Merck、「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2020」においてデジタルリビングの進化をさらに加速
[19/12/20]
提供元:PRTIMES
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・情報アクセスやディスプレイのあり方を変える最先端の電子材料ソリューションを紹介
・スマートシティ、没入型ディスプレイ、インメモリ・コンピューティング、AI最適化量子コンピューティングなどのイノベーションをテーマにしたステージトークを開催
・Versum MaterialsおよびIntermolecularの買収により、エレクトロニクス業界における革新的な最先端材料のプロバイダーとしてのメルクの地位を強化
2019年12月16日、ドイツ、ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業であるMerck(以下メルク)は、2020年1月7日から10日までの間、米国ネバダ州ラスベガスで開催される世界最大級の家電・IT見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES2020)」で最新のイノベーションを紹介します。デジタルリビングの進化を支える企業として、メルクは最新のエレクトロニクス機器のほぼすべてに用いられる最先端材料を製造しています。CES 2020ではメルクの幹部がステージトークを行い、メルクのエキスパートや外部パートナーとともに将来のビジョンやテクノロジーの展望について話し合います。
メルクの経営執行委員兼パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスCEOであるカイ・ベックマン(Kai Beckmann)は次のように述べています。「CES 2020はイノベーションが展示される場であり、ここでメルクがエレクトロニクス業界のための卓越したソリューションを紹介できることを誇りに思います。データ爆発時代が本格化し、エレクトロニクス業界が存分にチャンスを活かすことのできるよう、メルクは材料やソリューションを提供しています。メルクは各企業が推し進めるデジタルリビングの進化を支えています。CES 2020では人工知能(AI)や5G、Internet of Things、さらに自動運転やスマートシティといったテクノロジーを次の段階に進めていく上で、メルクのハイテクソリューションがどのように役立つのかを具体的に紹介します。」
メルクの科学者やエキスパートは外部パートナーとともに、エレクトロニクス業界がさらに発展していくために重要な4つのテーマについて、パネルディスカッションを開催します。メルクのブース(スマートシティホール、Westgate Tech East ブース番号1901)では以下のプログラムを予定しています。
CESの期間中、ラスベガスの会場にてメルクのイノベーションに関心をお持ちの報道関係者のご来場をお待ちしております。
1月8日 10:30 a.m.:「Advancing digital living – from Smart Cities to the most remote places on Earth(デジタルリビングの進化-スマートシティから地球上でもっとも遠い場所まで)」
メルク 経営執行委員兼パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスCEO カイ・ベックマン(Kai Beckmann)、メルク ディスプレイソリューションズ マーケティング統括責任者 ゴットフリード・ヴァストルバウワー(Gottfried Wastlbauer)、EvoNexus CEO兼共同創業者 ローリー・ムーア(Rory Moore)
1月8日 12:00 p.m.:「Superconducting quantum computing: from chips to full systems(超伝導量子コンピューティング:チップからフルシステムまで)」
メルク パフォーマンスマテリアルズ CTO ジョン・ランガン(John Langan)、メルク パフォーマンスマテリアルズ ベンチャーファンド アソシエイト ダニエル・フランケ(Daniel Franke)、SeeQC 創業者兼共同CEO ジョン・レヴィ(John Levy)
1月9日 10:30 a.m.:「The future of displays: What will it bring?(ディスプレイの未来は何をもたらすか)」
メルク ディスプレイソリューションズ マーケティング統括責任者 ゴットフリード・ヴァストルバウワー(Gottfried Wastlbauer)、Pacific Light & Hologram 創業者兼CEO シェーマス・ブラックレー(Seamus Blackley)、DSCC(ディスプレイサプライチェーン コンサルタンツ)共同創業者兼プレジデント ボブ・オブライエン(Bob O’Brien)
1月9日 12:00 p.m.:「Opportunities in neuromorphic computing(ニューロモーフィック・コンピューティングにおける商機)」
メルク パフォーマンスマテリアルズ CTO ジョン・ランガン(John Langan)、メルク M Ventures バイスプレジデント兼パフォーマンスマテリアルズ ファンド統括責任者 オーウェン・ロズマン(Owen Lozman)、ミシガン大学教授およびニューロモーフィック・コンピューティング分野における主要オピニオンリーダー、MemryX 共同創業者兼CEO ウェイ・ルー(Wei Lu)
1. スマートシティにおけるデジタルリビングの進化
人工知能(AI)とInternet of Things(IoT)はスマートシティを支えるデジタル・バックボーンです。この2つによって人々の福祉や安全だけでなく未来の都市の快適性や豊かさが実現できます。スマートシティの開発は非常に複雑で、基盤インフラからデータの処理やガバナンスまで、あらゆる側面を含んでいます。真のコネクティビティを構築するためには、液晶スマートアンテナの導入を含めた5Gのような新規テクノロジーが何よりも重要になります。
CES 2020では、メルクのマテリアルソリューションが未来のスマート都市をどのように形作り、ストレージを作り、データ処理や通信をより高速かつ効率的にしていくのかを来場者が学べる機会を設けています。また、1秒足らずで日差しを遮ることができ、省エネやスマートシティのコンセプトに寄与する画期的なダイナミック液晶ウィンドウを実際に体験することもできます。
2. ディスプレイの未来は何をもたらすのか?
現在、人と機械とのインターフェースの中心を担っているのがディスプレイです。新しいディスプレイの形によって、長く変わることのなかったデバイスのパラダイムを根底から変換し再定義することが可能になります。これまで固定され動かすことができなかったものを、曲げたり、伸ばしたり、丸めたり、身に付けたり、フレームをなくしたりできるようになっています。さらに新たな応用も考えられます。これまでのテレビ用途において、4Kディスプレイは以前のSDやHDから大幅な進化を遂げたものです。しかし、真の没入型視聴体験を実現するには、解像度をさらに向上させ8Kや16Kに到達する必要があります。こうしたイノベーションのすべては材料科学や研究の発展にかかっています。液晶(LC)や有機EL(OLED)、ディスプレイパターニング材料の開発と製造におけるグローバル市場やテクノロジーのリーダーとして、メルクは次の新たな飛躍へと加速しており、その一つが非常に高度な新たな液晶技術です。大型ディスプレイ向けのSA-VA(Self-Aligned Vertical Alignment)によって、分厚いフレームに気を取られることのない没入型体験が可能になります。SA-VA技術を搭載した初のテレビ製品が2020年に発売される予定になっています。急速な進化を遂げているOLEDディスプレイの分野では、メルクは世界中のOLEDメーカー向けにさらに高性能なOLEDスタックを開発することで、折り畳み可能なディスプレイの革命を後押しすると同時に、インクジェット印刷方式を介した次世代のOLEDデバイスの製造にも積極的に取り組んでいます。
CES 2020では、未来のディスプレイを徹底的に掘り下げ、Xboxのクリエーターとして有名なシェーマス・ブラックレー(Seamus Blackley)氏やDSCC(ディスプレイサプライチェーンコンサルタンツ)のプレジデント、ボブ・オブライエン(Bob O’Brien)氏といった当分野の第一人者の知見を直に得ることができます。
3. 量子コンピューティングとニューロモーフィック・コンピューティング
量子コンピューティングは従来のコンピューティング手法を根底から覆し、金融サービスや薬剤研究、物流、量子化学、機械学習といった新たな用途に用いられようとしています。量子コンピューティングの理論そのものはすでに数十年にわたって十分に理解されてきたものの、現在知られているようなもっとも強力なアルゴリズムを実際に動作させるだけの能力を持ったマシンは実現されていませんでした。メルクは量子技術の製造に大きく関わる先端材料を提供しており、スタートアップ企業や業界パートナー、研究機関と密接な連携を構築しています。SeeQCでは量子チップと直接つなぐことができ、超低温冷凍機に設置可能な世界最速の超伝導単一磁束量子回路を実用化しようとしています。CES 2020では、SeeQCの創業者でありCEOであるジョン・レヴィ(John Levy)氏から直接、SeeQCがメルクとパートナーを組むことで、どのように耐衝撃性の問題を解消しようとしているのかを学ぶことができます。
メルクはAIの進化をサポートするために、AIアプリケーション向けに脳型コンピュータチップの設計を行っている米国のスタートアップ企業、MemryXとパートナーシップを組んでいます。従来のコンピューティングアーキテクチャは本質的に、機械学習の問題を解消するために求められる種類のオペレーションには適していません。プロセッサとメモリの間でデータを頻繁に入れ替えることでデータセンターには大量のエネルギーが要求されることになり、IoTや他のエッジコンピューティング環境ではほとんど実現不可能になります。ニューロモーフィックチップは、大量の並列処理経路とストレージと計算処理を同時に行うための新たな機能デバイスを利用して、ヒトの脳と同様の働きをさせることによって、さらにエネルギー効率や計算能力を高めることが期待されています。
メルクは今回のパネルディスカッションに、ニューロモーフィック・コンピューティングの分野のキーオピニオンリーダーであり、MemryXの共同創業者兼CEOであるミシガン大学のウェイ・ルー(Wei Lu)教授を迎え、こうしたトピックスやさまざまな課題およびビジネスチャンスについて話し合います。ルー教授はインメモリ・コンピューティングチップがどのように比類なきエネルギー効率やコンピューティング密度を実現できるのかについての洞察を明らかにしてくれます。
4. 半導体製造から高度な次世代デジタル技術への変革
デジタル革命はあらゆる業界を根底から覆し、飛躍的なスピードで私たちの暮らしを変えようとしています。著しい変化は至る所でおきており、例えばインテリジェントロボット、ドローン、スマートホーム、クラウドコンピューティング、スマートインダストリー、オートメーション、ゲノム編集と枚挙にいとまがありません。
業界を前進させてさまざまな未来のシステムを実現するためには、半導体技術の進化が不可欠です。新たなアプリケーションやチップ構造のためにはより高速なプロセッサを内蔵したマイクロチップが必要であり、ストレージ容量の拡大、消費電力の最小化、性能の向上が求められます。メルクは信頼性の高い材料を提供するイノベーションパートナーとして、ウエハー製造工程のすべての重要な段階におよぶテクノロジーやソリューションの開発を行っています。ヴェルサムマテリアルズ(Versum Materials)の買収によって、メルクは包括的ポートフォリオの枠を拡大し、より広範囲に画期的ソリューションを提供して、自己組織化材料(DSA)、3D NAND、ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(DRAM)、マイクロプロセッサ・ユニット(MPU)、高度なパッケージングなど、お客様からの既存および次世代の材料ニーズに応えていくことのできる極めて優れた態勢が整いました。半導体メーカーにとって、新世代チップをいち早く製品化することが鍵となります。メルクはインターモレキュラー(Intermolecular)の買収により高速スクリーニングの能力を追加したことで、並列合成手法とフルパフォーマンステストおよび特性評価を通じて、お客様により短期間でイノベーションが提供できるようになりました。
メルク パフォーマンスマテリアルズのブースは「スマートシティホール」にあります(Westgate Tech East ブース番号1901)
CESの期間中、ラスベガスの会場にてメルクのイノベーションに関心をお持ちの報道関係者のご来場をお待ちしております。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。約56,000人の従業員が、人々の暮らしをよりよくすることを目標に、より楽しく持続可能な生活の方法を生み出すことに力を注いでいます。ゲノム編集技術を進展させることから治療が困難を極める疾患に独自の治療法を発見すること、また各種デバイスのスマート化まで、メルクはあらゆる分野に取り組んでいます。2018年には66カ国で148億ユーロの売上高を計上しました。
メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが1668年の創業以来、成長を続けてきた理由でもあります。創業家が今でも、上場企業であるメルクの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では、ヘルスケア事業ではEMDセローノ、ライフサイエンス事業ではミリポアシグマ、パフォーマンスマテリアルズ事業ではEMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。
メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社はパフォーマンスマテリアルズ事業部門の日本法人です。2017年1月に設立され、液晶材料などのディスプレイ向け材料や半導体製造用材料、顔料、特殊化学品・機能性材料などの研究開発、製造・輸出入・販売などを行っています。詳細は www.merckgroup.com/jp-ja をご覧ください。
・スマートシティ、没入型ディスプレイ、インメモリ・コンピューティング、AI最適化量子コンピューティングなどのイノベーションをテーマにしたステージトークを開催
・Versum MaterialsおよびIntermolecularの買収により、エレクトロニクス業界における革新的な最先端材料のプロバイダーとしてのメルクの地位を強化
2019年12月16日、ドイツ、ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業であるMerck(以下メルク)は、2020年1月7日から10日までの間、米国ネバダ州ラスベガスで開催される世界最大級の家電・IT見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES2020)」で最新のイノベーションを紹介します。デジタルリビングの進化を支える企業として、メルクは最新のエレクトロニクス機器のほぼすべてに用いられる最先端材料を製造しています。CES 2020ではメルクの幹部がステージトークを行い、メルクのエキスパートや外部パートナーとともに将来のビジョンやテクノロジーの展望について話し合います。
メルクの経営執行委員兼パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスCEOであるカイ・ベックマン(Kai Beckmann)は次のように述べています。「CES 2020はイノベーションが展示される場であり、ここでメルクがエレクトロニクス業界のための卓越したソリューションを紹介できることを誇りに思います。データ爆発時代が本格化し、エレクトロニクス業界が存分にチャンスを活かすことのできるよう、メルクは材料やソリューションを提供しています。メルクは各企業が推し進めるデジタルリビングの進化を支えています。CES 2020では人工知能(AI)や5G、Internet of Things、さらに自動運転やスマートシティといったテクノロジーを次の段階に進めていく上で、メルクのハイテクソリューションがどのように役立つのかを具体的に紹介します。」
メルクの科学者やエキスパートは外部パートナーとともに、エレクトロニクス業界がさらに発展していくために重要な4つのテーマについて、パネルディスカッションを開催します。メルクのブース(スマートシティホール、Westgate Tech East ブース番号1901)では以下のプログラムを予定しています。
CESの期間中、ラスベガスの会場にてメルクのイノベーションに関心をお持ちの報道関係者のご来場をお待ちしております。
1月8日 10:30 a.m.:「Advancing digital living – from Smart Cities to the most remote places on Earth(デジタルリビングの進化-スマートシティから地球上でもっとも遠い場所まで)」
メルク 経営執行委員兼パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスCEO カイ・ベックマン(Kai Beckmann)、メルク ディスプレイソリューションズ マーケティング統括責任者 ゴットフリード・ヴァストルバウワー(Gottfried Wastlbauer)、EvoNexus CEO兼共同創業者 ローリー・ムーア(Rory Moore)
1月8日 12:00 p.m.:「Superconducting quantum computing: from chips to full systems(超伝導量子コンピューティング:チップからフルシステムまで)」
メルク パフォーマンスマテリアルズ CTO ジョン・ランガン(John Langan)、メルク パフォーマンスマテリアルズ ベンチャーファンド アソシエイト ダニエル・フランケ(Daniel Franke)、SeeQC 創業者兼共同CEO ジョン・レヴィ(John Levy)
1月9日 10:30 a.m.:「The future of displays: What will it bring?(ディスプレイの未来は何をもたらすか)」
メルク ディスプレイソリューションズ マーケティング統括責任者 ゴットフリード・ヴァストルバウワー(Gottfried Wastlbauer)、Pacific Light & Hologram 創業者兼CEO シェーマス・ブラックレー(Seamus Blackley)、DSCC(ディスプレイサプライチェーン コンサルタンツ)共同創業者兼プレジデント ボブ・オブライエン(Bob O’Brien)
1月9日 12:00 p.m.:「Opportunities in neuromorphic computing(ニューロモーフィック・コンピューティングにおける商機)」
メルク パフォーマンスマテリアルズ CTO ジョン・ランガン(John Langan)、メルク M Ventures バイスプレジデント兼パフォーマンスマテリアルズ ファンド統括責任者 オーウェン・ロズマン(Owen Lozman)、ミシガン大学教授およびニューロモーフィック・コンピューティング分野における主要オピニオンリーダー、MemryX 共同創業者兼CEO ウェイ・ルー(Wei Lu)
1. スマートシティにおけるデジタルリビングの進化
人工知能(AI)とInternet of Things(IoT)はスマートシティを支えるデジタル・バックボーンです。この2つによって人々の福祉や安全だけでなく未来の都市の快適性や豊かさが実現できます。スマートシティの開発は非常に複雑で、基盤インフラからデータの処理やガバナンスまで、あらゆる側面を含んでいます。真のコネクティビティを構築するためには、液晶スマートアンテナの導入を含めた5Gのような新規テクノロジーが何よりも重要になります。
CES 2020では、メルクのマテリアルソリューションが未来のスマート都市をどのように形作り、ストレージを作り、データ処理や通信をより高速かつ効率的にしていくのかを来場者が学べる機会を設けています。また、1秒足らずで日差しを遮ることができ、省エネやスマートシティのコンセプトに寄与する画期的なダイナミック液晶ウィンドウを実際に体験することもできます。
2. ディスプレイの未来は何をもたらすのか?
現在、人と機械とのインターフェースの中心を担っているのがディスプレイです。新しいディスプレイの形によって、長く変わることのなかったデバイスのパラダイムを根底から変換し再定義することが可能になります。これまで固定され動かすことができなかったものを、曲げたり、伸ばしたり、丸めたり、身に付けたり、フレームをなくしたりできるようになっています。さらに新たな応用も考えられます。これまでのテレビ用途において、4Kディスプレイは以前のSDやHDから大幅な進化を遂げたものです。しかし、真の没入型視聴体験を実現するには、解像度をさらに向上させ8Kや16Kに到達する必要があります。こうしたイノベーションのすべては材料科学や研究の発展にかかっています。液晶(LC)や有機EL(OLED)、ディスプレイパターニング材料の開発と製造におけるグローバル市場やテクノロジーのリーダーとして、メルクは次の新たな飛躍へと加速しており、その一つが非常に高度な新たな液晶技術です。大型ディスプレイ向けのSA-VA(Self-Aligned Vertical Alignment)によって、分厚いフレームに気を取られることのない没入型体験が可能になります。SA-VA技術を搭載した初のテレビ製品が2020年に発売される予定になっています。急速な進化を遂げているOLEDディスプレイの分野では、メルクは世界中のOLEDメーカー向けにさらに高性能なOLEDスタックを開発することで、折り畳み可能なディスプレイの革命を後押しすると同時に、インクジェット印刷方式を介した次世代のOLEDデバイスの製造にも積極的に取り組んでいます。
CES 2020では、未来のディスプレイを徹底的に掘り下げ、Xboxのクリエーターとして有名なシェーマス・ブラックレー(Seamus Blackley)氏やDSCC(ディスプレイサプライチェーンコンサルタンツ)のプレジデント、ボブ・オブライエン(Bob O’Brien)氏といった当分野の第一人者の知見を直に得ることができます。
3. 量子コンピューティングとニューロモーフィック・コンピューティング
量子コンピューティングは従来のコンピューティング手法を根底から覆し、金融サービスや薬剤研究、物流、量子化学、機械学習といった新たな用途に用いられようとしています。量子コンピューティングの理論そのものはすでに数十年にわたって十分に理解されてきたものの、現在知られているようなもっとも強力なアルゴリズムを実際に動作させるだけの能力を持ったマシンは実現されていませんでした。メルクは量子技術の製造に大きく関わる先端材料を提供しており、スタートアップ企業や業界パートナー、研究機関と密接な連携を構築しています。SeeQCでは量子チップと直接つなぐことができ、超低温冷凍機に設置可能な世界最速の超伝導単一磁束量子回路を実用化しようとしています。CES 2020では、SeeQCの創業者でありCEOであるジョン・レヴィ(John Levy)氏から直接、SeeQCがメルクとパートナーを組むことで、どのように耐衝撃性の問題を解消しようとしているのかを学ぶことができます。
メルクはAIの進化をサポートするために、AIアプリケーション向けに脳型コンピュータチップの設計を行っている米国のスタートアップ企業、MemryXとパートナーシップを組んでいます。従来のコンピューティングアーキテクチャは本質的に、機械学習の問題を解消するために求められる種類のオペレーションには適していません。プロセッサとメモリの間でデータを頻繁に入れ替えることでデータセンターには大量のエネルギーが要求されることになり、IoTや他のエッジコンピューティング環境ではほとんど実現不可能になります。ニューロモーフィックチップは、大量の並列処理経路とストレージと計算処理を同時に行うための新たな機能デバイスを利用して、ヒトの脳と同様の働きをさせることによって、さらにエネルギー効率や計算能力を高めることが期待されています。
メルクは今回のパネルディスカッションに、ニューロモーフィック・コンピューティングの分野のキーオピニオンリーダーであり、MemryXの共同創業者兼CEOであるミシガン大学のウェイ・ルー(Wei Lu)教授を迎え、こうしたトピックスやさまざまな課題およびビジネスチャンスについて話し合います。ルー教授はインメモリ・コンピューティングチップがどのように比類なきエネルギー効率やコンピューティング密度を実現できるのかについての洞察を明らかにしてくれます。
4. 半導体製造から高度な次世代デジタル技術への変革
デジタル革命はあらゆる業界を根底から覆し、飛躍的なスピードで私たちの暮らしを変えようとしています。著しい変化は至る所でおきており、例えばインテリジェントロボット、ドローン、スマートホーム、クラウドコンピューティング、スマートインダストリー、オートメーション、ゲノム編集と枚挙にいとまがありません。
業界を前進させてさまざまな未来のシステムを実現するためには、半導体技術の進化が不可欠です。新たなアプリケーションやチップ構造のためにはより高速なプロセッサを内蔵したマイクロチップが必要であり、ストレージ容量の拡大、消費電力の最小化、性能の向上が求められます。メルクは信頼性の高い材料を提供するイノベーションパートナーとして、ウエハー製造工程のすべての重要な段階におよぶテクノロジーやソリューションの開発を行っています。ヴェルサムマテリアルズ(Versum Materials)の買収によって、メルクは包括的ポートフォリオの枠を拡大し、より広範囲に画期的ソリューションを提供して、自己組織化材料(DSA)、3D NAND、ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(DRAM)、マイクロプロセッサ・ユニット(MPU)、高度なパッケージングなど、お客様からの既存および次世代の材料ニーズに応えていくことのできる極めて優れた態勢が整いました。半導体メーカーにとって、新世代チップをいち早く製品化することが鍵となります。メルクはインターモレキュラー(Intermolecular)の買収により高速スクリーニングの能力を追加したことで、並列合成手法とフルパフォーマンステストおよび特性評価を通じて、お客様により短期間でイノベーションが提供できるようになりました。
メルク パフォーマンスマテリアルズのブースは「スマートシティホール」にあります(Westgate Tech East ブース番号1901)
CESの期間中、ラスベガスの会場にてメルクのイノベーションに関心をお持ちの報道関係者のご来場をお待ちしております。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。約56,000人の従業員が、人々の暮らしをよりよくすることを目標に、より楽しく持続可能な生活の方法を生み出すことに力を注いでいます。ゲノム編集技術を進展させることから治療が困難を極める疾患に独自の治療法を発見すること、また各種デバイスのスマート化まで、メルクはあらゆる分野に取り組んでいます。2018年には66カ国で148億ユーロの売上高を計上しました。
メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが1668年の創業以来、成長を続けてきた理由でもあります。創業家が今でも、上場企業であるメルクの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では、ヘルスケア事業ではEMDセローノ、ライフサイエンス事業ではミリポアシグマ、パフォーマンスマテリアルズ事業ではEMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。
メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社はパフォーマンスマテリアルズ事業部門の日本法人です。2017年1月に設立され、液晶材料などのディスプレイ向け材料や半導体製造用材料、顔料、特殊化学品・機能性材料などの研究開発、製造・輸出入・販売などを行っています。詳細は www.merckgroup.com/jp-ja をご覧ください。