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SMN、Google「Privacy Sandbox」の効果検証を目的としたテストを実施 CMAへテスト結果を報告




SMN株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:原山 直樹、以下SMN)は、2024年2月より実施しておりました「Privacy Sandbox」(*1)の効果検証を目的としたテストを同年5月末に完了しました。テストを行った結果、 Privacy Sandbox が提供する3つの API(*2)が正常に動作することを確認し、テスト結果を CMA(*3)へ報告しました。なお、これまでのSMNの Privacy Sandbox に対する取り組みの詳細についてはこちらをご確認ください。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/13903/343/13903-343-9c06f78092bb8282918e082978073c91-2251x480.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


結果サマリ
- Privacy Sandbox が提供する3つの API が正常に動作した
- - Protected Audience API を用いたリターゲティング配信を実現
Topics API を用いた興味類推ターゲティング(オーディエンスターゲティング)を実現
Attribution Reporting API を用いてコンバージョンが計測できたことを確認

- Protected Audience API を用いた配信において、広告表示にかかる時間(レイテンシ)が従来手法より長い
- Topics API を用いた配信において、Topics(カテゴリ)ごとに配信ボリュームに偏りがある
- Attribution Reporting API を用いた計測において、コンバージョン数が少ない配信は従来の計測と誤差が大きい

テスト概要
本テストの概要は下記の通りとなります。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/13903/table/343_1_680aca8960e7c3808109756bb6c7ae5c.jpg ]
また、2024年1月以降、Google が Chromeブラウザ の1%に対して 3rd Party Cookie(*4)へのアクセスを制限したこと(*5)を踏まえ、下記の通り、テストを実施する Chromeブラウザ を3つのブラウザ群に分けました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/13903/343/13903-343-9d66ec035b6f00fa70bb27eb9c3feb5a-1329x298.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


上記のブラウザ群に対して、Privacy Sandboxが提供する3つのAPIを用いて、従来の配信手法による広告配信が可能であるか検証しました。

Privacy Sandbox が提供する3つのAPIの役割
今回のテストで検証を行ったPrivacy Sandboxの3つのAPIの機能は下記の通りです。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/13903/table/343_2_9480dd898b049839aba26c2677ae80e1.jpg ]

テスト結果の詳細
今回のテストで従来の配信手法である「リターゲティング」、「興味類推ターゲティング(オーディエンスターゲティング)」、「コンバージョン計測」を Privacy Sandbox が提供する3つの API を用いて実現できることを確認しました。それぞれの API の詳細については下記の通りです。
・Protected Audience API
Protected Audience API を用いて、前述した3つのブラウザ群に対し、ターゲティング技術以外の条件を揃え、下記の通りテスト配信を行いリターゲティング配信が可能であることを確認しました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/13903/343/13903-343-34d59870dacccb3d710203e7b989ef92-995x352.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


テストの結果、 Protected Audience API を用いた配信を行ったブラウザB群の CTR が一番高い結果となりました。この結果から、 Protected Audience API を利用した広告配信において、現状の 3rd Party Cookie を利用したリターゲティング配信に近しいターゲティングが動作していると考えています。

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/13903/343/13903-343-5d1c7149725815918ed173a6beda9ad9-852x467.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
※広告主別CTRの比較


一方で、ブラウザB群はA群の 3rd Party Cookie 環境下と違って競合が少なくオークションの勝率が高いという結果が観測されており、ブラウザA群と比較してブラウザB群の効果が良いとは一概には判断しきれないと考えます。また、広告表示にかかる時間(レイテンシ)はブラウザB群が一番長いことが観測されました。広告収益に関係する事象であり、広告表示にかかる時間(レイテンシ)の改善をフィードバックしています。

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/13903/343/13903-343-9c7e36ec8b9c3436923f8c4910ec33e7-857x437.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
※広告主別レイテンシの比較

・Topics API
テストを実施し、 Topics API を用いた「興味類推ターゲティング(オーディエンスターゲティング)」配信が可能であることを確認しました。

Topics API には様々な粒度の469種類のカテゴリが用意されており、ブラウザには、過去の履歴から複数のカテゴリが付与される仕様です。一方で、現状では「Shopping」、「News」、「Arts &Entertainment 」といった抽象的なカテゴリを持つブラウザの割合が多くなっており、精微なターゲティングには使用しづらい状況であることが分かったため、この事象の改善に向けてフィードバックを行いました。
・Attribution Reporting API
テストを実施し、 Attribution Reporting API を用いたコンバージョン計測が可能であることを確認しました。

Attribution Reporting API は、ユーザーのプライバシー保護とコンバージョンの計測を両立するという性質から、コンバージョン計測に誤差が出る仕様です。今回のテストによりコンバージョン数が少ない広告配信においては、誤差の影響が大きくなる傾向にあることが分かったため、誤差の影響を最小化するためにフィードバックを行いました。

今後の取り組み
今回のテスト実施に伴い、 Privacy Sandbox を用いた広告配信が可能であること・従来の配信手法が実現できることを確認できました。また、2024年7月にGoogleより発表された3rd Party Cookieの廃止方針の撤回・Privacy Sandboxの新しいアプローチ(*6)の内容を鑑み、今後も継続してテストを実施し、プライバシーと実用性を向上させる配信手段となるよう、 Google と強固に連携し、対応を進めてまいります。


*1: Privacy Sandbox
Googleが提唱した、ユーザーのプライバシー保護と広告による収益を両立させるための取り組み。


*2: API(アプリケーション プログラミング インターフェース)
複数の異なるシステムを連携させる機能を指す。


*3: CMA
英政府競争規制当局の競争・市場庁(Competitions and Markets Authority)


*4: 3rd Party Cookie
ウェブ上でユーザー情報を追跡するために使用される情報(クッキー)の一種。ユーザーが特定のウェブサイトを訪れた後、そのウェブサイトに関連する別のドメインのウェブサイトによって生成される情報を指す。


*5: ウェブ向けのプライバシー サンドボックスのスケジュール
https://privacysandbox.com/intl/ja_jp/open-web/#the-privacy-sandbox-timeline


*6: ウェブ向けプライバシーサンドボックスの新しいアプローチ
https://blog.google/intl/ja-jp/products/android-chrome-play/privacysandbox/


SMN株式会社 < https://www.so-netmedia.jp/ >
2000年3月に設立。ソニーグループで培った技術力をベースに、マーケティングテクノロジー事業を展開しています。「技術力による、顧客のマーケティング課題の解決」を実現するため、ビッグデータ処理と人工知能のテクノロジーを連携し進化を続けています。現在、DSP「Logicad」、マーケティングAIプラットフォーム「VALIS-Cockpit」のほか、テレビ視聴データ活用広告配信サービス「TVBridge」を提供するなど、マーケティングに関する様々な課題解決を実現しています。

※記載されている会社名、団体名、商品名、サービス名は各社、各団体の商標または登録商標です。
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