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ヒューマンタッチ総研が独自分析 国土交通省の「2020年度予算概要」から見る建設業の今後

防・減災、インフラ整備の予算が前年度を上回り、建設市場は堅調に成長見通し

 ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:高本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、国土交通省の「2020年度予算概要」などから建設業界の今後についてまとめました。防災、減災対策や老朽化したインフラ対策を中心に前年度を上回る予算が投入されており、建設市場は堅調に推移する見通しです。




[表: https://prtimes.jp/data/corp/5089/table/984_1.jpg ]



■2020年度の公共事業関係費は5兆9,369億円となり前年度と同水準を維持
 国土交通省の「2020年度予算概要」によると、公共事業関係費は5兆9,369億円(前年度比99.5%)となり、防災・減災、国土強靱化3カ年緊急対策を集中的に実施するための臨時・特別措置が別枠で6,802億円積み増しされて大幅な増加となった前年度とほぼ同水準となりました。(図表1.)

【図表1. 国土交通省の公共事業関係費の推移(単位:億円)】
[画像1: https://prtimes.jp/i/5089/984/resize/d5089-984-375321-0.jpg ]

出典:国土交通省「予算概要」各年度版より作成


■防災・減災対策とインフラ老朽化対策に前年を上回る予算を投入
 建設業に関連する主な予算項目を見ると、防災・減災対策と老朽化したインフラ対策を中心に前年度を上回る予算が投入されています。(図表2.)
 具体的には、「水防災意識社会」の再構築に向けた水害対策の推進に6,247億円(前年度比104%)、集中豪雨や火山噴火等に対応した総合的な土砂災害対策の推進に1,309億円(同102%)、将来を見据えたインフラ老朽化対策の推進に6,901億円(同141%)など、前年度を上回る予算が投入されています。
 また、整備新幹線の着実な整備に804億円(同101%)、効率的な物流ネットワークの強化に4,304億円(同104%)など、将来の成長に向けた分野においても一定水準の予算が確保されています。

【図表2. 建設業に関連する主な予算項目・予算額・概要一覧】
[画像2: https://prtimes.jp/i/5089/984/resize/d5089-984-774871-1.jpg ]

出典:国土交通省「公共事業関係予算のポイント」より作成


■建設業の人材確保、人材育成に前年を上回る予算を確保
 次に、国土交通省と厚生労働省が連携しておこなう「建設業の人材確保・育成に向けて(2020年度予算案の概要)」を見ると、建設産業の働き方改革の推進に1.46億円(前年度比140%)、建設事業主等に対する助成金による支援に61.8億円(同105%)、ハローワークにおける人材不足分野に係る就職支援の拡充に38.6億円(同113%)と、前年度を上回る予算が投入されています。
 今後についても、建設業の人材確保、人材育成への積極的な支援が維持されそうです。(図表3.)

【図表3. 建設業の人材確保・育成に向けた予算の概要】
[画像3: https://prtimes.jp/i/5089/984/resize/d5089-984-672901-2.jpg ]

出典:厚生労働省・国土交通省「建設業の人材確保・育成に向けて(2020年度予算案の概要)」のポイントより作成


■2020年度も建設市場は堅調に推移する見通し
 国土交通省の統計資料から、建設工事の出来高、手持ち工事高、受注工事高の推移を見ると、2019年11月の出来高は5兆26億円で、前年同月の4兆9,156億円を上回っています(図表4.)。2019年の出来高は、好調であった2018年とほぼ同じ水準で推移しており、追込みに入った東京オリンピック・パラリンピック関連の建設需要の継続を背景に、2019年の建設市場は堅調に推移したと言えます。
 また、手持ち工事高(受注した工事金額のうち、その時点で工事が終わっていない金額)については2019年11月時点で33兆9,555億円となり、前年同月の32兆8,441億円を上回る高水準となっています。また、2019年の受注工事高はほぼ2018年並みの高水準で推移しており、中長期的にも建設市場は堅調に推移すると考えられます。

【図表4. 月別の出来高・手持ち工事高・受注高の推移(単位:億円)】
[画像4: https://prtimes.jp/i/5089/984/resize/d5089-984-198034-3.jpg ]

出典:国土交通省「建設工事受注動態統計調査」「建設総合統計」より作成


■ヒューマンタッチ総研所長・高本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)のコメント
[画像5: https://prtimes.jp/i/5089/984/resize/d5089-984-833350-4.jpg ]

 2020年度予算を見ると、防災・減災対策と老朽化したインフラの整備に引き続き大きな予算が投入される方向性になっています。また、手持ち工事高も豊富であり受注高も高水準であることから、東京オリンピック・パラリンピックが終了する2020年9月以降についても、建設市場は堅調に成長するのではないかと考えられます。
 また、建設業における人材不足は大きな政策課題だと考えられており、人材確保、育成を支援するための予算も前年度を上回る規模で投入されています。
 このような状況を鑑みると、2020年度についても、堅調な建設市場を背景に、人材不足への対応が建設業各社にとっての大きな課題になると考えられます。


ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 ------------------------------
●代表者:代表取締役 高本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
●コーポレートサイトURL:https://human-touch.jp/
●ヒューマンタッチ総研サイトURL:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/


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