早いペースで成長:ボッシュ・グループの売上高、利益率がともに向上
[15/02/04]
提供元:PRTIMES
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2014年の暫定決算報告 / 革新力をバネにグローバルな成功を達成
・ボッシュのデナーCEO:「私たちの技術革新戦略が実を結びつつあり、競争力と市場地位がいっそう向上」
・売上高は489億ユーロ、成長率は6.2%と予想を上回る
・売上高利益率は約1ポイント改善し、6.1%に
・モビリティ ソリューションズは市場の2倍強のペースで成長
・ZFLSとBSHの全株式取得により製品ポートフォリオを戦略的に補完
[画像: http://prtimes.jp/i/5028/140/resize/d5028-140-175871-0.jpg ]
シュトゥットガルト –ボッシュ・グループは2014年の売上高が前年比6.2%増の489億ユーロ(約6兆8606億円 1EURO=140.3円で換算)にのぼり、為替調整後の成長率は7.2%に達したと暫定決算を発表しました。なお、売上高は為替変動のマイナスの影響により5億ユーロ近く低下しました。ボッシュでは、2014年に収益も改善しました。暫定決算上では、グループのEBIT(支払金利前税引前利益)は30億ユーロ近くにのぼり、EBITベースの売上高利益率はほぼ6.1%に達しました。一回限りの特殊要因の影響を調整した後では、利益率は前年に比べ、ほぼ1ポイントの改善となります。「困難な経済環境の中でも、私たちは2014年の目標を達成することができました」。ロバート・ボッシュGmbH取締役会会長のフォルクマル・デナーはさらにこう述べます。「私たちの技術革新戦略は実を結びつつあります。これは、業績の改善に見られるとおりです。
2014年の業績状況:事業セクター別の概観
暫定値によれば、モビリティ ソリューションズ(旧称:自動車機器テクノロジー セクター)は2014年に大幅増収を達成しました。コンポーネント、システム、そしてサービスを含む総合的な製品ポートフォリオを擁する同セクターは、市場の平均の2倍を超える高い成長を達成することができました。この成長に寄与した主な要因は、ガソリン直噴システムと高圧ディーゼル燃料噴射システム、ディスプレイ機器、そしてインフォテインメントシステムです。エネルギー・建築関連テクノロジー セクターの2014年の売上高は、前年水準からほぼ横ばいで推移しました。需要が特に旺盛だったのは、通信システムとインターネット ベースのビデオ システムです。また、消費財セクターではプロ向けの電動工具とメジャーリングツールが好調でした。産業機器テクノロジー セクターでは、2014年にドライブ&コントロール テクノロジー事業部門が主要国の機械製造業の景気低迷の余波を強く受ける結果となりました。パッケージング テクノロジー事業部門では、包装機械の需要が拡大したものの、セクター全体として見ると、売上高は2013年の実績に達しませんでした。ただし、2013年の売上高を事業基盤構成の変化に合わせて調
整した後では、2014年の売上高は前年水準をわずかながら上回っています。
2014年の業績状況:地域別の動向
暫定値によれば、ボッシュ・グループは2014年にアジア太平洋地域で売上高を17%近く伸ばすことに成功しました。為替調整後の伸び率は、20%近くに達します。北米の売上高は前年比で8.6%増加し、為替調整後の伸び率は2桁成長の一歩手前でした。南米は為替調整後でわずかながら減収し、名目ベースの売上高は2013年を10%以上
下回りました。欧州では、地域経済を覆う暗雲にもかかわらず、売上高はほぼ2%増加しました。
中部および東ヨーロッパとアジアで雇用が増加
ボッシュ・グループの2014年12月31日時点の従業員は全世界合わせて約29万人にのぼり、1年前と比べて約9,100人増加しました。この増加のほとんどは、中部および東ヨーロッパとアジアの人員増によるものです。
2015年の世界経済展望 – 低成長を予想
最新の経済展望の中で、ボッシュは2015年に世界経済が穏やかな成長を遂げると予想しており、現時点での世界経済の成長予測率は2.7%です。しかし、こうした環境下でも、ボッシュ・グループは2015年にさらなる増収増益と利益率の改善を達成できると見ています。
ビジネス チャンスを掴み、新しい技術ソリューションで応える
ボッシュ・グループは2015年に、ネットワーク化や自動化、電動化、エネルギー効率などの分野の発展がもたらすビジネス チャンス、そして新興成長市場が提供する機会を積極的に掴み取りたいと考えています。「市場と技術環境の遠大かつ深遠な変化に積極的に関わり、コネクテッド ワールドの現実化に向けて備えていきます」とデナーは言明しました。なかでも期待がかかるのは、ボッシュ モビリティ ソリューションズに改称した自動車機器テクノロジー セクターです。デナーはこう述べています。「私たちは、自動化とネットワーク化、電動化を特徴とする未来のモビリティに寄与するソリューション サプライヤーとして、コンポーネント、システム、ソフトウェア ソリューションのほか、サービスも包括的に提供していきます」
乗用車、列車、自転車 – 将来的にはすべてをシンプルに組み合わせる
「ボッシュには、未来のモビリティの形成に重要な役割を果たす自動化、ネットワーク化、電動化の各分野について膨大な専門知識があります。それにシステム インテグレーションに関する能力を組み合わせることで、私たちは競合他社に負けない地位を固め、斬新なモビリティ ソリューションを開発し、お客さまに提供します」とデナーは話します。そうしたソリューションには、ソフトウェア ベースのビジネス モデルとフリート管理のような新しいサービスが含まれます。ボッシュはパートナーと連携し、すでにドイツの公道でフリート管理のテストを進めています。車両が発信する最新のステータス情報をセンターで把握・分析し、顧客の指定する形式で提供します。それによりリース会社や保険会社などの顧客は、車両の保守と修理をより効率的に行えるようになり、稼働率アップにつなげることができます。
そのほかの新しいビジネス モデルとしては、状況に応じてユーザーが適切な交通手段を選べるようにするインターモーダル モビリティ コンセプトがあり、たとえばカーシェアリングと公共輸送機関、タクシーを組み合わせることができます。「未来のスマート シティでは、他のサービスと並行し、インターモーダル モビリティ コンセプトを利用できるようになるでしょう」とデナーは述べます。ボッシュはパートナー企業と「シュトゥットガルト サービス」プロジェクトを立ち上げ、モビリティ アプリケーションへのアクセスと図書館などの公共サービスを合体したシングル システム構築の可能性を探っています。
成長地域のアジアで研究開発の現地化を推進
革新的なソリューションの開発において、ボッシュは新興成長市場での開発活動にも重きを置いています。「2015年も状況に変わりはありません。革新力が私たちの売上高を押し上げる重要な駆動力となるでしょう。個々の市場に向けて開発を現地で行うことが特に重要です」。ボッシュ取締役会で研究開発・先端エンジニアリングも担当するデナーはこのように述べています。2014年にボッシュはベトナムで、モビリティ ソリューション関連の2つ目の研究開発センターを開設し、インドでも技術研究センターを開所しました。この新しいセンターでは、モノのインターネット化のためのコネクテッド テクノロジーの開発に力を注ぐ方針です。
技術革新を成功に導くための前提条件は欧州単一デジタル市場の実現
デナーは、インターネットによるネットワーク化が技術開発を力強く後押しすると見ており、ネットワーク化がボッシュ・グループだけでなく、ドイツはもちろん、欧州全体にもさまざまな機会をもたらすことになると力説します。その一方でデナーは、ネットワーク化を欧州で事業として成功させるには、単一デジタル市場の実現が欠かせないと感じています。「欧州経済圏がデータと消費者保護のためのさまざまなルールの乱立によって細分化されていたのでは、欧州企業は米国や中国の競争相手が手にするような成功を享受できません」。デナーは、米国にはシリコンバレー発のアイデアを受け入れる巨大な単一市場が存在するのに引き換え、欧州はデータ保護への取り組み方の違いが壁になり、単一市場どころか、28の個別市場の寄せ集め状態にとどまっていると指摘し、欧州の一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)の速やかな成立を関係者に要請しました。「すべての市場参加者に適用される、データ保護に関する単一の法的枠組が完成すれば、欧州の企業も消費者も法的保護と法的確実性のメリットを享受できる」と主張しました。デナーはまた、信頼性の高い、広範で強力なブロードバンド ネットワークの構築に向けて組織的に取り組む必要があると強調しました。
・ボッシュのデナーCEO:「私たちの技術革新戦略が実を結びつつあり、競争力と市場地位がいっそう向上」
・売上高は489億ユーロ、成長率は6.2%と予想を上回る
・売上高利益率は約1ポイント改善し、6.1%に
・モビリティ ソリューションズは市場の2倍強のペースで成長
・ZFLSとBSHの全株式取得により製品ポートフォリオを戦略的に補完
[画像: http://prtimes.jp/i/5028/140/resize/d5028-140-175871-0.jpg ]
シュトゥットガルト –ボッシュ・グループは2014年の売上高が前年比6.2%増の489億ユーロ(約6兆8606億円 1EURO=140.3円で換算)にのぼり、為替調整後の成長率は7.2%に達したと暫定決算を発表しました。なお、売上高は為替変動のマイナスの影響により5億ユーロ近く低下しました。ボッシュでは、2014年に収益も改善しました。暫定決算上では、グループのEBIT(支払金利前税引前利益)は30億ユーロ近くにのぼり、EBITベースの売上高利益率はほぼ6.1%に達しました。一回限りの特殊要因の影響を調整した後では、利益率は前年に比べ、ほぼ1ポイントの改善となります。「困難な経済環境の中でも、私たちは2014年の目標を達成することができました」。ロバート・ボッシュGmbH取締役会会長のフォルクマル・デナーはさらにこう述べます。「私たちの技術革新戦略は実を結びつつあります。これは、業績の改善に見られるとおりです。
2014年の業績状況:事業セクター別の概観
暫定値によれば、モビリティ ソリューションズ(旧称:自動車機器テクノロジー セクター)は2014年に大幅増収を達成しました。コンポーネント、システム、そしてサービスを含む総合的な製品ポートフォリオを擁する同セクターは、市場の平均の2倍を超える高い成長を達成することができました。この成長に寄与した主な要因は、ガソリン直噴システムと高圧ディーゼル燃料噴射システム、ディスプレイ機器、そしてインフォテインメントシステムです。エネルギー・建築関連テクノロジー セクターの2014年の売上高は、前年水準からほぼ横ばいで推移しました。需要が特に旺盛だったのは、通信システムとインターネット ベースのビデオ システムです。また、消費財セクターではプロ向けの電動工具とメジャーリングツールが好調でした。産業機器テクノロジー セクターでは、2014年にドライブ&コントロール テクノロジー事業部門が主要国の機械製造業の景気低迷の余波を強く受ける結果となりました。パッケージング テクノロジー事業部門では、包装機械の需要が拡大したものの、セクター全体として見ると、売上高は2013年の実績に達しませんでした。ただし、2013年の売上高を事業基盤構成の変化に合わせて調
整した後では、2014年の売上高は前年水準をわずかながら上回っています。
2014年の業績状況:地域別の動向
暫定値によれば、ボッシュ・グループは2014年にアジア太平洋地域で売上高を17%近く伸ばすことに成功しました。為替調整後の伸び率は、20%近くに達します。北米の売上高は前年比で8.6%増加し、為替調整後の伸び率は2桁成長の一歩手前でした。南米は為替調整後でわずかながら減収し、名目ベースの売上高は2013年を10%以上
下回りました。欧州では、地域経済を覆う暗雲にもかかわらず、売上高はほぼ2%増加しました。
中部および東ヨーロッパとアジアで雇用が増加
ボッシュ・グループの2014年12月31日時点の従業員は全世界合わせて約29万人にのぼり、1年前と比べて約9,100人増加しました。この増加のほとんどは、中部および東ヨーロッパとアジアの人員増によるものです。
2015年の世界経済展望 – 低成長を予想
最新の経済展望の中で、ボッシュは2015年に世界経済が穏やかな成長を遂げると予想しており、現時点での世界経済の成長予測率は2.7%です。しかし、こうした環境下でも、ボッシュ・グループは2015年にさらなる増収増益と利益率の改善を達成できると見ています。
ビジネス チャンスを掴み、新しい技術ソリューションで応える
ボッシュ・グループは2015年に、ネットワーク化や自動化、電動化、エネルギー効率などの分野の発展がもたらすビジネス チャンス、そして新興成長市場が提供する機会を積極的に掴み取りたいと考えています。「市場と技術環境の遠大かつ深遠な変化に積極的に関わり、コネクテッド ワールドの現実化に向けて備えていきます」とデナーは言明しました。なかでも期待がかかるのは、ボッシュ モビリティ ソリューションズに改称した自動車機器テクノロジー セクターです。デナーはこう述べています。「私たちは、自動化とネットワーク化、電動化を特徴とする未来のモビリティに寄与するソリューション サプライヤーとして、コンポーネント、システム、ソフトウェア ソリューションのほか、サービスも包括的に提供していきます」
乗用車、列車、自転車 – 将来的にはすべてをシンプルに組み合わせる
「ボッシュには、未来のモビリティの形成に重要な役割を果たす自動化、ネットワーク化、電動化の各分野について膨大な専門知識があります。それにシステム インテグレーションに関する能力を組み合わせることで、私たちは競合他社に負けない地位を固め、斬新なモビリティ ソリューションを開発し、お客さまに提供します」とデナーは話します。そうしたソリューションには、ソフトウェア ベースのビジネス モデルとフリート管理のような新しいサービスが含まれます。ボッシュはパートナーと連携し、すでにドイツの公道でフリート管理のテストを進めています。車両が発信する最新のステータス情報をセンターで把握・分析し、顧客の指定する形式で提供します。それによりリース会社や保険会社などの顧客は、車両の保守と修理をより効率的に行えるようになり、稼働率アップにつなげることができます。
そのほかの新しいビジネス モデルとしては、状況に応じてユーザーが適切な交通手段を選べるようにするインターモーダル モビリティ コンセプトがあり、たとえばカーシェアリングと公共輸送機関、タクシーを組み合わせることができます。「未来のスマート シティでは、他のサービスと並行し、インターモーダル モビリティ コンセプトを利用できるようになるでしょう」とデナーは述べます。ボッシュはパートナー企業と「シュトゥットガルト サービス」プロジェクトを立ち上げ、モビリティ アプリケーションへのアクセスと図書館などの公共サービスを合体したシングル システム構築の可能性を探っています。
成長地域のアジアで研究開発の現地化を推進
革新的なソリューションの開発において、ボッシュは新興成長市場での開発活動にも重きを置いています。「2015年も状況に変わりはありません。革新力が私たちの売上高を押し上げる重要な駆動力となるでしょう。個々の市場に向けて開発を現地で行うことが特に重要です」。ボッシュ取締役会で研究開発・先端エンジニアリングも担当するデナーはこのように述べています。2014年にボッシュはベトナムで、モビリティ ソリューション関連の2つ目の研究開発センターを開設し、インドでも技術研究センターを開所しました。この新しいセンターでは、モノのインターネット化のためのコネクテッド テクノロジーの開発に力を注ぐ方針です。
技術革新を成功に導くための前提条件は欧州単一デジタル市場の実現
デナーは、インターネットによるネットワーク化が技術開発を力強く後押しすると見ており、ネットワーク化がボッシュ・グループだけでなく、ドイツはもちろん、欧州全体にもさまざまな機会をもたらすことになると力説します。その一方でデナーは、ネットワーク化を欧州で事業として成功させるには、単一デジタル市場の実現が欠かせないと感じています。「欧州経済圏がデータと消費者保護のためのさまざまなルールの乱立によって細分化されていたのでは、欧州企業は米国や中国の競争相手が手にするような成功を享受できません」。デナーは、米国にはシリコンバレー発のアイデアを受け入れる巨大な単一市場が存在するのに引き換え、欧州はデータ保護への取り組み方の違いが壁になり、単一市場どころか、28の個別市場の寄せ集め状態にとどまっていると指摘し、欧州の一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)の速やかな成立を関係者に要請しました。「すべての市場参加者に適用される、データ保護に関する単一の法的枠組が完成すれば、欧州の企業も消費者も法的保護と法的確実性のメリットを享受できる」と主張しました。デナーはまた、信頼性の高い、広範で強力なブロードバンド ネットワークの構築に向けて組織的に取り組む必要があると強調しました。