2008年度の企業責任レポートを発行
[09/06/29]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
世界的な半導体メーカーの1社であるSTマイクロエレクトロニクス
(NYSE:STM、以下ST)は、2008年度の企業責任レポートを発行しました。
STの全ての活動および拠点を網羅したこのレポートには、社会、環境、健康と
安全、およびコーポレート・ガバナンスに関する実績の詳細な指標が記載されて
おり、STが長年にわたってステーク・ホルダーに対して約束してきた、誠実さ、
透明性および卓越性を実現するための取組みを再確認できる内容になっています。
2008年はSTにとって重要な1年となりました。STは、世界経済が低迷する中、
複数の重要なプログラムを推進することにより、業界において、より迅速かつ
スリム 、そして革新的で強力な半導体企業へと再編されました。また、同時に、
Sustainable Excellence(持続可能な卓越性)プログラムの継続的成功により、
企業責任の全ての分野において進捗を記録することができました。
STのSustainable Excellenceプログラムは、当社の活動における全レベルに
おいて、企業責任を浸透させるために考案されたものです。Sustainable
Excellenceという言葉には、「持続可能」なことによる現在および将来の成功と
共に、世界レベルの持続可能な発展に貢献し、ステーク・ホルダーの短期的
および長期的な期待に応えるというSTの信念が反映されています。
STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼
QES(Quality, Education, Sustainable Development)責任者である
Georges Augusteは、次の様にコメントしています。
「当社は、最高水準の企業責任の追求が、短期的および長期的な
利益を生み出すことを認識しています。短期的には従業員による革新的な製品の
創出や継続的な品質の向上に対する意欲を向上させ、長期的には従業員の専門性
を深め、最高の人材を集め、そして当社が事業活動を行うコミュニティとの関係
強化が可能になります。」
STは、環境責任の重要性を認識した最初のグローバル企業の1社で、この分野に
おける先進的な活動により、数多くの賞を受賞しています。環境責任を果たす
ことで現実の財務的利益を生み出す“Green is Black”を実践し、先駆的な
役割を果たしてきました。また、「環境十戒」を発表した1994年以降、企業責任
に関して最先端であり続けるため、企業責任の定義の範囲を継続的に拡大する
と共に、その原則の社内での普及とステーク・ホルダーへの結果報告を正式に
行ってきました。
2008年度の企業責任レポートには、環境、福利厚生、コミュニティへの参加、
製品責任といった企業責任の中で、STが長年にわたって卓越性を示してきた全て
の領域における継続的な改善だけでなく、ステーク・ホルダーにとってますます
重要性が増している新しい分野においても積極的に活動していることが記載
されています。それらの分野には、健康と安全、サプライ・チェーンにおける
企業責任の普及、人権の尊重、責任ある事業再編が含まれます。
2008年のハイライト
*単位生産量当りのエネルギー消費量を2007年と比較して約5%低減しました。
現在の単位当りエネルギー消費量は、1994年の基準値の約49%となり、年間の
エネルギー消費低減量は人口40万人の都市のエネルギー消費量に相当します。
* CO2排出量を著しく削減しました。生産量が4%増加したにも関わらず、
現在の排出量は2005年の約68%(絶対値)になっています。
* 既に卓越した安全対策をさらに改善したことで、事故発生件数は2007年と
比較して約21%減少しました。2002年以来、累積61%の改善により、STの安全
対策は業界トップ・クラスとなっています。
* 保険制度を完備することで、全ての従業員が世界中のどの地域にいても同一
で完全な医療サービスを受けることができます。2008年には、約17,000人以上の
従業員が1回以上の健康診断を受けており、過去2年間の合計は約41,000人以上に
上ります。
STの社長 兼 最高経営責任者(CEO)であるCarlo Bozottiは、次の様にコメント
しています。「STは、Sustainable Excellenceへの確固たる取組みを通じて、
長期的なビジョンを掲げています。当社は、Sustainable Development(持続
可能な発展)、品質改善、コスト低減、イノベーション、市場シェア、健康と
安全、その他多くの分野に関する何百ものプログラムを全組織に導入しています。
しかし、最終的に当社のパフォーマンスの中核は、当社の従業員とその仕事ぶり、
そして誠実さ・人材・卓越性といった当社の企業価値の共有等にあると考えて
います。現在、過去数十年で最悪の経済危機に直面しており、金融界および
経済界はより強力なガバナンスが必要です。強固な経済成長を支え、持続可能な
資本主義を実現するため、短期的な戦略や非現実的な見通しに基づくのではなく、
長期的なビジョンが必要不可欠であると確信しています。」
本レポートは、STのホームページhttp://www.st-japan.co.jp/crからダウンロー
ドできます。
また、本プレスリリースは以下のURLでもご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/c2604c.html
注記
STの企業責任レポートは、以下6つのカテゴリで構成されています。
企業
STは、全てのレベルにおいて高水準のコーポレート・ガバナンスの実施に取り
組んでいます。その方針や手順は内部統制によって管理され、有効性を確保する
ために定期的な監査および見直しが行われています。
企業倫理の分野では、STが開発したe-Signatureシステムを利用し、全ての
拠点および組織のマネージャが年1回、企業倫理規程に署名しています。
2008年末までに、対象マネージャの約92%がこの文書に署名しました。また、
コンプライアンス違反に関する2種類の報告チャネルを設けています。これは、
財務および監査問題に関連する全ての事項のための第三者通報チャネルであり、
外部オンブズマン、および上級副社長 兼 最高コンプライアンス責任者(COO)
のAlisia Grenvilleが委員長を務める企業倫理委員会によって運営されています。
経済
2008年、STは以下5つの主要社会的責任投資(SRI)指標に組み入れられました。
・Advanced Sustainable Performance Indices Eurozone(フランス)
・Dow Jones Sustainability Indices(米国)
・E Capital Partners Indices(イタリア)
・Ethibel Sustainability Index(ベルギー)
・FTSE4Good(英国)
また、STの2008年の実績は、ドイツの格付け機関であるOekom社によって「Prime」
と評価されました。これは、同業界内で世界最高レベルの企業であることを
意味します。さらに、パリ証券取引所のCAC40におけるガバナンス、社会・環境
問題に関する持続可能な企業ランクは、第1位でした。
社会
同レポートでは、責任ある事業再編、ST基金の業務、多様性、健康と安全と
いった社会分野におけるSTの多くの取り組みを紹介しています。
2001年に非営利団体として設立されたST基金は、2008年、さらに本格的で、
信頼性および透明性の高いDigital Unify(DU)プログラムの開発を行うため、
報告ツールや会計フィードバック・フォームの導入、DUの主な機能の標準化を
通して、広範囲にわたって活動しました。このプログラムは、デジタル・
デバイドと呼ばれる近代的なデジタル技術にアクセスできる人間とアクセス
できない人間の間に生じる格差を解消することを目的としています。2008年、
同プログラムの受講者は、約55,000人に達しました。2009年、新たに承認された
イニシアチブの実務化により、受講者数の著しい増加(約+50%)が予想されます。
2008年、STの安全対策に顕著な改善が見られ、業務における傷害および疾病の
件数(RC)は約20%減少し、10%減という目標を上回りました。また、2008年の
重篤率は約18%低減し、10%減という目標を大きく上回りました。2008年の傷害
関連コストは2007年の約430万ドルから約330万ドルに減少しました。
さらに、2008年には保険制度が完備し、各従業員は、年齢および検査に応じて、
18ヶ月ごとの健康診断、および3-5年ごとの一連の補完的な医療検査を受ける
ことができます。2008年、最初の18ヶ月周期の健康診断が完了し、2007年の
検査回数63,500回に続いて、47,000回の検査が行われました。2008年には、
17,000人以上の従業員がこの機会を利用しており、これは、過去18ヶ月間で
従業員の60%以上が健康診断を受けたことを意味します。
環境
全ての拠点においてエネルギー、水、化学物質の消費量を低減するというSTのプ
ログラムは、環境責任に対する長年にわたるエコ効率アプローチの基盤です。こ
れらのプログラムによって、エネルギー、水、化学物質の消費による環境への負
担が軽減される一方、STは過去8年間で約12億ドルを低減しました。
2008年、STは、単位生産量当りのエネルギー消費量を2007年と比較して約5%低減
しました。現在の単位当りエネルギー消費量は、1994年の基準値の約49%未満と
なり、年間エネルギー消費低減量は、人口40万人の都市のエネルギー消費量に
相当します。また、CO2排出量の低減も著しく進捗し、生産量が約4%増加した
にも関わらず、現在の排出量は2005年の約68%(絶対値)になっています。
さらに、水の消費量に関しても継続的な低減を行うことで、単位生産量当りの
水の消費量5%削減という目標を上回りました。
STは、化学物質の管理が気候変動後の最も重要な環境問題であると考えており、
1998年以降、化学物質の消費量を平均で年間5%以上低減しています。2008年、
STは、前工程におけるPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸塩)化合物の除去、
および後工程におけるハロゲンフリー材料への切替えに注力しました。
さらに、14回目の禁止化学物質リストを発行しました。このリストは、
サプライヤおよび業務委託先が遵守する必要がある最も厳しい世界的規制・
基準に対応するため、年1回見直されています。また、この情報を格納し共有
するための新しい文書システム・データベース(SDM)の作成によって大幅な
改善が行われました。これにより、STは世界的規制・基準の遵守を保証し、
製品の成分についての詳細を顧客に提供することができます。
2008年7月、STは、加工済みウェハ・スクラップを再利用するプロジェクトを
開始しました。このプロジェクトには、全ての利用可能なウェハの識別、
機密または秘密情報を削除するための管理された安全なプロセスの規定、
そしてスクラップを太陽光発電パネルに再利用するため、太陽光発電業界の
企業への販売が含まれています。結果として、数十トンにおよぶシリコン・
ウェハ・スクラップが太陽光発電パネルとして再利用され、460kWの電力を
生み出し、STは約130万ドルを低減することができました。
物流はSTの総排出量の約6%を占めているにすぎませんが、STは従業員に対して、
より環境に優しい通勤手段の利用を奨励するために数多くのモビリティ・
マネージメント・プログラムを実施しています。2008年、STのグルノーブル・
サイト(フランス)は、EPOMM(欧州モビリティ・マネジメント協会)と
アルプス山脈の自然保護を行っている国際的非政府組織であるCIPRA
(アルプス保全委員会)より賞を受賞しました。グルノーブル・サイトの
54%以上の従業員が代替通勤手段を利用し、CO21,000トン以上の削減に寄与
しました。
さらに、STの中国、フランス、シンガポール、米国の各拠点では、環境保護の
主要な分野において環境に関する8つの賞を受賞しました。
STの環境責任に対する取り組みは、世界のエネルギー、水、化学物質の消費量を
低減することに加えて、約2億2,700万ドルのコスト低減を生み出しました。
製品責任
半導体産業は、半導体そのもののエネルギー消費量と、半導体が搭載される
最終的な電子機器における省エネルギー特性の両面からエネルギー消費量を
低減することができるため、重要な役割を果たしています。例えば、太陽光発電、
風力発電といった新しいエネルギー源に対する需要の増大は、パワー・
エレクトロニクスの革新を必要としています。STは、この分野において、
太陽電池や風力タービンを管理するための新しいソリューションの開発に
着手しています。
2008年、STは特許取得済みのモノリシックMPPT(Maximum Power Point Tracker)
装置を導入しました。これにより、特に部分日陰の太陽光発電パネルの平均効率
は3-6%上昇しました。また、新しい自動車用パワートレイン・ソリューション
を提案し、低燃費車の燃料消費量の低減(最大15%)に大きく寄与しました。
2007年に完了したQEM(Quality Excellence in Mind)プログラムは、従業員の
品質および顧客満足の卓越性に関する取組みを強化するために開始されました。
そして2008年、STはQEP(Quality Excellence in Practice)プログラムを
開始しました。このプログラムは、STの従業員がSTの品質ツール、方法、
手順に関する必要な技術および知識を備えていること、また従業員がそれらを
日常業務に応用することを目的として考案されています。
サプライ・チェーン・マネージメント
STは、EICC(Electronics Industry Code of Conduct)の正会員で、2008年に
EICCのフェーズ3検証プロセスを実施した最初の企業の1社になりました。
2008年のQuality & Sustainable Excellenceプログラムでは、STの世界的
サプライ・チェーンにおける有害物質の管理強化が特に重要な部分でした。
有害物質規制に関する要件を規定した技術仕様書が、2008年6月に新たに発行さ
れ、完全な統合および準拠を確認するため提携先に配布されました。2008年末
時点で、主要な材料サプライヤの約92%および後工程業務委託先の約84%が、
要求に対して回答しています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに革新的な半導体
ソリューションを提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、高度な
技術力と設計ノウハウ、そして幅広いIP(Intellectual Property)
ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力を駆使することに
より、マルチメディア・コンバージェンスとパワー・アプリケーションに
おいて他社の追随を許さないリーダーとなることを目指しています。
2008年の売上は98.4億ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人:http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語):http://www.st.com
(NYSE:STM、以下ST)は、2008年度の企業責任レポートを発行しました。
STの全ての活動および拠点を網羅したこのレポートには、社会、環境、健康と
安全、およびコーポレート・ガバナンスに関する実績の詳細な指標が記載されて
おり、STが長年にわたってステーク・ホルダーに対して約束してきた、誠実さ、
透明性および卓越性を実現するための取組みを再確認できる内容になっています。
2008年はSTにとって重要な1年となりました。STは、世界経済が低迷する中、
複数の重要なプログラムを推進することにより、業界において、より迅速かつ
スリム 、そして革新的で強力な半導体企業へと再編されました。また、同時に、
Sustainable Excellence(持続可能な卓越性)プログラムの継続的成功により、
企業責任の全ての分野において進捗を記録することができました。
STのSustainable Excellenceプログラムは、当社の活動における全レベルに
おいて、企業責任を浸透させるために考案されたものです。Sustainable
Excellenceという言葉には、「持続可能」なことによる現在および将来の成功と
共に、世界レベルの持続可能な発展に貢献し、ステーク・ホルダーの短期的
および長期的な期待に応えるというSTの信念が反映されています。
STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼
QES(Quality, Education, Sustainable Development)責任者である
Georges Augusteは、次の様にコメントしています。
「当社は、最高水準の企業責任の追求が、短期的および長期的な
利益を生み出すことを認識しています。短期的には従業員による革新的な製品の
創出や継続的な品質の向上に対する意欲を向上させ、長期的には従業員の専門性
を深め、最高の人材を集め、そして当社が事業活動を行うコミュニティとの関係
強化が可能になります。」
STは、環境責任の重要性を認識した最初のグローバル企業の1社で、この分野に
おける先進的な活動により、数多くの賞を受賞しています。環境責任を果たす
ことで現実の財務的利益を生み出す“Green is Black”を実践し、先駆的な
役割を果たしてきました。また、「環境十戒」を発表した1994年以降、企業責任
に関して最先端であり続けるため、企業責任の定義の範囲を継続的に拡大する
と共に、その原則の社内での普及とステーク・ホルダーへの結果報告を正式に
行ってきました。
2008年度の企業責任レポートには、環境、福利厚生、コミュニティへの参加、
製品責任といった企業責任の中で、STが長年にわたって卓越性を示してきた全て
の領域における継続的な改善だけでなく、ステーク・ホルダーにとってますます
重要性が増している新しい分野においても積極的に活動していることが記載
されています。それらの分野には、健康と安全、サプライ・チェーンにおける
企業責任の普及、人権の尊重、責任ある事業再編が含まれます。
2008年のハイライト
*単位生産量当りのエネルギー消費量を2007年と比較して約5%低減しました。
現在の単位当りエネルギー消費量は、1994年の基準値の約49%となり、年間の
エネルギー消費低減量は人口40万人の都市のエネルギー消費量に相当します。
* CO2排出量を著しく削減しました。生産量が4%増加したにも関わらず、
現在の排出量は2005年の約68%(絶対値)になっています。
* 既に卓越した安全対策をさらに改善したことで、事故発生件数は2007年と
比較して約21%減少しました。2002年以来、累積61%の改善により、STの安全
対策は業界トップ・クラスとなっています。
* 保険制度を完備することで、全ての従業員が世界中のどの地域にいても同一
で完全な医療サービスを受けることができます。2008年には、約17,000人以上の
従業員が1回以上の健康診断を受けており、過去2年間の合計は約41,000人以上に
上ります。
STの社長 兼 最高経営責任者(CEO)であるCarlo Bozottiは、次の様にコメント
しています。「STは、Sustainable Excellenceへの確固たる取組みを通じて、
長期的なビジョンを掲げています。当社は、Sustainable Development(持続
可能な発展)、品質改善、コスト低減、イノベーション、市場シェア、健康と
安全、その他多くの分野に関する何百ものプログラムを全組織に導入しています。
しかし、最終的に当社のパフォーマンスの中核は、当社の従業員とその仕事ぶり、
そして誠実さ・人材・卓越性といった当社の企業価値の共有等にあると考えて
います。現在、過去数十年で最悪の経済危機に直面しており、金融界および
経済界はより強力なガバナンスが必要です。強固な経済成長を支え、持続可能な
資本主義を実現するため、短期的な戦略や非現実的な見通しに基づくのではなく、
長期的なビジョンが必要不可欠であると確信しています。」
本レポートは、STのホームページhttp://www.st-japan.co.jp/crからダウンロー
ドできます。
また、本プレスリリースは以下のURLでもご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/c2604c.html
注記
STの企業責任レポートは、以下6つのカテゴリで構成されています。
企業
STは、全てのレベルにおいて高水準のコーポレート・ガバナンスの実施に取り
組んでいます。その方針や手順は内部統制によって管理され、有効性を確保する
ために定期的な監査および見直しが行われています。
企業倫理の分野では、STが開発したe-Signatureシステムを利用し、全ての
拠点および組織のマネージャが年1回、企業倫理規程に署名しています。
2008年末までに、対象マネージャの約92%がこの文書に署名しました。また、
コンプライアンス違反に関する2種類の報告チャネルを設けています。これは、
財務および監査問題に関連する全ての事項のための第三者通報チャネルであり、
外部オンブズマン、および上級副社長 兼 最高コンプライアンス責任者(COO)
のAlisia Grenvilleが委員長を務める企業倫理委員会によって運営されています。
経済
2008年、STは以下5つの主要社会的責任投資(SRI)指標に組み入れられました。
・Advanced Sustainable Performance Indices Eurozone(フランス)
・Dow Jones Sustainability Indices(米国)
・E Capital Partners Indices(イタリア)
・Ethibel Sustainability Index(ベルギー)
・FTSE4Good(英国)
また、STの2008年の実績は、ドイツの格付け機関であるOekom社によって「Prime」
と評価されました。これは、同業界内で世界最高レベルの企業であることを
意味します。さらに、パリ証券取引所のCAC40におけるガバナンス、社会・環境
問題に関する持続可能な企業ランクは、第1位でした。
社会
同レポートでは、責任ある事業再編、ST基金の業務、多様性、健康と安全と
いった社会分野におけるSTの多くの取り組みを紹介しています。
2001年に非営利団体として設立されたST基金は、2008年、さらに本格的で、
信頼性および透明性の高いDigital Unify(DU)プログラムの開発を行うため、
報告ツールや会計フィードバック・フォームの導入、DUの主な機能の標準化を
通して、広範囲にわたって活動しました。このプログラムは、デジタル・
デバイドと呼ばれる近代的なデジタル技術にアクセスできる人間とアクセス
できない人間の間に生じる格差を解消することを目的としています。2008年、
同プログラムの受講者は、約55,000人に達しました。2009年、新たに承認された
イニシアチブの実務化により、受講者数の著しい増加(約+50%)が予想されます。
2008年、STの安全対策に顕著な改善が見られ、業務における傷害および疾病の
件数(RC)は約20%減少し、10%減という目標を上回りました。また、2008年の
重篤率は約18%低減し、10%減という目標を大きく上回りました。2008年の傷害
関連コストは2007年の約430万ドルから約330万ドルに減少しました。
さらに、2008年には保険制度が完備し、各従業員は、年齢および検査に応じて、
18ヶ月ごとの健康診断、および3-5年ごとの一連の補完的な医療検査を受ける
ことができます。2008年、最初の18ヶ月周期の健康診断が完了し、2007年の
検査回数63,500回に続いて、47,000回の検査が行われました。2008年には、
17,000人以上の従業員がこの機会を利用しており、これは、過去18ヶ月間で
従業員の60%以上が健康診断を受けたことを意味します。
環境
全ての拠点においてエネルギー、水、化学物質の消費量を低減するというSTのプ
ログラムは、環境責任に対する長年にわたるエコ効率アプローチの基盤です。こ
れらのプログラムによって、エネルギー、水、化学物質の消費による環境への負
担が軽減される一方、STは過去8年間で約12億ドルを低減しました。
2008年、STは、単位生産量当りのエネルギー消費量を2007年と比較して約5%低減
しました。現在の単位当りエネルギー消費量は、1994年の基準値の約49%未満と
なり、年間エネルギー消費低減量は、人口40万人の都市のエネルギー消費量に
相当します。また、CO2排出量の低減も著しく進捗し、生産量が約4%増加した
にも関わらず、現在の排出量は2005年の約68%(絶対値)になっています。
さらに、水の消費量に関しても継続的な低減を行うことで、単位生産量当りの
水の消費量5%削減という目標を上回りました。
STは、化学物質の管理が気候変動後の最も重要な環境問題であると考えており、
1998年以降、化学物質の消費量を平均で年間5%以上低減しています。2008年、
STは、前工程におけるPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸塩)化合物の除去、
および後工程におけるハロゲンフリー材料への切替えに注力しました。
さらに、14回目の禁止化学物質リストを発行しました。このリストは、
サプライヤおよび業務委託先が遵守する必要がある最も厳しい世界的規制・
基準に対応するため、年1回見直されています。また、この情報を格納し共有
するための新しい文書システム・データベース(SDM)の作成によって大幅な
改善が行われました。これにより、STは世界的規制・基準の遵守を保証し、
製品の成分についての詳細を顧客に提供することができます。
2008年7月、STは、加工済みウェハ・スクラップを再利用するプロジェクトを
開始しました。このプロジェクトには、全ての利用可能なウェハの識別、
機密または秘密情報を削除するための管理された安全なプロセスの規定、
そしてスクラップを太陽光発電パネルに再利用するため、太陽光発電業界の
企業への販売が含まれています。結果として、数十トンにおよぶシリコン・
ウェハ・スクラップが太陽光発電パネルとして再利用され、460kWの電力を
生み出し、STは約130万ドルを低減することができました。
物流はSTの総排出量の約6%を占めているにすぎませんが、STは従業員に対して、
より環境に優しい通勤手段の利用を奨励するために数多くのモビリティ・
マネージメント・プログラムを実施しています。2008年、STのグルノーブル・
サイト(フランス)は、EPOMM(欧州モビリティ・マネジメント協会)と
アルプス山脈の自然保護を行っている国際的非政府組織であるCIPRA
(アルプス保全委員会)より賞を受賞しました。グルノーブル・サイトの
54%以上の従業員が代替通勤手段を利用し、CO21,000トン以上の削減に寄与
しました。
さらに、STの中国、フランス、シンガポール、米国の各拠点では、環境保護の
主要な分野において環境に関する8つの賞を受賞しました。
STの環境責任に対する取り組みは、世界のエネルギー、水、化学物質の消費量を
低減することに加えて、約2億2,700万ドルのコスト低減を生み出しました。
製品責任
半導体産業は、半導体そのもののエネルギー消費量と、半導体が搭載される
最終的な電子機器における省エネルギー特性の両面からエネルギー消費量を
低減することができるため、重要な役割を果たしています。例えば、太陽光発電、
風力発電といった新しいエネルギー源に対する需要の増大は、パワー・
エレクトロニクスの革新を必要としています。STは、この分野において、
太陽電池や風力タービンを管理するための新しいソリューションの開発に
着手しています。
2008年、STは特許取得済みのモノリシックMPPT(Maximum Power Point Tracker)
装置を導入しました。これにより、特に部分日陰の太陽光発電パネルの平均効率
は3-6%上昇しました。また、新しい自動車用パワートレイン・ソリューション
を提案し、低燃費車の燃料消費量の低減(最大15%)に大きく寄与しました。
2007年に完了したQEM(Quality Excellence in Mind)プログラムは、従業員の
品質および顧客満足の卓越性に関する取組みを強化するために開始されました。
そして2008年、STはQEP(Quality Excellence in Practice)プログラムを
開始しました。このプログラムは、STの従業員がSTの品質ツール、方法、
手順に関する必要な技術および知識を備えていること、また従業員がそれらを
日常業務に応用することを目的として考案されています。
サプライ・チェーン・マネージメント
STは、EICC(Electronics Industry Code of Conduct)の正会員で、2008年に
EICCのフェーズ3検証プロセスを実施した最初の企業の1社になりました。
2008年のQuality & Sustainable Excellenceプログラムでは、STの世界的
サプライ・チェーンにおける有害物質の管理強化が特に重要な部分でした。
有害物質規制に関する要件を規定した技術仕様書が、2008年6月に新たに発行さ
れ、完全な統合および準拠を確認するため提携先に配布されました。2008年末
時点で、主要な材料サプライヤの約92%および後工程業務委託先の約84%が、
要求に対して回答しています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに革新的な半導体
ソリューションを提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、高度な
技術力と設計ノウハウ、そして幅広いIP(Intellectual Property)
ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力を駆使することに
より、マルチメディア・コンバージェンスとパワー・アプリケーションに
おいて他社の追随を許さないリーダーとなることを目指しています。
2008年の売上は98.4億ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人:http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語):http://www.st.com