エクサウィザーズと中国電力、AIによる水力発電所の運転計画システムを本格運用へ
[23/06/01]
提供元:PRTIMES
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〜需給も考慮し熟練者と同等の運転計画を策定、水資源の有効活用で脱炭素を後押し〜
株式会社エクサウィザーズ(東京都港区、代表取締役社長:春田 真、以下エクサウィザーズ)は、中国電力株式会社(以下中国電力)と2021年度から共同で開発を進めていた水力発電所における運転計画システムが、2023年度に本格的な運用を開始することをお知らせします。水力発電所の運転計画システムにおいてAIを活用することで、熟練者と同様の高度な制御が可能となりました。AIによって電力の需給や市場価格も考慮した最適化も行います。今後、試運用を実施した2つのダムの水力発電所において実運用へと移行する予定です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/30192/174/resize/d30192-174-00f7318098e88cb8a27f-1.jpg ]
?取り組みの目的
脱炭素社会の実現に向け再生可能エネルギーの利活用は必要不可欠であり、その高度化に注目が集まっています。中でも従来から安定的に運用されてきた水力発電において、水資源を高効率で活用することが求められています。
中国電力では水力発電事業における長年の運用で、技術や制約条件のノウハウを獲得しています。これを踏まえて天候やダムへの水資源の流入量を予測しながら、現場のスタッフが運転を調整していました。また近年は電力の需給動向に応じた運転も求められます。ただ電力需給の動向は複雑で、それらを予測した緻密な計画が難しいという課題があります。そこで安定的かつ高効率な事業運営や技術継承の観点から、運転計画システムにおいてAIとデータを活用し、制御の最適化を図ることを検討しました。
?導入した手法
ダムなどの貯水池式の水力発電所では、週間レンジにおける貯留水の発電への配分計画や、翌日の1日分の発電計画を策定しています。これらではAIを活用しない従来的なモデルを利用して、ダムへの流入量を予測していました。そのうえで熟練者による経験を基に、複数の発電パターンから選択する手法を利用して計画を策定していました。
今回の共同開発においては、ディープラーニング(深層学習)と最適化手法を組み合わせ、以下のような発電計画の策定を可能にするAIモデルの開発を行いました。
1. ダム流域の降水量予測を用いた、週間レンジ(10日間程度)のダム流入量の予測
2. 長期間のダム流入量と市場の需給や価格の予測を用いた、週間レンジでの発電使用水量の最適配分
3. 市場の需給や価格の予測を用いた、翌日分の最適な発電計画(30分毎)の策定
開発にあたり、エクサウィザーズのAIコンサルタントと機械学習エンジニア、中国電力のダム技術者が協力し、暗黙知となっていた様々な運営のノウハウを明確化し、運転計画システムのAIモデルに組み込みました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/30192/174/resize/d30192-174-cdedf0a509290d9656b5-1.png ]
図 エクサウィザーズと中国電力が開発した、運転計画システムにおけるAIモデルの概要
?期待される効果
2021年〜22年度に中国電力の山口県にある佐々並川ダム(佐々並川発電所)、島根県にある周布川ダム(周布川第一発電所)を対象に、開発した発電計画を策定するAIの試運用を行いました。その結果、実際の発電所の運用に活用できる精度であり、従来よりも需要の高い時間帯に集中して発電する計画が策定できることがわかりました。同AIの活用により、ダムなど貯水池式の水力発電所によるさらなる水資源の有効活用と脱炭素効果が期待できると考えています。
今後、他のダムへの展開を目指すとともに、試運用で明らかになった課題に対応するため引き続き共同開発を進めていきます。
さらにエクサウィザーズでは脱炭素への取り組みを後押しするため、自治体などが保有するダムの水力発電への展開を図っていく考えです。また、今回開発したAIモデルとエクサウィザーズの保有する他のAI技術を組み合わせ、様々な再生可能エネルギー領域への拡大も視野に入れて開発や社会実装を進めていきます。
エクサウィザーズはAIを活用することでエネルギーや資源利用の最適化に取り組み、脱炭素や省エネルギーを実現し、GX(グリーントランスフォーメーション)の実現や社会課題の解決を目指しています。
【株式会社エクサウィザーズ 会社概要】
会社名 :株式会社エクサウィザーズ(証券コード4259)
所在地 :東京都港区東新橋1丁目9−2 汐留住友ビル 21階
設立 :2016年2月
代表者 :代表取締役社長 春田 真
事業内容:AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決
URL:https://exawizards.com/
株式会社エクサウィザーズ(東京都港区、代表取締役社長:春田 真、以下エクサウィザーズ)は、中国電力株式会社(以下中国電力)と2021年度から共同で開発を進めていた水力発電所における運転計画システムが、2023年度に本格的な運用を開始することをお知らせします。水力発電所の運転計画システムにおいてAIを活用することで、熟練者と同様の高度な制御が可能となりました。AIによって電力の需給や市場価格も考慮した最適化も行います。今後、試運用を実施した2つのダムの水力発電所において実運用へと移行する予定です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/30192/174/resize/d30192-174-00f7318098e88cb8a27f-1.jpg ]
?取り組みの目的
脱炭素社会の実現に向け再生可能エネルギーの利活用は必要不可欠であり、その高度化に注目が集まっています。中でも従来から安定的に運用されてきた水力発電において、水資源を高効率で活用することが求められています。
中国電力では水力発電事業における長年の運用で、技術や制約条件のノウハウを獲得しています。これを踏まえて天候やダムへの水資源の流入量を予測しながら、現場のスタッフが運転を調整していました。また近年は電力の需給動向に応じた運転も求められます。ただ電力需給の動向は複雑で、それらを予測した緻密な計画が難しいという課題があります。そこで安定的かつ高効率な事業運営や技術継承の観点から、運転計画システムにおいてAIとデータを活用し、制御の最適化を図ることを検討しました。
?導入した手法
ダムなどの貯水池式の水力発電所では、週間レンジにおける貯留水の発電への配分計画や、翌日の1日分の発電計画を策定しています。これらではAIを活用しない従来的なモデルを利用して、ダムへの流入量を予測していました。そのうえで熟練者による経験を基に、複数の発電パターンから選択する手法を利用して計画を策定していました。
今回の共同開発においては、ディープラーニング(深層学習)と最適化手法を組み合わせ、以下のような発電計画の策定を可能にするAIモデルの開発を行いました。
1. ダム流域の降水量予測を用いた、週間レンジ(10日間程度)のダム流入量の予測
2. 長期間のダム流入量と市場の需給や価格の予測を用いた、週間レンジでの発電使用水量の最適配分
3. 市場の需給や価格の予測を用いた、翌日分の最適な発電計画(30分毎)の策定
開発にあたり、エクサウィザーズのAIコンサルタントと機械学習エンジニア、中国電力のダム技術者が協力し、暗黙知となっていた様々な運営のノウハウを明確化し、運転計画システムのAIモデルに組み込みました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/30192/174/resize/d30192-174-cdedf0a509290d9656b5-1.png ]
図 エクサウィザーズと中国電力が開発した、運転計画システムにおけるAIモデルの概要
?期待される効果
2021年〜22年度に中国電力の山口県にある佐々並川ダム(佐々並川発電所)、島根県にある周布川ダム(周布川第一発電所)を対象に、開発した発電計画を策定するAIの試運用を行いました。その結果、実際の発電所の運用に活用できる精度であり、従来よりも需要の高い時間帯に集中して発電する計画が策定できることがわかりました。同AIの活用により、ダムなど貯水池式の水力発電所によるさらなる水資源の有効活用と脱炭素効果が期待できると考えています。
今後、他のダムへの展開を目指すとともに、試運用で明らかになった課題に対応するため引き続き共同開発を進めていきます。
さらにエクサウィザーズでは脱炭素への取り組みを後押しするため、自治体などが保有するダムの水力発電への展開を図っていく考えです。また、今回開発したAIモデルとエクサウィザーズの保有する他のAI技術を組み合わせ、様々な再生可能エネルギー領域への拡大も視野に入れて開発や社会実装を進めていきます。
エクサウィザーズはAIを活用することでエネルギーや資源利用の最適化に取り組み、脱炭素や省エネルギーを実現し、GX(グリーントランスフォーメーション)の実現や社会課題の解決を目指しています。
【株式会社エクサウィザーズ 会社概要】
会社名 :株式会社エクサウィザーズ(証券コード4259)
所在地 :東京都港区東新橋1丁目9−2 汐留住友ビル 21階
設立 :2016年2月
代表者 :代表取締役社長 春田 真
事業内容:AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決
URL:https://exawizards.com/