建築家・陶芸家の奈良祐希の処女作「Node Kanazawa」のギャラリーで展覧会を開催
[23/11/24]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
アートコレクター 奥山純一氏のコレクションを一堂に展示
「OKUYAMA COLLECTION 展」
三島喜美代/平子雄一/奈良祐希/名和晃平/舘鼻則孝/熊野海
日程:2023 年 12 月 1 日〜2024 年 3 月 30 日
場所:Node Kanazawa (金沢市問屋町 1-27-1 076-238-3880)
時間:11:30~17:00
定休:毎週火曜日
この度、株式会社 EARTHEN(本社:石川県金沢市橋場町/代表取締役 奈良祐希)は、建築家 奈良祐希設計の処女作であり、2023 年 4 月に竣工したばかりの 「Node Kanazawa」内のギャラリーにて、こけら落としの第一弾の展覧会を開催します。「Node Gallery」は今後、アーティストでもある奈良祐希がキュレーションを行います。
[画像1: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-57477c55c7d18e98b522-0.jpg ]
陶芸家と建築家の二刀流として活躍する奈良祐希による建築「Node Kanazawa」は、石川県 の金沢市問屋町に存在している。 注文住宅や商業施設の設計、施工、販売などを手掛ける、株式会社家元の本社機能を備えたこの建物は、1 階にカフェレストランやギャラリーも入居する複合施設として設計。 金沢問屋センターとの入念なキャッチボールとヒアリングの中で設計が行われた。同センターとの長い議論の結果、「緑化」や「自然風」といった自然エネルギーを積極的に活用しながら、要望でもある「日陰」によるヒートアイランド現象の緩和を企図した「緑のミチ」 を建築内に設けている。建物を貫通するこの緑道はパブリックスペースとして地域社会に貢献し、オアシスとしての役割も担う。正対する「街のミチ」は都市街路の延長として機能し、 「ミチ」の交差点(Node)が建築中心部に配置され多様なコミュニティの創出に寄与する。 地域に古くから伝わる武家屋敷の土塀を連想させるスケールアウトした土壁ファサード、 問屋町の周辺建物内外で多用されている「キャンチレバー」や「渡り廊下」を改めて解釈し直し形態に反映、石川県産である「戸室石」「能登ヒバ」「大樋土」などの自然素材をふんだんに活用して、親近感のある地域の賑わい創出と古来から伝わる街並みや歴史、記憶の現代への継承を意図している。 本格的な建築作品としては奈良の処女作となった 「Node Kanazawa」だが、350 年以上続く茶陶の後継者である自身の出自や、地元金沢の文化や産物が違和感なく建築のフォーマットへと落とし込まれており、すでにシグネチャースタイルと呼べるような、オリジナリティあふれる建築である。
[画像2: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-478c1ba6cb05f538c25e-2.jpg ]
第33回 AACA 賞 公開審査会にて奈良祐希が史上最年少で AACA 賞 芦原義信賞(新人賞)を受賞
[画像3: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-86d11ecbed6d23ff03f8-1.jpg ]
AACA賞は、日本建築美術工芸協会の設立理念と目的に叶い、建築、美術、工芸、ランドスケープなど様々な分野が協力し、融合して創造された文化的環境と美しい芸術的景観を対象として、これらを実現させた個人、グループ、団体を毎年表彰する賞。 芦原義信賞は当協会の設立者で我が国の街並み景観形成や芸術的環境形成に多大な業績を残された、芦原義信先生の業績を記念して創設された新人賞。AACA賞に応募された作品の中から、新人で、優れた文化的環境や芸術的景観を実現させた未来ある個人・グループ・ 団体を選び毎年表彰する賞。 2023 年 9 月 30 日応募締切、56 作品の応募があり、その中から 10 月より選抜した12 作品を順次現地審査を実施し、その上で 2023 年 11 月 5 日に公開審査を経て、決定となった。
[画像4: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-390edfec40e73b36a057-3.jpg ]
奈良祐希
1989 年金沢市生まれ。茶陶の名窯「大樋焼」の次期 12 代目当主。東京藝術大学で建築、多 治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学び、東京藝術大学大学院を首席修了後に北川原温のもとで学んだのちに独立。2021 年、「EARTHEN」を設立。
OKUYAMA COLLECTION 展について
私的なアートコレクションは、パンデミックの最中、ニューヨークはメトロポリタン美術館 にて、あるシルクスクリーンの作品を購入したことがきっかけとなった。その後、ボストン で、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に出会った。それは、イザベラという 1 人 のコレクターが、生涯をかけて作り上げたコレクションが、実際の居住空間をそのままに残 されているものだった。これは一つの大きなアートで、イザベラ氏にしか表現できないもの だったはずだ。 私は「Life itself is an art(人生そのものは芸術だ)」という言葉が大好きだ。人は自分という 芸術作品を、一生かけて作り上げていく。ということは、誰もが表現者だということ。自分を表現するのは簡単に見えて、実はかなり勇気のいることだったりする。アートと共に暮ら し向き合うことで、自分の奥にある感性が刺激され、溢れ出し、それは生きるエネルギーに 変わっていくように感じている。 私は同じ時代を生きるアーティストの作品を中心に収集しているが、今回の展示会では、三島喜美代さん、平子雄一さん、奈良祐希さんをはじめとした作品をセレクトした。 どのアーティストも、過去と未来をつなぐ”今”に挑戦するアーティストだと認識している。 とはいえ、作品を通して受け取るメッセージは、個々で異なるだろう。これらの背景を踏ま えて、展示を楽しんでいただければ幸いだ。 今回の展示会は、Node Kanazawa での開催。Node Kanazawa の設計は、陶芸家であり建築 家でもある奈良祐希さん。壁は、左官仕上げになっており、県内を流れる手取川の砂利や大 樋土の陶土を混ぜ込んだもの。地域に根差し、素材を大切にする陶芸家 奈良さんだからこそ成せた技である。建築としてのアートもまた楽しんでいただけると思う。このような素敵 なスペースで展示会を開催でき大変光栄である。(奥山純一)
[画像5: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-5a8074e8fcde319bbb1f-4.jpg ]
奥山純一
1984 年生 / 岐阜県大垣市出身
ヴィスト株式会社 会長
株式会社 KX ホールディングス 取締役兼 CCO(Chief Creative Officer)
静岡大学教育学部を卒業後、外資系人材総合サービス会社に入社し、金沢支社 に配属となる。営業時代に企業から障害者雇用について相談をされるものの力になれずに悔しい思いをした経験する。さらに、自身の母親が難病をきっかけに精神疾患を患い、社会とのつながりが断絶していく姿に違和感を覚え、起業を決意。
2012 年ヴィスト株式会社を設立。社会とのつながりに障がいを感じる人を対象に就労支 援事業を開始。複数の事業を石川県・富山県・神奈川県に 20 拠点以上を展開。2022 年 、創業から 10 年の節目でヴィスト株式会社を投資ファンドに株式譲渡し、会長に就任。その後、持株会社であるKX ホール ディングスの取締役兼 CCO(Chief Creative Officer)に就任。一方、2023 年からは、エンジェル投資家として活動を開始。1 年で 10 社以上の投資実績 をもつ。
展示作家紹介
三島喜美代
[画像6: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-ce52f7a5dd5d41e58fde-5.jpg ]
昭和7年、大阪市生まれ。26年、大阪市立扇町高校卒業。49年、ファエンツァ国際陶芸展金賞。61年から1年間、ロックフェラー財団奨学金でニューヨークに留学。帰国後も精 力的に活動を続け、作品は大英博物館など世界的な美術館・博物館にも収蔵されている。
平子雄一
[画像7: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-4d6c3aa7ec6fccce4265-6.jpg ]
1982 年 岡山県生まれ、東京を拠点に活動。 2006 年にイギリスのウィンブルドン・カレッジ・オブ・アートの絵画専攻を卒業する。植 物や自然と人間の共存について、また、その関係性の中で浮上する曖昧さや疑問をテーマに 制作を行う。観葉植物や街路樹、公園に植えられた植物など、人によってコントロールされ た植物を「自然」と定義することへの違和感をきっかけに、現代社会における自然と人間との境界線を、作品制作を通して追求している。
奈良祐希
[画像8: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-1d3f663d73245bc8ceab-8.jpg ]
1989 年、金沢市生まれ。十一代 大樋長左衛門の長男として生まれる。2016 年多治見市陶 磁器意匠研究所卒業、2017 年東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻首席卒業。陶芸の分野では、2018 年にパリで大規模な個展を開催。SOFA(アメリカ)、Design Miami(スイス)、 TEFAF(オランダ)など国内外多数のアートフェアに招待出品。作品は、根津美術館、金沢21世紀美術館、大林コレクションなどに収蔵されている。
名和晃平
[画像9: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-55057ef0a8afa1826765-9.jpg ]
1975 年生まれ、京都を拠点に活動。2009 年「Sandwich」創設。感覚に接続するインターフ ェイスとして、彫刻の「表皮」に着目し、セル(細胞・粒)という概念を機軸として、2002 年に情報化時代を象徴する「PixCell」を発表。生命と宇宙、感性とテクノロジーの関係をテーマに、泡そのものが巨大なボリュームに成長する「Foam」など、彫刻の定義を柔軟に解 釈し、鑑賞者に素材の物性がひらかれてくるような知覚体験を生み出してきた。近年では、 アートパビリオン「洸庭」など、建築のプロジェクトも手がける。
舘鼻則孝
[画像10: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-bc26bfaa7fcc791973f8-7.png ]
1985 年東京生まれ。 歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。 シュ タイナー教育に基づく人形作家である母の影響で、幼少期から手でものをつくることを覚 える。 2010 年に東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。 遊女に関する文化研究とともに、友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。ニューヨーク、パリ、ベルギーなど世界 各地で作品を発表。 また 2016 年 3 月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催 するなど、幅広い活動を展開している。 作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア&ア ルバート博物館などに収蔵されている。
熊野海
[画像11: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-14c830833f1537bc0dff-10.jpg ]
1983 年福井県生まれ、神奈川県在住。2007 年東京藝術大学美術学部工芸科陶芸専攻卒業。 2014 年ベルリン芸術大学 Guest Student。2013 年第 16 回岡本太郎現代芸術賞展入選。2014 年吉野石膏美術財団在外研修員(ドイツ・ベルリン)
奥山純一さんのコレクション展に寄せて
奥山純一さんと知り合ったのは、建築家で陶芸家の奈良祐希さんを介してである。奈良さん 設計の 株式会社家元新社屋「Node」のギャラリースペースを使って、これまで収集してき たコレクションの一部を紹介するので、専門家のアドバイスがほしいということであった。 家元の代表取締役羽田和政さんも知り合いだし、断る理由がない。 これまで奥山さんは、三島喜美代、舘鼻則孝、松山智一、平子雄一、奈良祐希などの作品を 収集してきた。そしてさらにコレクションの充実を図ろうとギャラリーなどを回っている。 本人がはっきり言ったわけではないが、次への展開に向かうために、その前に一度立ち止ま って、自分なりのコレクションの考え方を整理したいようで、そのための機会のようだ。も ちろんお客様と現代アートの楽しさを分かち合いたいという思いもある。だから、展示作品 は相当悩んだようだ。 アートが活況を呈するためには、1 人アーティストがいい作品を作るだけではダメで、それ を理解し応援し、またそこからさらに物語を膨らませるコレクターの存在が不可欠である。 現代アートにおいて、奥山さんが金沢でその先陣を切ろうとしていることは間違いない。 奥山さんが集めた作品の世界とクオリティをぜひ楽しんでほしい。
東京藝術大学名誉教授 秋元雄史
秋元雄史
[画像12: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-5b23e0efc87fc9b1fbfc-11.jpg ]
東京藝術大学名誉教授、金沢 21 世紀美術館特任館長、台湾の国立台南芸術大学栄誉教 授。1955 年生まれ。東京藝術大学美術学部卒業。1991 年からベネッセアートサイト直島のアートプロジェクトに携わる。2004 年より地中美術館館長、ベネッセアートサイト直 島・アーティスティックディレクターを兼務。2007 年 4 月〜2017 年 3 月金沢 21 世紀美 術館館長。2015 年 4 月〜2021 年 3 月東京藝術大学大学美術館館長・教授。2018 年 4 月〜 2023 年 3 月練馬区立美術館館長。
ご取材 ご取材にお越しいただける場合は、
1. 氏名・所属 2.人数 3.ご連絡先 4.日時
上記を明記の上、メールにてご連絡をお願い致します。
連絡先:info@earthen.jp ( 担当:株式会社 EARTHEN 横山)
「OKUYAMA COLLECTION 展」
三島喜美代/平子雄一/奈良祐希/名和晃平/舘鼻則孝/熊野海
日程:2023 年 12 月 1 日〜2024 年 3 月 30 日
場所:Node Kanazawa (金沢市問屋町 1-27-1 076-238-3880)
時間:11:30~17:00
定休:毎週火曜日
この度、株式会社 EARTHEN(本社:石川県金沢市橋場町/代表取締役 奈良祐希)は、建築家 奈良祐希設計の処女作であり、2023 年 4 月に竣工したばかりの 「Node Kanazawa」内のギャラリーにて、こけら落としの第一弾の展覧会を開催します。「Node Gallery」は今後、アーティストでもある奈良祐希がキュレーションを行います。
[画像1: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-57477c55c7d18e98b522-0.jpg ]
陶芸家と建築家の二刀流として活躍する奈良祐希による建築「Node Kanazawa」は、石川県 の金沢市問屋町に存在している。 注文住宅や商業施設の設計、施工、販売などを手掛ける、株式会社家元の本社機能を備えたこの建物は、1 階にカフェレストランやギャラリーも入居する複合施設として設計。 金沢問屋センターとの入念なキャッチボールとヒアリングの中で設計が行われた。同センターとの長い議論の結果、「緑化」や「自然風」といった自然エネルギーを積極的に活用しながら、要望でもある「日陰」によるヒートアイランド現象の緩和を企図した「緑のミチ」 を建築内に設けている。建物を貫通するこの緑道はパブリックスペースとして地域社会に貢献し、オアシスとしての役割も担う。正対する「街のミチ」は都市街路の延長として機能し、 「ミチ」の交差点(Node)が建築中心部に配置され多様なコミュニティの創出に寄与する。 地域に古くから伝わる武家屋敷の土塀を連想させるスケールアウトした土壁ファサード、 問屋町の周辺建物内外で多用されている「キャンチレバー」や「渡り廊下」を改めて解釈し直し形態に反映、石川県産である「戸室石」「能登ヒバ」「大樋土」などの自然素材をふんだんに活用して、親近感のある地域の賑わい創出と古来から伝わる街並みや歴史、記憶の現代への継承を意図している。 本格的な建築作品としては奈良の処女作となった 「Node Kanazawa」だが、350 年以上続く茶陶の後継者である自身の出自や、地元金沢の文化や産物が違和感なく建築のフォーマットへと落とし込まれており、すでにシグネチャースタイルと呼べるような、オリジナリティあふれる建築である。
[画像2: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-478c1ba6cb05f538c25e-2.jpg ]
第33回 AACA 賞 公開審査会にて奈良祐希が史上最年少で AACA 賞 芦原義信賞(新人賞)を受賞
[画像3: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-86d11ecbed6d23ff03f8-1.jpg ]
AACA賞は、日本建築美術工芸協会の設立理念と目的に叶い、建築、美術、工芸、ランドスケープなど様々な分野が協力し、融合して創造された文化的環境と美しい芸術的景観を対象として、これらを実現させた個人、グループ、団体を毎年表彰する賞。 芦原義信賞は当協会の設立者で我が国の街並み景観形成や芸術的環境形成に多大な業績を残された、芦原義信先生の業績を記念して創設された新人賞。AACA賞に応募された作品の中から、新人で、優れた文化的環境や芸術的景観を実現させた未来ある個人・グループ・ 団体を選び毎年表彰する賞。 2023 年 9 月 30 日応募締切、56 作品の応募があり、その中から 10 月より選抜した12 作品を順次現地審査を実施し、その上で 2023 年 11 月 5 日に公開審査を経て、決定となった。
[画像4: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-390edfec40e73b36a057-3.jpg ]
奈良祐希
1989 年金沢市生まれ。茶陶の名窯「大樋焼」の次期 12 代目当主。東京藝術大学で建築、多 治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学び、東京藝術大学大学院を首席修了後に北川原温のもとで学んだのちに独立。2021 年、「EARTHEN」を設立。
OKUYAMA COLLECTION 展について
私的なアートコレクションは、パンデミックの最中、ニューヨークはメトロポリタン美術館 にて、あるシルクスクリーンの作品を購入したことがきっかけとなった。その後、ボストン で、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に出会った。それは、イザベラという 1 人 のコレクターが、生涯をかけて作り上げたコレクションが、実際の居住空間をそのままに残 されているものだった。これは一つの大きなアートで、イザベラ氏にしか表現できないもの だったはずだ。 私は「Life itself is an art(人生そのものは芸術だ)」という言葉が大好きだ。人は自分という 芸術作品を、一生かけて作り上げていく。ということは、誰もが表現者だということ。自分を表現するのは簡単に見えて、実はかなり勇気のいることだったりする。アートと共に暮ら し向き合うことで、自分の奥にある感性が刺激され、溢れ出し、それは生きるエネルギーに 変わっていくように感じている。 私は同じ時代を生きるアーティストの作品を中心に収集しているが、今回の展示会では、三島喜美代さん、平子雄一さん、奈良祐希さんをはじめとした作品をセレクトした。 どのアーティストも、過去と未来をつなぐ”今”に挑戦するアーティストだと認識している。 とはいえ、作品を通して受け取るメッセージは、個々で異なるだろう。これらの背景を踏ま えて、展示を楽しんでいただければ幸いだ。 今回の展示会は、Node Kanazawa での開催。Node Kanazawa の設計は、陶芸家であり建築 家でもある奈良祐希さん。壁は、左官仕上げになっており、県内を流れる手取川の砂利や大 樋土の陶土を混ぜ込んだもの。地域に根差し、素材を大切にする陶芸家 奈良さんだからこそ成せた技である。建築としてのアートもまた楽しんでいただけると思う。このような素敵 なスペースで展示会を開催でき大変光栄である。(奥山純一)
[画像5: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-5a8074e8fcde319bbb1f-4.jpg ]
奥山純一
1984 年生 / 岐阜県大垣市出身
ヴィスト株式会社 会長
株式会社 KX ホールディングス 取締役兼 CCO(Chief Creative Officer)
静岡大学教育学部を卒業後、外資系人材総合サービス会社に入社し、金沢支社 に配属となる。営業時代に企業から障害者雇用について相談をされるものの力になれずに悔しい思いをした経験する。さらに、自身の母親が難病をきっかけに精神疾患を患い、社会とのつながりが断絶していく姿に違和感を覚え、起業を決意。
2012 年ヴィスト株式会社を設立。社会とのつながりに障がいを感じる人を対象に就労支 援事業を開始。複数の事業を石川県・富山県・神奈川県に 20 拠点以上を展開。2022 年 、創業から 10 年の節目でヴィスト株式会社を投資ファンドに株式譲渡し、会長に就任。その後、持株会社であるKX ホール ディングスの取締役兼 CCO(Chief Creative Officer)に就任。一方、2023 年からは、エンジェル投資家として活動を開始。1 年で 10 社以上の投資実績 をもつ。
展示作家紹介
三島喜美代
[画像6: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-ce52f7a5dd5d41e58fde-5.jpg ]
昭和7年、大阪市生まれ。26年、大阪市立扇町高校卒業。49年、ファエンツァ国際陶芸展金賞。61年から1年間、ロックフェラー財団奨学金でニューヨークに留学。帰国後も精 力的に活動を続け、作品は大英博物館など世界的な美術館・博物館にも収蔵されている。
平子雄一
[画像7: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-4d6c3aa7ec6fccce4265-6.jpg ]
1982 年 岡山県生まれ、東京を拠点に活動。 2006 年にイギリスのウィンブルドン・カレッジ・オブ・アートの絵画専攻を卒業する。植 物や自然と人間の共存について、また、その関係性の中で浮上する曖昧さや疑問をテーマに 制作を行う。観葉植物や街路樹、公園に植えられた植物など、人によってコントロールされ た植物を「自然」と定義することへの違和感をきっかけに、現代社会における自然と人間との境界線を、作品制作を通して追求している。
奈良祐希
[画像8: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-1d3f663d73245bc8ceab-8.jpg ]
1989 年、金沢市生まれ。十一代 大樋長左衛門の長男として生まれる。2016 年多治見市陶 磁器意匠研究所卒業、2017 年東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻首席卒業。陶芸の分野では、2018 年にパリで大規模な個展を開催。SOFA(アメリカ)、Design Miami(スイス)、 TEFAF(オランダ)など国内外多数のアートフェアに招待出品。作品は、根津美術館、金沢21世紀美術館、大林コレクションなどに収蔵されている。
名和晃平
[画像9: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-55057ef0a8afa1826765-9.jpg ]
1975 年生まれ、京都を拠点に活動。2009 年「Sandwich」創設。感覚に接続するインターフ ェイスとして、彫刻の「表皮」に着目し、セル(細胞・粒)という概念を機軸として、2002 年に情報化時代を象徴する「PixCell」を発表。生命と宇宙、感性とテクノロジーの関係をテーマに、泡そのものが巨大なボリュームに成長する「Foam」など、彫刻の定義を柔軟に解 釈し、鑑賞者に素材の物性がひらかれてくるような知覚体験を生み出してきた。近年では、 アートパビリオン「洸庭」など、建築のプロジェクトも手がける。
舘鼻則孝
[画像10: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-bc26bfaa7fcc791973f8-7.png ]
1985 年東京生まれ。 歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。 シュ タイナー教育に基づく人形作家である母の影響で、幼少期から手でものをつくることを覚 える。 2010 年に東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。 遊女に関する文化研究とともに、友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。ニューヨーク、パリ、ベルギーなど世界 各地で作品を発表。 また 2016 年 3 月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催 するなど、幅広い活動を展開している。 作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア&ア ルバート博物館などに収蔵されている。
熊野海
[画像11: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-14c830833f1537bc0dff-10.jpg ]
1983 年福井県生まれ、神奈川県在住。2007 年東京藝術大学美術学部工芸科陶芸専攻卒業。 2014 年ベルリン芸術大学 Guest Student。2013 年第 16 回岡本太郎現代芸術賞展入選。2014 年吉野石膏美術財団在外研修員(ドイツ・ベルリン)
奥山純一さんのコレクション展に寄せて
奥山純一さんと知り合ったのは、建築家で陶芸家の奈良祐希さんを介してである。奈良さん 設計の 株式会社家元新社屋「Node」のギャラリースペースを使って、これまで収集してき たコレクションの一部を紹介するので、専門家のアドバイスがほしいということであった。 家元の代表取締役羽田和政さんも知り合いだし、断る理由がない。 これまで奥山さんは、三島喜美代、舘鼻則孝、松山智一、平子雄一、奈良祐希などの作品を 収集してきた。そしてさらにコレクションの充実を図ろうとギャラリーなどを回っている。 本人がはっきり言ったわけではないが、次への展開に向かうために、その前に一度立ち止ま って、自分なりのコレクションの考え方を整理したいようで、そのための機会のようだ。も ちろんお客様と現代アートの楽しさを分かち合いたいという思いもある。だから、展示作品 は相当悩んだようだ。 アートが活況を呈するためには、1 人アーティストがいい作品を作るだけではダメで、それ を理解し応援し、またそこからさらに物語を膨らませるコレクターの存在が不可欠である。 現代アートにおいて、奥山さんが金沢でその先陣を切ろうとしていることは間違いない。 奥山さんが集めた作品の世界とクオリティをぜひ楽しんでほしい。
東京藝術大学名誉教授 秋元雄史
秋元雄史
[画像12: https://prtimes.jp/i/118279/3/resize/d118279-3-5b23e0efc87fc9b1fbfc-11.jpg ]
東京藝術大学名誉教授、金沢 21 世紀美術館特任館長、台湾の国立台南芸術大学栄誉教 授。1955 年生まれ。東京藝術大学美術学部卒業。1991 年からベネッセアートサイト直島のアートプロジェクトに携わる。2004 年より地中美術館館長、ベネッセアートサイト直 島・アーティスティックディレクターを兼務。2007 年 4 月〜2017 年 3 月金沢 21 世紀美 術館館長。2015 年 4 月〜2021 年 3 月東京藝術大学大学美術館館長・教授。2018 年 4 月〜 2023 年 3 月練馬区立美術館館長。
ご取材 ご取材にお越しいただける場合は、
1. 氏名・所属 2.人数 3.ご連絡先 4.日時
上記を明記の上、メールにてご連絡をお願い致します。
連絡先:info@earthen.jp ( 担当:株式会社 EARTHEN 横山)