
・ 正期産の母親 600
・ 早産児の母親 568
・ 早産児の父親 189
・ 妊婦 592


日本の調査概要
実施会社: リサーチ会社 P/S/L Research.
協賛: アボット、メディミューン
実施期間: 2012 年 6 月 5 日〜6 月 23 日
調査方法: オンラインのみ
サンプル数: 計 97
・ 正期産児の母親 30
・ 早産児の母親 30
・ 早産児の父親 9
・ 妊婦 28


世界早産児デーについて
2012 年 11 月 17 日、第 2 回世界早産児デーが開催されます。この記念日は、早産にまつわる健康問題の啓発のため、March of Dimes*、新生児ケアのためのヨーロッパ財団(EFCNI)、LittleBigSouls 国際慈善財団、および全豪早産児財団によって定め
られました。世界早産児デーは、家族、医療従事者、研究者、そして早産の影響を受けている世界中の人々が、早産という重大な問題について共に啓発活動を行う機会となります。「世界早産児デー」は、深刻化してきている早産という公衆衛生問題への
関心を高めることを目的としています。
*March of Dimesは新生児の健康向上のため、啓発や支援活動を行うアメリカのNPO法人です。


アボット社について
アボット社(NYSE:ABT)は、広範囲のヘルスケアに基盤を置く世界的規模の会社であり、グループ総従業員数 91,000 人を擁し、世界 130 カ国以上で営業活動を行っています。その事業内容は医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器の分
野における研究・開発、製造、マーケティングそして販売と多岐にわたっています。アボットジャパンのプレスリリースは、www.abbott.co.jp、アボット本社のプレスリリースは、www.abbott.com をご参照ください。

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1) Boyle et al. Effects of gestational age at birth on health outcomes at 3 and 5 years of
age: population based cohort study. BMJ 2012;344:e896
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