UL、国内でEV用充電インフラの認証サービスを本格始動 〜アジア初となるEV試験設備の整備に伴い、次世代エネルギー試験棟を開所〜
[12/11/07]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
米国の第三者安全科学機関であるUL Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック、以下UL)の日本法人である株式会社UL Japan(本社:三重県伊勢市、以下UL Japan)は、地球環境と調和するエネルギーへの需要増加を見据え、本社敷地内のPV(太陽光発電)試験所にEV(電気自動車)用充電インフラ(充電器および充電ケーブルセット、充電回路用人体保護装置、充電コネクタ・インレットなど)を試験するための設備を拡充したことを発表しました。同時に、本PV試験所の名称を「次世代エネルギー試験棟」へ変更し、PV、EVのみならず、LED照明機器など次世代エネルギー関連製品への各種サービスを強化しています。
【EV用充電インフラの拡充】
次世代自動車として期待されているEVの普及には、充電インフラの整備が鍵を握っていると言われています。経済産業省が発表した「次世代自動車戦略 2010」(*)によると、政府・自治体による充電器の設置目標は、2020年までに普通充電器200万基、急速充電器5,000基です。国内のEV用充電インフラ整備が進む中、各自動車メーカーおよび高速道路事業各社、自治体がサービスエリアやコンビニエンスストア、公共施設などでの充電インフラの普及を推進しています。
【EV関連製品の試験設備拡充】
EVおよびEV用充電インフラの普及に伴い、その安全性確保の重要性が高まっています。ULは、1990年代からEV関連製品向けの安全規格を開発・策定・改定してきました。ULとして初めて開所した米国ニューヨーク州メルビルのEV関連製品の試験所では、充電器、ケーブルセット、バッテリーなどEV関連製品の試験・認証などのサービスを提供してきました。今回、名称変更した次世代エネルギー試験棟の開所により、これまで国内では実施できなかった試験サービスが国内で提供可能となりました。これまで海外での実施により生じていた時差による待ち時間の短縮、サンプル発送にかかる時間およびコスト削減に加え、最新設備により納期短縮を実現できるようになりました。今後、EV充電規格においてはCHAdeMOだけでなく、コンボなど世界の充電規格にも対応し、顧客ニーズに対し、より高い満足を提供します。
株式会社UL Japan代表取締役社長の山上英彦は、「今回のEV試験設備拡充は、ULとしてはアジア初となるものです。日本が選ばれたのは、EVの研究開発や製造拠点として世界をリードする国内メーカーへのサポートを強化し、その利便性を高めるとともに質の高いサービスを提供するためです。グローバルに展開するメーカーが製品を迅速に市場投入するためのサポートをできることを嬉しく思います。UL Japanは、PVやEVを始めとする次世代エネルギー関連製品へのサービスを拡充するとともに、安心かつ安全な次世代エネルギーインフラの拡大を支援します」と述べています。
【次世代エネルギー関連製品の支援】
次世代エネルギー試験棟ではPVおよびEV関連製品の試験設備のみならず、LED照明機器、PV・EV・蓄電池などに使用される端子台、コネクタ、ファンモータなどの直流機器の試験設備を新たに配備しました。これにより、次世代エネルギー関連製品の試験・認証などの包括的なサービス提供を可能としました。
*1)出典:「次世代自動車戦略 2010」:経済産業省、2010年4月12日発表
【次世代エネルギー試験棟のEV関連製品試験設備の概要】
■チャンバー・オーブン
・チャンバー4基(ウォークインタイプ:1基/大型:2基/小型:1基)、オーブン1基
・急速充電器、普通充電器、および充電回路用人体保護装置の長期の環境試験(温度処理や、エージング試験、アイシング試験など)に使用
■3相AVR(自動電圧調整器)
・各試験の主な電力供給源となり、CHAdeMO規格をはじめとしたEV用急速充電器の試験に必要な大容量電力を安定して供給
・EV用急速充電器を最大負荷状態で動作させることが可能
■負荷装置(抵抗器)
・上記急速充電器の負荷として使用
■Crush Test装置
・UL/cUL規格に基づき、充電コネクタに対し要求される試験に使用
■Vehicle Drive Over Test装置
・UL/cUL規格に基づき、充電ケーブルおよび充電コネクタに対し要求される試験に使用
・測定器、トレーラ、重りを完備
■レインテスター(散水試験機)
・UL/cUL規格に基づき、急速充電器、普通充電器/充電ケーブルセット、充電コネクタ・インレットに対し要求される試験に使用
・規定の水圧で雨を模擬
■Hosedown Test装置(準備中)
・UL/cUL規格に基づき、普通充電器/充電ケーブルセットおよび充電コネクタ・インレットに対し要求される試験に使用
(サービス提供開始予定:2012年12月以降)
■連続自動試験システム
・自動試験システムの導入により、試験の所要日数の大幅に短縮
【対象規格】
<対象製品、規格名、規格タイトル>
■急速充電器/車載充電器、UL 2202、Electric Vehicle (EV) Charging System Equipment
■普通充電器/充電ケーブルセット、Subject 2594(※)、Electric Vehicle Supply Equipment
■充電回路用人体保護装置、UL 2231-1/UL 2231-2、Personnel Protection Systems for Electric Vehicle (EV) Supply Circuits
・Part-1 General Requirements
・Part-2 Particular Requirements for Protection Devices for Use in Charging Systems
■充電コネクタ・インレット、UL 2251、Plugs, Receptacles and Couplers for Electric Vehicles
※ Subject:評価アウトライン(Outline of Investigation)とも呼ばれ、UL規格が発行されるまでの安全評価に適用される要求基準集。規格策定パネル(Standard Technical Panel)において検討・投票が行われた後、正式なUL規格として発行される。
【ULがグローバルに展開する5つのビジネスユニット】
■Product Safety (製品安全)
ULは、世界に認められた第三者安全科学機関として、ULマークをはじめとする各種認証マークを取得していただくための試験を実施し、お客様の世界市場への進出をサポートします。
■Life & Health (ライフ&ヘルス)
医療機器、食品加工機器、自動販売機、水道設備機器や飲料水に対し、各国法規制認証や製品の試験・評価を行うことを通じて、人々の健康を守ります。
■Verification Services (検査・検証サービス)
エネルギー効率などの製品の性能検証をはじめEMC/無線評価試験及び認可取得/証明業務、相互接続性、セキュリティ分野など、検査・検証を主体にサービスを提供しております。
■Environment (環境)
環境により配慮した製品の信頼性向上と普及に寄与すべく、環境表示検証サービスやサステイナブル製品認証サービスなどを提供します。
■Knowledge Services (セミナー・情報提供)
製品安全における豊富なエンジニアリング実績とグローバル・ネットワークを活かし、お客様に有用な情報やソリューションを提供します。ULではこの事業をUL Knowledge Servicesと称して力をいれており、公開セミナー、講師派遣セミナーなどお客様に適した形態を選択していただけます。
【株式会社UL Japanの概要】
株式会社UL Japanは、米国の世界的な第三者安全科学機関であるULの日本法人として、2003年に設立されました。現在、ULのグローバル・ネットワークを活用し、北米のULマークのみならず、日本の電気用品安全法に基づいた安全・EMC認証のSマークをはじめ、欧州、中国市場向けの製品に必要とされる認証マークの適合性評価サービスを提供しています。詳細はウェブサイト(http://www.UL.com/jp)をご覧ください。
【ULの概要】
ULは、100年以上の歴史を持つ世界トップクラスの第三者安全科学機関です。世界46カ国に約9,000名の専門家を有するULは、製品安全(Product Safety)、環境(Environment)、ライフ&ヘルス(Life and Health)、セミナー・情報提供(Knowledge Services)、検査・検証(Verification Services)のサービスを提供する5つの事業部門を設置し、拡大する顧客のニーズに対応すると共に、公共安全というミッションに向けた活動を展開しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご覧ください。
【EV用充電インフラの拡充】
次世代自動車として期待されているEVの普及には、充電インフラの整備が鍵を握っていると言われています。経済産業省が発表した「次世代自動車戦略 2010」(*)によると、政府・自治体による充電器の設置目標は、2020年までに普通充電器200万基、急速充電器5,000基です。国内のEV用充電インフラ整備が進む中、各自動車メーカーおよび高速道路事業各社、自治体がサービスエリアやコンビニエンスストア、公共施設などでの充電インフラの普及を推進しています。
【EV関連製品の試験設備拡充】
EVおよびEV用充電インフラの普及に伴い、その安全性確保の重要性が高まっています。ULは、1990年代からEV関連製品向けの安全規格を開発・策定・改定してきました。ULとして初めて開所した米国ニューヨーク州メルビルのEV関連製品の試験所では、充電器、ケーブルセット、バッテリーなどEV関連製品の試験・認証などのサービスを提供してきました。今回、名称変更した次世代エネルギー試験棟の開所により、これまで国内では実施できなかった試験サービスが国内で提供可能となりました。これまで海外での実施により生じていた時差による待ち時間の短縮、サンプル発送にかかる時間およびコスト削減に加え、最新設備により納期短縮を実現できるようになりました。今後、EV充電規格においてはCHAdeMOだけでなく、コンボなど世界の充電規格にも対応し、顧客ニーズに対し、より高い満足を提供します。
株式会社UL Japan代表取締役社長の山上英彦は、「今回のEV試験設備拡充は、ULとしてはアジア初となるものです。日本が選ばれたのは、EVの研究開発や製造拠点として世界をリードする国内メーカーへのサポートを強化し、その利便性を高めるとともに質の高いサービスを提供するためです。グローバルに展開するメーカーが製品を迅速に市場投入するためのサポートをできることを嬉しく思います。UL Japanは、PVやEVを始めとする次世代エネルギー関連製品へのサービスを拡充するとともに、安心かつ安全な次世代エネルギーインフラの拡大を支援します」と述べています。
【次世代エネルギー関連製品の支援】
次世代エネルギー試験棟ではPVおよびEV関連製品の試験設備のみならず、LED照明機器、PV・EV・蓄電池などに使用される端子台、コネクタ、ファンモータなどの直流機器の試験設備を新たに配備しました。これにより、次世代エネルギー関連製品の試験・認証などの包括的なサービス提供を可能としました。
*1)出典:「次世代自動車戦略 2010」:経済産業省、2010年4月12日発表
【次世代エネルギー試験棟のEV関連製品試験設備の概要】
■チャンバー・オーブン
・チャンバー4基(ウォークインタイプ:1基/大型:2基/小型:1基)、オーブン1基
・急速充電器、普通充電器、および充電回路用人体保護装置の長期の環境試験(温度処理や、エージング試験、アイシング試験など)に使用
■3相AVR(自動電圧調整器)
・各試験の主な電力供給源となり、CHAdeMO規格をはじめとしたEV用急速充電器の試験に必要な大容量電力を安定して供給
・EV用急速充電器を最大負荷状態で動作させることが可能
■負荷装置(抵抗器)
・上記急速充電器の負荷として使用
■Crush Test装置
・UL/cUL規格に基づき、充電コネクタに対し要求される試験に使用
■Vehicle Drive Over Test装置
・UL/cUL規格に基づき、充電ケーブルおよび充電コネクタに対し要求される試験に使用
・測定器、トレーラ、重りを完備
■レインテスター(散水試験機)
・UL/cUL規格に基づき、急速充電器、普通充電器/充電ケーブルセット、充電コネクタ・インレットに対し要求される試験に使用
・規定の水圧で雨を模擬
■Hosedown Test装置(準備中)
・UL/cUL規格に基づき、普通充電器/充電ケーブルセットおよび充電コネクタ・インレットに対し要求される試験に使用
(サービス提供開始予定:2012年12月以降)
■連続自動試験システム
・自動試験システムの導入により、試験の所要日数の大幅に短縮
【対象規格】
<対象製品、規格名、規格タイトル>
■急速充電器/車載充電器、UL 2202、Electric Vehicle (EV) Charging System Equipment
■普通充電器/充電ケーブルセット、Subject 2594(※)、Electric Vehicle Supply Equipment
■充電回路用人体保護装置、UL 2231-1/UL 2231-2、Personnel Protection Systems for Electric Vehicle (EV) Supply Circuits
・Part-1 General Requirements
・Part-2 Particular Requirements for Protection Devices for Use in Charging Systems
■充電コネクタ・インレット、UL 2251、Plugs, Receptacles and Couplers for Electric Vehicles
※ Subject:評価アウトライン(Outline of Investigation)とも呼ばれ、UL規格が発行されるまでの安全評価に適用される要求基準集。規格策定パネル(Standard Technical Panel)において検討・投票が行われた後、正式なUL規格として発行される。
【ULがグローバルに展開する5つのビジネスユニット】
■Product Safety (製品安全)
ULは、世界に認められた第三者安全科学機関として、ULマークをはじめとする各種認証マークを取得していただくための試験を実施し、お客様の世界市場への進出をサポートします。
■Life & Health (ライフ&ヘルス)
医療機器、食品加工機器、自動販売機、水道設備機器や飲料水に対し、各国法規制認証や製品の試験・評価を行うことを通じて、人々の健康を守ります。
■Verification Services (検査・検証サービス)
エネルギー効率などの製品の性能検証をはじめEMC/無線評価試験及び認可取得/証明業務、相互接続性、セキュリティ分野など、検査・検証を主体にサービスを提供しております。
■Environment (環境)
環境により配慮した製品の信頼性向上と普及に寄与すべく、環境表示検証サービスやサステイナブル製品認証サービスなどを提供します。
■Knowledge Services (セミナー・情報提供)
製品安全における豊富なエンジニアリング実績とグローバル・ネットワークを活かし、お客様に有用な情報やソリューションを提供します。ULではこの事業をUL Knowledge Servicesと称して力をいれており、公開セミナー、講師派遣セミナーなどお客様に適した形態を選択していただけます。
【株式会社UL Japanの概要】
株式会社UL Japanは、米国の世界的な第三者安全科学機関であるULの日本法人として、2003年に設立されました。現在、ULのグローバル・ネットワークを活用し、北米のULマークのみならず、日本の電気用品安全法に基づいた安全・EMC認証のSマークをはじめ、欧州、中国市場向けの製品に必要とされる認証マークの適合性評価サービスを提供しています。詳細はウェブサイト(http://www.UL.com/jp)をご覧ください。
【ULの概要】
ULは、100年以上の歴史を持つ世界トップクラスの第三者安全科学機関です。世界46カ国に約9,000名の専門家を有するULは、製品安全(Product Safety)、環境(Environment)、ライフ&ヘルス(Life and Health)、セミナー・情報提供(Knowledge Services)、検査・検証(Verification Services)のサービスを提供する5つの事業部門を設置し、拡大する顧客のニーズに対応すると共に、公共安全というミッションに向けた活動を展開しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご覧ください。