エボラ出血熱 流行3カ国 学校再開後、校内感染はゼロ 【報道参考資料】
[15/08/14]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
感染予防ガイドラインの成果
[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/535/resize/d5176-535-112487-1.jpg ]
※本信は、ユニセフ本部の発信情報をもとに日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※原文は http://www.unicef.org/media/media_82875.htmlでご覧いただけます。
【2015年8月12日 コナクリ(ギニア)/フリータウン(シエラレオネ)/モンロビア(リベリア)発】
エボラ出血熱の影響を受けている西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネで夏休みが開始されました。学校におけるエボラ感染予防対策の導入後、これまでに校内感染の報告が一件もないことから、その成果が認められつつあります。
これらの3カ国では、エボラの影響によって昨年夏以降に閉鎖されていた学校が今年初めに再開されるにあたり、エボラ感染予防のための厳しいガイドラインが設けられました。ガイドラインの実施により、学校における生徒や教師の感染は、これまでに一件も報告されていません。リベリアでは今年6月に生徒一人が死亡、7月に別の学校の生徒一人の感染が報告されたことを受け、この2校の学校の消毒を実施しました。
ユニセフ(国連児童基金)とパートナー団体によって開発されたこの学校におけるエボラ感染予防ガイドラインには、毎朝の登校時に学校の校門で検温を実施し、手洗い場を設けることが示されています。その他にも、何百万個もの石けんや塩素の配布、何万人もの教師や学校運営者を対象にした研修、そして、心理社会的サポートの提供も盛り込まれています。
このガイドラインを策定し、3カ国で実施するまでには、数カ月の準備期間を要しました。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/535/resize/d5176-535-978052-2.jpg ]
「エボラから学校の安全を守るために、可能な限り最大の努力をつぎ込みましたが、それが報われたようです」と、ユニセフ・シエラレオネ事務所代表のジョフ・ウィフィンが話します。「子どもたちは学校で、自分自身と周りの人たちをエボラから守る方法を学び、それを両親やコミュニティの人々に伝えました。これが、エボラとの闘いに大きな役割を果たしたのです」
エボラの流行が最も深刻であったこれら3カ国では、もともとの教育水準が低かったことに加え、昨年7月から今年の初めにかけて学校が閉鎖されていたことにより、およそ500万人の子どもたちが、数カ月間にわたって教育を受けることができませんでした。エボラ流行前の小学校就学率は、ギニアでは58%、リベリアでは34%、シエラレオネでは74%でした。
ユニセフはエボラ感染予防ガイドラインが夏休み終了後も確実に実施されるように取り組む一方で、就学率の低さや質の高い教師の不足、校内における安全な水のアクセスなどの課題に対処することで、より回復力の高い教育システム作りも支援しています。安全な水を利用できる小学校は、ギニアではたった33%、リベリアでは45%、シエラレオネでは約40%に留まっています。適切な衛生を保つための習慣や基準は、子どもたちを他の病気から守るためにも重要となります。
エボラ予防対策の成功を受け、ギニアの隣国であるギニアビサウでも、同様のガイドラインが予防策として実施され始めました。ギニアビサウでは、ギニアでエボラ感染者と接触した人々が、国境を越えて入国したとみられていますが、その行方は特定できていません。
ユニセフ・リベリア事務所代表のシェリドン・イェットは、「エボラ感染ゼロの達成に向けて闘う今だからこそ、私たちは、未来をも見据えていかなければなりません。学校における水と衛生の基本的なインフラを整えるためには、大規模な投資が必要なのです」と述べました。
* * *
■参考情報
ギニア
エボラ流行による学校閉鎖: 2014年8月8日〜2015年1月18日
エボラ予防研修を受けた教師数: 8万657人(内、ユニセフが研修を実施-1万5,931人)
エボラ予防のための衛生キットを備えた学校: 1万2,455校/100%(内、ユニセフが衛生キットを提供-7,176 校)
リベリア
エボラ流行による学校閉鎖: 2014年7月31日〜2015年2月15日
エボラ予防研修を受けた教師数: 1万人 (内、ユニセフが研修を実施-5,995人)
エボラ予防のための衛生キットを備えた学校: 4,619校/105 %*(すべて、ユニセフが衛生キットを提供)*100%超なのは、以前は未登録だった学校が含まれるため
シエラレオネ
エボラ流行による学校閉鎖: 2014年7月17日〜2015年4月13日
エボラ予防研修を受けた教師数: 1万8,338人 (内、ユニセフが研修を実施-8,997人)
エボラ予防のための衛生キットを備えた学校: 8,995校/99 %(内、ユニセフが提供したのは、全校分の石けんと消毒用品、及び、3,472 校分の手洗いキット)
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/535/resize/d5176-535-112487-1.jpg ]
※本信は、ユニセフ本部の発信情報をもとに日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※原文は http://www.unicef.org/media/media_82875.htmlでご覧いただけます。
【2015年8月12日 コナクリ(ギニア)/フリータウン(シエラレオネ)/モンロビア(リベリア)発】
エボラ出血熱の影響を受けている西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネで夏休みが開始されました。学校におけるエボラ感染予防対策の導入後、これまでに校内感染の報告が一件もないことから、その成果が認められつつあります。
これらの3カ国では、エボラの影響によって昨年夏以降に閉鎖されていた学校が今年初めに再開されるにあたり、エボラ感染予防のための厳しいガイドラインが設けられました。ガイドラインの実施により、学校における生徒や教師の感染は、これまでに一件も報告されていません。リベリアでは今年6月に生徒一人が死亡、7月に別の学校の生徒一人の感染が報告されたことを受け、この2校の学校の消毒を実施しました。
ユニセフ(国連児童基金)とパートナー団体によって開発されたこの学校におけるエボラ感染予防ガイドラインには、毎朝の登校時に学校の校門で検温を実施し、手洗い場を設けることが示されています。その他にも、何百万個もの石けんや塩素の配布、何万人もの教師や学校運営者を対象にした研修、そして、心理社会的サポートの提供も盛り込まれています。
このガイドラインを策定し、3カ国で実施するまでには、数カ月の準備期間を要しました。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/535/resize/d5176-535-978052-2.jpg ]
「エボラから学校の安全を守るために、可能な限り最大の努力をつぎ込みましたが、それが報われたようです」と、ユニセフ・シエラレオネ事務所代表のジョフ・ウィフィンが話します。「子どもたちは学校で、自分自身と周りの人たちをエボラから守る方法を学び、それを両親やコミュニティの人々に伝えました。これが、エボラとの闘いに大きな役割を果たしたのです」
エボラの流行が最も深刻であったこれら3カ国では、もともとの教育水準が低かったことに加え、昨年7月から今年の初めにかけて学校が閉鎖されていたことにより、およそ500万人の子どもたちが、数カ月間にわたって教育を受けることができませんでした。エボラ流行前の小学校就学率は、ギニアでは58%、リベリアでは34%、シエラレオネでは74%でした。
ユニセフはエボラ感染予防ガイドラインが夏休み終了後も確実に実施されるように取り組む一方で、就学率の低さや質の高い教師の不足、校内における安全な水のアクセスなどの課題に対処することで、より回復力の高い教育システム作りも支援しています。安全な水を利用できる小学校は、ギニアではたった33%、リベリアでは45%、シエラレオネでは約40%に留まっています。適切な衛生を保つための習慣や基準は、子どもたちを他の病気から守るためにも重要となります。
エボラ予防対策の成功を受け、ギニアの隣国であるギニアビサウでも、同様のガイドラインが予防策として実施され始めました。ギニアビサウでは、ギニアでエボラ感染者と接触した人々が、国境を越えて入国したとみられていますが、その行方は特定できていません。
ユニセフ・リベリア事務所代表のシェリドン・イェットは、「エボラ感染ゼロの達成に向けて闘う今だからこそ、私たちは、未来をも見据えていかなければなりません。学校における水と衛生の基本的なインフラを整えるためには、大規模な投資が必要なのです」と述べました。
* * *
■参考情報
ギニア
エボラ流行による学校閉鎖: 2014年8月8日〜2015年1月18日
エボラ予防研修を受けた教師数: 8万657人(内、ユニセフが研修を実施-1万5,931人)
エボラ予防のための衛生キットを備えた学校: 1万2,455校/100%(内、ユニセフが衛生キットを提供-7,176 校)
リベリア
エボラ流行による学校閉鎖: 2014年7月31日〜2015年2月15日
エボラ予防研修を受けた教師数: 1万人 (内、ユニセフが研修を実施-5,995人)
エボラ予防のための衛生キットを備えた学校: 4,619校/105 %*(すべて、ユニセフが衛生キットを提供)*100%超なのは、以前は未登録だった学校が含まれるため
シエラレオネ
エボラ流行による学校閉鎖: 2014年7月17日〜2015年4月13日
エボラ予防研修を受けた教師数: 1万8,338人 (内、ユニセフが研修を実施-8,997人)
エボラ予防のための衛生キットを備えた学校: 8,995校/99 %(内、ユニセフが提供したのは、全校分の石けんと消毒用品、及び、3,472 校分の手洗いキット)
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)