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動画から人間の動作パターンを即時推論する実証実験を実施

少量データかつリアルタイム性が求められる動画解析分野での適用に期待

株式会社QuantumCore(クアンタムコア、本社:東京都品川区、代表取締役:秋吉信吾、以下「当社」)は、株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:名和 亮一、以下ISID)のオープンイノベーションラボ(以下イノラボ)と動画から人間の動作パターンをリアルタイムに推論(Real-time Motion Detection、以下「RMD」)を行う実証実験(以下PoC: Proof of Concept)を実施しました。




従来、RMDには、モデルの作成に大量の動作パターンデータを与える必要があり、データ作成が課題でした。そこで、本PoCではISIDが提供する人間の動作や姿勢を抽出するソリューション「Act Sense(アクトセンス)」と、当社独自のリザーバコンピューティング技術Qore(コア、国際特許化中)による時系列処理技術を組み合わせることで、少ない学習データでのRMDが90%を超える高い精度で実現できることを確認しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/39630/9/resize/d39630-9-932784-0.png ]

これにより、本技術が動画から得られた時系列の特徴量に対する解析に有効であり、少ない学習データでも高い精度で人間の動作パターンを推論ができます。予め大量の動作パターンの作成が困難な分野、例えば多種多様な動作パターンが登場するヘルスケア分野などへも導入が可能になります。また、あらかじめ学習したパターン以外の動作をした場合は異常行動として検出も可能なため、作業現場での危険行動検出など建設分野への応用も可能です。
また動作パターン推定だけでなく、次に行う動作パターンも推論することで、歩行者の挙動予測など自動運転の安全システムなどへの適用が期待されます。

■ リザーバコンピューティングとは
リザーバコンピューティングとは、レーザーの波長や波動く水面など、ダイナミクス(ノイズソース)を持つさまざまな物質を利用したコンピューティングのことで、これを活用したリカレントニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)が、最近新たな機械学習方式として注目されています。入力層、中間層(リザーバ層)、出力層(リードアウトニューロン層)の3層で構成される教師あり学習となります。
この方式では、ディープラーニングと違い、中間層を溜め池(Reservoir:リザーバ)にして計算を回すことで特徴抽出を行います。そのためディープラーニングで必要だった特徴抽出機能を学習により強化する必要がなく、学習時の中間層の重み更新が不要となる特徴を有しており、学習時の計算に必要なデータ量や計算力を著しく節約することができます。なお、溜め池にはダイナミクス(ノイズソース)を持つものであれば様々なものが利用でき、現在はロボットやタコの身体をノイズソースとして計算する仕組みが探求されています。このように狭い意味では人工の神経回路を使って様々なノイズソースを用意し、そこから適宜情報を取り出して加算し計算する新しい人工の脳型コンピュータです。
[画像2: https://prtimes.jp/i/39630/9/resize/d39630-9-347075-1.png ]

■ QuautumCoreのテクノロジーについて
リザーバコンピューティングの特長は上述の通りですが、ディープラーニングに比べて精度を出しにくいという課題を有しておりました。その技術的な課題を当社独自の技術(特許進行中)で解消することに成功、ディープラーニング(Long short-term memory:LSTM)の性能を圧倒的に超える精度、コスト、スピードを実現する多変量時系列処理(Recurrent Neural Network:RNN)ソリューションQore(コア)シリーズの開発に成功しております。
Qoreの特長は「データ波形を効率的に捉えることで、少ないデータ量でLSTMを超える分類ができる」ことにあり、個体差、環境差、時間差等の影響が大きい領域(=ルールベースの推論モデルが通用しにくい領域)において、特に力を発揮します。
例えば異常検知等においては、推論モデルを構築するためにデータを採取してみたものの、正常データこそ大量に得られるが異常データをほとんど得ることができず、LSTMではそこから有効な異常検知の推論モデルを確立することが難しいといった問題が考えられます。そのようなケースにおいてもQoreを活用することで少ない異常データから有効な推論モデルをリアルタイムに導くことができます。しかも、従来ディープラーニングで問題であった複雑なパラメータチューニングもQoreでは不要です。

そのQoreを誰でもオンライン上で使うことができるようにしたものがWebQore(ウェブコア)という専用APIになります。
(WebQoreプロダクトURL: https://www.qcore.co.jp/#sec2

さらには、マイクロコンピュータのラズベリーパイ上で稼働するQore、その名もEdgeQore(エッヂコア)の開発にも成功しております。このEdgeQoreを用いることで、オンプレミスで、ディープラーニングでも実現不可能な「少量データによるリアルタイム解析」を、誰でも実現することができるようになりました。例えば、プライバシー保護が重視される用途や、インターネットに接続できない環境下での利用、高いレイテンシ(応答速度)を求められる用途など、これまで実現することができなかった幅広いケースに役立てることができます。
動作中の動画
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=LgQnNYSR8qI ]



■ Act Senseについて
ISIDが提供する、動画から人の特定の動作や姿勢を抽出するソリューション。
米国カーネギーメロン大学(CMU)が開発した、人体の姿勢の特徴点をディープラーニングを用いて検知する技術「OpenPose」を映像解析のエンジンとして利用している。

■ 株式会社QuantumCoreについて
当社は、QoreをベースとしたAPIならびにエッジ機能の開発・提供を行っております。
これまでディープラーニングでは活用しきれなかったデータや、実現できなかったニーズに対し、高精度・パラメータチューニング不要・リアルタイム学習・安価といった特長を備えたQoreを通じて、解決策を提示して参ります。

社 名:株式会社QuantumCore
代表者:代表取締役 秋吉 信吾
所在地:東京都品川区西五反田二丁目14番13号
設 立:2018年 4 月
URL:https://www.qcore.co.jp/
お問合せ:info@qcore.co.jp
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