20代、30代で利用の多いペアローン 〜ペアローンに向いている世帯・不向きの世帯とは?〜
[24/04/25]
提供元:PRTIMES
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三井住友トラスト・資産のミライ研究所が令和の住宅ローン事情についてアンケート結果を公表
三井住友信託銀行株式会社が設置している「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」(所長:丸岡 知夫)(以下、ミライ研)は、1万人を対象とした独自アンケート調査を2024年1月に実施しました。
1.20歳代、30歳代は、ペアローンの利用率が高い
自宅を保有している人(3,592人)のうち、全年代では利用している(住宅ローンがある:返済中)方が34.1%、利用していた(住宅ローンで住宅を購入したが、返済完了した)方が42.2%、利用していない(住宅ローンがない)方が23.7%と、住宅ローンの利用経験者は76.3%でした【図表1】。
【図表1】住宅ローンの利用有無
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-994dbaf67898eb4c805b1bb22fb883fe-1535x521.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:持ち家購入者(相続・譲渡などでの取得者は除く)を集計 *表内年代は、アンケート回答時の年齢 (出所)特に出所を示していない場合、三井住友トラスト・資産のミライ研究所「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)よりミライ研が作成
また、住宅ローン利用経験者に対して借入形態(単独ローン・ペアローン)について尋ねたところ、全年代では単独ローンの利用率は68.3%、ペアローンの利用率は10.8%でした【図表2】。ペアローンに着目すると、20歳代は16.5%、30歳代は18.6%と利用率が高く、全年代と比較するとおよそ1.5倍の水準であることが分かりました。
【図表2】住宅ローン借入形態(単独ローン・ペアローン)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-a37fed15101817374d2cc22701da3e73-1530x452.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:住宅ローン利用経験者 *表内年代は、アンケート回答時の年齢
2.単独ローンよりもペアローンの方が、借入金が高額化
住宅ローンの借入形態によって、住宅ローンの当初借入金額に差が出るかについて分析をしたところ、いずれの年代においてもペアローンの方が単独ローンよりも当初借入金額が高額化していることが分かりました【図表3】。新築分譲マンションの価格も継続的に上昇しているなど(【図表4】)不動産価格は高騰しており、“世帯として理想とする住まいを手に入れるために、夫婦・パートナー双方が力を合わせて借入れをする”といった取り組みも増えてきているものと思われます。
【図表3】住宅ローン借入金額(中央値※)比較
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-0bf59447db4472c7c85c8c60f5ee4cab-1528x518.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:住宅ローン利用経験者 *回答者数:<単独ローン>全年代:1,869、20歳代:59、30歳代:217、40歳代:442、50歳代:580、60歳代:571、<ペアローン>全年代:295、20歳代:17、30歳代:64、40歳代:68、50歳代:65、60歳代:81 *表内年代は、アンケート回答時の年齢 ※中央値は、50%部分が含まれる選択肢から概算値を算出。なお、回答は各選択肢内で均等に分布していることを前提とした(中央値は四捨五入)
【図表4】マンション価格推移(2014年〜2023年)
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-6f73370d41df100ac7ecd6d2b8ff3557-712x381.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(出所)株式会社不動産経済研究所「全国 新築分譲マンション市場動向 2023年」よりミライ研作成
ペアローンは、
- 借入額が大きくできることで物件の選択肢が広がる
- 住宅ローン控除の要件を満たした場合、それぞれが住宅ローン控除の適用を受けることができる
などのメリットが期待できる一方、
- 「子育て」、「介護」、「転職」といったライフイベントによって、いずれかの収入が大きく減少した場合であっても、返済を継続できるか
という点を、長期の目線で十分に検討しておくことが望まれます。例えば、将来においてペアを解消(離婚など)することになった場合の選択肢として、「住宅を売却する」と「所有を続ける」に大別できますが、購入した住宅が共有名義の場合、パートナー双方の「売却同意」が必要になります。片方が売却を拒否する場合は、売却することができません。売却に同意した場合でも、「物件を売却してローンを完済する」ことが可能であればよいですが、債務が残るケースでは返済が困難になることもあります。
こういった点も踏まえて、「ペアローン向きの世帯・不向きの世帯」を考察してみました。
ぺアローン向きの世帯の特徴
- 夫と妻のどちらも安定的で十分な収入がある
ローン完済までは共働きの予定が立っている
今後ライフプランが大きく変わる予定がない
- 十分な生活防衛資金を確保できている
職種・資産状況・ライフプランが安定しており、万が一のトラブルにも対応できる可能性が高い世帯に向いています。
ペアローンに向いていない世帯の特徴
- 夫と妻のどちらか一方の収入が不安定である
- 今後ライフプランが大きく変わる予定がある
- 十分な生活防衛資金を確保できていない
ペアローンは、万が一のときの返済リスクが高い借入れのため、返済計画がしっかりと見通せない世帯には「ペアローンは不向き」だといえます。
「インフレ-ションの時代」を迎え、住宅価格が過去最高を更新している昨今、「ずっと2馬力が前提」の計画だけでなく「2馬力から1馬力への変更が生じても返済ができる借入額」で住まいの購入を検討すること、言い換えると「夢と希望の物件ファースト」ではなく「安定的な返済ファースト」で"持ち家"を考える、こんなスタンスが重要になってきていると考えています。
上記の記事に加え、より多くのデータをまとめた資産のミライ研究所のアンケート調査結果
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-10e221945d4845bf0166d432a1231c2b-1580x888.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)より
令和の"住まい"と住宅ローン事情(2024年)
を資産のミライ研究所のHP(https://mirai.smtb.jp/category/report/2208/)に掲載しています。
是非、ご覧ください。
【本件調査概要】
(1)調査名:「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)
(2)調査対象:全国の20〜69歳 ただし関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く
(3)調査方法:WEBアンケート調査
(4)調査時期:2024年1月
(5)サンプルサイズ:10,811
◆記事内容、アンケート結果に関する照会先◆
三井住友信託銀行 三井住友トラスト・資産のミライ研究所
E-MAIL : mirai@smtb.jp
三井住友信託銀行株式会社が設置している「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」(所長:丸岡 知夫)(以下、ミライ研)は、1万人を対象とした独自アンケート調査を2024年1月に実施しました。
1.20歳代、30歳代は、ペアローンの利用率が高い
自宅を保有している人(3,592人)のうち、全年代では利用している(住宅ローンがある:返済中)方が34.1%、利用していた(住宅ローンで住宅を購入したが、返済完了した)方が42.2%、利用していない(住宅ローンがない)方が23.7%と、住宅ローンの利用経験者は76.3%でした【図表1】。
【図表1】住宅ローンの利用有無
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-994dbaf67898eb4c805b1bb22fb883fe-1535x521.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:持ち家購入者(相続・譲渡などでの取得者は除く)を集計 *表内年代は、アンケート回答時の年齢 (出所)特に出所を示していない場合、三井住友トラスト・資産のミライ研究所「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)よりミライ研が作成
また、住宅ローン利用経験者に対して借入形態(単独ローン・ペアローン)について尋ねたところ、全年代では単独ローンの利用率は68.3%、ペアローンの利用率は10.8%でした【図表2】。ペアローンに着目すると、20歳代は16.5%、30歳代は18.6%と利用率が高く、全年代と比較するとおよそ1.5倍の水準であることが分かりました。
【図表2】住宅ローン借入形態(単独ローン・ペアローン)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-a37fed15101817374d2cc22701da3e73-1530x452.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:住宅ローン利用経験者 *表内年代は、アンケート回答時の年齢
2.単独ローンよりもペアローンの方が、借入金が高額化
住宅ローンの借入形態によって、住宅ローンの当初借入金額に差が出るかについて分析をしたところ、いずれの年代においてもペアローンの方が単独ローンよりも当初借入金額が高額化していることが分かりました【図表3】。新築分譲マンションの価格も継続的に上昇しているなど(【図表4】)不動産価格は高騰しており、“世帯として理想とする住まいを手に入れるために、夫婦・パートナー双方が力を合わせて借入れをする”といった取り組みも増えてきているものと思われます。
【図表3】住宅ローン借入金額(中央値※)比較
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-0bf59447db4472c7c85c8c60f5ee4cab-1528x518.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:住宅ローン利用経験者 *回答者数:<単独ローン>全年代:1,869、20歳代:59、30歳代:217、40歳代:442、50歳代:580、60歳代:571、<ペアローン>全年代:295、20歳代:17、30歳代:64、40歳代:68、50歳代:65、60歳代:81 *表内年代は、アンケート回答時の年齢 ※中央値は、50%部分が含まれる選択肢から概算値を算出。なお、回答は各選択肢内で均等に分布していることを前提とした(中央値は四捨五入)
【図表4】マンション価格推移(2014年〜2023年)
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-6f73370d41df100ac7ecd6d2b8ff3557-712x381.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(出所)株式会社不動産経済研究所「全国 新築分譲マンション市場動向 2023年」よりミライ研作成
ペアローンは、
- 借入額が大きくできることで物件の選択肢が広がる
- 住宅ローン控除の要件を満たした場合、それぞれが住宅ローン控除の適用を受けることができる
などのメリットが期待できる一方、
- 「子育て」、「介護」、「転職」といったライフイベントによって、いずれかの収入が大きく減少した場合であっても、返済を継続できるか
という点を、長期の目線で十分に検討しておくことが望まれます。例えば、将来においてペアを解消(離婚など)することになった場合の選択肢として、「住宅を売却する」と「所有を続ける」に大別できますが、購入した住宅が共有名義の場合、パートナー双方の「売却同意」が必要になります。片方が売却を拒否する場合は、売却することができません。売却に同意した場合でも、「物件を売却してローンを完済する」ことが可能であればよいですが、債務が残るケースでは返済が困難になることもあります。
こういった点も踏まえて、「ペアローン向きの世帯・不向きの世帯」を考察してみました。
ぺアローン向きの世帯の特徴
- 夫と妻のどちらも安定的で十分な収入がある
ローン完済までは共働きの予定が立っている
今後ライフプランが大きく変わる予定がない
- 十分な生活防衛資金を確保できている
職種・資産状況・ライフプランが安定しており、万が一のトラブルにも対応できる可能性が高い世帯に向いています。
ペアローンに向いていない世帯の特徴
- 夫と妻のどちらか一方の収入が不安定である
- 今後ライフプランが大きく変わる予定がある
- 十分な生活防衛資金を確保できていない
ペアローンは、万が一のときの返済リスクが高い借入れのため、返済計画がしっかりと見通せない世帯には「ペアローンは不向き」だといえます。
「インフレ-ションの時代」を迎え、住宅価格が過去最高を更新している昨今、「ずっと2馬力が前提」の計画だけでなく「2馬力から1馬力への変更が生じても返済ができる借入額」で住まいの購入を検討すること、言い換えると「夢と希望の物件ファースト」ではなく「安定的な返済ファースト」で"持ち家"を考える、こんなスタンスが重要になってきていると考えています。
上記の記事に加え、より多くのデータをまとめた資産のミライ研究所のアンケート調査結果
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/84/55547-84-10e221945d4845bf0166d432a1231c2b-1580x888.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)より
令和の"住まい"と住宅ローン事情(2024年)
を資産のミライ研究所のHP(https://mirai.smtb.jp/category/report/2208/)に掲載しています。
是非、ご覧ください。
【本件調査概要】
(1)調査名:「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)
(2)調査対象:全国の20〜69歳 ただし関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く
(3)調査方法:WEBアンケート調査
(4)調査時期:2024年1月
(5)サンプルサイズ:10,811
◆記事内容、アンケート結果に関する照会先◆
三井住友信託銀行 三井住友トラスト・資産のミライ研究所
E-MAIL : mirai@smtb.jp