物理学書で異例の大ヒットを連発する著者、カルロ・ロヴェッリの新刊が発売!
[21/10/29]
提供元:PRTIMES
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“ホーキングの再来”と評される天才物理学者の新刊『世界は「関係」でできている』が10月29日に発売。WEBマガジン「本がひらく」では、序文を特別公開中!
物理学書で異例の大ヒットを連発している人気の著者がいるのをご存じだろうか。その名はカルロ・ロヴェッリ。著書累計は250万部超を誇る。彼の前作『時間は存在しない』は日本でも7万部超の売れ行きとなり、話題を集めた。このたび、待望の新刊『世界は「関係」でできている〜美しくも過激な量子論』が発売となる。いったい彼の著作はなぜ人々を引きつけるのか?
[画像1: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-1ff6dbcdf39efa1a5ee9-4.jpg ]
小説家やSF作家、数学者やアーティストなど、文系・理系を問わず世界中の幅広い層から熱い支持を得ている物理学者がいる。イタリア人のカルロ・ロヴェッリである。
ロヴェッリとは何者かについて、少し紹介しておこう。彼は「量子論」と「重力理論」の統合を目指し、“ループ量子重力理論”を主導するひとりである。“ループ量子重力理論”は日本ではあまりなじみがないかもしれないが、“超ひも理論”と並び、統合した理論の有力候補とされる。
まさに最前線で活躍する天才物理学者だが、ロヴェッリはかつては学生活動家として北米を放浪した経験があるという。また、インタビューでは「物理学に取り組む際に、感情を退けず、むしろ解放する」とも述べている。社会や人間との関わりを大切にし、感情も軽視しない科学者だからこそ、彼の書く言葉には魂が宿り、人々の胸に響くのだろう。
[画像2: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-79da5e9c6df58077b735-3.jpg ]
新刊『世界は関係でできている〜美しくも過激な量子論』は、科学界最大の発見であり、最大の謎とされる量子力学をテーマに据えている。ただし、単なる量子論の解説本に収まらないのが彼の著作の魅力である。序文ではこんなウィットに富んだ言葉で、読者を量子論の世界へといざなう。
これから旅を始めるにあたって、一つご注意申し上げたい。未知の深淵は、常に人を引きつけ、そしてめまいを起こさせる。ところが、量子力学を真剣に受け止めてその意味するところを深く考えるのは、ほとんどシュールといってよい経験で、いずれにしてもわたしたちは、自分たちがこの世界を理解するうえで堅牢かつ不可侵として大切にしてきたものを手放すしかなくなる。現実が、自分たちが思い描いていたものとは根本的に異なっている可能性を受け入れて、底知れぬ闇に沈むことを恐れずに、その深淵をのぞき込むことが求められるのだ。
ロヴェッリはこの本で量子論の核心とは何か、そしてそれはどんな新たな世界像をもたらしたのかを明快に綴っている。それも巧みな比喩や文学的な表現を交えながら、エレガントに説いていく。たとえば、こんな具合に。
量子論を理解するには、自分たちが現実を理解するために用いている文法のほうに手を加える必要がある。(…)こうして世界は粉々になり、さまざまな視点の戯れとなって、大局的な唯一の視点の存在は、許されなくなる。それはさまざまな視点の世界、さまざまな発現の世界であって、確たる属性を持った実体や、一意的な事実の世界ではない。属性は対象物のうちにあるのではなく、対象物の間にかかる橋なのだ。(…)この幻のような量子の世界が、わたしたちの世界なのである。
あくまで本質的なことを論じるが、その表現は科学書にありがちな無機質なものではまったくない。量子論は科学者にとっても難解で理解するのが難しいというが、ロヴェッリの手にかかれば、そのエッセンスが文系や科学に素養のない読者にも感覚的につかめるようになること請け合いだ。かつて彼の著作は「文学賞」を受賞したこともあるが、この類まれな表現力こそ、ロヴェッリが人気を誇る最大の理由ではないか。
上記引用にも出てくるように、ロヴェッリは世界が実体から成るのではない、という。そうではなく、「関係」にもとづいてできている、と主張する。この新しい世界観の衝撃については、ぜひ本を読んで確かめていただきたい。
本書において、もうひとつ特筆すべきは、後半に出てくる哲学的な考察であろう。量子論的な世界のとらえ方を敷衍すれば、意識自体の本質という哲学的な問題にも手掛かりが得られるというのだ。このスリリングな議論の展開にも注目いただきたい。
ロヴェッリ曰く、「この本には、現在のわたしの到達点が示されている」。ロヴェッリファンにとっても、まだ触れたことがない人にとっても、きっと刺激と知的興奮を得られる一冊だ。
WEBマガジン「本がひらく」では、本書の序文を特別公開中!
[画像3: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-14472f760a96a5eb2b8e-0.png ]
NHK出版のWEBマガジン「本がひらく」では、『世界は「関係」でできている』の序文を全文特別公開しています。わたしたちを“真実”をめぐる旅へといざなう本書の魅力に、ぜひ触れてみてください。
https://nhkbook-hiraku.com/n/na6cb151f8c55
著者情報
カルロ・ロヴェッリ Carlo Rovelli
理論物理学者。1956年、イタリアのヴェローナ生まれ。ボローニャ大学卒業後、パドヴァ大学大学院で博士号取得。イタリアやアメリカの大学勤務を経て、現在はフランスのエクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、量子重力理論の研究チームを率いる。「ループ量子重力理論」の提唱者の一人。『すごい物理学講義』(河出書房新社)で「メルク・セローノ文学賞」「ガリレオ文学賞」を受賞。『世の中ががらりと変わって見える物理の本』(同)は世界で150万部超を売り上げ、『時間は存在しない』(NHK出版)はタイム誌の「ベスト10ノンフィクション(2018年)」に選ばれるなど、著作はいずれも好評を得ている。本書はイタリアで12万部発行、世界23か国で刊行予定の話題作。
商品情報
[画像4: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-621019b9ea624798c6cd-1.jpg ]
『世界は「関係」でできている 〜美しくも過激な量子論』
著者:カルロ・ロヴェッリ
訳者:冨永 星
価格:2,200円(税込)
仕様:四六判上製 240ページ
発売日:2021年10月29日
ISBN:9-78-4-14-081881-7
URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4140818816
関連書籍
[画像5: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-c555e0341c84f38e5527-2.jpg ]
『時間は存在しない』
著者:カルロ・ロヴェッリ
訳:冨永 星
価格:2,200円(税込)
仕様:四六判上製 240ページ
発売日:2019年8月29日
ISBN:978-4-14-081790-2
出版社:NHK出版
https://www.amazon.co.jp/dp/4140817909/
物理学書で異例の大ヒットを連発している人気の著者がいるのをご存じだろうか。その名はカルロ・ロヴェッリ。著書累計は250万部超を誇る。彼の前作『時間は存在しない』は日本でも7万部超の売れ行きとなり、話題を集めた。このたび、待望の新刊『世界は「関係」でできている〜美しくも過激な量子論』が発売となる。いったい彼の著作はなぜ人々を引きつけるのか?
[画像1: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-1ff6dbcdf39efa1a5ee9-4.jpg ]
小説家やSF作家、数学者やアーティストなど、文系・理系を問わず世界中の幅広い層から熱い支持を得ている物理学者がいる。イタリア人のカルロ・ロヴェッリである。
ロヴェッリとは何者かについて、少し紹介しておこう。彼は「量子論」と「重力理論」の統合を目指し、“ループ量子重力理論”を主導するひとりである。“ループ量子重力理論”は日本ではあまりなじみがないかもしれないが、“超ひも理論”と並び、統合した理論の有力候補とされる。
まさに最前線で活躍する天才物理学者だが、ロヴェッリはかつては学生活動家として北米を放浪した経験があるという。また、インタビューでは「物理学に取り組む際に、感情を退けず、むしろ解放する」とも述べている。社会や人間との関わりを大切にし、感情も軽視しない科学者だからこそ、彼の書く言葉には魂が宿り、人々の胸に響くのだろう。
[画像2: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-79da5e9c6df58077b735-3.jpg ]
新刊『世界は関係でできている〜美しくも過激な量子論』は、科学界最大の発見であり、最大の謎とされる量子力学をテーマに据えている。ただし、単なる量子論の解説本に収まらないのが彼の著作の魅力である。序文ではこんなウィットに富んだ言葉で、読者を量子論の世界へといざなう。
これから旅を始めるにあたって、一つご注意申し上げたい。未知の深淵は、常に人を引きつけ、そしてめまいを起こさせる。ところが、量子力学を真剣に受け止めてその意味するところを深く考えるのは、ほとんどシュールといってよい経験で、いずれにしてもわたしたちは、自分たちがこの世界を理解するうえで堅牢かつ不可侵として大切にしてきたものを手放すしかなくなる。現実が、自分たちが思い描いていたものとは根本的に異なっている可能性を受け入れて、底知れぬ闇に沈むことを恐れずに、その深淵をのぞき込むことが求められるのだ。
ロヴェッリはこの本で量子論の核心とは何か、そしてそれはどんな新たな世界像をもたらしたのかを明快に綴っている。それも巧みな比喩や文学的な表現を交えながら、エレガントに説いていく。たとえば、こんな具合に。
量子論を理解するには、自分たちが現実を理解するために用いている文法のほうに手を加える必要がある。(…)こうして世界は粉々になり、さまざまな視点の戯れとなって、大局的な唯一の視点の存在は、許されなくなる。それはさまざまな視点の世界、さまざまな発現の世界であって、確たる属性を持った実体や、一意的な事実の世界ではない。属性は対象物のうちにあるのではなく、対象物の間にかかる橋なのだ。(…)この幻のような量子の世界が、わたしたちの世界なのである。
あくまで本質的なことを論じるが、その表現は科学書にありがちな無機質なものではまったくない。量子論は科学者にとっても難解で理解するのが難しいというが、ロヴェッリの手にかかれば、そのエッセンスが文系や科学に素養のない読者にも感覚的につかめるようになること請け合いだ。かつて彼の著作は「文学賞」を受賞したこともあるが、この類まれな表現力こそ、ロヴェッリが人気を誇る最大の理由ではないか。
上記引用にも出てくるように、ロヴェッリは世界が実体から成るのではない、という。そうではなく、「関係」にもとづいてできている、と主張する。この新しい世界観の衝撃については、ぜひ本を読んで確かめていただきたい。
本書において、もうひとつ特筆すべきは、後半に出てくる哲学的な考察であろう。量子論的な世界のとらえ方を敷衍すれば、意識自体の本質という哲学的な問題にも手掛かりが得られるというのだ。このスリリングな議論の展開にも注目いただきたい。
ロヴェッリ曰く、「この本には、現在のわたしの到達点が示されている」。ロヴェッリファンにとっても、まだ触れたことがない人にとっても、きっと刺激と知的興奮を得られる一冊だ。
WEBマガジン「本がひらく」では、本書の序文を特別公開中!
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NHK出版のWEBマガジン「本がひらく」では、『世界は「関係」でできている』の序文を全文特別公開しています。わたしたちを“真実”をめぐる旅へといざなう本書の魅力に、ぜひ触れてみてください。
https://nhkbook-hiraku.com/n/na6cb151f8c55
著者情報
カルロ・ロヴェッリ Carlo Rovelli
理論物理学者。1956年、イタリアのヴェローナ生まれ。ボローニャ大学卒業後、パドヴァ大学大学院で博士号取得。イタリアやアメリカの大学勤務を経て、現在はフランスのエクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、量子重力理論の研究チームを率いる。「ループ量子重力理論」の提唱者の一人。『すごい物理学講義』(河出書房新社)で「メルク・セローノ文学賞」「ガリレオ文学賞」を受賞。『世の中ががらりと変わって見える物理の本』(同)は世界で150万部超を売り上げ、『時間は存在しない』(NHK出版)はタイム誌の「ベスト10ノンフィクション(2018年)」に選ばれるなど、著作はいずれも好評を得ている。本書はイタリアで12万部発行、世界23か国で刊行予定の話題作。
商品情報
[画像4: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-621019b9ea624798c6cd-1.jpg ]
『世界は「関係」でできている 〜美しくも過激な量子論』
著者:カルロ・ロヴェッリ
訳者:冨永 星
価格:2,200円(税込)
仕様:四六判上製 240ページ
発売日:2021年10月29日
ISBN:9-78-4-14-081881-7
URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4140818816
関連書籍
[画像5: https://prtimes.jp/i/18219/396/resize/d18219-396-c555e0341c84f38e5527-2.jpg ]
『時間は存在しない』
著者:カルロ・ロヴェッリ
訳:冨永 星
価格:2,200円(税込)
仕様:四六判上製 240ページ
発売日:2019年8月29日
ISBN:978-4-14-081790-2
出版社:NHK出版
https://www.amazon.co.jp/dp/4140817909/