ブロッコリーとキャベツの価格が高騰
[24/04/26]
提供元:PRTIMES
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原因は気象条件、ブロッコリー人気、物流コストの上昇が重なったこと
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「当社」)は、ブロッコリーやキャベツなど「この春の価格傾向と今後の予測」をまとめました。
農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店以上の「農家の直売所」の出荷データによりますと、春の葉物野菜全般が価格高騰しています。
特に高騰が著しいのが、ブロッコリーです。ブロッコリーは4月の出荷量は1年前の同じ月と比べて今月は18.6%増加しているものの、価格は22.1%上昇しています。またキャベツも出荷量は53.1%と大幅に減少し、価格も18.9%上昇しています。
価格高騰の理由1:暖冬と寒波と曇天が重なったため
今年は全国的に暖冬でした。そのためブロッコリーやキャベツなどは生育が早くなり、収穫も早まりました。そのため、春の時期の収穫量が少なくなってしまいました。
価格高騰には暖冬後に寒波が到来、さらに曇りの日が多いことも、大きく影響しています。収穫が早まり、畑で次の栽培をしようとしたところ、寒波で気温が下がり、さらに日照時間が短くなったことで、生育が遅れ、十分な収穫量を確保できなくなり、価格が高騰してしまったのです。
いわば通常では重ならない事象が今年は3つも重なってしまったことが、価格高騰の原因となっているのです。
価格高騰の理由2:「指定野菜」入りでブロッコリー人気が急上昇
ブロッコリーに関しては2026年から「指定野菜」に加わることが農林水産省から発表されたことも一因とみられています。「指定野菜」とは農林水産省が「消費量が多く、国民生活に重要」とした野菜です。現在はキャベツなど14品目が指定されています。
ブロッコリーは食物繊維やビタミン、ミネラルなど栄養が豊富に含まれています。茹でるだけで食べられるので、調理も手軽です。またブロッコリーにはタンパク質も多く含まれていることで、筋肉トレーニングに打ち込む人々にも人気となっています。
「指定野菜」となったことでブロッコリーの魅力にさらに注目が集まっています。もともと生産量は多かったものの、生産が人気上昇に追いつかず、価格が高騰しているようです。
価格高騰の理由3:「物流の2024年問題」と円安などで物流コストが上昇
「物流の2024年問題」とは今年4月からトラックドライバーの年間時間外労働時間が960時間に制限されることによって発生する問題のことです。トラックドライバーの労働時間が短くなったことで、トラックドライバー不足が発生、物流コストが上昇しています。加えて、昨今の円安や原油高も物流コストの上昇に追い打ちをかける状況です。
このまま物流コストが大幅に上昇する一方で、物流コストの上昇分をそのまま農産物価格に転嫁すれば、価格が高くなりすぎて売れ行きが大きく落ちることも予想されます。
そこで生産者はこれまでは東京などの大都市圏に送っていた農産物を、近隣の都市圏に多く回すようになっています。輸送距離が短ければ、物流コストの負担が軽減されるからです。
これらの理由が同時に重なったことで、東京などの大都市圏に流通する葉物野菜の量が減少し、価格高騰につながっている格好です。
見通し:価格高騰は5月中旬まで継続
当社では生産者の声や市場の動向から「5月中旬まで高騰は続く」と見ています。気候の影響は徐々に緩和されてきています。ですが、多くのスーパーマーケットで扱われている農産物の価格はある程度先の期間まで予約販売されています。そのため、生産が通常通りに戻ったとしても、すぐに価格が戻るという仕組みになっていないためです。
キャベツがブロッコリーよりも価格変動しにくい理由
当社のデータを見ても、価格上昇の幅はブロッコリーよりキャベツの方が幾分、緩やかになっています。これはブロッコリーよりもキャベツのほうが長持ちするためです。ブロッコリーは「足が早い」ため、収穫したらすぐに出荷しなくてはなりません。ですが、キャベツはブロッコリーと比べると長持ちするため、収穫時期を調整しやすいためです。
調査に協力いただいた生産者
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/38953/47/38953-47-324c8ad5e94eedef16a7a0b73f07f9b3-568x427.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社ヨシカワ 吉川修一氏(埼玉県深谷市)
調査方法
調査期間:1月1日〜4月21日
調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、スーパーマーケット担当者や生産者への当社の担当者が直接のヒアリングを基に導出
会社概要
株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルII4階
https://nousouken.co.jp/
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、生産者から農産物を買い取り、ブランディングしてスーパーに卸す「産直卸事業」を展開しています。
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「当社」)は、ブロッコリーやキャベツなど「この春の価格傾向と今後の予測」をまとめました。
農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店以上の「農家の直売所」の出荷データによりますと、春の葉物野菜全般が価格高騰しています。
特に高騰が著しいのが、ブロッコリーです。ブロッコリーは4月の出荷量は1年前の同じ月と比べて今月は18.6%増加しているものの、価格は22.1%上昇しています。またキャベツも出荷量は53.1%と大幅に減少し、価格も18.9%上昇しています。
価格高騰の理由1:暖冬と寒波と曇天が重なったため
今年は全国的に暖冬でした。そのためブロッコリーやキャベツなどは生育が早くなり、収穫も早まりました。そのため、春の時期の収穫量が少なくなってしまいました。
価格高騰には暖冬後に寒波が到来、さらに曇りの日が多いことも、大きく影響しています。収穫が早まり、畑で次の栽培をしようとしたところ、寒波で気温が下がり、さらに日照時間が短くなったことで、生育が遅れ、十分な収穫量を確保できなくなり、価格が高騰してしまったのです。
いわば通常では重ならない事象が今年は3つも重なってしまったことが、価格高騰の原因となっているのです。
価格高騰の理由2:「指定野菜」入りでブロッコリー人気が急上昇
ブロッコリーに関しては2026年から「指定野菜」に加わることが農林水産省から発表されたことも一因とみられています。「指定野菜」とは農林水産省が「消費量が多く、国民生活に重要」とした野菜です。現在はキャベツなど14品目が指定されています。
ブロッコリーは食物繊維やビタミン、ミネラルなど栄養が豊富に含まれています。茹でるだけで食べられるので、調理も手軽です。またブロッコリーにはタンパク質も多く含まれていることで、筋肉トレーニングに打ち込む人々にも人気となっています。
「指定野菜」となったことでブロッコリーの魅力にさらに注目が集まっています。もともと生産量は多かったものの、生産が人気上昇に追いつかず、価格が高騰しているようです。
価格高騰の理由3:「物流の2024年問題」と円安などで物流コストが上昇
「物流の2024年問題」とは今年4月からトラックドライバーの年間時間外労働時間が960時間に制限されることによって発生する問題のことです。トラックドライバーの労働時間が短くなったことで、トラックドライバー不足が発生、物流コストが上昇しています。加えて、昨今の円安や原油高も物流コストの上昇に追い打ちをかける状況です。
このまま物流コストが大幅に上昇する一方で、物流コストの上昇分をそのまま農産物価格に転嫁すれば、価格が高くなりすぎて売れ行きが大きく落ちることも予想されます。
そこで生産者はこれまでは東京などの大都市圏に送っていた農産物を、近隣の都市圏に多く回すようになっています。輸送距離が短ければ、物流コストの負担が軽減されるからです。
これらの理由が同時に重なったことで、東京などの大都市圏に流通する葉物野菜の量が減少し、価格高騰につながっている格好です。
見通し:価格高騰は5月中旬まで継続
当社では生産者の声や市場の動向から「5月中旬まで高騰は続く」と見ています。気候の影響は徐々に緩和されてきています。ですが、多くのスーパーマーケットで扱われている農産物の価格はある程度先の期間まで予約販売されています。そのため、生産が通常通りに戻ったとしても、すぐに価格が戻るという仕組みになっていないためです。
キャベツがブロッコリーよりも価格変動しにくい理由
当社のデータを見ても、価格上昇の幅はブロッコリーよりキャベツの方が幾分、緩やかになっています。これはブロッコリーよりもキャベツのほうが長持ちするためです。ブロッコリーは「足が早い」ため、収穫したらすぐに出荷しなくてはなりません。ですが、キャベツはブロッコリーと比べると長持ちするため、収穫時期を調整しやすいためです。
調査に協力いただいた生産者
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/38953/47/38953-47-324c8ad5e94eedef16a7a0b73f07f9b3-568x427.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社ヨシカワ 吉川修一氏(埼玉県深谷市)
調査方法
調査期間:1月1日〜4月21日
調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、スーパーマーケット担当者や生産者への当社の担当者が直接のヒアリングを基に導出
会社概要
株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルII4階
https://nousouken.co.jp/
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、生産者から農産物を買い取り、ブランディングしてスーパーに卸す「産直卸事業」を展開しています。