男女ともにエクオール産生者の優位性が明らかに ハイメディック検診受診者データを活用した2つの研究論文が医学雑誌に掲載
[24/06/20]
提供元:PRTIMES
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ミッドタウンクリニック医師グループ共同研究(吉形玲美医師、キン ゼッヤーミン医師、田口淳一医師)
リゾートトラスト株式会社(以下、リゾートトラスト)のグループ企業である株式会社アドバンスト・メディカル・ケア(東京都港区、代表取締役社長:古川哲也)が運営支援を行う東京ミッドタウンクリニックや浜松町ハマサイトクリニックの医師グループ(吉形玲美医師、キン ゼッヤーミン医師、田口淳一医師)による、エクオール研究の2つの論文がそれぞれ医学雑誌に掲載されました。この2つの論文には、株式会社ハイメディックが運営・管理する会員制総合メディカル倶楽部「グランドハイメディック倶楽部」の検診データを活用しています。466名の対象者(ハイメディック検診受診者)のデータを元にし、継続的にエクオール研究を行なってきた当医師グループの研究として初めて男性のデータを使用しました。
※本研究に同意をいただいた方の検診データを使用
本研究では、男女ともにエクオール産生能の優位性およびエクオール産生能検査の有用性が認められました。また、5つの異なるエクオール検査精度を比較した上で、血清および尿中のエクオール濃度により、エクオール産生者の健康上のメリットの評価指標を検証しました。
・ミッドタウンクリニック医師グループのエクオール研究として初めて男性のデータを使用
・466名のハイメディック検診受診者のデータを元に分析した2つの論文が医学雑誌に掲載
1.「日本人男女466人を対象としたLC-MS/MS法によるエクオールの血中および尿中濃度の比較とエクオール産生に関連する因子の検討」
Comparison of blood and urine concentrations of equol by LC-MS/MS method and factors associated with equol production in 466 Japanese men and women(『PLOS ONE』2024年3月21日/吉形玲美、キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、田口淳一)[以下、論文1.]
2.「エクオール産生者の5つの異なる定義の比較:466人の健康な男性および女性における血液と尿中のエクオール濃度と血液パラメータとの関係」
Comparison of the five different definitions of equol producers: The relationship between blood and urine equol concentrations and blood parameters in 466 healthy men and women(『Clinica Chimica Acta』557号 2024年/キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、吉形玲美、田口淳一)[以下、論文2.]
・男女ともにエクオール産生能の優位性およびエクオール産生能検査の有用性が認められた
・5つのエクオール検査を比較検証、血清・尿中のエクオール濃度により、健康上の利益を評価できる指標を確認
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/47917/149/47917-149-a625f7aa11b44c7569d3c8bc2244975b-792x481.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
医療・ヘルスケアの循環型価値向上ビジネスモデル
【論文1.】
「日本人男女466人を対象としたLC-MS/MS法によるエクオールの血中および尿中濃度の比較とエクオール産生に関連する因子の検討」
Comparison of blood and urine concentrations of equol by LC-MS/MS method and factors associated with equol production in 466 Japanese men and women(『PLOS ONE』2024年3月21日/吉形玲美、キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、田口淳一)
〈研究背景と目的〉
これまでの継続的な研究により、女性のエクオール産生者の健康的な優位性や、エクオールの作用が明らかになっている。本研究では、男女のエクオール産生者の状態を調査し、健康上のメリットとの関係を考察した。
〈結果〉
a. 前立腺がんのリスク指標であるPSAがエクオール産生者で有意に低く、
・前立腺疾患リスクの低減
が期待できる。一般にエクオールで知られているメカニズムから、ジヒドロテストステロン(DHT)産生の抑制効果によりPSAが低くなるものと考えられる。DHT産生の抑制は男性型脱毛の抑制にも関連する。
◎PSA(前立腺特異抗原)とジヒドロテストステロン(DHT)
PSAは前立腺細胞から分泌されるタンパク質。血液中のPSA値が高いと前立腺がんのリスクが高くなる。ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンであるテストステロンから変換された活性型のホルモン。ジヒドロテストステロンは産生過剰になるとPSA値を高める要因となり、前立腺がんのリスクを高めるほか、脱毛を促進する。
b. それ以外のパラメータでエクオール産生者の優位性も示された。
・男性 ー LDLコレステロールが有意に低い
・女性 ー LDLコレステロール、中性脂肪、尿酸が低い※
これらは、一般にエクオールで知られているメカニズムから、
・肝臓での脂質合成の抑制作用
・抗動脈硬化作用による腎血流改善
の効果によるものと考えられる。このほか、エクオールは強い抗酸化作用を有すことや、血管壁へは一酸化窒素NOの産生による直接的な抗動脈硬化作用もあることから、男女とも各種生活習慣病への好影響が期待される。
※参考:以前のエクオール女性研究
「健常女性743名におけるエクオール産生能の有無による年代別生活習慣病関連リスクへの関与」
(2015年北米閉経学会発表・学会賞、医学雑誌『Menopause』掲載/吉形玲美)
◆50代のエクオール産生者は非産生者と比較し、 体脂肪率、CT内臓脂肪面積、血圧脈波(baPWV)、中性脂肪(TG) において有意に低値を認め、ロジスティック解析では尿酸、EPA/AA において優位な関連を認めた。
◆60代のエクオール産生者は非産生者と比較し、HDL-コレステロールにおいて有意に高値を認めた。ロジスティック解析では 尿中NTX、ホモシステインにおいて優位な関連を認めた。
〈結論〉
これまで当グループ医師の研究で明らかになっていた女性のエクオール産生者の健康的なメリットに加え、男性のエクオール産生者にも健康への有益性が示された。
【論文2. 研究結果】
「エクオール産生者の5つの異なる定義の比較:466人の健康な男性および女性における血液と尿中のエクオール濃度と血液パラメータとの関係」
Comparison of the five different definitions of equol producers: The relationship between blood and urine equol concentrations and blood parameters in 466 healthy men and women(『Clinica Chimica Acta』557号 2024年/キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、吉形玲美、田口淳一)
〈研究背景と目的〉
エクオール産生者の定義は判定方法によりさまざまで、これまでエクオール産生者の異なる定義を比較した研究はなかった。今回の研究では、エクオール産生者の5つの異なる定義の特徴や違いについて同対象者のデータを用いて検証し、健康上のメリットとの関連性の正確性について探ることを目的とした。
〈方法〉
22歳から88歳までの466人の健康な日本人男性および女性を対象とし 、一般的に使用される5つの定義を用いて、対象者の血清および尿中のイソフラボン濃度からエクオール産生者の割合を計算した。その後、それらの正確さと血液パラメータとの関連を調べた。
〈結果〉
エクオール産生者の割合は、血清および尿中のエクオール濃度が一番高い最も厳格な定義では29%から、血清および尿中のエクオール濃度が一番低い最も感度が高い定義では47.6%まで幅があった。最も厳格な定義でのエクオール産生者の場合、男性ではLDLコレステロール、女性では高感度CRPなど動脈硬化リスク因子と負の関係が一番強かった。
〈結論〉
5つの異なるエクオール産生者定義において、男女ともに健康上の利益が示された。最も厳格な方法では最大の有益性が得られる可能性があり、体内のエクオール濃度を一定に保つことの重要性が示唆された。今後は食事調査と組み合わせることやエクオールサプリメントの介入研究などで、エクオールの健康への有益性をより正確に評価することができる。
対象データ(「論文1.」「論文2.」同一)
ハイメディック検診の検診データ
22歳から88歳までの健康な男女466人(男性292人、女性174人)
2016年6月から2017年12月まで
※本研究に同意をいただいた方の検診データを使用
◎エクオールとは?
エクオールは、大豆に含まれる大豆イソフラボンが「エクオール産生菌」と呼ばれる腸内細菌によって代謝されてできる成分。女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」とよく似た構造を持ち、さまざまな健康上のメリットが確認されています。
更年期症状の緩和/抗酸化作用/骨粗しょう症予防/メタボ改善/美肌効果など
【ハイメディック検診】
株式会社ハイメディックが運営・管理する会員制総合メディカル倶楽部「グランドハイメディック倶楽部」が提供する検診。グランドハイメディック倶楽部では1994 年に日本で初めて、PET(Positron Emission Tomography、陽電子放出断層撮影)をがん検診に導入し、PET普及に大きく貢献しました。
■グランドハイメディック倶楽部サイト:https://www.himedic.jp/
【医師プロフィール】
吉形 玲美(よしかた れみ)
産婦人科専門医師、医学博士、東京女子医大産婦人科学教室非常勤講師
日本更年期と加齢のヘルスケア学会副理事長。産婦人科臨床医として医療の最前線に立ち、婦人科腫瘍手術等を手掛ける傍ら、女性医療・更年期医療のさまざまな臨床研究にも数多く携わる。女性予防医療を広めたいという思いから、2010年より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。現在は同院産婦人科専門医として診療のほか、多施設で予防医療研究に従事。月経不順、妊活、更年期など、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。2022年7月『40代から始めよう!閉経マネジメント』(講談社)を上梓。
●認定資格
日本産科婦人科学会産婦人科専門医
日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医
キン ゼッヤーミン(Khin Zay Yar Myint)
東京ミッドタウン先端医療研究所所属
2005年 ヤンゴン第2医科大学卒業。2006年 研修医、2007年 HIV/AIDSの予防教育分野で働き、2008年 日本へ留学。2009年 東京大学医学系研究科国際地域保健学修士課程に進学、2011年より、東京ミッドタウンクリニックを運営支援する株式会社アドバンスト・メディカル・ケアにおいて、医療サービス、医療安全推進や臨床研究に従事。
●認定資格
日本病院会認定医療安全管理者
田口 淳一(たぐち じゅんいち)
東京ミッドタウンクリニック総院長、日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック総院長、内科医師、医学博士、東京医科大学客員教授
1984年 東京大学医学部卒業。1993年 ワシントン大学(シアトル)へ留学。東京大学医学部附属病院助手、宮内庁侍従職侍医、東海大学医学部付属八王子病院循環器内科准教授を経て、2007年東京ミッドタウンクリニック院長、2010年 東京ミッドタウン先端医療研究所所長に就任。2020年5月 日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック総院長、2024年5月、東京ミッドタウンクリニック総院長に就任。
●認定資格
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医
日本人間ドック・予防医療学会 遺伝子検査に関わる検討委員会 委員長
【東京ミッドタウンクリニック】
・所 在 地 :〒107-6206 東京都港区赤坂 9-7-1 ミッドタウン・タワー 6F
・T E L :03-5413-0081(月曜〜金曜 9:00-17:00 ※土曜・日曜・祝日除く)
・U R L :https://www.tokyomidtown-mc.jp/
【浜松町ハマサイトクリニック】
・所 在 地 :〒105-0022 東京都港区海岸1-2-20 汐留ビルディング2F
・T E L :03-5413-0049(月曜〜金曜 9:00-17:00 ※土曜・日曜・祝日除く)
・U R L :https://www.hamasite-clinic.jp/
【株式会社ハイメディック】
株式会社ハイメディックが運営・管理する「グランドハイメディック倶楽部」では、2024年に検診を開始する2つの新コースをはじめ、特色豊かな検診を全国に10コース展開。疾病の早期発見を目指す高精度な検診から、日常の健康サポート、健康増進・健康維持まで、会員制ならではのきめ細かなサービスを提供し、「人生100年時代の健康長寿・ウェルビーイングへの貢献」に取り組んでいます。現在では、約31,000人の会員様(2024年3月末時点)にご入会いただいています。また、関東や中部、関西にシニア向け住宅(介護付有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅)計18施設を運営しています。
【株式会社アドバンスト・メディカル・ケア】
会員制ホテル事業などを展開するリゾートトラスト株式会社のグループ企業。東京ミッドタウンクリニックをはじめ、全国の医療施設のプロデュースを行い、日本の長寿社会において“より健康に”“より美しく”生きるためのベストソリューションを提案。メディカルサービスだけではなく、医師監修による高付加価値サプリメントや、化粧品開発、さらにフェムテック/フェムケア商品の開発など、積極的に取り組んでいます。
・所在地:〒107-6206 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー6F
・設 立:2006年2月
・代表者:代表取締役社長 古川 哲也
・資本金:200,000,000円
・主な業務内容:医療施設の運営支援ならびにサプリメント・化粧品の企画、販売など
・URL: https://www.amcare.co.jp/
■株式会社アドバンスト・メディカル・ケア運営の女性医療サイト「アイラシイ」: https://www.ilacy.jp/
※本リリースに記載している内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
※本リリースの内容やデータ等、メディア掲載以外の二次利用はご遠慮ください。
リゾートトラスト株式会社(以下、リゾートトラスト)のグループ企業である株式会社アドバンスト・メディカル・ケア(東京都港区、代表取締役社長:古川哲也)が運営支援を行う東京ミッドタウンクリニックや浜松町ハマサイトクリニックの医師グループ(吉形玲美医師、キン ゼッヤーミン医師、田口淳一医師)による、エクオール研究の2つの論文がそれぞれ医学雑誌に掲載されました。この2つの論文には、株式会社ハイメディックが運営・管理する会員制総合メディカル倶楽部「グランドハイメディック倶楽部」の検診データを活用しています。466名の対象者(ハイメディック検診受診者)のデータを元にし、継続的にエクオール研究を行なってきた当医師グループの研究として初めて男性のデータを使用しました。
※本研究に同意をいただいた方の検診データを使用
本研究では、男女ともにエクオール産生能の優位性およびエクオール産生能検査の有用性が認められました。また、5つの異なるエクオール検査精度を比較した上で、血清および尿中のエクオール濃度により、エクオール産生者の健康上のメリットの評価指標を検証しました。
・ミッドタウンクリニック医師グループのエクオール研究として初めて男性のデータを使用
・466名のハイメディック検診受診者のデータを元に分析した2つの論文が医学雑誌に掲載
1.「日本人男女466人を対象としたLC-MS/MS法によるエクオールの血中および尿中濃度の比較とエクオール産生に関連する因子の検討」
Comparison of blood and urine concentrations of equol by LC-MS/MS method and factors associated with equol production in 466 Japanese men and women(『PLOS ONE』2024年3月21日/吉形玲美、キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、田口淳一)[以下、論文1.]
2.「エクオール産生者の5つの異なる定義の比較:466人の健康な男性および女性における血液と尿中のエクオール濃度と血液パラメータとの関係」
Comparison of the five different definitions of equol producers: The relationship between blood and urine equol concentrations and blood parameters in 466 healthy men and women(『Clinica Chimica Acta』557号 2024年/キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、吉形玲美、田口淳一)[以下、論文2.]
・男女ともにエクオール産生能の優位性およびエクオール産生能検査の有用性が認められた
・5つのエクオール検査を比較検証、血清・尿中のエクオール濃度により、健康上の利益を評価できる指標を確認
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/47917/149/47917-149-a625f7aa11b44c7569d3c8bc2244975b-792x481.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
医療・ヘルスケアの循環型価値向上ビジネスモデル
【論文1.】
「日本人男女466人を対象としたLC-MS/MS法によるエクオールの血中および尿中濃度の比較とエクオール産生に関連する因子の検討」
Comparison of blood and urine concentrations of equol by LC-MS/MS method and factors associated with equol production in 466 Japanese men and women(『PLOS ONE』2024年3月21日/吉形玲美、キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、田口淳一)
〈研究背景と目的〉
これまでの継続的な研究により、女性のエクオール産生者の健康的な優位性や、エクオールの作用が明らかになっている。本研究では、男女のエクオール産生者の状態を調査し、健康上のメリットとの関係を考察した。
〈結果〉
a. 前立腺がんのリスク指標であるPSAがエクオール産生者で有意に低く、
・前立腺疾患リスクの低減
が期待できる。一般にエクオールで知られているメカニズムから、ジヒドロテストステロン(DHT)産生の抑制効果によりPSAが低くなるものと考えられる。DHT産生の抑制は男性型脱毛の抑制にも関連する。
◎PSA(前立腺特異抗原)とジヒドロテストステロン(DHT)
PSAは前立腺細胞から分泌されるタンパク質。血液中のPSA値が高いと前立腺がんのリスクが高くなる。ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンであるテストステロンから変換された活性型のホルモン。ジヒドロテストステロンは産生過剰になるとPSA値を高める要因となり、前立腺がんのリスクを高めるほか、脱毛を促進する。
b. それ以外のパラメータでエクオール産生者の優位性も示された。
・男性 ー LDLコレステロールが有意に低い
・女性 ー LDLコレステロール、中性脂肪、尿酸が低い※
これらは、一般にエクオールで知られているメカニズムから、
・肝臓での脂質合成の抑制作用
・抗動脈硬化作用による腎血流改善
の効果によるものと考えられる。このほか、エクオールは強い抗酸化作用を有すことや、血管壁へは一酸化窒素NOの産生による直接的な抗動脈硬化作用もあることから、男女とも各種生活習慣病への好影響が期待される。
※参考:以前のエクオール女性研究
「健常女性743名におけるエクオール産生能の有無による年代別生活習慣病関連リスクへの関与」
(2015年北米閉経学会発表・学会賞、医学雑誌『Menopause』掲載/吉形玲美)
◆50代のエクオール産生者は非産生者と比較し、 体脂肪率、CT内臓脂肪面積、血圧脈波(baPWV)、中性脂肪(TG) において有意に低値を認め、ロジスティック解析では尿酸、EPA/AA において優位な関連を認めた。
◆60代のエクオール産生者は非産生者と比較し、HDL-コレステロールにおいて有意に高値を認めた。ロジスティック解析では 尿中NTX、ホモシステインにおいて優位な関連を認めた。
〈結論〉
これまで当グループ医師の研究で明らかになっていた女性のエクオール産生者の健康的なメリットに加え、男性のエクオール産生者にも健康への有益性が示された。
【論文2. 研究結果】
「エクオール産生者の5つの異なる定義の比較:466人の健康な男性および女性における血液と尿中のエクオール濃度と血液パラメータとの関係」
Comparison of the five different definitions of equol producers: The relationship between blood and urine equol concentrations and blood parameters in 466 healthy men and women(『Clinica Chimica Acta』557号 2024年/キン ゼッヤーミン〈Khin Zay Yar Myint〉、吉形玲美、田口淳一)
〈研究背景と目的〉
エクオール産生者の定義は判定方法によりさまざまで、これまでエクオール産生者の異なる定義を比較した研究はなかった。今回の研究では、エクオール産生者の5つの異なる定義の特徴や違いについて同対象者のデータを用いて検証し、健康上のメリットとの関連性の正確性について探ることを目的とした。
〈方法〉
22歳から88歳までの466人の健康な日本人男性および女性を対象とし 、一般的に使用される5つの定義を用いて、対象者の血清および尿中のイソフラボン濃度からエクオール産生者の割合を計算した。その後、それらの正確さと血液パラメータとの関連を調べた。
〈結果〉
エクオール産生者の割合は、血清および尿中のエクオール濃度が一番高い最も厳格な定義では29%から、血清および尿中のエクオール濃度が一番低い最も感度が高い定義では47.6%まで幅があった。最も厳格な定義でのエクオール産生者の場合、男性ではLDLコレステロール、女性では高感度CRPなど動脈硬化リスク因子と負の関係が一番強かった。
〈結論〉
5つの異なるエクオール産生者定義において、男女ともに健康上の利益が示された。最も厳格な方法では最大の有益性が得られる可能性があり、体内のエクオール濃度を一定に保つことの重要性が示唆された。今後は食事調査と組み合わせることやエクオールサプリメントの介入研究などで、エクオールの健康への有益性をより正確に評価することができる。
対象データ(「論文1.」「論文2.」同一)
ハイメディック検診の検診データ
22歳から88歳までの健康な男女466人(男性292人、女性174人)
2016年6月から2017年12月まで
※本研究に同意をいただいた方の検診データを使用
◎エクオールとは?
エクオールは、大豆に含まれる大豆イソフラボンが「エクオール産生菌」と呼ばれる腸内細菌によって代謝されてできる成分。女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」とよく似た構造を持ち、さまざまな健康上のメリットが確認されています。
更年期症状の緩和/抗酸化作用/骨粗しょう症予防/メタボ改善/美肌効果など
【ハイメディック検診】
株式会社ハイメディックが運営・管理する会員制総合メディカル倶楽部「グランドハイメディック倶楽部」が提供する検診。グランドハイメディック倶楽部では1994 年に日本で初めて、PET(Positron Emission Tomography、陽電子放出断層撮影)をがん検診に導入し、PET普及に大きく貢献しました。
■グランドハイメディック倶楽部サイト:https://www.himedic.jp/
【医師プロフィール】
吉形 玲美(よしかた れみ)
産婦人科専門医師、医学博士、東京女子医大産婦人科学教室非常勤講師
日本更年期と加齢のヘルスケア学会副理事長。産婦人科臨床医として医療の最前線に立ち、婦人科腫瘍手術等を手掛ける傍ら、女性医療・更年期医療のさまざまな臨床研究にも数多く携わる。女性予防医療を広めたいという思いから、2010年より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。現在は同院産婦人科専門医として診療のほか、多施設で予防医療研究に従事。月経不順、妊活、更年期など、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。2022年7月『40代から始めよう!閉経マネジメント』(講談社)を上梓。
●認定資格
日本産科婦人科学会産婦人科専門医
日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医
キン ゼッヤーミン(Khin Zay Yar Myint)
東京ミッドタウン先端医療研究所所属
2005年 ヤンゴン第2医科大学卒業。2006年 研修医、2007年 HIV/AIDSの予防教育分野で働き、2008年 日本へ留学。2009年 東京大学医学系研究科国際地域保健学修士課程に進学、2011年より、東京ミッドタウンクリニックを運営支援する株式会社アドバンスト・メディカル・ケアにおいて、医療サービス、医療安全推進や臨床研究に従事。
●認定資格
日本病院会認定医療安全管理者
田口 淳一(たぐち じゅんいち)
東京ミッドタウンクリニック総院長、日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック総院長、内科医師、医学博士、東京医科大学客員教授
1984年 東京大学医学部卒業。1993年 ワシントン大学(シアトル)へ留学。東京大学医学部附属病院助手、宮内庁侍従職侍医、東海大学医学部付属八王子病院循環器内科准教授を経て、2007年東京ミッドタウンクリニック院長、2010年 東京ミッドタウン先端医療研究所所長に就任。2020年5月 日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック総院長、2024年5月、東京ミッドタウンクリニック総院長に就任。
●認定資格
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医
日本人間ドック・予防医療学会 遺伝子検査に関わる検討委員会 委員長
【東京ミッドタウンクリニック】
・所 在 地 :〒107-6206 東京都港区赤坂 9-7-1 ミッドタウン・タワー 6F
・T E L :03-5413-0081(月曜〜金曜 9:00-17:00 ※土曜・日曜・祝日除く)
・U R L :https://www.tokyomidtown-mc.jp/
【浜松町ハマサイトクリニック】
・所 在 地 :〒105-0022 東京都港区海岸1-2-20 汐留ビルディング2F
・T E L :03-5413-0049(月曜〜金曜 9:00-17:00 ※土曜・日曜・祝日除く)
・U R L :https://www.hamasite-clinic.jp/
【株式会社ハイメディック】
株式会社ハイメディックが運営・管理する「グランドハイメディック倶楽部」では、2024年に検診を開始する2つの新コースをはじめ、特色豊かな検診を全国に10コース展開。疾病の早期発見を目指す高精度な検診から、日常の健康サポート、健康増進・健康維持まで、会員制ならではのきめ細かなサービスを提供し、「人生100年時代の健康長寿・ウェルビーイングへの貢献」に取り組んでいます。現在では、約31,000人の会員様(2024年3月末時点)にご入会いただいています。また、関東や中部、関西にシニア向け住宅(介護付有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅)計18施設を運営しています。
【株式会社アドバンスト・メディカル・ケア】
会員制ホテル事業などを展開するリゾートトラスト株式会社のグループ企業。東京ミッドタウンクリニックをはじめ、全国の医療施設のプロデュースを行い、日本の長寿社会において“より健康に”“より美しく”生きるためのベストソリューションを提案。メディカルサービスだけではなく、医師監修による高付加価値サプリメントや、化粧品開発、さらにフェムテック/フェムケア商品の開発など、積極的に取り組んでいます。
・所在地:〒107-6206 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー6F
・設 立:2006年2月
・代表者:代表取締役社長 古川 哲也
・資本金:200,000,000円
・主な業務内容:医療施設の運営支援ならびにサプリメント・化粧品の企画、販売など
・URL: https://www.amcare.co.jp/
■株式会社アドバンスト・メディカル・ケア運営の女性医療サイト「アイラシイ」: https://www.ilacy.jp/
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※本リリースの内容やデータ等、メディア掲載以外の二次利用はご遠慮ください。