日本空間デザイン賞 KUKAN OF THE YEAR 2022 が決定
[22/10/28]
提供元:PRTIMES
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「route to root - retracing the story of down. -」「おそいおそいおそい詩」「上勝ゼロ・ウェイストセンター」の3作品
[画像1: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-9c3b832cb31142852a5a-0.jpg ]
DSA(一般社団法人日本空間デザイン協会、会長:鈴木恵千代、所在地:東京都港区)とJCD(一般社団法人日本商環境デザイン協会、理事長:窪田茂、所在地:東京都品川区)が共同主催する日本空間デザイン賞は、8月27日の3次・最終審査会にて金賞・銀賞・銅賞の合計36作品を選出し、金賞に選ばれた11作品の中から「route to root - retracing the story of down. -」「おそいおそいおそい詩」「上勝ゼロ・ウェイストセンター」の3作品を今年度グランプリの「KUKAN OF THE YEAR 2022」に決定しました。10月21日に東京デザインセンター(東京・五反田)で贈賞式が開催され(コロナ感染拡大予防配慮のため、来場者は受賞者と関係者に限定)、金銀銅賞・KUKAN OF THE YEAR受賞者にトロフィーと表彰状が贈呈されました。式典では、審査員のアストリッド・クライン氏(クライン ダイサム アーキテクツ、建築家)から講評として長いコロナ禍で人々の空間に対するWell-Beingな意識の高まりや重要性などが述べられ、またKUKAN OF THE YEAR 2022に輝いた3作品の受賞者とモデレーター(飯島直樹 JCD理事)によるトークセッションが行われました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-a76e0d3dc3af4256f2cd-7.jpg ]
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日本空間デザイン賞2022 KUKAN OF THE YEAR /日本経済新聞社賞 2022
[画像4: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-e681ac63a28b2ba129f7-1.jpg ]
作品名: route to root - retracing the story of down. -
受賞者: TAKT PROJECT吉泉 聡
[画像5: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-34e203d7b3b3177449fb-2.jpg ]
作品名: おそいおそいおそい詩
受賞者: 株式会社高橋匡太 高橋 匡太
[画像6: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-51f2b3fc0725f63798ed-3.jpg ]
作品名: 上勝ゼロ・ウェイストセンター
受賞者: 中村拓志&NAP建築設計事務所 中村 拓志
参考:
・審査員選評:『年鑑日本の空間デザイン2023』(発行:六耀社、2022年12月発売予定) より一部抜粋
route to root - retracing the story of down. -:上條 昌宏 (「AXIS」編集長 )
IoTを活用すれば、生産段階から最終の物流まで、ログをとったりトレーサビリティを確認したりすることが容易にできる昨今、このインスタレーションはさらに踏み込み、素材がどこから来て、どこへ向かうのかといったアパレル産業にとって欠かせない持続可能なプロセスを、幻想的なインスタレーションで見事に可視化する。
密度の高い一連の展示は、ダウンジャケットから遡り、自然の恵みをもたらすグース・ダックに至るまでのプロセスを1本の「ルート」で表現。薄暗い室内に小さなダウンボールをつなぎ合わせてつくられた緩やかな導線に導かれるようにして、ダウンにまつわるリサイクルや環境に配慮した加工の取り組みなどを追体験していく。ダウンの道筋を示すその情景はちょっとした人の動きなどに反応するインタラクティブ性も備える。ダウンの生産背景を伝えることは、同時にダウン衣料が抱える問題点を見る者に伝えることでもある。人の動きなどに反応する作品は、正しい知識を発信することで、「人々とダウンの関係性を変化させる」ことを意図しているようにも思えた。
教科書的にプロセスの変遷や情報をたどるだけでもなく、見る者の目を新たな世界に見開かせる意味でも、刺激的で生々しい魅力を発散している展示は、まさに「未来へつながるダウンのルーツをたどる旅」という印象にピッタリだった。見知らぬ地への旅に出かけたような空間構成の魅力が、ダウンへの思いをいっそう募らせたのではないだろうか。
おそいおそいおそい詩:遠山 正道 (株式会社スマイルズ 代表取締役社長)
日本空間デザイン賞とは、JCDとDSAが空間デザインに対して“与える”賞である。しかし本作は、われわれが気づきを“得る”賞になったと感ずる。すなわち、
• デザインされるべき物理的な空間は、ない
• 空間が、文字あるいは文学によって成立している
• 特定のデザイナーは不在だが、むしろ人の要素しかない
• 費用対効果の指数があるならば、全応募作の中でもトップであろう
• 日本建築学会賞では与えられ得ない
5年に一度のDocumenta15で提唱されたのは「Make Friends No Art」。権威ではない、一人ひとりのフラットなつながり。階級の権化のような欧米アートの世界最大の祭典においてすら、非中央集権のムードに満ちており、そのムードは他領域にも伝播されるだろう。
昨今の若者と対話をすると、安定を求めるその背景にはソーシャルマインドがデフォルト化し、マッチョな商業主義に嫌悪すら抱いているように感ずる。資金をもつビッグクライアントが著名デザイナーに依頼するリッチな空間のことよりも、一人ひとりの足元の幸福や地球や全体や隣人のありさまに関心が向き、そしてそれに自らがどう関われるかを、リアルに求めているようだ。
市場を形成する生活者にも、生み出す側の内部にも、そのような若者がまもなく過半を占めることになる。2022という現在、そしてこれからに向けて、JCDとDSAはどういう“空間デザイン”を志向するのか。「おそいおそいおそい詩」は、一人ひとりのつながりと実行によって、今の足元からきっと先へ通じる一筋を照らしてくれた。ありがとう。
上勝ゼロ・ウェイストセンター: 東 利恵 (東 環境・建築研究所代表、建築家)
経済の成長期には、経済性、効率性、利便性などに目がゆきがちになり、都市化することが発展の理想のように思え、人々は都市に集中していった。しかし、20世紀末には日本経済の成長はペースを大きく落とし、また、一方で日本の人口が加速度的に減少してゆく。21世紀には社会全体の閉塞感や停滞感が蔓延している。このような状況下で地方の一町村であった上勝町はゼロ・ウェイストつまりゴミを生み出さないという決心を打ち出していた。地方の街にとっての豊かさなのか、目標と掲げるものは何なのか、都市にはできない方法を選択し、大きく舵を切ったのだ。その活動が上勝ゼロ・ウェイストセンターに結びついていくわけである。今までであれば、嫌われていたゴミ収集場、処理場が新しい価値を生み出し、村民が運び込み、自分たちの手で分別し、処理をし、その過程で人のつながりを生み出す。小さなコミュニティの規模が今までにはなかった取り組みの実現を可能にしている。
建築家はこの取り組みをデザインするときに、ここで起きていることを理解し、この目的にあったハードの規模を大事にしながら、屋根下の空間とそれに囲まれた中庭によって居場所の快適さを大事にした空間の豊かさを生み出している。また、町の人がもち寄った建具などの素材をうまく建築空間に取り込むことによって、住人にとって身近な建築になり、プログラムを空間化した今にふさわしい秀逸な建築となった。上勝ゼロ・ウェイストセンターは地方のコミュニティの新しい方向の可能性を示唆するものとなっている。
・受賞者コメント:
route to root - retracing the story of down. -:TAKT PROJECT 吉泉 聡
[画像7: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-437ca31700c21849e2b1-4.jpg ]
この度は、KUKAN OF THE YEARに選出いただき誠にありがとうございます。
200平米に満たない小規模の展示であり、また、これまであまり着目されることがなかった、ダウンジャケットの中身である「ダウン素材」に関する展示ですが、その意図を丁寧に掬い上げていただいた審査員の皆さまに、この場をお借りして御礼申し上げます。
画面を通して情報を取得する事が簡易な時代ですが、だからこそ、空間を通して五感で伝わる事が一層意味を持つ時代だと思います。そういった体験をこれからもつくっていきたいと思います。
おそいおそいおそい詩:株式会社高橋匡太 高橋 匡太
[画像8: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-205809166c96fb53eb55-5.jpg ]
全く望外の賞を頂きました事この上なく嬉しく光栄です!同時に空間デザイン賞の「懐の深さ」に尊敬の意を抱き畏れ入りました次第です。「色物」「奇策」「不意打ち」そう思われるのではないか?エントリーの際に一抹の不安が僕の頭を過ぎりました。しかし本人達は至って真摯に、限られた予算の中で「コロナ禍の中で美術と詩に何ができるか?」を考えた結果の作品です。それをもっと多くの人にメッセージを伝えたい思いで応募しました。本作品はコロナ禍の中、計画立案しましたが、何度も延期になり開催すらも危ぶまれました。しかし閉塞感しかない日常生活の中、此処を往来する町の人々に元気になってほしい、少しでも「明日が楽しみ」だと感じて欲しい一心で実現しました。僕は空間デザイナーではありませんが公共空間に関わる一人の人間として、多くの方々に何かの気づきを感じてもらえる作品をこれからも作って行きたいと思います。この素晴らしい受賞の喜びを励みに明日も頑張ります!ありがとうございました。
上勝ゼロ・ウェイストセンター:中村拓志&NAP建築設計事務所 中村 拓志
[画像9: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-fb03e80f174a09a210e6-6.jpg ]
大変名誉ある賞を頂き光栄です。徳島県上勝町に建つ、ゼロ・ウェイストセンターは、45種のゴミ分別所やリサイクルショップ、ホテル、交流ホールが複合する環境配慮型施設です。センターに集まったゴミだけでなく、不足分は公募して集めたゴミで構成した建築は、ゴミが資源という価値を超えて、町の人々の思い出の集積となって迫ってきます。この賞を励みに、持続可能な社会のための空間的実践をさらに加速したいと考えています。
なお、日本空間デザイン賞の公式サイトにて2022年度の受賞作品や主催団体の紹介などをご覧いただけます。また今後は受賞者インタビュー・オンラインセミナーなどの情報を追加掲載する予定です。
日本空間デザイン賞:https://kukan.design
日本空間デザイン賞とは:
2019年に誕生した日本で唯一かつ最大級の空間デザインアワードです。国内外の優秀なデザイナーや、卓越したデザイン作品を発掘し、評価をすることを目的としています。素晴らしいデザインを日本から世界に発信し、「空間デザインのちから」を多くの人々に伝えていきます。
リリース資料:
・本リリース
・データ1: 2022年度 KUKAN OF THE YEAR 3作品 画像3点
作品名: route to root - retracing the story of down. -
受賞者: TAKT PROJECT 吉泉 聡
写真クレジット:大木 大輔
作品名: おそいおそいおそい詩
受賞者: 株式会社高橋匡太 高橋 匡太
写真クレジット:下司 悠太
作品名: 上勝ゼロ・ウェイストセンター
受賞者: 中村拓志&NAP建築設計事務所 中村 拓志
写真クレジット:藤井 浩司 (TOREAL)
*上記3作品をご掲載いただく際には、どれか1作品ではなく必ず3作品ともにご掲載いただきますようお願い申し上げます。
・データ2: 贈賞式会場スナップ 画像 6点
贈賞式会場スナップ写真クレジット:HIROSHI TSUCHIDA
[画像1: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-9c3b832cb31142852a5a-0.jpg ]
DSA(一般社団法人日本空間デザイン協会、会長:鈴木恵千代、所在地:東京都港区)とJCD(一般社団法人日本商環境デザイン協会、理事長:窪田茂、所在地:東京都品川区)が共同主催する日本空間デザイン賞は、8月27日の3次・最終審査会にて金賞・銀賞・銅賞の合計36作品を選出し、金賞に選ばれた11作品の中から「route to root - retracing the story of down. -」「おそいおそいおそい詩」「上勝ゼロ・ウェイストセンター」の3作品を今年度グランプリの「KUKAN OF THE YEAR 2022」に決定しました。10月21日に東京デザインセンター(東京・五反田)で贈賞式が開催され(コロナ感染拡大予防配慮のため、来場者は受賞者と関係者に限定)、金銀銅賞・KUKAN OF THE YEAR受賞者にトロフィーと表彰状が贈呈されました。式典では、審査員のアストリッド・クライン氏(クライン ダイサム アーキテクツ、建築家)から講評として長いコロナ禍で人々の空間に対するWell-Beingな意識の高まりや重要性などが述べられ、またKUKAN OF THE YEAR 2022に輝いた3作品の受賞者とモデレーター(飯島直樹 JCD理事)によるトークセッションが行われました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-a76e0d3dc3af4256f2cd-7.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-6a3022e2a33b4cb43d64-8.jpg ]
日本空間デザイン賞2022 KUKAN OF THE YEAR /日本経済新聞社賞 2022
[画像4: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-e681ac63a28b2ba129f7-1.jpg ]
作品名: route to root - retracing the story of down. -
受賞者: TAKT PROJECT吉泉 聡
[画像5: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-34e203d7b3b3177449fb-2.jpg ]
作品名: おそいおそいおそい詩
受賞者: 株式会社高橋匡太 高橋 匡太
[画像6: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-51f2b3fc0725f63798ed-3.jpg ]
作品名: 上勝ゼロ・ウェイストセンター
受賞者: 中村拓志&NAP建築設計事務所 中村 拓志
参考:
・審査員選評:『年鑑日本の空間デザイン2023』(発行:六耀社、2022年12月発売予定) より一部抜粋
route to root - retracing the story of down. -:上條 昌宏 (「AXIS」編集長 )
IoTを活用すれば、生産段階から最終の物流まで、ログをとったりトレーサビリティを確認したりすることが容易にできる昨今、このインスタレーションはさらに踏み込み、素材がどこから来て、どこへ向かうのかといったアパレル産業にとって欠かせない持続可能なプロセスを、幻想的なインスタレーションで見事に可視化する。
密度の高い一連の展示は、ダウンジャケットから遡り、自然の恵みをもたらすグース・ダックに至るまでのプロセスを1本の「ルート」で表現。薄暗い室内に小さなダウンボールをつなぎ合わせてつくられた緩やかな導線に導かれるようにして、ダウンにまつわるリサイクルや環境に配慮した加工の取り組みなどを追体験していく。ダウンの道筋を示すその情景はちょっとした人の動きなどに反応するインタラクティブ性も備える。ダウンの生産背景を伝えることは、同時にダウン衣料が抱える問題点を見る者に伝えることでもある。人の動きなどに反応する作品は、正しい知識を発信することで、「人々とダウンの関係性を変化させる」ことを意図しているようにも思えた。
教科書的にプロセスの変遷や情報をたどるだけでもなく、見る者の目を新たな世界に見開かせる意味でも、刺激的で生々しい魅力を発散している展示は、まさに「未来へつながるダウンのルーツをたどる旅」という印象にピッタリだった。見知らぬ地への旅に出かけたような空間構成の魅力が、ダウンへの思いをいっそう募らせたのではないだろうか。
おそいおそいおそい詩:遠山 正道 (株式会社スマイルズ 代表取締役社長)
日本空間デザイン賞とは、JCDとDSAが空間デザインに対して“与える”賞である。しかし本作は、われわれが気づきを“得る”賞になったと感ずる。すなわち、
• デザインされるべき物理的な空間は、ない
• 空間が、文字あるいは文学によって成立している
• 特定のデザイナーは不在だが、むしろ人の要素しかない
• 費用対効果の指数があるならば、全応募作の中でもトップであろう
• 日本建築学会賞では与えられ得ない
5年に一度のDocumenta15で提唱されたのは「Make Friends No Art」。権威ではない、一人ひとりのフラットなつながり。階級の権化のような欧米アートの世界最大の祭典においてすら、非中央集権のムードに満ちており、そのムードは他領域にも伝播されるだろう。
昨今の若者と対話をすると、安定を求めるその背景にはソーシャルマインドがデフォルト化し、マッチョな商業主義に嫌悪すら抱いているように感ずる。資金をもつビッグクライアントが著名デザイナーに依頼するリッチな空間のことよりも、一人ひとりの足元の幸福や地球や全体や隣人のありさまに関心が向き、そしてそれに自らがどう関われるかを、リアルに求めているようだ。
市場を形成する生活者にも、生み出す側の内部にも、そのような若者がまもなく過半を占めることになる。2022という現在、そしてこれからに向けて、JCDとDSAはどういう“空間デザイン”を志向するのか。「おそいおそいおそい詩」は、一人ひとりのつながりと実行によって、今の足元からきっと先へ通じる一筋を照らしてくれた。ありがとう。
上勝ゼロ・ウェイストセンター: 東 利恵 (東 環境・建築研究所代表、建築家)
経済の成長期には、経済性、効率性、利便性などに目がゆきがちになり、都市化することが発展の理想のように思え、人々は都市に集中していった。しかし、20世紀末には日本経済の成長はペースを大きく落とし、また、一方で日本の人口が加速度的に減少してゆく。21世紀には社会全体の閉塞感や停滞感が蔓延している。このような状況下で地方の一町村であった上勝町はゼロ・ウェイストつまりゴミを生み出さないという決心を打ち出していた。地方の街にとっての豊かさなのか、目標と掲げるものは何なのか、都市にはできない方法を選択し、大きく舵を切ったのだ。その活動が上勝ゼロ・ウェイストセンターに結びついていくわけである。今までであれば、嫌われていたゴミ収集場、処理場が新しい価値を生み出し、村民が運び込み、自分たちの手で分別し、処理をし、その過程で人のつながりを生み出す。小さなコミュニティの規模が今までにはなかった取り組みの実現を可能にしている。
建築家はこの取り組みをデザインするときに、ここで起きていることを理解し、この目的にあったハードの規模を大事にしながら、屋根下の空間とそれに囲まれた中庭によって居場所の快適さを大事にした空間の豊かさを生み出している。また、町の人がもち寄った建具などの素材をうまく建築空間に取り込むことによって、住人にとって身近な建築になり、プログラムを空間化した今にふさわしい秀逸な建築となった。上勝ゼロ・ウェイストセンターは地方のコミュニティの新しい方向の可能性を示唆するものとなっている。
・受賞者コメント:
route to root - retracing the story of down. -:TAKT PROJECT 吉泉 聡
[画像7: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-437ca31700c21849e2b1-4.jpg ]
この度は、KUKAN OF THE YEARに選出いただき誠にありがとうございます。
200平米に満たない小規模の展示であり、また、これまであまり着目されることがなかった、ダウンジャケットの中身である「ダウン素材」に関する展示ですが、その意図を丁寧に掬い上げていただいた審査員の皆さまに、この場をお借りして御礼申し上げます。
画面を通して情報を取得する事が簡易な時代ですが、だからこそ、空間を通して五感で伝わる事が一層意味を持つ時代だと思います。そういった体験をこれからもつくっていきたいと思います。
おそいおそいおそい詩:株式会社高橋匡太 高橋 匡太
[画像8: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-205809166c96fb53eb55-5.jpg ]
全く望外の賞を頂きました事この上なく嬉しく光栄です!同時に空間デザイン賞の「懐の深さ」に尊敬の意を抱き畏れ入りました次第です。「色物」「奇策」「不意打ち」そう思われるのではないか?エントリーの際に一抹の不安が僕の頭を過ぎりました。しかし本人達は至って真摯に、限られた予算の中で「コロナ禍の中で美術と詩に何ができるか?」を考えた結果の作品です。それをもっと多くの人にメッセージを伝えたい思いで応募しました。本作品はコロナ禍の中、計画立案しましたが、何度も延期になり開催すらも危ぶまれました。しかし閉塞感しかない日常生活の中、此処を往来する町の人々に元気になってほしい、少しでも「明日が楽しみ」だと感じて欲しい一心で実現しました。僕は空間デザイナーではありませんが公共空間に関わる一人の人間として、多くの方々に何かの気づきを感じてもらえる作品をこれからも作って行きたいと思います。この素晴らしい受賞の喜びを励みに明日も頑張ります!ありがとうございました。
上勝ゼロ・ウェイストセンター:中村拓志&NAP建築設計事務所 中村 拓志
[画像9: https://prtimes.jp/i/42706/10/resize/d42706-10-fb03e80f174a09a210e6-6.jpg ]
大変名誉ある賞を頂き光栄です。徳島県上勝町に建つ、ゼロ・ウェイストセンターは、45種のゴミ分別所やリサイクルショップ、ホテル、交流ホールが複合する環境配慮型施設です。センターに集まったゴミだけでなく、不足分は公募して集めたゴミで構成した建築は、ゴミが資源という価値を超えて、町の人々の思い出の集積となって迫ってきます。この賞を励みに、持続可能な社会のための空間的実践をさらに加速したいと考えています。
なお、日本空間デザイン賞の公式サイトにて2022年度の受賞作品や主催団体の紹介などをご覧いただけます。また今後は受賞者インタビュー・オンラインセミナーなどの情報を追加掲載する予定です。
日本空間デザイン賞:https://kukan.design
日本空間デザイン賞とは:
2019年に誕生した日本で唯一かつ最大級の空間デザインアワードです。国内外の優秀なデザイナーや、卓越したデザイン作品を発掘し、評価をすることを目的としています。素晴らしいデザインを日本から世界に発信し、「空間デザインのちから」を多くの人々に伝えていきます。
リリース資料:
・本リリース
・データ1: 2022年度 KUKAN OF THE YEAR 3作品 画像3点
作品名: route to root - retracing the story of down. -
受賞者: TAKT PROJECT 吉泉 聡
写真クレジット:大木 大輔
作品名: おそいおそいおそい詩
受賞者: 株式会社高橋匡太 高橋 匡太
写真クレジット:下司 悠太
作品名: 上勝ゼロ・ウェイストセンター
受賞者: 中村拓志&NAP建築設計事務所 中村 拓志
写真クレジット:藤井 浩司 (TOREAL)
*上記3作品をご掲載いただく際には、どれか1作品ではなく必ず3作品ともにご掲載いただきますようお願い申し上げます。
・データ2: 贈賞式会場スナップ 画像 6点
贈賞式会場スナップ写真クレジット:HIROSHI TSUCHIDA