NITEと国立遺伝学研究所がバイオテクノロジー分野での連携に関する協定の締結式を開催
[22/05/27]
提供元:PRTIMES
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〜 公共の遺伝子データベース・解析ツールを整備し、微生物のポテンシャルを引き出すことで、バイオものづくりを支援 〜
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(以下、NITE(ナイト))[理事長:長谷川 史彦、所在地:東京都渋谷区西原]と大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所(以下、遺伝研)[所長:花岡 文雄、所在地:静岡県三島市]は、令和4年4月1日にバイオテクノロジー分野における包括的な連携協定を締結し、5月19日に締結式を行いました。
9万株を超える微生物を保有し、微生物の持つ様々な情報を一元化した生物資源データプラットフォーム「DBRP」※1を提供するNITEと、ゲノム解析の中核拠点としてゲノム研究及びマイクロバイオーム研究の共同利用・共同研究を進める遺伝研が、双方の強みを融合させることにより、微生物を使用したバイオテクノロジーによるものづくりの研究開発とその実用化を支援します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/92488/45/resize/d92488-45-82aaa71bce9e99dfe795-1.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/92488/45/resize/d92488-45-7c64da3e207e18314001-0.jpg ]
本協定の背景とねらい
遺伝子情報の解読にかかるコスト低下と時間短縮、ゲノム編集技術の発展やAI・ロボット工学などの技術革新により、微生物の優れた機能や特性を人工的に設計・構築・活用する研究は、近年目覚ましい発展を遂げています。
そうした中、国家戦略である「バイオ戦略」※2 が掲げる持続可能な循環型社会の実現に向けて、微生物を効率的に培養する技術やスマートセル※3 を作製する技術といった、バイオものづくりに関連する研究及び技術開発の促進が必要不可欠となっています。
これらの技術が産業で積極的に活用されるためには、微生物のゲノムデータとその他の生物学的な情報、さらには法令上の利用条件などとも紐付けされた、効率的に活用できる環境を整備することが重要です。
NITEは、9万株を超える微生物を保存・提供するとともに、生物資源データプラットフォーム「DBRP」を構築・公開することで、微生物とその関連情報の利活用を促進しています。
遺伝研は、国際塩基配列データベース「INSD-DDBJ」※4 を始め、微生物統合データベース「MicrobeDB.jp」※5、微生物ゲノムアノテーションシステム「DFAST」 ※6 など、微生物研究に資するデータベースや解析ツールを開発・運用しています。
本協定の締結は、両者の強みを生かすことにより、微生物をはじめとする生物資源やその関連データにアクセスしやすい環境を整備し、また、令和4年度に設置するROISバイオデータ研究拠点(BSI)※7 とも強力に連携し、データサイエンスからもたらされる新たな知識の提供などを通じて、微生物を利用した研究開発や産業化の加速を支援するものです。
加えて、NITEと遺伝研はともに、生物多様性条約※8 に基づいた遺伝資源の適切な利用に関する活動も行っており、両者が有する知識や経験を合わせることで日本の研究開発を加速していきます。
出展・用語説明
※1 生物資源データプラットフォーム「DBRP」
DBRP(Data and Biological Resource Platform)は、生物資源とその関連情報(生物の特性情報、オミックス情報など)が利用できるデータプラットフォームです。一般に公開されているデータと、ログインIDとパスワードを用いて閲覧することができるデータ(制限公開データ)があります。
https://www.nite.go.jp/nbrc/dbrp/top
※2 バイオ戦略
「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現すること」を目標に、持続可能性、循環型社会、健康(ウェルネス)をキーワードに産業界、大学、自治体等の参画も得て推進しているイノベーション戦略です。
(内閣府のサイトから引用:https://www8.cao.go.jp/cstp/bio/index.html)
※3 スマートセル
生物細胞が持つ物質生産能力を人工的に最大限まで引出し、最適化した細胞。
(一般財団法人バイオインダストリー協会のサイトから引用:https://www.jba.or.jp/nedo_smartcell/project/)
※4 国際塩基配列データベース「INSD(International Nucleotide Sequence Database)-DDBJ」
遺伝研の生命情報・DDBJセンターが米国のNCBIや欧州のEBIと協力して運営している国際塩基配列データベース。このデータベースには研究で得られた塩基配列データが登録され、オープンデータとして世界中の研究者に活用されています。
https://www.ddbj.nig.ac.jp/about/insdc.html
※5 MicrobeDB.jp
遺伝子・系統・環境等の様々な微生物学のデータをセマンティックウェブ技術を用いて統合し、幅広い分野における微生物学の知見の利用を促進することができる統合データベース。
https://microbedb.jp/
※6 微生物ゲノムアノテーションシステム「DFAST」
研究者の誰もが平易かつ高精度に微生物をゲノム解析できることを目指した解析パイプライン。シーケンスデータのアセンブル、アノテーションから登録まで可能となります。
https://dfast.ddbj.nig.ac.jp/
※7 ROISバイオデータ研究拠点(BSI)
情報・システム研究機構(ROIS)は、データサイエンス共同利用基盤施設にバイオデータサイエンスの基盤となる「バイオデータ研究拠点(BSI:BioData Science Initiative)」を令和4年度に設置します。バイオデータに関する先端研究、生命科学におけるデータサイエンスを推進するとともに、研究支援及び人材育成等の活動を展開します。
※8 生物多様性条約
(1)生物多様性の保全、(2)生物多様性の構成要素の持続可能な利用、(3)遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を目的とした条約です。
(外務省HPより一部改変:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/bio.html)
関連ウェブページ
独立行政法人製品評価技術基盤機構
https://www.nite.go.jp/
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所
https://www.nig.ac.jp/nig/ja/
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(以下、NITE(ナイト))[理事長:長谷川 史彦、所在地:東京都渋谷区西原]と大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所(以下、遺伝研)[所長:花岡 文雄、所在地:静岡県三島市]は、令和4年4月1日にバイオテクノロジー分野における包括的な連携協定を締結し、5月19日に締結式を行いました。
9万株を超える微生物を保有し、微生物の持つ様々な情報を一元化した生物資源データプラットフォーム「DBRP」※1を提供するNITEと、ゲノム解析の中核拠点としてゲノム研究及びマイクロバイオーム研究の共同利用・共同研究を進める遺伝研が、双方の強みを融合させることにより、微生物を使用したバイオテクノロジーによるものづくりの研究開発とその実用化を支援します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/92488/45/resize/d92488-45-82aaa71bce9e99dfe795-1.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/92488/45/resize/d92488-45-7c64da3e207e18314001-0.jpg ]
本協定の背景とねらい
遺伝子情報の解読にかかるコスト低下と時間短縮、ゲノム編集技術の発展やAI・ロボット工学などの技術革新により、微生物の優れた機能や特性を人工的に設計・構築・活用する研究は、近年目覚ましい発展を遂げています。
そうした中、国家戦略である「バイオ戦略」※2 が掲げる持続可能な循環型社会の実現に向けて、微生物を効率的に培養する技術やスマートセル※3 を作製する技術といった、バイオものづくりに関連する研究及び技術開発の促進が必要不可欠となっています。
これらの技術が産業で積極的に活用されるためには、微生物のゲノムデータとその他の生物学的な情報、さらには法令上の利用条件などとも紐付けされた、効率的に活用できる環境を整備することが重要です。
NITEは、9万株を超える微生物を保存・提供するとともに、生物資源データプラットフォーム「DBRP」を構築・公開することで、微生物とその関連情報の利活用を促進しています。
遺伝研は、国際塩基配列データベース「INSD-DDBJ」※4 を始め、微生物統合データベース「MicrobeDB.jp」※5、微生物ゲノムアノテーションシステム「DFAST」 ※6 など、微生物研究に資するデータベースや解析ツールを開発・運用しています。
本協定の締結は、両者の強みを生かすことにより、微生物をはじめとする生物資源やその関連データにアクセスしやすい環境を整備し、また、令和4年度に設置するROISバイオデータ研究拠点(BSI)※7 とも強力に連携し、データサイエンスからもたらされる新たな知識の提供などを通じて、微生物を利用した研究開発や産業化の加速を支援するものです。
加えて、NITEと遺伝研はともに、生物多様性条約※8 に基づいた遺伝資源の適切な利用に関する活動も行っており、両者が有する知識や経験を合わせることで日本の研究開発を加速していきます。
出展・用語説明
※1 生物資源データプラットフォーム「DBRP」
DBRP(Data and Biological Resource Platform)は、生物資源とその関連情報(生物の特性情報、オミックス情報など)が利用できるデータプラットフォームです。一般に公開されているデータと、ログインIDとパスワードを用いて閲覧することができるデータ(制限公開データ)があります。
https://www.nite.go.jp/nbrc/dbrp/top
※2 バイオ戦略
「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現すること」を目標に、持続可能性、循環型社会、健康(ウェルネス)をキーワードに産業界、大学、自治体等の参画も得て推進しているイノベーション戦略です。
(内閣府のサイトから引用:https://www8.cao.go.jp/cstp/bio/index.html)
※3 スマートセル
生物細胞が持つ物質生産能力を人工的に最大限まで引出し、最適化した細胞。
(一般財団法人バイオインダストリー協会のサイトから引用:https://www.jba.or.jp/nedo_smartcell/project/)
※4 国際塩基配列データベース「INSD(International Nucleotide Sequence Database)-DDBJ」
遺伝研の生命情報・DDBJセンターが米国のNCBIや欧州のEBIと協力して運営している国際塩基配列データベース。このデータベースには研究で得られた塩基配列データが登録され、オープンデータとして世界中の研究者に活用されています。
https://www.ddbj.nig.ac.jp/about/insdc.html
※5 MicrobeDB.jp
遺伝子・系統・環境等の様々な微生物学のデータをセマンティックウェブ技術を用いて統合し、幅広い分野における微生物学の知見の利用を促進することができる統合データベース。
https://microbedb.jp/
※6 微生物ゲノムアノテーションシステム「DFAST」
研究者の誰もが平易かつ高精度に微生物をゲノム解析できることを目指した解析パイプライン。シーケンスデータのアセンブル、アノテーションから登録まで可能となります。
https://dfast.ddbj.nig.ac.jp/
※7 ROISバイオデータ研究拠点(BSI)
情報・システム研究機構(ROIS)は、データサイエンス共同利用基盤施設にバイオデータサイエンスの基盤となる「バイオデータ研究拠点(BSI:BioData Science Initiative)」を令和4年度に設置します。バイオデータに関する先端研究、生命科学におけるデータサイエンスを推進するとともに、研究支援及び人材育成等の活動を展開します。
※8 生物多様性条約
(1)生物多様性の保全、(2)生物多様性の構成要素の持続可能な利用、(3)遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を目的とした条約です。
(外務省HPより一部改変:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/bio.html)
関連ウェブページ
独立行政法人製品評価技術基盤機構
https://www.nite.go.jp/
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所
https://www.nig.ac.jp/nig/ja/