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東大発ベンチャーのフェアリーデバイセズとダイキン工業 コネクテッドワーカー創出による現場業務の革新を実現

〜新開発のスマートウェアラブルデバイス『THINKLET(TM)』を共同で現場導入〜

フェアリーデバイセズ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:藤野真人、以下「フェアリーデバイセズ」)とダイキン工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長 兼 CEO:十河政則、以下「ダイキン工業」)は、空調機の保守点検やメンテナンスなどのサービス業務におけるコネクテッドワーカー※1の創出を通じて、作業効率と作業品質を向上させる取り組みを共同で開始します。




取り組みの概要

社会を支える重要なインフラとなっている空調において、性能、品質を保つためには、機器の性能だけでなく、保守点検やメンテナンスなどのサービス業務の品質も重要です。近年、空調市場が新興国を中心に急激に拡大する中、ダイキン工業では、現場業務に携わるサービスエンジニアの人手不足が大きな課題となっています。また、グローバル全体におけるサービス業務の品質向上のため、世界各国でのサービスエンジニアの早期育成も急務となっています。

今回の連携は、フェアリーデバイセズが持つ音声認識やエッジAI、データ解析などのデジタルテクノロジーと、ダイキン工業がグローバル規模で培ってきた現場の知見を結び付け、ダイキン工業のサービス業務における課題を共同で解決する取り組みです。具体的には、フェアリーデバイセズが開発したスマートウェアラブルデバイス『THINKLET™(シンクレット)』およびテクノロジースタック※2と、ダイキン工業が開発した業務支援Webアプリを組み合わせ、熟練したサービスエンジニアが遠隔地の作業者をサポートし教育できる遠隔作業支援ソリューションを開発します。このソリューションにより、日本国内だけでなく、世界の作業者一人ひとりの技術力や判断力を向上させ、高効率で手戻りのない高品質な現場業務の実現と同時に、優れたサービスエンジニアの早期育成をめざします。


[画像1: https://prtimes.jp/i/42518/16/resize/d42518-16-970293-6.jpg ]



※1 通信機能を有する高性能ウェアラブルデバイスやセンサー等を身に着けた次世代の現場作業者です。コネクテッドワーカーの映像や音声、センサーデータはリアルタイムに収集され、作業が可視化・記録・解析されることで、現場業務に対する様々な支援を受けることができます。これにより、誰もがあらゆる場所において、より効率的に、より安全に、より質の高い作業を行うことが可能となります。

※2 様々なテクノロジーを集積し、個別的・統合的に機能させることができるAPIやAIエンジン等のプラットフォーム。


両社の実施内容
<フェアリーデバイセズ>

現場作業者の「セカンドブレイン」として、作業を邪魔せずに作業内容や現場の状況を遠隔地と共有でき、また同時にその作業に関する全ての情報をデータ化することで作業者の記憶や知識の再活用を可能とする新たなウェアラブルデバイス 『THINKLET™』を開発しました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/42518/16/resize/d42518-16-635046-2.jpg ]


『THINKLET™』は、1.デバイス上でのデータ処理技術、2.クラウド上でのデータ処理技術、
3.音声や画像データ処理技術、4.ディープラーニングによるデータ学習・解析技術など、フェアリーデバイセズがこれまで培ってきた様々な独自技術を、統合的に活用しています。これにより、これまでIT化が困難だった屋外の騒音環境下での業務や、Wi-Fi通信が困難な環境での業務など、あらゆる現場での高品質の業務データ処理が可能となりました。

また、本取り組みにおいて、ダイキン工業が行う空調機器の設置工事や保守点検、メンテナンスなど様々な現場で、確認・検証・改善を実施し、これらのフィードバックを活用することで、作業者の高度なニーズを満たす、より実用的な“コネクテッドワーカーソリューション”を共同で構築します。
フェアリーデバイセズのテクノロジースタックは、ハードウェア、ソフトウェア、データ、機械学習等を含み、高度な複数音源処理を実現するハードウェア「Fairy I/O(R)シリーズ」※3や、高精度エッジAIライブラリ「mimi(R) XFE」、多機能音声解析のプラットフォーム「mimi(R)」※4等のターンキーソリューションを有しています。

[画像3: https://prtimes.jp/i/42518/16/resize/d42518-16-601926-1.jpg ]



◆ウェアラブルデバイス『THINKLET™』の特長
世界初※5、現場業務のデジタルトランスフォーメーションを実現するウェアラブルデバイスです。

写真


5個のマイクを搭載し、装着者の声のみならず、対面者の音声もクリアに収集が可能
「mimi(R) XFE」を搭載し、騒音環境下でも世界最高性能の音声認識が可能
800万画素の広角カメラを搭載し、詳細な作業映像の収集が可能
Wi-Fiおよび4G LTEを搭載し、常にクラウドに接続し業務データの収集が可能
USB Type C端子を搭載し、スマートグラスやウェアラブルセンサなどとの多様な連携が可能
雨の中でも使用可能な、IP54の防水防塵性能
装着者の手を塞がず作業の邪魔をしない、軽量首掛け型デザイン


※1 情報の入出力を担うハードウェア製品シリーズ https://www.fairydevices.jp/fairy_io.html
※2 音声認識・多言語翻訳・音声合成などを実現するクラウドAPIサービス https://www.fairydevices.jp/mimi_about.html
※3 マルチマイクと音声エッジAIを搭載した業務支援ウェアラブルデバイスとして(2019年11月現在、当社調べ)

<ダイキン工業>

[画像4: https://prtimes.jp/i/42518/16/resize/d42518-16-747823-3.jpg ]


『THINKLET™』を装着した作業者が遠隔地の熟練者の的確な指導や助言を得られる業務支援Webアプリを開発し、経験の浅いサービスエンジニアでも作業フローや使用部材※6の管理方法、環境負荷低減のための冷媒量管理方法、故障診断のポイントなどを迅速かつ的確に把握でき、高効率で高品質な作業を実現できる遠隔作業支援ソリューションを構築します。2020年8月の日本国内での本格展開に続いてグローバルへも順次展開し、まず国内では慢性的な人手不足に加えて大型イベント実施の影響等での渋滞による移動困難も予想される夏のサービスエンジニア不足に対応します。

また、AIを用いて作業現場の映像や音声をデータ化し、作業報告書作成などの業務自動化や、作業マニュアルの高度化を図ることでオペレーションの最適化を進め、サービスエンジニアに掛かる業務負荷軽減を実現します。今後、遠隔作業支援ソリューションの機能を追加することで、機器の稼働状況と過去の故障原因を照らし合わせた早期の故障検知、世界中の現場業務のノウハウと翻訳技術の組み合わせによる言語の壁を越えたグローバル支援体制の構築など、さらなる高付加価値サービスを世界中に展開します。

なお、サービス業務だけでなく、空調機の設置工事や、設置前の現地調査、工場の製造業務など、作業の効率と品質の向上が求められる様々な現場業務への本格展開をします。


◆業務支援Webアプリの特長


業務支援Webアプリは、ダイキン工業が培ってきた空調機のサービス業務の知見を活かして開発した、熟達したサービスエンジニアが支援者となり『THINKLET™』やパソコンなどを用いて遠隔地で作業する最大5名のサービスエンジニアを同時に支援できるGUI※7です。現場での作業内容や、遠隔から支援した内容をもとに蓄積した作業履歴の確認も可能です。

[画像5: https://prtimes.jp/i/42518/16/resize/d42518-16-737789-4.jpg ]


【遠隔地からの業務支援】

現場のサービスエンジニアが装着した『THINKLET™』で収集した映像や音声データが、支援者のパソコンやタブレット、スマートフォンにリアルタイムで送信されます。支援者は、口頭での助言だけでなく、送られてきた映像の必要な場面の静止画に指示を書き込み、現場の作業者が持つタブレットやスマートフォンに送信できます。

【作業履歴の蓄積】

現場作業の映像や、支援者が指示を書き込んだ静止画に加え、リアルタイムでテキスト化された会話の内容をデータベースに自動で格納します。現場ごとの対応履歴が確認でき、同様の作業が必要な場合の参考などに活用できます。

【今後の実装を予定する機能】今後、現場作業の品質向上や作業者の負担軽減をめざして、次のような機能を拡充します。

『THINKLET™』に実装予定のリアルタイム翻訳機能を活用し、支援者と現場作業者それぞれの言語に合わせた会話やテキスト表示。
機器の映像や会話の音声データをAIが解析し、作業報告書を自動で作成。
現場作業前と後の画像を解析し、復旧を自動で確認。
支援者のAI化により支援業務を一部自動化。


※1 エアコン修理に必要な配線や配管、冷媒回収などに必要な冷媒ボンベや圧力ゲージなど
※2 GUI:Graphical User Interface

コンセプトムービー

[動画: https://www.youtube.com/watch?v=Bmwmx5g6qc8 ]



今後の展開について
<フェアリーデバイセズ>
今後も遠隔支援とデータ可視化機能に加え、従来よりクラウドプラットフォームとして提供してきた音声認識・多言語翻訳機能や、ディープラーニングによる現場の動画・センサデータ解析機能、解析結果に基づく業務支援ソリューション構築サービス等、「コネクテッドワーカー」に必要なテクノロジーをより一層強化し、様々な業界に対応可能なプラットフォームとして拡張してまいります。
フェアリーデバイセズは、空調業界を皮切りにあらゆる業種・あらゆる業務のデジタルトランスフォーメーションを実現し、「コネクテッドワーカー時代」を築いていきます。

<ダイキン工業>
世界各国のサービス業務への展開や、国内の様々な現場業務への導入にとどまらず、将来的にはグループ全体のあらゆる業務を対象に本取り組みの展開をめざします。
グループ全体をコネクトすることでデジタルトランスフォーメーションを加速させ、AI/IoTの活用を前提とした次世代のサービス開発や事業構造、組織運営を実現し、今後拡大する空調市場において、さらなる安心、安全、高品質な空調の普及を実現します。


●フェアリーデバイセズ株式会社について URL: https://www.fairydevices.jp/
フェアリーデバイセズ株式会社は、「使う人の心を温かくする一助となる技術開発」を目指し、VUI※8・VPA※9関連技術や音声認識/音声翻訳関連技術とクラウド基盤、それらの性能を活かすエッジデバイスの開発を通して、音声技術を中心とした機械学習技術の実業務現場への適用を推進して参りました。さらに、現場の人から生まれる各種のデータ解析や、それらに関わる最先端の応用研究を実装した業務ソリューションを、デバイスからクラウドまで一気通貫で提供することによって、様々な業界のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。

※8 VUI:Voice User Interface
※9 VPA:Voice Personal Assistant

●ダイキン工業株式会社について URL:https://www.daikin.co.jp/
ダイキン工業は、海外売上高比率が7割を超え、グループ全従業員の8割以上が海外で働いているグローバルメーカーです。1924年の創業以来、空調事業、フッ素化学事業を主力に成長を続け、世界中に100以上の生産拠点を持ち、150を超える国と地域で事業を展開しています。世界の文化や価値観から生まれるニーズに応え、人と空間を健康で快適にする製品・サービスを提供しています。


※本プレスリリースに記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
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