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約60名の起業家や起業を志す若者が参加。スタートアッププログラム1年間の集大成イベント「ファイナルミートアップ」を開催。TOKYO STARTUP GATEWAY2022

東京都主催、NPO法人ETIC.(エティック、東京都渋谷区)が事務局を担う、今年で9期目の「TOKYO STARTUP GATEWAY(トーキョー・スタートアップ・ゲートウェイ)」は、東京発・400字から世界を変える若き起業家を輩出する育成型のスタートアップコンテストです。2022年5月に1,114名のエントリーで幕を開けた本プログラムは、2023年3月、本年度の全てのカリキュラムを終了しました。




[画像1: https://prtimes.jp/i/12113/167/resize/d12113-167-7c7fbdeb370b0a616787-0.png ]

ビジネススクール部門の2022年度最後のイベント「ファイナルミートアップ」は、3月11日に渋谷で開催。当日会場には、TSG2022参加者や過去の参加者であるOBOG、起業を目指す若者など約60人ほどが参加しました。

クロストークではコンテスト部門のファイナリスト5名が登壇し、TSGプログラムに参加してから現在までの動向や事業の展望などをお伺いしました。
また、ビジネススクール部門からは代表者7名が事業アイデアをプレゼンテーションしました。プレゼン後には、イベント参加者が関心のあるプレゼンターのテーブルに移動しブレストをする「作戦会議」が行われました。時間内ではまだまだ話したりない!というくらいに参加者の方々も前のめりで作戦会議は大盛り上がりでした。

TSG2022に参加したメンバー、TSGのOBOG、そしてこれから起業を目指す若者たちが、刺激しあい、共に未来を企てる熱量の高い場になりました。

また12月から3月まで実施したファイナリストが参加するアクセラレーションプログラムも3月19日に最終回を迎え、それぞれがこの4か月に経験したこと、その中で得た気づきや学びを共有し合いながら、次のステップへと歩みを進める時間となりました。さまざまなレベルで実証実験を進めている方、クラウドファンディングを行っている方もいますので、ぜひ引き続きご注目ください。

参考リンク(アクセラレーションを受けた参加者によるクラウドファンディング):
https://rescuex.jp/project/41395
https://academist-cf.com/projects/289?lang=ja
https://camp-fire.jp/projects/view/649556?list=coming_soon

(ファイナリスト10名の事業プレゼンテーション)
https://www.youtube.com/watch?v=AolEmGpEIgw&list=PLsOjmoav12s2W0Qh2ke1ZaRD5kVMky-yN


■「TOKYO STARTUP GATEWAY 2022」コンテスト参加者の声
慌ただしい年度末こそ、1年を振り返り、自分と向き合う内省の時間をとりたいものですね。今回は、内省(リフレクション)を支援するウェブサービス 「リフクラ」 を開発した株式会社TIELEC(ティーレック)代表の隆 祐人 (たかし ゆうと)さんにお話を伺いました。

[画像2: https://prtimes.jp/i/12113/167/resize/d12113-167-b9fe57361b5e6a5e747b-1.jpg ]

隆 祐人 (たかし・ゆうと)さん
株式会社TIELEC 代表 TOKYO STARTUP GATEWAY2022ファイナリスト

<プロフィール>
1989年生まれ、神奈川県出身。2013年にEPRソフトウェアベンダーである株式会社ワークスアプリケーションズに入社。ITエンジニアとしての成長を目的に多忙な日々を送るが、初めてマネジメントを経験した際に心労が重なり、休職を経験。この出来事が契機となり自分と向き合うこと(内省)の大切さに目覚める。以後、内省の研究を続けており、自身の考案した手法(ORIMD)を世の中に広めるために活動している。
https://www.tielec.net/


「人生100年時代の社会人基礎力」リフレクションが手軽にできるウェブサービス「リフクラ」

TIELECは、AIによる内省支援のウェブサービス「リフクラ(Reflection Cloud)」の提供と、リフクラを使った研修やワークショップの提供を事業としています。

内省とは、自分の内面と対話して新しい気づきや学びを得ることで、リフレクションとも言います。リフレクションは、経済産業省が提唱する「人生100年時代の社会人基礎力」の中心に据えられています。一度身につけておくと、人生を軽やかに生きられるスキルです。
[画像3: https://prtimes.jp/i/12113/167/resize/d12113-167-f89ee32b18d4fc5a1c62-4.jpg ]

筆者もリフクラを使ってみました。まず自分が振り返りたいテーマを選びます。次に、表示される6つの質問から回答したいものを選んで、記述式で答えます。これを10回繰り返します。回答する質問を自分で選ぶので、質問されることで自分が辛い状況に追い込まれることなく、AIと適切な距離感で対話できることが特徴でした。
10の回答を終える頃には、客観的に状況を振り返りながら、自分がこれからどうしたいのかという方向性も見えてきて、心が軽くなるような不思議な体験をしました。

[画像4: https://prtimes.jp/i/12113/167/resize/d12113-167-cbf82fbc9235ca8e5d56-6.png ]

IT企業での管理職の休職を機に内省の道に

事業が生まれるきっかけは、今から4年半ほど前、2018年の年末から3ヶ月間の休職でした。

「新卒入社したIT企業で働いて5年目、エンジニアとしてチームを持たせてもらって働いていました。会社として変化が大きい時期で、オペレーション業務を効率化し、少ない人数で回すことが求められていました。

私は、効率化は必要だと認識していましたが、自分のチームでは創造性をもって、それぞれが自分で考えて進めるマネジメントをしたいと思っていました。会社から求められていることと、自分のチームでやっていきたいことのすり合わせができず、自分の仕事に意味づけができなくなり、消耗して休職しました。

休むことで初めて自分と向き合う時間ができました。自分自身がやりたいことや、自分の強みについて考える時間がとれました。ストレングス・ファインダーや、R-CAPという診断を受けて、自分の強みをノートに書きながら自分に向き合いました」
隆さんは、自分と向き合っていく中で、大学生時代に思い描いていた経営者になる夢を実現したいと思い始めます。テレビ番組「カンブリア宮殿」が好きで、世の中のために熱意をもってやっている経営者がかっこいいと思っていました。


『ティール組織』を読んで「内省」の重要性に気づく。効果的な方法論がまだないなら自分で生み出そう

2019年の春、隆さんは、仕事復帰と同時に起業準備を始めます。

「最初は、エンジニアの経験を生かして独立しようと思いましたが、それは結局、仕事の依頼を受けて働く会社員と変わらない。自分のやりたいこととかけ合わせて何かできないか。

大学では経営学部で組織論を勉強していました。この頃話題になっていた『ティール組織』を読んだところで、”内省、自分と向き合うこと”が大事だと書いてあり、自分が休職している時にやっていたのはこれだと気づいたんです。

一方で、内省の方法には詳しく触れられていませんでした。セミナーや本を調べてみても、自分と効果的に向き合う方法論はまだ開発されていないと分かり、これは自分で生み出そうと考えました。

そこで思いついたのが、内省(リフレクション)×IT――。これをやっている人はまだいないし、自分の強みが生かせる。いけるかも、と思いました」

2019年の夏には、パワーポイントで内省のフレームワークをつくり、実験を繰り返します。
リフレクションカード、ORID(オーリッド)、インテグラル理論を融合させ、事実・感情・解釈・意味・決定という流れで問いかけると深い内省ができることに気づきました。
[画像5: https://prtimes.jp/i/12113/167/resize/d12113-167-9c5ac757920153d348d5-2.jpg ]

起業準備のために人事部に異動。経営者の近くで企業文化づくりや経営判断を学ぶ

「仕事も起業の準備に使いたいと思い、2020年の夏に人事部門に異動をさせてもらいました。エンジニアとしてのキャリアは積んできたので、残りの時間でどんなスキルを身につけたいか考え、組織文化づくりや、経営者の意思決定について知りたいと思ったんです。そこで、経営者に近い部署で働いた方が勉強になると思って人事部長に相談しました。

“将来的には会社を辞めて起業する予定です”と言いながら異動願いを出し、2年間人材・組織開発を担当させてもらいました」

隆さんは、2022年7月に退職し、その年の12月まで業務委託として仕事を続けました。退職を前にした2022年5月、東京都主催のビジネスプランコンテストであるTOKYO STARTUP GATEWAYにエントリーし、11月にはファイナリストに選ばれます。

「いよいよ会社を辞めようという時に、なにも後ろ盾がない状況はつらかったので、実績をつくってドライブさせていきたいと思ってエントリーしました。前の年にビジネスコンテストを調べていて、これが良さそうだと思っていたんです。ファイナルラウンドまでは進みたいと思い、もともと作っていた事業計画書をベースに400字の応募書類を書きました。

ステージが進むにつれて文章をたくさん書きます。その過程でビジネスと向き合い、ターゲットが明確になっていきました。最初は、悩みや不安を感じている人が前向きに歩めるようになってほしいと思っていましたが、それだとぼやっとしているので、年代を明確にして、領域として”メンタルヘルス”と”コーチング”のどちらでいくのか。”メンタルヘルス”の領域で、30歳前後で、キャリアについて改めて考えるタイミングの方に届けるビジネスにしました」

[画像6: https://prtimes.jp/i/12113/167/resize/d12113-167-467e86c8c39d1d543e9a-5.jpg ]

背中を押してもらった決勝大会。2ヶ月後に株式会社TIELECを登記

決勝大会ではファイナリストとして登壇しますが、入賞には至りませんでした。

「当初の目標のファイナリストは達成できました。ただ、決勝で全力を出し切れないのは嫌だったので、最優秀賞も狙いにいきました。”あーだめだったかー”とは思いましたが、悔しくはありませんでした。次にやるべきことは決まっていたので、結果に関わらず進むだけでした。決勝当日は妻も来ていて、帰りの小田急線のロマンスカーの中で、妻に次はああしたいな、こうしたいなと話しました。

今思い出すと、TSGのファイナルでは本当に背中を押してもらいました。審査員の方のコメントや、交流会に来てくれた方との話…。ここはアクセルを踏むべきタイミングだと確信を得たんです。

世の中に役立つ、求められているサービス。
メンタルヘルス領域で社会課題を解決できるサービス。

私の事業をいろいろな方がいろいろな表現で言ってくださった。もう行くしかないなと思いました。それで、退職してからも続けていた業務委託の仕事は12月で終わらせて、2023年は自分の仕事に集中すると決断できました」

1月に株式会社TIELEC(ティーレック)を登記します。TIELECは、Think(考える)とTalk(話す)の頭文字「T(ティーの読み方)」と、Reflection(リフレクション)の「lec」から名付けました。

登記と同時にクラウドファンディングを開始。150万円ほどを獲得し、2月に「リフクラ」のベータ版をリリースします。

[画像7: https://prtimes.jp/i/12113/167/resize/d12113-167-a2ad076d6385cd091965-3.png ]

企業のメンタルヘルスの課題を解決し、社会全体の生産性の向上に貢献したい
「今後は、法人での研修に内省(リフレクション)を導入していただき、社会全体の生産性を上げることに貢献したいと思っています。

メンタルヘルスの不調が起きる会社では、このようなことが想定されます。

まず、管理職の方が忙しくなり内省の時間がとれなくなり、チームの方向性が定まらなくなります。管理職の方はチームメンバーに成長を促す問いかけができなくなります。チームメンバーは、自分の仕事をどう意味付けして働けばよいかわからなくなります。自分の仕事の意味づけができないと、ストレスを抱えメンタル不調になってしまい、休職します。1人メンバーが減ると、チームはさらに忙しくなり、管理職の方は余計に内省の時間が取れなくなります。こういう悪循環が生まれています。

リフクラが介入することで、管理職の方がしっかり自分と向き合って内省し、仕事やチームの未来について話すことができるようになります。そうするとメンバー一人一人に成長を促す内省を対話を通じて支援することができます。メンバー全員が、自分の仕事の意味づけができるので、仕事へのモチベーションが上がり、生産性も上がります。

内省は、自転車に乗る感覚と同じです。まずは1度リフクラを体験していただくことが大事だと思っています。自分の内面と深く向き合う経験をして、学びや気づきが得られる感覚を知っていただきたいです」


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東京都主催・400文字から世界を変えるスタートアップコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2022」についての詳細はこちらをご覧ください。

●TOKYO STARTUP GATEWAY2022 WEBサイト https://tokyo-startup.jp/
主催:東京都

事務局:特定?営利活動法人ETIC.  https://www.etic.or.jp/

ETIC.は、社会の未来をつくる人を育む認定NPO法人です。1993年の創業以来、手がけてきた実践型インターンシップや起業支援プログラムへの参加を通して、1,900人以上が起業しました。これからも企業・行政・NPOといった多様なセクターを巻き込みながら、挑戦したい人を支える仕組みづくりを続けていきます。
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