日本のボッシュ・グループ年次記者会見 グローバル展開を加速する顧客へのサポートを強化
[13/06/20]
提供元:PRTIMES
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日本のOEM顧客との取引を拡大
・2012年の日系自動車メーカーに対する世界のボッシュの売上高は8 %増、2013年も同様の増加見込み
・2012年の日本での売上げは前年比ほぼ横ばい
・将来のバッテリー技術開発に向け新規に日本のパートナーとコラボレーション
・日本で開発された初のモーターサイクル・スタビリティ・コントロール(MSC)が2013年に導入予定
日本/東京 - 世界をリードするテクノロジーとサービスのサプライヤーであるボッシュの2012年の日本での売上高は約3,130億円で、2011年からはほぼ横ばいとなりました。「日本のボッシュ・グループにとって、2012年は困難な年でした。しかし当社は、日系自動車メーカー(農建機メーカーを含む)との取引を大幅に拡大し、世界規模で約8 %の伸びを達成することができました」と、ボッシュ株式会社代表取締役社長ヘルベルト・ヘミングは、ボッシュ株式会社の横浜R&Dセンターで行われた年次記者会見の席上で述べました。さらにヘミングは「日本のボッシュ・グループは、2013年もこうした成長を継続できるよう、非常に多くの新規取引を獲得しています」と、述べています。
とりわけ2012年後半は、特に欧州と中国における経済的な減速により、日本のボッシュ・グループの売上げは減少となりました。しかし、厳しくコストを管理し、ビジネス環境の変化に素早く対応した結果、利益を維持することができました。2013年度には、日本での売上げを回復し、前年比2 %程度の成長を見込んでいます。
2012年の日本のボッシュ・グループの業績の推移は、事業セクターによってばらつきがありました。自動車機器テクノロジーと産業機器テクノロジー・セクターでは、売上高は若干落ち込みましたが、消費財・建築関連テクノロジー・セクターについては、前年比で約13 %の増加が見られました。なお、日本のボッシュ・グループの従業員数は、2012年とほぼ同じ約7,500人で、2013年も同水準を見込んでいます。
日系自動車メーカーを世界中の拠点でサポート
世界で約30%のシェアを握る日系自動車メーカーは、海外、特に新興国において設備投資を増やしつつあります。ボッシュの予測では、2016年には新興国における日系自動車メーカーの生産台数は、先進国における生産台数を上回り、その中でもけん引役となる地域はASEAN地域とみています。ボッシュ・グループはすでに世界各地で強力に事業を展開しており、ASEAN地域にも1992年から進出しています。タイ、マレーシア、ベトナムにはすでに生産工場を構え、多様な分野の製品を提供しています。日本のボッシュ・グループは、日系自動車メーカーの世界進出にとって欠かせないパートナーとして、ASEAN地域の製造拠点における責任を拡大し、顧客のニーズに応じた「モノづくり」の能力と品質意識を強化していく計画です。
環境・安全技術で日系自動車メーカーに貢献
ボッシュでは、セーフティシステムおよびドライバーアシスタンスシステムの市場における成長や売り上げ拡大の余地は大きいと考えています。この流れの中、二輪車の安全性もますます重要になりつつあります。2012年、ボッシュはトラクション・コントロールを備えた二輪用のABSの市場導入に成功し、大変に好評を博しました。さらにボッシュは、モーターサイクル・スタビリティ・コントロール(MSC)を開発し、2013年に量産に移行する予定です。これは新開発のセンサーを駆使し、コーナーで二輪車を傾けながら減速・加速する場合を含む、あらゆる状況でライダーをサポートできる初のシステムです。「新しいMSCは、路上での二輪車の安全性を高める、ボッシュのもうひとつの画期的な製品です。MSCは、二輪車の安全性の向上のために、横浜にある当社のコンピテンス・センターにて大部分が開発されました。私は、日本のエンジニアの革新的な能力を非常に誇りに思っています」と、ヘミングは述べています。
パワートレイン分野では、ボッシュは引き続き燃費を最適化し、CO2排出量を最小限に抑えるための工学技術の開発に取り組んでいます。また、顧客の要望に応え、ボッシュは電動化やCNG(天然ガス)インジェクターなどの技術も開発しています。
高性能蓄電池への取り組み
電池は、自動車のさらなる電動化を可能にする鍵となる技術であり続けています。ボッシュは、株式会社GSユアサ(本社:京都)および三菱商事株式会社(本社:東京)と共同で、次世代の高性能リチウムイオン電池の開発に取り組むことで合意しており、2014年には3社の戦略的協業が開始予定です。リチウムイオン電池は、未来のモビリティ、たとえばプラグイン・ハイブリッドや電気自動車の基幹コンポーネントとなるものです。3社が目指すのは、高度な電池制御技術と先進的な電気化学・素材技術を駆使し、電池のエネルギー蓄積容量を大幅に引き上げることです。それにより電池の重量と占有スペースを減らし、電気自動車の走行距離を延ばすことができます。
各事業セクターでビジネス・チャンスをつかむ
グローバル戦略に沿って、ボッシュは日本でも、コアとなる自動車機器テクノロジー・セクターだけでなく、産業機器テクノロジーやその他の事業セクターにおいても、ビジネス・チャンスを開拓し続けています。例えば、包装検査技術のグローバルなコンピテンス・センターとしてのエーザイマシナリー株式会社との合併や、自動車故障診断およびサービス事業の旧SPXサービスソリューションズ(現ボッシュオートモーティブサービスソリューションズ株式会社)の買収は、日本市場でのボッシュの地位をいっそう強化するための重要なステップとなり、新しい成長分野を切り拓いています。
さらに電動工具の分野では、18Vリチウムイオン製品ラインなどの革新的な製品を導入することで、日本市場において過去2年間二桁の売上高の伸びを達成しています。
日本社会への積極的な貢献
ボッシュのコア・バリューとして、社会的責任と持続可能性があります。創業者のビジョンに基づき、日本のボッシュは東日本大震災の復興活動を継続するとともに、さまざまな地域活動を積極的に推し進めています。
社会貢献活動の1例として、ボッシュは埼玉県東松山市と森林保全協定を結び、同市の「市民の森」で積極的に保全活動を実施し、自然セミナーを開催しています。
2012〜2013年のボッシュ・グループの業績の推移
2012年のボッシュ・グループの売上高は、1.9 %増の525億ユーロで、税引前利益は28億ユーロに達しました。業績については、各事業セクターによって違いが出ました。ボッシュにとって最大の事業セクターである自動車機器テクノロジー・セクターは、2012年に売上高を2.1%伸ばし、311億ユーロとなりました。産業機器テクノロジー・セクターの売上高は、横ばいの80億ユーロでした。消費財・建築関連テクノロジー・セクターの売上高は、2.5 %増の134億ユーロとなりました。従業員数は、前年度の業績に対応し、微増となる3,400人プラスの30万5,900人でした。2012年の会社の将来に対する投資額は、合計約80億ユーロに達しました。そのうち、研究開発に48億ユーロ、資本支出に32億ユーロが投じられました。
アジア太平洋地域では、2012年のボッシュの売上高は5.6 %増の126億ユーロでした。2012年の中国とインドの経済は、前年ほどの勢いはなかったため、売上高もそれに応じたものとなりました。対照的に好調だったのが東南アジア地域で、二桁成長を達成することができました。
2013年には、ボッシュの全世界での売上高は2〜4 %増加すると見込まれます。2012年に始まった業績向上のための対策(固定費、資本支出および企業買収の制限など)は継続されます。テクノロジーとサービスのサプライヤーであるボッシュは、環境保護、エネルギー効率、および安全のためのシステムに取り組みながら、会社の戦略に沿った本来の道をしっかりと歩み続けていきます。ボッシュは、ビルの電力供給、エネルギー管理、断熱対策の近代化で達成できるエネルギー効率改善の余地は非常に高いとみており、この分野での売上拡大の可能性も大きいと考えています。2013年1月1日、ボッシュはこうした事業に取り組む部門を集約し、第4の事業セクターとして、エネルギー・建築関連テクノロジー・セクターを立ち上げました。この新しい事業セクターは、2012年には50億ユーロの売上を達成しました。同時にボッシュは、革新的で有益な製品や、インターネット・ビジネス・モデル、そしてさらなるグローバル展開による売上高の増加も見込んでいます。先ごろ、ドイツで行われた年次記者会見で、ボッシュGmbH取締役会会長のフォルクマル・デナーは「このコネクティッド・ライフの時代において、ボッシュの世界に広がるフットプリント(事業領域・事業地域)は今までに増して貴重です」と、結びました。
・2012年の日系自動車メーカーに対する世界のボッシュの売上高は8 %増、2013年も同様の増加見込み
・2012年の日本での売上げは前年比ほぼ横ばい
・将来のバッテリー技術開発に向け新規に日本のパートナーとコラボレーション
・日本で開発された初のモーターサイクル・スタビリティ・コントロール(MSC)が2013年に導入予定
日本/東京 - 世界をリードするテクノロジーとサービスのサプライヤーであるボッシュの2012年の日本での売上高は約3,130億円で、2011年からはほぼ横ばいとなりました。「日本のボッシュ・グループにとって、2012年は困難な年でした。しかし当社は、日系自動車メーカー(農建機メーカーを含む)との取引を大幅に拡大し、世界規模で約8 %の伸びを達成することができました」と、ボッシュ株式会社代表取締役社長ヘルベルト・ヘミングは、ボッシュ株式会社の横浜R&Dセンターで行われた年次記者会見の席上で述べました。さらにヘミングは「日本のボッシュ・グループは、2013年もこうした成長を継続できるよう、非常に多くの新規取引を獲得しています」と、述べています。
とりわけ2012年後半は、特に欧州と中国における経済的な減速により、日本のボッシュ・グループの売上げは減少となりました。しかし、厳しくコストを管理し、ビジネス環境の変化に素早く対応した結果、利益を維持することができました。2013年度には、日本での売上げを回復し、前年比2 %程度の成長を見込んでいます。
2012年の日本のボッシュ・グループの業績の推移は、事業セクターによってばらつきがありました。自動車機器テクノロジーと産業機器テクノロジー・セクターでは、売上高は若干落ち込みましたが、消費財・建築関連テクノロジー・セクターについては、前年比で約13 %の増加が見られました。なお、日本のボッシュ・グループの従業員数は、2012年とほぼ同じ約7,500人で、2013年も同水準を見込んでいます。
日系自動車メーカーを世界中の拠点でサポート
世界で約30%のシェアを握る日系自動車メーカーは、海外、特に新興国において設備投資を増やしつつあります。ボッシュの予測では、2016年には新興国における日系自動車メーカーの生産台数は、先進国における生産台数を上回り、その中でもけん引役となる地域はASEAN地域とみています。ボッシュ・グループはすでに世界各地で強力に事業を展開しており、ASEAN地域にも1992年から進出しています。タイ、マレーシア、ベトナムにはすでに生産工場を構え、多様な分野の製品を提供しています。日本のボッシュ・グループは、日系自動車メーカーの世界進出にとって欠かせないパートナーとして、ASEAN地域の製造拠点における責任を拡大し、顧客のニーズに応じた「モノづくり」の能力と品質意識を強化していく計画です。
環境・安全技術で日系自動車メーカーに貢献
ボッシュでは、セーフティシステムおよびドライバーアシスタンスシステムの市場における成長や売り上げ拡大の余地は大きいと考えています。この流れの中、二輪車の安全性もますます重要になりつつあります。2012年、ボッシュはトラクション・コントロールを備えた二輪用のABSの市場導入に成功し、大変に好評を博しました。さらにボッシュは、モーターサイクル・スタビリティ・コントロール(MSC)を開発し、2013年に量産に移行する予定です。これは新開発のセンサーを駆使し、コーナーで二輪車を傾けながら減速・加速する場合を含む、あらゆる状況でライダーをサポートできる初のシステムです。「新しいMSCは、路上での二輪車の安全性を高める、ボッシュのもうひとつの画期的な製品です。MSCは、二輪車の安全性の向上のために、横浜にある当社のコンピテンス・センターにて大部分が開発されました。私は、日本のエンジニアの革新的な能力を非常に誇りに思っています」と、ヘミングは述べています。
パワートレイン分野では、ボッシュは引き続き燃費を最適化し、CO2排出量を最小限に抑えるための工学技術の開発に取り組んでいます。また、顧客の要望に応え、ボッシュは電動化やCNG(天然ガス)インジェクターなどの技術も開発しています。
高性能蓄電池への取り組み
電池は、自動車のさらなる電動化を可能にする鍵となる技術であり続けています。ボッシュは、株式会社GSユアサ(本社:京都)および三菱商事株式会社(本社:東京)と共同で、次世代の高性能リチウムイオン電池の開発に取り組むことで合意しており、2014年には3社の戦略的協業が開始予定です。リチウムイオン電池は、未来のモビリティ、たとえばプラグイン・ハイブリッドや電気自動車の基幹コンポーネントとなるものです。3社が目指すのは、高度な電池制御技術と先進的な電気化学・素材技術を駆使し、電池のエネルギー蓄積容量を大幅に引き上げることです。それにより電池の重量と占有スペースを減らし、電気自動車の走行距離を延ばすことができます。
各事業セクターでビジネス・チャンスをつかむ
グローバル戦略に沿って、ボッシュは日本でも、コアとなる自動車機器テクノロジー・セクターだけでなく、産業機器テクノロジーやその他の事業セクターにおいても、ビジネス・チャンスを開拓し続けています。例えば、包装検査技術のグローバルなコンピテンス・センターとしてのエーザイマシナリー株式会社との合併や、自動車故障診断およびサービス事業の旧SPXサービスソリューションズ(現ボッシュオートモーティブサービスソリューションズ株式会社)の買収は、日本市場でのボッシュの地位をいっそう強化するための重要なステップとなり、新しい成長分野を切り拓いています。
さらに電動工具の分野では、18Vリチウムイオン製品ラインなどの革新的な製品を導入することで、日本市場において過去2年間二桁の売上高の伸びを達成しています。
日本社会への積極的な貢献
ボッシュのコア・バリューとして、社会的責任と持続可能性があります。創業者のビジョンに基づき、日本のボッシュは東日本大震災の復興活動を継続するとともに、さまざまな地域活動を積極的に推し進めています。
社会貢献活動の1例として、ボッシュは埼玉県東松山市と森林保全協定を結び、同市の「市民の森」で積極的に保全活動を実施し、自然セミナーを開催しています。
2012〜2013年のボッシュ・グループの業績の推移
2012年のボッシュ・グループの売上高は、1.9 %増の525億ユーロで、税引前利益は28億ユーロに達しました。業績については、各事業セクターによって違いが出ました。ボッシュにとって最大の事業セクターである自動車機器テクノロジー・セクターは、2012年に売上高を2.1%伸ばし、311億ユーロとなりました。産業機器テクノロジー・セクターの売上高は、横ばいの80億ユーロでした。消費財・建築関連テクノロジー・セクターの売上高は、2.5 %増の134億ユーロとなりました。従業員数は、前年度の業績に対応し、微増となる3,400人プラスの30万5,900人でした。2012年の会社の将来に対する投資額は、合計約80億ユーロに達しました。そのうち、研究開発に48億ユーロ、資本支出に32億ユーロが投じられました。
アジア太平洋地域では、2012年のボッシュの売上高は5.6 %増の126億ユーロでした。2012年の中国とインドの経済は、前年ほどの勢いはなかったため、売上高もそれに応じたものとなりました。対照的に好調だったのが東南アジア地域で、二桁成長を達成することができました。
2013年には、ボッシュの全世界での売上高は2〜4 %増加すると見込まれます。2012年に始まった業績向上のための対策(固定費、資本支出および企業買収の制限など)は継続されます。テクノロジーとサービスのサプライヤーであるボッシュは、環境保護、エネルギー効率、および安全のためのシステムに取り組みながら、会社の戦略に沿った本来の道をしっかりと歩み続けていきます。ボッシュは、ビルの電力供給、エネルギー管理、断熱対策の近代化で達成できるエネルギー効率改善の余地は非常に高いとみており、この分野での売上拡大の可能性も大きいと考えています。2013年1月1日、ボッシュはこうした事業に取り組む部門を集約し、第4の事業セクターとして、エネルギー・建築関連テクノロジー・セクターを立ち上げました。この新しい事業セクターは、2012年には50億ユーロの売上を達成しました。同時にボッシュは、革新的で有益な製品や、インターネット・ビジネス・モデル、そしてさらなるグローバル展開による売上高の増加も見込んでいます。先ごろ、ドイツで行われた年次記者会見で、ボッシュGmbH取締役会会長のフォルクマル・デナーは「このコネクティッド・ライフの時代において、ボッシュの世界に広がるフットプリント(事業領域・事業地域)は今までに増して貴重です」と、結びました。