信号強度低下時にも4Gスマートフォンの性能を維持する、新しいチューナブル・キャパシタを発表
[15/07/17]
提供元:PRTIMES
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STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、スマートフォン向けに第2世代のチューナブル・キャパシタを発表しました。同製品には、スマートフォンのダウンロード速度や通話品質の最大化に役立つチューニング率の範囲拡張などの改良が施されています。
今回発表したキャパシタ STPTICは、スマートフォンのアンテナとパワー・アンプ間の信号から電力への変換効率を最適化するための整合条件の変更を補完する働きをします。スマートフォンは、ユーザの持ち方ひとつで受信感度に影響を与えることがありますが、今回発表した第2世代のSTPTICはチューニング率が5対1に拡張されており、必要に応じて従来よりも広範囲の調整が可能になります。また、寄生抵抗と寄生インダクタンスを従来より低減させたことによる電力効率の向上と熱損失の低減や、より高くなったESD定格による堅牢性強化も今回改善された内容です。
STPTICファミリの全製品には、高品質のParascan(TM)誘電体が使用されています。また、パッケージの基板実装パターンとピン配置が共通化されているため、基板設計を変更することなく、異なる静電容量の製品に載せ替えることが可能です。STPTICは、3Gおよび4G変調の線形性要件に適合しています。さらに、挿入損失を低減し、電力伝送を最大化するQ値を最大2.7GHzまで備えています。また、リーク電流が低く抑えられているため、消費電力が抑制され、スマートフォンの電池寿命が延びます。
STPTICファミリは、1.5pF (STPTIC-15G2) から 8.2pF (STPTIC-82G2) までの代表的な静電容量値を持つ8品種で構成されており、全ての製品が1Vから24Vの範囲のバイアス電圧で制御されます。このバイアス電圧の供給には、幅広いチューニング用バイアス電圧に対応するSTのアンテナ・チューニングIC STHVDAC-253M が使用されます。このSTHVDAC-253Mは、複数の周波数に対応するアンテナ向けに3つの出力でSTPTICを制御すると共に、業界標準のRFフロント・エンド(RFFE)インタフェースを使用してスマートフォンのホスト・システムに接続されます。
STPTIC は現在量産中で、フリップチップ・パッケージ(4バンプ、0.4mmピッチ)で提供されます。単価は、1000個購入時に約0.40ドルです。
詳細については、 http://www.st.com/rf-tunable-capacitors-nb をご覧ください。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2014年の売上は74.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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