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コンクリート気泡を消失させるCB理論の基礎研究用装置をNejiLawが発売

この度、株式会社NejiLaw(本社:東京都文京区、代表取締役社長:道脇 裕、以下「NejiLaw」)は、コンクリート気泡消失メカニズムの体系である「CB理論」の実証確認を行う為の変動的慣性力付与装置「CB-ZERO CUBE(シービーゼロキューブ)」の発売を開始しました。
 CB理論はNejiLawの代表・道脇裕が提唱し、一連の技術開発を経て検証され、CB-ZERO技術として特許権利化、その後IHIグループとの共同研究を経て、IHI技術広報誌「IHI技報(2019年第59巻第1号)」に論文が掲載、2019年9月に香川大学で開催された令和元年度土木学会全国大会に於いてCB-ZERO CUBEを用いて検証されたCB理論に関する論文3本が発表されました。
 またNejiLawはIHIグループのリブコンエンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊藤 孝三)と「CB-ZERO CUBE」の販売及び保守管理に関する契約を締結しました。





1.コンクリート気泡(CB=Concrete Bubble)問題とは
 CBはコンクリートの敵(かたき)である。
 ・「あばた」や「ジャンカ」とも呼ばれ、強度、美観の問題のほか耐久性低下の原因
 ・表面気泡の補修に高コスト、内部気泡は消せない
 5千年来、未解決であった問題
 ・紀元前2世紀頃のローマ帝国でも既に使われていた
 ・19世紀の現代コンクリート誕生後も気泡問題は常にあった

[画像1: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-996767-0.jpg ]

 現代コンクリートは、ポルトランドセメントに水を加えたセメントペーストをバインダー材として、細骨材と粗骨材、混和材等を混練した生コンクリートを所望の型枠に注型し、水和反応によって硬化させて剛体形成した地殻様の組成体である。特徴としては、化学的には強アルカリ性を示し、物理的には極めて圧縮に強く高剛性である反面、引張には弱く、脆いという性質がある。この引張に弱いという弱点を補う仕組みとして発明されたのが、現代コンクリートが一般的に採っている構造であり、鉄筋をコンクリート中に埋設してコンポジット化することで構成される鉄筋コンクリートである。これは、鉄の引っ張りに極めて強いという利点を応用した物であり、コンクリートの引張強度の弱さを見事に補った構造である。さらに、鉄は、強アルカリ性である純粋コンクリートの中では全く錆びないという点においても、コンクリートと鉄は相補的な存在であるといえる。こうして、鉄筋コンクリートは、無筋コンクリートの引張弱さという弱点を補うことに成功し、スパンの長い橋桁や超高層ビルの実現を可能として来た。
 ところが、無筋コンクリートの弱点を補った鉄筋コンクリートであるが、その寿命はそれ程長くないことが判っている。それは、コンクリートのもう1つの課題に起因している。そしてそれはコンクリートの混練時や打設時にどうしても発生してしまうエントラップトエアと呼ばれる粗大な不定形の気泡がコンクリート内部や表面に無作為に発生してしまうことに起因する。それらのコンクリート気泡は、勿論、直接的にはコンクリート強度に影響を及ぼすが、十分な断面積による強度の安全率を持たせることで補うことが可能である。しかしながら、コンクリート中では錆びないはずの鉄筋が、コンクリート中で錆びてしまう事例が多発した。
鉄筋コンクリートの寿命を規定するモノ
 本来稠密に造られたコンクリートには、雨水等は殆ど透過しない。ところが、風雪や寒暖環境下においては、コンクリートに対して振動や膨張収縮等が繰り返され、微細なクラックなどが発生したりする。この微細なクラックを通じて、大気中の腐食性のガスや液体が侵入すると、やがてその腐食成分はコンクリート内部の鉄筋に到達し、腐食させ、錆びによって鉄筋を膨張させる。この膨張は、鉄筋周囲を取り巻くコンクリートに内圧を生じさせ、コンクリート内部を構成する分子間に引張力を発生させる。つまり、コンクリートには、内部からの膨張力によって引張力が作用して、自らの体を維持できなくなってしまうというメカニズムがはたらくのである。
[画像2: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-648615-1.jpg ]

 さて、問題は、ここからである。このメカニズムが原理的に作用するので、その対策としては、コンクリート表面から内部の鉄筋までの距離(以下、かぶり量と呼ぶ。)を大きく設定する程、腐食性ガスの鉄筋までの浸透時間が延びることになり、腐食までの期間が延び、鉄筋コンクリート寿命をより延長できることになる。ところが、このかぶり量を大きく取り過ぎると、コンクリート表面から鉄筋までの間の無筋領域が広くなり過ぎて強度低下を来すことに繋がる。従って、かぶり量は一定量以下、例えば数十ミリメートル以下に設定せざるを得ない。そして、このかぶり量こそが、鉄筋コンクリートの耐久寿命を規定する主たるファクタとなるのである。ここに先の問題が絡んでくる。それは、コンクリート内外に不定形に発生してしまう粗大なコンクリート気泡、即ち、CB(Concrete Bubble、以下「CB」)の存在なのだ。
 CBのコンクリート中における発生部位は不規則であり、大きさも形も不規則である。そこで、或るCBの深さ方向における最大直径部の大きさが25mmであって、それがコンクリート表面から鉄筋の間に存在していたとしよう。他方で、予め設定されたかぶり量が50mmで完全に稠密にコンクリートで埋め造られていた場合の経験則寿命が50年であったとする。すると、この気泡位置の実質的なコンクリートかぶり量は、25mm=設定かぶり量50mm−気泡直径25mmとなってしまい、このため経験則寿命が25年間となり、大きく寿命を低下させてしまうことになるのである。
[画像3: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-142980-2.jpg ]

従来のCB対策
 つまり、CBは鉄筋コンクリート寿命を大きく低下させる為、あってはならない存在なのである。その対策として、これまではエアガンでコンクリート表面に高圧の空気流を当てて、隠れCBも合わせて炙り出し、出て来たCBを1つ1つパテ状の物で埋めて、更に表面を均すという人海戦術による対策作業がルーティンで採られて来たのである。

2.CB理論
 CB理論=コンクリート気泡対策技術【関連特許取得中】
 ・CB消失メカニズムの新理論を構築
 ・稠密化されたコンクリートで構造物の耐久性・品質が向上
 ・史上初のCBレス・コンクリートが誕生
 気泡を減らす原理を製品で実現
 ・表面や内部にエントラップドエアが存在しないコンクリート
 ・「CB-ZERO(シービーゼロ)」が誕生

第1メカニズム(変動的慣性力による低摩擦化と流動崩壊の連鎖)
・変動的慣性力の印加により、瞬間的に無重力となり、各構成材料間の摩擦力がほぼゼロになる。
・振動のピークに達すると、各構成材料が互いに接触して再配置がなされる。
・この過程で、安定状態に向かってコンクリートが液相的に流下する。
・この繰り返しで、気泡が上面まで達し、大気中に放出される。

第2メカニズム(変動的慣性力によるCBの分裂・細分化)
・変動的慣性力の印加により、CBとコンクリートとの慣性力差でCBを崩壊させる。
・CBを二次、三次と高次のCBに分裂させ、所望するCBの大きさとする。
・CBの高次分裂を進行させれば、粗大なエントラップトエアをエントレインドエアに変化させることも理論的には可能?

第3メカニズム(キトラ古墳型CBの共振崩壊によるCBの微細化)
・キトラ古墳型CBは、エアが複数の粗骨材によって捕捉されたもの。
→第1、第2メカニズムでは崩壊させることができない
・粗骨材の固有振動数に近い振動を印加し、粗骨材を共振させることが有効な可能性あり。
[画像4: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-520785-3.jpg ]


3.CB理論基礎研究用装置
  変動的慣性力付与装置  CB-ZERO CUBE(シービーゼロキューブ)

 コンクリート打設時に発生する気泡CB(コンクリートバブル)を消失させる理論を検証したり、新事実や新法則を見出したり、配合毎の最適な変動的慣性力条件を抽出するための基礎研究用のCB消失装置。
製品の特徴
 効率的に試験を実施できるよう使い勝手を考慮した設計により、配合や変動的慣性力等の条件を変えた試験体を日に数十体程度の製作が可能。
[画像5: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-129791-4.jpg ]

[画像6: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-861528-5.jpg ]

[画像7: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-342989-6.jpg ]

[画像8: https://prtimes.jp/i/45839/4/resize/d45839-4-903613-7.jpg ]


    ・     ・
国土強靭化に向けNejiLawが目指す「ロックテック Advanced Loc-King Technology」
 1964年 東京オリンピックから56年ぶりに開催される、2020年 東京オリンピック。日本国内でインフラ建設が盛んに行われてから60年近くが経過、建造物寿命40〜50年と言われる中で、近年、老朽化したインフラが急増しています。対策が必要な対象は橋梁、トンネル、高速道路をはじめ、ダム、上下水道、鉄道などに及び、耐震、修繕、改修、改築、再建の必要性が激増しています。現在のまま放置した場合、近い将来に予測されている激震災害での被害想定額(土木学会発表)は、南海トラフ地震 1,410兆円、首都直下型地震 778兆円と発表されており、国は「国土強靭化(ナショナルレジリエンス)政策」を策定、平成30年12月14日に全面リニューアルされた国土強靭化基本計画が閣議決定され、平成31年度だけでも5兆3千億円を超える予算が組まれ、所要の資金総額は200兆円に及ぶと目されている超巨大施策です。
 社会資本のうち道路橋は、全国73万橋のうち、建設後50年以上経過する割合が、10年後には60%に達します(国土交通省発表資料による)。さらに東・中・西日本高速道路は、大規模更新が必要な橋梁総延長約230kmには、鉄筋コンクリート床版の取替費用として、約16,500億円の事業費が見込まれています(NEXCO3社発表資料による)。
 NejiLawは、L/Rネジ、ZaLoc、JicLoc、ShuLoc、VanLocを始めとする高度接合部材に加え、発明的スピード課題解決体制から研究・開発・量産技術構築・品質管理に至る一気通貫した体制を社内に有し、「創発力」によって、広く社会に貢献して参ります。

会社概要
商号:株式会社NejiLaw
代表者:代表取締役社長 道脇裕
本社所在地:東京都文京区本郷三丁目23番14号ショウエイビル4F
設立:2009年7月
資本金:499,000,000円
業務内容:高機能・高性能型産業用締結部材の開発・製造・販売・ライセンシング

受賞歴
2009年度 MIT(マサチューセッツ工科大学)-EF主催ビジネスプランコンテスト Most Attractive Award(最優秀賞) を含む3賞受賞
2010年度 新技術開発助成事業に採択(主催:公益財団法人市村清新技術財団)
2011年度 かわさき起業家大賞 大賞を含む6賞受賞(主催:財団法人川崎市産業振興財団)
2011年度 グッドデザイン賞 金賞 (=経済産業大臣賞) 受賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)
2011年度 東京都ベンチャー技術大賞 大賞(=東京都知事賞)受賞(主催:東京都産業労働局)
2011年度 九都県市きらりと光る産業技術賞 受賞
2012年度 戦略的基盤技術高度化支援事業に採択(主催:経済産業省)
2013年度 第1回 グローバルニッチトップ助成事業に採択(主催:東京都産業労働局)
2015年度 第14回 日本イノベーター大賞 優秀賞受賞(主催:日経BP社)
2018年度 第7回 技術経営・イノベーション賞 会長賞受賞(主催:一般社団法人科学技術と経済の会)

URL www.nejilaw.com
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