台湾工作機械産業の新商機 電気自動車産業<ワイズ機械業界ジャーナル2021年11月第2週号発行>
[21/11/11]
提供元:PRTIMES
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〜台湾機械業界の最新動向と分析〜
ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の11月第2週号を発行しました。今週号では、機械伝動設備業界、工作機械業界、半導体設備メーカーのグランド・プロセス・テクノロジー、アフターコロナ時代の世界市場のトレンドと商機を紹介します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/59899/109/resize/d59899-109-1e93958c3cfff7eb484f-1.jpg ]
<211104号の記事タイトル>
[表: https://prtimes.jp/data/corp/59899/table/109_1_ad239376d35f38956fb25ef89aea03ba.jpg ]
●今週号記事の一部を紹介します。
台湾工作機械産業の新商機 電気自動車産業
一、工作機械産業の概況
機械産業は台湾の輸出産業の1つで、とくに工作機械産業の輸出額が高い比率を占める。2020年の台湾工作機械の生産額は28億7,000万米ドルで世界7位、輸出額は20億6,000万米ドルで世界5位だった。また、台湾工作機械産業は納期が短く、同クラスの製品の中では低価格で、優れたカスタマイズ能力を有するといった長所があり、コストパフォーマンスが高いことから、世界の顧客から好評を得ている。
▽生産ラインの自動化推進、▽省エネと環境保護意識の高まり、▽米中貿易摩擦、▽新型コロナウイルス感染症の流行拡大などのマイナス要素を受けて、世界製造業はサプライチェーンの再編を加速させており、工作機械産業の主要市場も変化している。とくに情報通信技術(ICT)とスマート製造技術の急成長、電気自動車(EV)産業を含む応用分野の増加が、工作機械産業に新たな課題と商機をもたらした。
[画像2: https://prtimes.jp/i/59899/109/resize/d59899-109-d74cddd75d4f0369d014-0.jpg ]
二、EV産業の発展により 工作機械に対する需要が変化
2020年、世界のEV保有台数は1,100万台を超えた。温室効果ガス排出削減のため、多くの国がEV購入優遇措置を実施しているため、EVの生産量と販売額は成長傾向を維持する見通しだ。大手会計監査法人のデロイト・トウシュ・トーマツは、自家用自動車と軽型商用車のEV販売割合は上昇を続け、30年には25%を超えると予測している。
また、各大手自動車メーカーもEVの研究開発と生産に力を入れており、今後の販売目標を掲げている。例えば、BMWは2030年までEV販売比率を全体の50%に引き上げると発表、ボルボは30年以降EVのみ生産する計画を明らかにしている。なお、EV生産に使われる主要技術はガソリン車と大きく異なるため、ICT産業をはじめとするハイテク産業メーカー(テスラやアップルなど)がEV産業に参入し、市場を活性化させた。
しかし、EV産業の発展によって自動車生産プロセスの加工項目が減少したことから、自動車産業の工作機械に対する需要は縮小した。マーケティング会社のPower Technology Researchは、2030年の自動車産業の工作機械の調達規模は45億〜67億米ドルで、19年より10〜15%減少すると予測している。
一方で、EV用の軽量化部品の需要拡大、生産プロセスの自動化・精密化、アルミニウム合金を含む複合材料の加工需要の増加が、新たな機械設備需要を生み出した。また、EV産業の特性として電子産業との関わりが深いため、複合加工機械のほか、単機やフル生産ラインの自動化・スマート化生産機械などが必要であることが、工作機械産業に商機をもたらしている。
三、技術革新と製品イノベーションに注力
台湾工作機械産業は細分化されたサプライチェーンを構築しているため、単機加工から複合加工機種まで、さまざまな川下産業の加工需要に対応することが可能だ。例えば、自動車部品産業向けの機械設備について、台湾工作機械メーカーは▽ブレードキャリバー、▽ホイール専用の生産システム、▽自動車板金の生産ライン、▽スマート製造ソリューションの研究開発に成功している。
また、EV産業関連の技術を開発するため、工業技術研究院(工研院)は台湾工作機械メーカーと提携して炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用レーザー切断設備を開発し、軽量化複合材料の加工需要に呼応している。さらに、工研院が中正大学および精密機械センターと共同開発したギア加工ソリューションは精密ギアの加工需要に対応でき、台湾工作機械産業のEV産業サプライチェーン参入を支援することとなった。
今後、台湾工作機械産業はEV市場において、既存のサプライチェーンや柔軟性のある生産能力などを活かし、関連する技術革新や製品イノベーションに尽力して、EVメーカーに採用される製品作りを目指すべきだ。
とくにEV産業の発展に伴って、自動車産業は従来と異なる体系を形成しつつあり、これまでと違ったサプライチェーンの支援を必要する。台湾工作機械産業メーカーはEV産業の生産需要を把握して、技術と生産能力の研究開発を続け、需要に合ったサービスを提供することができれば、新たな商機を開拓することができるだろう。
ワイズ機械業界ジャーナルとは
[画像3: https://prtimes.jp/i/59899/109/resize/d59899-109-77943a10cbcc807aac73-2.png ]
1. 台湾唯一のサービス
台湾で唯一機械業界に特化した日本語情報誌です。
2. 個々の分野の情報が満載
工作機械、機械設備、機械制御装置、手工具、動力工具、ねじ・ナット・リベット、ファスナー、金型、自動車、航空宇宙、自動化・ロボット、再生エネルギー等などの情報が満載です。
3. 多種多様な情報を提供
業界トレンド、企業動向、統計資料、法改正情報を全て網羅しています。
4. 読みやすい紙面
豊富な写真と図表、パソコンでの閲覧に配慮された横型の読みやすいPDF形式にて提供します。
5. 記事データベース検索
ホームページの記事データベースより、自由に過去記事の検索ができます。
●詳細
https://www.ys-consulting.com.tw/service/marketing/machine.html
●2週間無料試読のお申し込み
https://www.ys-consulting.com.tw/login/?buy=1&next=/service/marketing/machine.html&pop=1&frm=2
【会社概要】
会社名:ワイズコンサルティング グループ
所在地:中華民国台北市襄陽路9號8F
代表者:吉本康志
設立:1996年11月
URL:https://www.ys-consulting.com.tw/
事業内容:
・経営コンサルティング(人事労務・マーケティング・経営戦略・情報セキュリティ)
・人材トレーニング(階層別研修・職種別研修)
・日本語台湾経済ニュース、機械業界ジャーナル配信
・市場調査・業界調査・顧客調査
・クラウドサービスの販売
【お客様からのお問い合わせ先】
ワイズリサーチ(ワイズ総研)
TEL:+886-22381-9711(日本時間10:00〜19:00)
e-mail:research@ys-consulting.com
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台湾工作機械産業の新商機 電気自動車産業
一、工作機械産業の概況
機械産業は台湾の輸出産業の1つで、とくに工作機械産業の輸出額が高い比率を占める。2020年の台湾工作機械の生産額は28億7,000万米ドルで世界7位、輸出額は20億6,000万米ドルで世界5位だった。また、台湾工作機械産業は納期が短く、同クラスの製品の中では低価格で、優れたカスタマイズ能力を有するといった長所があり、コストパフォーマンスが高いことから、世界の顧客から好評を得ている。
▽生産ラインの自動化推進、▽省エネと環境保護意識の高まり、▽米中貿易摩擦、▽新型コロナウイルス感染症の流行拡大などのマイナス要素を受けて、世界製造業はサプライチェーンの再編を加速させており、工作機械産業の主要市場も変化している。とくに情報通信技術(ICT)とスマート製造技術の急成長、電気自動車(EV)産業を含む応用分野の増加が、工作機械産業に新たな課題と商機をもたらした。
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二、EV産業の発展により 工作機械に対する需要が変化
2020年、世界のEV保有台数は1,100万台を超えた。温室効果ガス排出削減のため、多くの国がEV購入優遇措置を実施しているため、EVの生産量と販売額は成長傾向を維持する見通しだ。大手会計監査法人のデロイト・トウシュ・トーマツは、自家用自動車と軽型商用車のEV販売割合は上昇を続け、30年には25%を超えると予測している。
また、各大手自動車メーカーもEVの研究開発と生産に力を入れており、今後の販売目標を掲げている。例えば、BMWは2030年までEV販売比率を全体の50%に引き上げると発表、ボルボは30年以降EVのみ生産する計画を明らかにしている。なお、EV生産に使われる主要技術はガソリン車と大きく異なるため、ICT産業をはじめとするハイテク産業メーカー(テスラやアップルなど)がEV産業に参入し、市場を活性化させた。
しかし、EV産業の発展によって自動車生産プロセスの加工項目が減少したことから、自動車産業の工作機械に対する需要は縮小した。マーケティング会社のPower Technology Researchは、2030年の自動車産業の工作機械の調達規模は45億〜67億米ドルで、19年より10〜15%減少すると予測している。
一方で、EV用の軽量化部品の需要拡大、生産プロセスの自動化・精密化、アルミニウム合金を含む複合材料の加工需要の増加が、新たな機械設備需要を生み出した。また、EV産業の特性として電子産業との関わりが深いため、複合加工機械のほか、単機やフル生産ラインの自動化・スマート化生産機械などが必要であることが、工作機械産業に商機をもたらしている。
三、技術革新と製品イノベーションに注力
台湾工作機械産業は細分化されたサプライチェーンを構築しているため、単機加工から複合加工機種まで、さまざまな川下産業の加工需要に対応することが可能だ。例えば、自動車部品産業向けの機械設備について、台湾工作機械メーカーは▽ブレードキャリバー、▽ホイール専用の生産システム、▽自動車板金の生産ライン、▽スマート製造ソリューションの研究開発に成功している。
また、EV産業関連の技術を開発するため、工業技術研究院(工研院)は台湾工作機械メーカーと提携して炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用レーザー切断設備を開発し、軽量化複合材料の加工需要に呼応している。さらに、工研院が中正大学および精密機械センターと共同開発したギア加工ソリューションは精密ギアの加工需要に対応でき、台湾工作機械産業のEV産業サプライチェーン参入を支援することとなった。
今後、台湾工作機械産業はEV市場において、既存のサプライチェーンや柔軟性のある生産能力などを活かし、関連する技術革新や製品イノベーションに尽力して、EVメーカーに採用される製品作りを目指すべきだ。
とくにEV産業の発展に伴って、自動車産業は従来と異なる体系を形成しつつあり、これまでと違ったサプライチェーンの支援を必要する。台湾工作機械産業メーカーはEV産業の生産需要を把握して、技術と生産能力の研究開発を続け、需要に合ったサービスを提供することができれば、新たな商機を開拓することができるだろう。
ワイズ機械業界ジャーナルとは
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代表者:吉本康志
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