フジッコ 「カスピ海ヨーグルト」が南極へ 第55次南極地域観測隊へ、手づくり用種菌を寄贈
[13/11/20]
提供元:PRTIMES
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フジッコ株式会社(本社:神戸市中央区/代表取締役社長:福井正一)は、独特の粘りと酸味の少なさが特徴の「カスピ海ヨーグルト」を家庭で手軽に手づくりできる「カスピ海ヨーグルト手づくり用種菌」を、2013年11月8日(金)に南極へ向けて出国する第55次南極地域観測隊へ寄贈いたしました。
「カスピ海ヨーグルト手づくり用種菌」は、純粋培養した「カスピ海ヨーグルト」の種菌を凍結乾燥(フリーズドライ)した粉末種菌です。常温で持ち運びができ、牛乳と混ぜて常温で発行させることで「カスピ海ヨーグルト」を作ることができます。
≪カスピ海ヨーグルトについて≫
1986年に世界屈指の長寿地域として知られるコーカサス地方のグルジアから武庫川女子大学国際健康開発研究所所長 家森幸男氏が分析のために持ち帰った現地の自家製ヨーグルトがルーツです。「カスピ海ヨーグルト」の乳酸菌「クレモリス菌FC株」は、生きて腸まで届くプロバイオティクス乳酸菌であることが理化学研究所との共同研究にて証明されています。また、発酵中に他のヨーグルトにはほとんど含まれない“ねばり成分「EPS」”を多量に産生することにより、「カスピ海ヨーグルト」独特のトロトロとした食感が生まれ、調理などに活用いただきやすく仕上がります。
■商品名
カスピ海ヨーグルト手づくり用種菌
■希望小売価格
1,000円(税・送料込)
■内容量
3g×2包
【会社概要】
会社名 : フジッコ株式会社
創業 : 1960年11月7日
本社住所 : 兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地4
資本金 : 65億6,653万円(2013年3月31日現在)
社員数 : 2,306名(フジッコグループ全従業員)
URL : http://www.fujicco.co.jp/
事業内容 : 各種食品の製造販売
<補足資料>
隊員の元気の秘密!? 南極で愛食されている「カスピ海ヨーグルト」 〜 ヨーグルトの魅力を、南極料理人にインタビュー! 〜
地球の最南、南極大陸。世界で5番目に大きな大陸であり、その約98%は氷で覆われている極寒の地でも「カスピ海ヨーグルト」が愛されているのをご存知でしたか?
今回は、出発を間近に控えた南極料理人、竪谷博さんに知られざる極地事情やヨーグルトが愛食されているわけなどを伺いました。
食を一手に握る南極料理人
南極は寒い時にはマイナス50度、もっとも暖かい日でも0度くらいにしかならない極寒の地。しかし氷の世界だからこそ、地球の歴史をたどるための貴重な研究材料があふれているのです。
実は日本は極地研究のパイオニアとして世界中から注目を浴びる存在。1年4カ月毎に数十人の観測隊員が入れ代わり立ち代わり南極へと派遣されています。彼らの「命の源とも言える食」を一手に引き受けているのはたったひとりの調理担当者。竪谷博さんは、今年11月から2015年3月まで派遣される第55次南極地域観測隊のメンバーです。南極に持参する飲食物の数量計算などの作業はすべて調理担当者が行うため、その責任は重大。
「食を担っている自分が倒れてしまったら、隊員全員の体調にも響きかねません。だから向こうで過ごせるだけの基礎訓練が終了後も、腕立て伏せなど軽いトレーニングを日課として行っているんです」。
■南極の飲食物は 1回ですべて運ぶ!
南極で過ごす1年4カ月間、日本やその他地域から補給が届くことはありません。
つまり、日本(極地船の出港地はオーストラリア)を出るときに持っていくもので全てを賄わなければならないのです。
■飲食物の必要量、1人1年あたり約1トン!
一般的に人間が1年に摂取する飲食物の総量は累計約1トンに及ぶと言われています。竪谷さんの同行する観測隊のメンバーは計24人。つまり、1年4カ月間分約32トン近くもの飲食物を用意しなければならないのです。
■南極では 塩分控えめに?
南極生活は意外なほど運動量が低下するそう。気温の低さもあり、汗をかくことが少なくなるため塩分は控えたほうが良いそうです。塩分を抑えてもおいしく食べられる、その匙加減が南極調理人の腕の見せ所です。
■南極でも冷凍庫は必須
氷に囲まれた南極ですが、昼夜の温度差が20度近くになる日もあるため、基本的に食物(調理済みのもの)は冷蔵庫を使って保管します。長期保管する場合は真空パック後に冷凍庫へ。氷点下だからといって油断はできません。
■南極犬はもういません!
極地観測隊員によく向けられるのが「犬はどうやって見つけるのですか?」という質問。大ヒット映画「南極物語」のタロとジロの印象が強いのでしょうが、現在は犬ぞりを使うことはなくなっており、犬を調査に同行させることはないそうです。
フレッシュな味のヨーグルトは貴重な食材
南極生活で使う食材は、長期保存が効くように冷凍、真空パック、フリーズドライといった形で持参します。竪谷さんが頭を悩ませたのが、乳酸菌商品をどうやって持っていくかでした。
「そもそも隊員からのニーズでも牛乳やヨーグルト、チーズといった乳製品に対するニーズが高かったんです。チーズは冷凍してもそれほど風味が変わりませんが、ヨーグルトはまったく別物になりますし、乳酸菌は冷凍してしまうと死滅するためなかなか持参するのは難しかったのです。そんな折、すでに南極で過ごしている前次隊の方から「『カスピ海ヨーグルト』の種菌を持って行き、現地でヨーグルトを作っているよ」というアドバイスがあったんです。なるほど、その手があったかと」。
こうして、前次隊に続き竪谷さんらの隊でも「カスピ海ヨーグルト」の持参が決まったのです。しかし他にも乳製品はあるにも関わらず、あえてヨーグルトを選ばれた理由は何でしょうか?
「ヨーグルトはそのまま食べるだけでなく、コクや酸味を加える調味料としても有能なんです。インドや中近東の料理に使うことは多いですし、ヨーグルトアイスなどのデザートとしても活用できる。さらに乳酸菌が含まれていることで体調維持にも役立ちますし、僕自身、毎日ヨーグルトを食べています。気がついたら400mlパックを食べきっているなんていう時もあるほど。そのせいかお腹の調子も良いですよ」。
調味料としても活用できるヨーグルトですが、現地でつくる「新鮮さ」もキーポイントだとか。
「生物をもっていけない分、作りたてのヨーグルトが持つフレッシュな風味は味覚的にも新鮮なんですね。冷凍フルーツもその風味でさらにおいしく食べられるんです」。
ちなみにフジッコの商品では、この他に煮豆や昆布の佃煮なども南極食材として採用されているそう。
「箸休め、ほっとする味がやはり必要なんです。そんなとき、栄養バランス的にも優れた食材は優先的にチョイスしたいですからね」。
極地研究の大切さを知ってほしい
日本では、まだまだ極地研究に対する認知度が低いのでは、と竪谷さん。
「これまで南極をテーマにした映画やドラマといえば、『南極物語』、『南極大陸』、『南極料理人』くらいでは。『南極物語』はもう30年以上前の映画ですが、いまだにそのイメージが強くて犬はどうやって選ぶのかという質問が来るくらい。でも本当は日本は極地研究では先進的な国として世界中から注目を浴びているんです。
地質学、生態系、気象学などあらゆる研究に必要な大切なデータを集められるにも関わらず、まだまだ国民の認知度が低い。でも『南極大陸』や『南極料理人』が放映された後、実際に観測隊調理担当への応募が増えたようなんです。
こういったきっかけとなるよう、僕たちももっともっと実際の活動などをピーアールして、極地研究に対しての理解が広まるといいですね」。
<お話を伺った方>
竪谷 博さん(タテヤ ヒロシさん)
20年以上にわたる飲食店勤務を経て、第55次南極地域観測隊の調理担当者に。今年11月に南極へと出発し、2015年3月まで隊員24名の「食」を一手に引き受ける。
和食から始まり、韓国、タイ、中東料理などあらゆる国の料理を作っていた経験があり、レパートリーの充実さには自信あり。