在日ベトナム人が抱える最も多い課題は「言語の壁による日本人との交流機会の不足」。
[21/12/15]
提供元:PRTIMES
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在日ベトナム人による生活・就労に関する現状と課題の実態調査結果より
ベトナム専門のコンサルティング企業であるONE-VALUE株式会社(本社:東京都江東区、CEO:フィホア)は、2021年5月1日〜7月31日にかけて、534名の在日ベトナム人を対象に実施した「在日ベトナム人による生活・就労に関する現状と課題の実態調査」の結果を発表いたします。
[画像1: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-a05eee64e370cae66256-0.png ]
調査結果のサマリー
本調査の回答者の属性として、日本語能力が高く、年齢が35歳未満であり、現在は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格にてホワイトカラーの職種についている労働者、また留学生が多くを占めています。彼らが「日本の生活上の不安」として最も多く上げたのは「日本人との交流機会の少なさ」でした。この背景には、語学の壁・文化の違いによりベトナム人材が日本人と上手くコミュニケーションが取れない、またコミュニケーションができる機会がないという状況があります。これにより日本人のコミュニティとは別にベトナム人のコミュニティが孤立して形成されてしまう状況を生み出してしまい、社会から疎外された集団として貧困・犯罪の温床となる可能性があります。
また、長く日本に住んでいるベトナム人は、こどもの教育に対する不安を抱えています。彼らはこどもの教育に関する様々な情報へのアクセスが難しく、学校での保護者会等におけるコミュニケーションにも不安を抱えています。
回答者の属性
[画像2: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-1035fb2767e3af166ebb-1.png ]
【1】 回答者の年齢は、25歳〜35歳の若手の労働者数が最も多くなっています。次いで多いのは18歳〜25歳の年齢層であり、回答者の93%が35歳未満の若い在日ベトナム人となっています。
【2】 回答者の在留資格は「技術・人文知識・国際業務」の就労ビザを有する在日ベトナム人が最も多く、次いで「留学生」のビザを有する在日ベトナム人が多くなっています。一方で技能実習生や特定技能等のワーカーとして働く回答者の割合は比較的少なくなっています。これは、「技術・人文知識・国際業務」などの高度人材や留学生は、他の在留資格保有者よりも積極的にインターネットやSNSを利用していることに起因しています。
【3】 日本に滞在している期間の年数別で回答者を見ると、1年から5年未満の在留期間の在日ベトナム人が併せて半数以上を占めています。一方で5年以上在留している在日ベトナム人も30%近くを占めており、長く日本に住んでいる在日ベトナム人がどのような課題を抱えているのかについても本調査で明らかにしています。
【4】 日本語レベル別の回答者を見ると、日本語能力試験(JLPT)1級、2級の在日ベトナム人が半数以上を占めている。これは調査を行ったオンラインのメディアの閲覧者が日本語能力の上級者が多いことが理由です。さらに日本語能力が高いにも関わらず、日本の生活上でどのような課題を抱えているのかについても本調査で明らかにしています。
調査を行った背景
[画像3: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-529635a8012c5ce9ab1b-2.png ]
【1】 在日ベトナム人は直近10年間で急増しています。国籍別に外国人の数を見ると、中国、韓国に次ぐ3番目の規模です。国籍別外国人労働者数ではベトナムは最も多い国であり、2位の中国(443,998人)を上回る419,431人となっており、全体比約30%を占めています。
【2】 在日ベトナム人の数の増加と比例して、在日ベトナム人による犯罪件数も増加しており社会問題となっています。この背景には在日ベトナム人が生活上の課題の存在があり、日本語理解の問題、日本の文化等の理解不足、政府の支援政策等の理解不足や失業による課題を自己解決するため、最低限な生活を維持するため事件を起こしてしまうといった要因があると考えられます。
調査の方法
本調査は、ONE-VALUE株式会社が運営する在日ベトナム人向けのメディア「Phi Hoa Chinh ph?c Nh?t B?n(Facebook)https://www.facebook.com/chinhphucnhatban/」、「Phi Hoa Chinh ph?c Nh?t B?n(Youtubeチャンネル)https://www.youtube.com/c/phihoa」
および、ベトナム人が集まるSNS上の各種メディアを通じて行われました。
また回答者の中で10名の方から、アンケートの回答に対してより深掘りした意見を聞くデプスインタビューを実施しました。
調査結果の詳細
[画像4: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-a758a37f43784a6e81df-3.png ]
在日ベトナム人が抱える課題で最も大きいものは「日本人との交流が少ない」
【1】 在日ベトナム人のコミュニケーションの課題についての原因は、言語の壁が主要な原因となっています。日本語能力が高いベトナム人でも、日本人との文化交流イベントの情報にアクセスすることが容易ではなく、ベトナム人以外の友人関係を築くことが難しく、日本人との接触が難しいと考える人が多くなっています。
【2】 税金・年金等の行政手続に関する課題に直面している回答者の殆どは日本の法律に基づいた税金・年金等を払っているが、行政手続きを自分で実施できていない現状があります。滞在期間が長く、日本語能力が高くてもこの課題は解決されていません。
【3】 留学生の多くは就職活動がうまく行かない課題を抱えており、特に女性の方が就職活動の課題を多く抱えている。また、日本語能力が高い人でも就職でも困難を抱えています。
【4】 医療・通院に関する課題について、困っていると回答した人の大半は年収が低く、留学生が一番多いことが判明しました。症状に合った最適な病院を探すこと、病院で日本語によるコミュニケーションができないことが最も一般的な課題です。
【5】 日本語学習について困っていると回答した人は殆どが、在留期間が3年未満で、日本人の友人が少ない傾向が見られます。
【6】 新型コロナ感染拡大による影響について、収入は減ったが日本に留まることにした人が殆どです。
【7】 住居を探す際、探し方や各種手続き等の理解が不足し、騙されたと感じるという回答が多かったです。この多くは留学生であり、日本語能力が高くてもこの課題があります。
【8】 文化理解によるコミュニケーションの課題は、日本社会の中に日本語を話さないコミュニティが存在することにつながり、文化や法律の理解不足により多くの犯罪事件を引き起こします。
調査を通じてのインサイト
日本が今後ベトナムを含む外国人材を長期的に受け入れていくに当たって、ベトナム人材の生活上の課題を解決することが急務
今回の調査を通じて、特に高いレベルの仕事を行っている高度人材や、日本語能力が高い人材であっても生活上の課題を多く抱えていることが明らかとなりました。こうした課題を解決するための方策を日本が打ち出さなければ、日本が外国人材にとって「選ばれない国」となってしまう可能性があります。外国人材にとっては、韓国、台湾、アメリカ、ヨーロッパなど他の先進国での就職の選択肢もあるため、日本が外国人材にとって住みやすい国とならなければ、今後日本は選ばれなくなる可能性もあります。
また、特定技能などの新たな外国人の受け入れ制度が始まることにより、N3レベルといった比較的日本語レベルが高くないベトナム人世帯の子供が今後増加します。そうした家庭の子供が日本の教育システムから外れ、幼少期いじめの経験や疎外から非行の道に入ってしまうことも危惧されます。
また、低所得や安定的な仕事を見つけられないベトナム人材が増えることは、違法労働、過労死、犯罪増加の温床となる可能性がある。在日ベトナム人による犯罪増加の裏には、犯罪をした人々の責任はもちろんですが、社会構造の問題で犯罪を誘発させてしまう状況があることを、多くの人が理解すべきでしょう。
在日ベトナム人人口が増加していくなかで、ベトナム人と日本人とのコミュニケーションの課題が解消されない場合、日本社会の中に別のベトナム人コミュニティが存在することになってしまいます。このコミュニティはベトナム語を話し、日本の法や文化を理解できないため、社会問題が起きる原因の一つとなります。また社会から隔絶された独自コミュニティの中では誤った情報も多く、犯罪の増加の要因になってしまいます。
調査結果を受けた今後に向けての提言
日本人向けにベトナム人の良いイメージを作り上げ、日本人とベトナム人がより言葉・文化の壁を超えて理解しあうために、日本政府が各メディアに在日ベトナム人に関するより前向きな情報を発信することを提言します。特にベトナム人が最も利用するSNSであるFacebook、Youtubeを通じて、地方自治体等の行政が行う各種支援や、日本人とベトナム人の交流イベント等の告知を発信していく必要があるでしょう。
また、企業が外国人労働者を採用するにあたっての仲介コストを削減するために、労働者と企業を直接マッチングする無料のプラットフォーム等の取り組みの立上げ・導入が必要となります。すでにいくつかの省庁は外国人材に向けた支援サイトやプラットフォームを導入していますが、業種ごとに複雑に分かれているため理解しにくく、また外国人材への周知も進んでいるとは言えません。より外国人材が使いやすく、統一されたプラットフォームの組み立てが必要です。
また上記以外の内容についても、日本の政府機関はベトナムコミュニティと緊密な協力関係のある協会や企業との連携を強化し、タイムリーな支援政策を実施することが推奨されます。
ONE-VALUE株式会社のこれまでの活動
ONE-VALUE株式会社はベトナム人材活用および経営コンサルティングのプロ集団として、事業を行っております。これまでも様々な業界のお客様に対して、日本・ベトナム間のビジネス展開に関する深い専門知識と豊富な実務経験を活かして、サービスを提供してきました。
また私たちはベトナムに深い関係を持つ一企業として、日本に住むベトナム人の生活・仕事をより向上させたいという理念を持っています。そんな中で、ONE-VALUE株式会社はこれまで以下のような活動を行ってきました。
ベトナム人材向け求職プラットフォーム「Gambadeki」の運営
ONE-VALUE株式会社はベトナム人材が日本でより主体的に、かつ自由に就職活動を行えるようになることを目的として、ベトナム人材向け求職プラットフォーム「Gambadeki(https://gambadeki.jp/)」を運営しています。求職者は自分が就職を希望する勤務地・自分のスキル・希望する給与・職種等の条件で気になる求人を検索することができ、自由に面接等に応募することができます。
また「Gambadeki」には求人情報だけでなく、日本での生活に必要な様々な情報(銀行口座の開設方法、在留資格制度に関する情報、日本の会社の面接を受ける際に気を付けるべきポイント等)を発信しています。
[画像5: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-462caa87602f2e02f211-4.png ]
日本に関心のあるベトナム人向け情報発信メディア「Chinh Phuc Nhat Ban」
ONE-VALUE株式会社の代表取締役 フィ ホアは日本の在日ベトナム人コミュニティと強いネットワークがあり、大きな影響力を有しております。ホアは在日ベトナム人だけでなく、日本に興味のあるベトナム人に対して有益な情報を日々発信しており、多くのベトナム人がそれらの情報を参考としています。
Facebookグループ「Phi Hoa Chinh Phuc Nhat Ban」 https://www.facebook.com/chinhphucnhatban/
YouTubeチャンネル「Phi Hoa Chinh Phuc Nhat Ban」https://www.youtube.com/c/phihoa
[画像6: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-8cc250868d3c248dd233-5.png ]
国土交通省と連携した「外国人材マッチングイベント」の開催
ONE-VALUE株式会社は国土交通省が主催する「建設分野 特定技能外国人マッチングイベント」の開催準備を進めています。こちらのイベントは2022年に開催される予定であり、日本の建設業界の企業で就労を希望する外国人材と、外国人材を採用したい建設企業とのマッチングを、イベントを通じて実現するものです。こちらのイベントは、外国人材が直接、求人企業と触れ合える場を設けることで、より外国人材が自由に仕事を見つけられることを目的として開催されます。
マッチングイベント 詳細ページ https://onevalue.jp/matching-events-construction/
会社情報
これからも弊社は常に、お客様にとって最も効果的なソリューションをご提案し続けます。
べトナムにフォーカスし、ベトナムに関する幅広いネットワークと業界の深い知見を有することがONEーVALUEの最大の強みです
・経営コンサルティング事業
ONE-VALUEはベトナム進出に関する経営コンサルティングサービスを提供しています。市場調査、企業調査、消費者調査、ベトナム市場進出に関する戦略立案、投資アドバイザリー(合弁設立、事業の立上等)、ベトナム企業のM&Aアドバイザリーなどお客様のご要望に応じてオーダーメイド式でご提供しています。
・人材サービス事業
ONE-VALUEはベトナム人人材を中心とする外国人人材の紹介・派遣・育成支援等のサービスを行っております。
・メディア事業
ベトナムビジネスに関わるビジネスパーソン向けにベトナムビジネス・経済に関するメディア運営を行っております。このほか、日本に関わるベトナム人コミュニティ向けのメディア運営を行っています。
・その他事業
ONE-VALUEはベトナムビジネスの課題解決に関するサービスとして、ベトナム優良知サプライヤー探索、通訳・翻訳、ビジネスマッチング支援、現地政府機関等コンタクト代行、BPO等の各種サービスを提供しております。
コーポレートサイト⇒https://onevalue.jp/
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ONE-VALUE株式会社 お客様窓口 contact@onevalue.jp
ベトナム専門のコンサルティング企業であるONE-VALUE株式会社(本社:東京都江東区、CEO:フィホア)は、2021年5月1日〜7月31日にかけて、534名の在日ベトナム人を対象に実施した「在日ベトナム人による生活・就労に関する現状と課題の実態調査」の結果を発表いたします。
[画像1: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-a05eee64e370cae66256-0.png ]
調査結果のサマリー
本調査の回答者の属性として、日本語能力が高く、年齢が35歳未満であり、現在は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格にてホワイトカラーの職種についている労働者、また留学生が多くを占めています。彼らが「日本の生活上の不安」として最も多く上げたのは「日本人との交流機会の少なさ」でした。この背景には、語学の壁・文化の違いによりベトナム人材が日本人と上手くコミュニケーションが取れない、またコミュニケーションができる機会がないという状況があります。これにより日本人のコミュニティとは別にベトナム人のコミュニティが孤立して形成されてしまう状況を生み出してしまい、社会から疎外された集団として貧困・犯罪の温床となる可能性があります。
また、長く日本に住んでいるベトナム人は、こどもの教育に対する不安を抱えています。彼らはこどもの教育に関する様々な情報へのアクセスが難しく、学校での保護者会等におけるコミュニケーションにも不安を抱えています。
回答者の属性
[画像2: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-1035fb2767e3af166ebb-1.png ]
【1】 回答者の年齢は、25歳〜35歳の若手の労働者数が最も多くなっています。次いで多いのは18歳〜25歳の年齢層であり、回答者の93%が35歳未満の若い在日ベトナム人となっています。
【2】 回答者の在留資格は「技術・人文知識・国際業務」の就労ビザを有する在日ベトナム人が最も多く、次いで「留学生」のビザを有する在日ベトナム人が多くなっています。一方で技能実習生や特定技能等のワーカーとして働く回答者の割合は比較的少なくなっています。これは、「技術・人文知識・国際業務」などの高度人材や留学生は、他の在留資格保有者よりも積極的にインターネットやSNSを利用していることに起因しています。
【3】 日本に滞在している期間の年数別で回答者を見ると、1年から5年未満の在留期間の在日ベトナム人が併せて半数以上を占めています。一方で5年以上在留している在日ベトナム人も30%近くを占めており、長く日本に住んでいる在日ベトナム人がどのような課題を抱えているのかについても本調査で明らかにしています。
【4】 日本語レベル別の回答者を見ると、日本語能力試験(JLPT)1級、2級の在日ベトナム人が半数以上を占めている。これは調査を行ったオンラインのメディアの閲覧者が日本語能力の上級者が多いことが理由です。さらに日本語能力が高いにも関わらず、日本の生活上でどのような課題を抱えているのかについても本調査で明らかにしています。
調査を行った背景
[画像3: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-529635a8012c5ce9ab1b-2.png ]
【1】 在日ベトナム人は直近10年間で急増しています。国籍別に外国人の数を見ると、中国、韓国に次ぐ3番目の規模です。国籍別外国人労働者数ではベトナムは最も多い国であり、2位の中国(443,998人)を上回る419,431人となっており、全体比約30%を占めています。
【2】 在日ベトナム人の数の増加と比例して、在日ベトナム人による犯罪件数も増加しており社会問題となっています。この背景には在日ベトナム人が生活上の課題の存在があり、日本語理解の問題、日本の文化等の理解不足、政府の支援政策等の理解不足や失業による課題を自己解決するため、最低限な生活を維持するため事件を起こしてしまうといった要因があると考えられます。
調査の方法
本調査は、ONE-VALUE株式会社が運営する在日ベトナム人向けのメディア「Phi Hoa Chinh ph?c Nh?t B?n(Facebook)https://www.facebook.com/chinhphucnhatban/」、「Phi Hoa Chinh ph?c Nh?t B?n(Youtubeチャンネル)https://www.youtube.com/c/phihoa」
および、ベトナム人が集まるSNS上の各種メディアを通じて行われました。
また回答者の中で10名の方から、アンケートの回答に対してより深掘りした意見を聞くデプスインタビューを実施しました。
調査結果の詳細
[画像4: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-a758a37f43784a6e81df-3.png ]
在日ベトナム人が抱える課題で最も大きいものは「日本人との交流が少ない」
【1】 在日ベトナム人のコミュニケーションの課題についての原因は、言語の壁が主要な原因となっています。日本語能力が高いベトナム人でも、日本人との文化交流イベントの情報にアクセスすることが容易ではなく、ベトナム人以外の友人関係を築くことが難しく、日本人との接触が難しいと考える人が多くなっています。
【2】 税金・年金等の行政手続に関する課題に直面している回答者の殆どは日本の法律に基づいた税金・年金等を払っているが、行政手続きを自分で実施できていない現状があります。滞在期間が長く、日本語能力が高くてもこの課題は解決されていません。
【3】 留学生の多くは就職活動がうまく行かない課題を抱えており、特に女性の方が就職活動の課題を多く抱えている。また、日本語能力が高い人でも就職でも困難を抱えています。
【4】 医療・通院に関する課題について、困っていると回答した人の大半は年収が低く、留学生が一番多いことが判明しました。症状に合った最適な病院を探すこと、病院で日本語によるコミュニケーションができないことが最も一般的な課題です。
【5】 日本語学習について困っていると回答した人は殆どが、在留期間が3年未満で、日本人の友人が少ない傾向が見られます。
【6】 新型コロナ感染拡大による影響について、収入は減ったが日本に留まることにした人が殆どです。
【7】 住居を探す際、探し方や各種手続き等の理解が不足し、騙されたと感じるという回答が多かったです。この多くは留学生であり、日本語能力が高くてもこの課題があります。
【8】 文化理解によるコミュニケーションの課題は、日本社会の中に日本語を話さないコミュニティが存在することにつながり、文化や法律の理解不足により多くの犯罪事件を引き起こします。
調査を通じてのインサイト
日本が今後ベトナムを含む外国人材を長期的に受け入れていくに当たって、ベトナム人材の生活上の課題を解決することが急務
今回の調査を通じて、特に高いレベルの仕事を行っている高度人材や、日本語能力が高い人材であっても生活上の課題を多く抱えていることが明らかとなりました。こうした課題を解決するための方策を日本が打ち出さなければ、日本が外国人材にとって「選ばれない国」となってしまう可能性があります。外国人材にとっては、韓国、台湾、アメリカ、ヨーロッパなど他の先進国での就職の選択肢もあるため、日本が外国人材にとって住みやすい国とならなければ、今後日本は選ばれなくなる可能性もあります。
また、特定技能などの新たな外国人の受け入れ制度が始まることにより、N3レベルといった比較的日本語レベルが高くないベトナム人世帯の子供が今後増加します。そうした家庭の子供が日本の教育システムから外れ、幼少期いじめの経験や疎外から非行の道に入ってしまうことも危惧されます。
また、低所得や安定的な仕事を見つけられないベトナム人材が増えることは、違法労働、過労死、犯罪増加の温床となる可能性がある。在日ベトナム人による犯罪増加の裏には、犯罪をした人々の責任はもちろんですが、社会構造の問題で犯罪を誘発させてしまう状況があることを、多くの人が理解すべきでしょう。
在日ベトナム人人口が増加していくなかで、ベトナム人と日本人とのコミュニケーションの課題が解消されない場合、日本社会の中に別のベトナム人コミュニティが存在することになってしまいます。このコミュニティはベトナム語を話し、日本の法や文化を理解できないため、社会問題が起きる原因の一つとなります。また社会から隔絶された独自コミュニティの中では誤った情報も多く、犯罪の増加の要因になってしまいます。
調査結果を受けた今後に向けての提言
日本人向けにベトナム人の良いイメージを作り上げ、日本人とベトナム人がより言葉・文化の壁を超えて理解しあうために、日本政府が各メディアに在日ベトナム人に関するより前向きな情報を発信することを提言します。特にベトナム人が最も利用するSNSであるFacebook、Youtubeを通じて、地方自治体等の行政が行う各種支援や、日本人とベトナム人の交流イベント等の告知を発信していく必要があるでしょう。
また、企業が外国人労働者を採用するにあたっての仲介コストを削減するために、労働者と企業を直接マッチングする無料のプラットフォーム等の取り組みの立上げ・導入が必要となります。すでにいくつかの省庁は外国人材に向けた支援サイトやプラットフォームを導入していますが、業種ごとに複雑に分かれているため理解しにくく、また外国人材への周知も進んでいるとは言えません。より外国人材が使いやすく、統一されたプラットフォームの組み立てが必要です。
また上記以外の内容についても、日本の政府機関はベトナムコミュニティと緊密な協力関係のある協会や企業との連携を強化し、タイムリーな支援政策を実施することが推奨されます。
ONE-VALUE株式会社のこれまでの活動
ONE-VALUE株式会社はベトナム人材活用および経営コンサルティングのプロ集団として、事業を行っております。これまでも様々な業界のお客様に対して、日本・ベトナム間のビジネス展開に関する深い専門知識と豊富な実務経験を活かして、サービスを提供してきました。
また私たちはベトナムに深い関係を持つ一企業として、日本に住むベトナム人の生活・仕事をより向上させたいという理念を持っています。そんな中で、ONE-VALUE株式会社はこれまで以下のような活動を行ってきました。
ベトナム人材向け求職プラットフォーム「Gambadeki」の運営
ONE-VALUE株式会社はベトナム人材が日本でより主体的に、かつ自由に就職活動を行えるようになることを目的として、ベトナム人材向け求職プラットフォーム「Gambadeki(https://gambadeki.jp/)」を運営しています。求職者は自分が就職を希望する勤務地・自分のスキル・希望する給与・職種等の条件で気になる求人を検索することができ、自由に面接等に応募することができます。
また「Gambadeki」には求人情報だけでなく、日本での生活に必要な様々な情報(銀行口座の開設方法、在留資格制度に関する情報、日本の会社の面接を受ける際に気を付けるべきポイント等)を発信しています。
[画像5: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-462caa87602f2e02f211-4.png ]
日本に関心のあるベトナム人向け情報発信メディア「Chinh Phuc Nhat Ban」
ONE-VALUE株式会社の代表取締役 フィ ホアは日本の在日ベトナム人コミュニティと強いネットワークがあり、大きな影響力を有しております。ホアは在日ベトナム人だけでなく、日本に興味のあるベトナム人に対して有益な情報を日々発信しており、多くのベトナム人がそれらの情報を参考としています。
Facebookグループ「Phi Hoa Chinh Phuc Nhat Ban」 https://www.facebook.com/chinhphucnhatban/
YouTubeチャンネル「Phi Hoa Chinh Phuc Nhat Ban」https://www.youtube.com/c/phihoa
[画像6: https://prtimes.jp/i/88909/11/resize/d88909-11-8cc250868d3c248dd233-5.png ]
国土交通省と連携した「外国人材マッチングイベント」の開催
ONE-VALUE株式会社は国土交通省が主催する「建設分野 特定技能外国人マッチングイベント」の開催準備を進めています。こちらのイベントは2022年に開催される予定であり、日本の建設業界の企業で就労を希望する外国人材と、外国人材を採用したい建設企業とのマッチングを、イベントを通じて実現するものです。こちらのイベントは、外国人材が直接、求人企業と触れ合える場を設けることで、より外国人材が自由に仕事を見つけられることを目的として開催されます。
マッチングイベント 詳細ページ https://onevalue.jp/matching-events-construction/
会社情報
これからも弊社は常に、お客様にとって最も効果的なソリューションをご提案し続けます。
べトナムにフォーカスし、ベトナムに関する幅広いネットワークと業界の深い知見を有することがONEーVALUEの最大の強みです
・経営コンサルティング事業
ONE-VALUEはベトナム進出に関する経営コンサルティングサービスを提供しています。市場調査、企業調査、消費者調査、ベトナム市場進出に関する戦略立案、投資アドバイザリー(合弁設立、事業の立上等)、ベトナム企業のM&Aアドバイザリーなどお客様のご要望に応じてオーダーメイド式でご提供しています。
・人材サービス事業
ONE-VALUEはベトナム人人材を中心とする外国人人材の紹介・派遣・育成支援等のサービスを行っております。
・メディア事業
ベトナムビジネスに関わるビジネスパーソン向けにベトナムビジネス・経済に関するメディア運営を行っております。このほか、日本に関わるベトナム人コミュニティ向けのメディア運営を行っています。
・その他事業
ONE-VALUEはベトナムビジネスの課題解決に関するサービスとして、ベトナム優良知サプライヤー探索、通訳・翻訳、ビジネスマッチング支援、現地政府機関等コンタクト代行、BPO等の各種サービスを提供しております。
コーポレートサイト⇒https://onevalue.jp/
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