エルニーニョ ジンバブエで被害が深刻化 【プレスリリース】
[16/09/23]
提供元:PRTIMES
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子どもへの支援の必要性高まる
[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/760/resize/d5176-760-929401-0.jpg ]
※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※本信の原文は、http://bit.ly/2cstl56 からご覧いただけます。
※本信の画像・動画素材は http://uni.cf/2dfW1fa からダウンロードいただけます。
【2016年9月22日 ハラレ(ジンバブエ)発】
2015年から2016年にかけて、ジンバブエで作物と家畜に甚大な被害をもたらしたエルニーニョ。その子どもと子どもの生活への影響は、今実感され始めたばかりです。
ユニセフ(国連児童基金)の支援を受けて、貧しく弱い立場の子どもたちへの福祉と保護の必要性を調査している子どもの保護基金(Child Protection Fund)は、子どもたちの間でストレスが増加している兆候として、2015年と比べ、2016年では支援の必要な子どもの人数に急激な増加が見られるというデータを発表しています。
そこには、健康問題を訴えたり、学校や教育においての支援が必要であったり、精神的または社会的な支援が必要な子どもたちなどが含まれます。
主な調査結果:
福祉面の支援が必要な子どもは、2015年は年間で1万1000人であったのに対し、2016年1月から7月の間だけで2万人にのぼりました。
何らかの健康問題を訴えた子どもは、2015年には年間で400人であったのに対し、2016年の最初の6カ月間で約2000人強にのぼりました。この人数には、飢餓状態で、HIVに対する抗レトロウイルス療法の薬を摂取できなかった子どもを含みます。
精神的、社会的な支援を必要とする子どもは、2015年には年間で8000人であったのに対し、2016年のはじめの6カ月間で約6000人に達しました。干ばつが始まったと同時に、2015年の10月より急激に増加し始めた事実をみると、干ばつを原因とする心理社会的なストレスが増加したと考えられます。
もっとも件数の増加が見られたのは教育分野で、学校に関連する支援を必要とした子どもは、2015年通年で2000人だったのに対し、2016年のはじめの6カ月間で1万2000人になりました。
「作物に甚大な被害を受け、家族は、自分たちの僅かばかりのお金で食べ物を買うか、本を買い子どもたちの学費を払うか、という残酷な選択をしなければならないのです」、とユニセフ・ジンバブエ事務所副代表のジェーン・ムイタは述べました。「彼らは当然食べ物を選択します。しかし本来はあってはないつらい選択です。私たちは、干ばつがもたらす子どもたちの成長への長期的な影響を懸念しています」
2万人の子どもの多くは、学校に対して何千ドルもの学費を滞納しています。政府の公的な方針として子どもを追い払うことはしませんが、中途退学してしまったり、成績表をもらえない子どももいます。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/760/resize/d5176-760-533068-1.jpg ]
今回の数字の増加は、調査報告制度の改善による部分もあると考えられますが、今も続く干ばつは支援を深刻に必要とする子どもたちの数を増やしています。ユニセフのパートナー団体によると、女の子たちは学校を辞め、お金のために性産業に、そして少年たちは違法な採鉱の仕事に従事している事実が報告されています。
国の南部では、親たちが、子どもたちを年長の兄弟姉妹や祖父母に預け、生活手段を求めて近隣諸国へ移動しています。ケース・マネージメント・システムによると、性的虐待や搾取、ネグレクト、身体的や精神的な虐待、そして児童労働の件数の増加が報告され、2015年の3000件に比べ、2016年の前半だけで7000件も報告されています。
ジンバブエは、他のアフリカ南部の国と同様干ばつという非常に困難な状況の真っただ中にあります。干ばつは作物や家畜を壊滅させ、水を含む生活の基盤を干上がらせ、190万人の子どもを含む400万人が支援が必要な状況に陥りました。今後約9万人の子どもが栄養不良に対しての治療が必要になると予想されています。
ジンバブエ政府やパートナー団体とともに、ユニセフは、栄養不良の治療や安全な水の提供、保健施設への下痢の治療薬の提供、貧しい家庭への給付金支援などをおこない、厳しい状況にある子どもたちが保護と支援を確実に受け取ることができるように活動しています。
これらの活動は、影響を受けた家庭に穀物を届ける政府の干ばつ支援プログラムを補い、相互効果を生んでいます。
現在のところ、ジンバブエでの支援活動のためにユニセフが要請している2,180万米ドルに対し、動員できている資金は310万米ドルにとどまっています。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/760/resize/d5176-760-929401-0.jpg ]
※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※本信の原文は、http://bit.ly/2cstl56 からご覧いただけます。
※本信の画像・動画素材は http://uni.cf/2dfW1fa からダウンロードいただけます。
【2016年9月22日 ハラレ(ジンバブエ)発】
2015年から2016年にかけて、ジンバブエで作物と家畜に甚大な被害をもたらしたエルニーニョ。その子どもと子どもの生活への影響は、今実感され始めたばかりです。
ユニセフ(国連児童基金)の支援を受けて、貧しく弱い立場の子どもたちへの福祉と保護の必要性を調査している子どもの保護基金(Child Protection Fund)は、子どもたちの間でストレスが増加している兆候として、2015年と比べ、2016年では支援の必要な子どもの人数に急激な増加が見られるというデータを発表しています。
そこには、健康問題を訴えたり、学校や教育においての支援が必要であったり、精神的または社会的な支援が必要な子どもたちなどが含まれます。
主な調査結果:
福祉面の支援が必要な子どもは、2015年は年間で1万1000人であったのに対し、2016年1月から7月の間だけで2万人にのぼりました。
何らかの健康問題を訴えた子どもは、2015年には年間で400人であったのに対し、2016年の最初の6カ月間で約2000人強にのぼりました。この人数には、飢餓状態で、HIVに対する抗レトロウイルス療法の薬を摂取できなかった子どもを含みます。
精神的、社会的な支援を必要とする子どもは、2015年には年間で8000人であったのに対し、2016年のはじめの6カ月間で約6000人に達しました。干ばつが始まったと同時に、2015年の10月より急激に増加し始めた事実をみると、干ばつを原因とする心理社会的なストレスが増加したと考えられます。
もっとも件数の増加が見られたのは教育分野で、学校に関連する支援を必要とした子どもは、2015年通年で2000人だったのに対し、2016年のはじめの6カ月間で1万2000人になりました。
「作物に甚大な被害を受け、家族は、自分たちの僅かばかりのお金で食べ物を買うか、本を買い子どもたちの学費を払うか、という残酷な選択をしなければならないのです」、とユニセフ・ジンバブエ事務所副代表のジェーン・ムイタは述べました。「彼らは当然食べ物を選択します。しかし本来はあってはないつらい選択です。私たちは、干ばつがもたらす子どもたちの成長への長期的な影響を懸念しています」
2万人の子どもの多くは、学校に対して何千ドルもの学費を滞納しています。政府の公的な方針として子どもを追い払うことはしませんが、中途退学してしまったり、成績表をもらえない子どももいます。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/760/resize/d5176-760-533068-1.jpg ]
今回の数字の増加は、調査報告制度の改善による部分もあると考えられますが、今も続く干ばつは支援を深刻に必要とする子どもたちの数を増やしています。ユニセフのパートナー団体によると、女の子たちは学校を辞め、お金のために性産業に、そして少年たちは違法な採鉱の仕事に従事している事実が報告されています。
国の南部では、親たちが、子どもたちを年長の兄弟姉妹や祖父母に預け、生活手段を求めて近隣諸国へ移動しています。ケース・マネージメント・システムによると、性的虐待や搾取、ネグレクト、身体的や精神的な虐待、そして児童労働の件数の増加が報告され、2015年の3000件に比べ、2016年の前半だけで7000件も報告されています。
ジンバブエは、他のアフリカ南部の国と同様干ばつという非常に困難な状況の真っただ中にあります。干ばつは作物や家畜を壊滅させ、水を含む生活の基盤を干上がらせ、190万人の子どもを含む400万人が支援が必要な状況に陥りました。今後約9万人の子どもが栄養不良に対しての治療が必要になると予想されています。
ジンバブエ政府やパートナー団体とともに、ユニセフは、栄養不良の治療や安全な水の提供、保健施設への下痢の治療薬の提供、貧しい家庭への給付金支援などをおこない、厳しい状況にある子どもたちが保護と支援を確実に受け取ることができるように活動しています。
これらの活動は、影響を受けた家庭に穀物を届ける政府の干ばつ支援プログラムを補い、相互効果を生んでいます。
現在のところ、ジンバブエでの支援活動のためにユニセフが要請している2,180万米ドルに対し、動員できている資金は310万米ドルにとどまっています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)