LINE、宮城県教育委員会・仙台市教育委員会と共同開発した教材「みやぎ情報活用ノート」を公開
[19/03/05]
提供元:PRTIMES
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全国初、新学習指導要領を踏まえた情報活用能力育成のための教材を、第一弾として小学生向けに開発
LINE株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:出澤剛)は、宮城県教育委員会および仙台市教育委員会と情報活用能力育成のための教材「みやぎ情報活用ノート」を共同開発し、本日より無償で提供を開始いたしますので、お知らせいたします。
[画像: https://prtimes.jp/i/1594/1497/resize/d1594-1497-131255-0.png ]
LINEは、2017年11月2日に、宮城県教育委員会および仙台市教育委員会と「みやぎ情報活用能力育成共同プロジェクト事業」を立ち上げ、本事業の実施にかかる協定を締結※1しました。
※1:詳細はプレスリリース( https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1929 )をご参照ください。
情報化社会の進展に伴い、子どもたちにおいても情報の接触や発信の機会が増加する中で、情報や情報技術を適切かつ効果的に活用しながら問題を発見・解決し、自分の考えを形成する力とともに、情報モラル・セキュリティの理解、責任を持って適切に情報を取り扱おうとする態度の育成も求められています。新学習指導要領では、そういった要素を教科の枠を超えた全ての学習の基盤となる資質・能力として「情報活用能力」と位置づけています。
この「情報活用能力」を育成することを目的に、LINE、宮城県教育委員会、仙台市教育委員会は、教育工学・情報教育・メディア教育などの分野を専門とする有識者である、東北大学大学院 堀田龍也教授、東北学院大学 稲垣忠教授、宮城教育大学 安藤明伸准教授、静岡大学 塩田真吾准教授のご協力のもと、「みやぎ情報活用ノート」を作成し、第一弾として小学生向けに教材を無償で公開いたしました。
「みやぎ情報活用ノート」は、情報活用能力育成のために必要な、活動スキル・探究スキル・プログラミング・情報モラルの4つの分野を1冊にまとめました。各分野、小学校低学年向け・中学年向け・高学年向けの3種類のワークシートと、教員向けのモデル指導案で構成されています。このような複数分野にまたがる発達段階に応じた情報活用能力育成の教材は全国初となります。小学生向けの教材に続き、今後は中学生向け、高校生向け教材も開発を行っていきます。
なお、本教材は、仙台市教育委員会のホームページから、どなたでも閲覧・活用が可能です。
「みやぎ情報活用ノート」ダウンロードサイト http://www.sendai-c.ed.jp/~frontier/jyouhou-katuyou/index.html
LINEは、今後も自治体と緊密に連携しながら、CSR活動として取り組んでいる児童・生徒のインターネットの適正な利用に向けた啓発活動の推進や、情報活用能力の育成を支援してまいります。
「情報活用ノート」詳細
■各教材の特徴、ねらい
【活動スキル編】
情報手段を活用するための基礎的な知識・技能を養う内容です。低学年はカメラの操作、中学年はコンピュータでの文字入力(タイピング)、高学年はウェブ検索をテーマにし、今後の様々な教科・領域の学習において、児童が情報を調べたり、情報機器を使って編集したり、発信したりする活動を支えるための基礎となるスキルを学ぶ内容となっています。
【探究スキル編】
課題を設定・発見し、解決に必要な情報を集めて整理・分析し、その結果をまとめ・表現する力を養う内容です。低学年向けでは複数の事柄の特徴をベン図を用いて情報を読み取り、比較・分析します。中学年向けでは調べ学習に必要な情報の「収集・編集(整理・分析・表現)・発信」といった流れを学びます。高学年向けでは、情報を組み合わせ、新たな考えを生み出すことを目指した学習活動を行います。これらはあらゆる教科・単元に持ち込んで活用できる内容となっています。
【プログラミング編】
コンピュータをより適切、効果的に活用していくための仕組みを知り、主体的な活用に結びつけられる内容です。低学年向けは、付箋を使用して抽象から具体へと事象を順序立てることを意識させ、問題の解決には必要な手順や順番があることを気付かせる内容となっています。中学年以上は、ICT機器を活用し、全ての教科でも応用できるように汎用性の高いクイズを作成するというアプローチで、特に高学年向けでは複数のクイズを制作しながらその関係性、順序、組み合わせを意識させるとともに、プログラミングの体験を通して教科の内容をより深く理解できることに結びつけられる内容となっています。
【情報モラル編】
情報技術の役割・影響の理解や情報社会で適切に活動するためのもととなる態度を養う内容です。低学年は絵を見ながら日常のモラルを学び、中学年以上は、児童自身らが話し合いを通じて当事者意識を醸成するために「カード教材」を取り入れています。日常モラルだけでなくゲームやインターネットの要素も盛り込み、使いすぎの影響やネットの特性をテーマにしています。
■ご協力頂いた有識者からのコメント
東北大学大学院 堀田龍也 教授(全体総括)
子供たちが将来どのような道に進む場合でもテクノロジーの活用を避けることができない現状の中で、テクノロジーを理解し、問題解決に活用しながら、豊かな生活や社会の実現を思い描くことができる人材育成が学校教育に求められています。学習指導要領に示された主体的・対話的で深い学びの実現に向け、必要に応じてICTを活用し、情報を収集・判断・選択・整理・共有しながら、相手の状況に応じて表現したり、情報の真価を冷静に判断したりしてコミュニケーションを円滑にする学習活動を支えるのは“情報活用能力”です。この度三者が共同で作成した「みやぎ情報活用ノート」の活用を通じて、これからの未来を担う子供たちのより深い学びの実現に結びつくことを願っております。
東北学院大学 稲垣忠 教授(活動・探究スキルのアドバイザーを担当)
「活動スキル」は、情報活用能力の中でも基礎となります。適切に学校の情報教育の計画に位置付け、習得状況を把握し、必要に応じて改善するカリキュラム・マネジメントを行うことが重要です。また、「探究スキル」は、子どもたちが探究的に学ぶ際に支えとなる力です。シンキングツール(思考ツール)等を使いながら情報を整理する技法を身につけていれば、課題解決がスムーズになります。学校に整備された、あるいはこれから整備されるICT環境を、児童生徒が存分に活用できるようにするヒントとしてご活用ください。
宮城教育大学 安藤明伸 准教授(プログラミングのアドバイザーを担当)
新学習指導要領への移行期間ということを考慮し、よりプログラミングに近い活動へとつなげられるものを制作しました。これがゴールではなく、まずはプログラミング教育のねらいと関係のある情報活用能力をバランス良く育成していくための導入として位置付け、ここから児童生徒や学校の実態に即した展開を期待しています。プログラミングの実体験を通じながら、様々な授業での活用場面を広げてください。
静岡大学 塩田真吾 准教授(情報モラルのアドバイザーを担当)
情報モラル教育としてトラブル事例を検討するだけでは,子どもたちは「そんなの自分には関係ないし」と感じてしまい,当事者としての自覚を持ちにくいという課題があります。どうしたら子どもたちに問題を自分のこととして自覚させられるかという視点で,「考え,議論する情報モラル」を目指してください。
LINE株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:出澤剛)は、宮城県教育委員会および仙台市教育委員会と情報活用能力育成のための教材「みやぎ情報活用ノート」を共同開発し、本日より無償で提供を開始いたしますので、お知らせいたします。
[画像: https://prtimes.jp/i/1594/1497/resize/d1594-1497-131255-0.png ]
LINEは、2017年11月2日に、宮城県教育委員会および仙台市教育委員会と「みやぎ情報活用能力育成共同プロジェクト事業」を立ち上げ、本事業の実施にかかる協定を締結※1しました。
※1:詳細はプレスリリース( https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1929 )をご参照ください。
情報化社会の進展に伴い、子どもたちにおいても情報の接触や発信の機会が増加する中で、情報や情報技術を適切かつ効果的に活用しながら問題を発見・解決し、自分の考えを形成する力とともに、情報モラル・セキュリティの理解、責任を持って適切に情報を取り扱おうとする態度の育成も求められています。新学習指導要領では、そういった要素を教科の枠を超えた全ての学習の基盤となる資質・能力として「情報活用能力」と位置づけています。
この「情報活用能力」を育成することを目的に、LINE、宮城県教育委員会、仙台市教育委員会は、教育工学・情報教育・メディア教育などの分野を専門とする有識者である、東北大学大学院 堀田龍也教授、東北学院大学 稲垣忠教授、宮城教育大学 安藤明伸准教授、静岡大学 塩田真吾准教授のご協力のもと、「みやぎ情報活用ノート」を作成し、第一弾として小学生向けに教材を無償で公開いたしました。
「みやぎ情報活用ノート」は、情報活用能力育成のために必要な、活動スキル・探究スキル・プログラミング・情報モラルの4つの分野を1冊にまとめました。各分野、小学校低学年向け・中学年向け・高学年向けの3種類のワークシートと、教員向けのモデル指導案で構成されています。このような複数分野にまたがる発達段階に応じた情報活用能力育成の教材は全国初となります。小学生向けの教材に続き、今後は中学生向け、高校生向け教材も開発を行っていきます。
なお、本教材は、仙台市教育委員会のホームページから、どなたでも閲覧・活用が可能です。
「みやぎ情報活用ノート」ダウンロードサイト http://www.sendai-c.ed.jp/~frontier/jyouhou-katuyou/index.html
LINEは、今後も自治体と緊密に連携しながら、CSR活動として取り組んでいる児童・生徒のインターネットの適正な利用に向けた啓発活動の推進や、情報活用能力の育成を支援してまいります。
「情報活用ノート」詳細
■各教材の特徴、ねらい
【活動スキル編】
情報手段を活用するための基礎的な知識・技能を養う内容です。低学年はカメラの操作、中学年はコンピュータでの文字入力(タイピング)、高学年はウェブ検索をテーマにし、今後の様々な教科・領域の学習において、児童が情報を調べたり、情報機器を使って編集したり、発信したりする活動を支えるための基礎となるスキルを学ぶ内容となっています。
【探究スキル編】
課題を設定・発見し、解決に必要な情報を集めて整理・分析し、その結果をまとめ・表現する力を養う内容です。低学年向けでは複数の事柄の特徴をベン図を用いて情報を読み取り、比較・分析します。中学年向けでは調べ学習に必要な情報の「収集・編集(整理・分析・表現)・発信」といった流れを学びます。高学年向けでは、情報を組み合わせ、新たな考えを生み出すことを目指した学習活動を行います。これらはあらゆる教科・単元に持ち込んで活用できる内容となっています。
【プログラミング編】
コンピュータをより適切、効果的に活用していくための仕組みを知り、主体的な活用に結びつけられる内容です。低学年向けは、付箋を使用して抽象から具体へと事象を順序立てることを意識させ、問題の解決には必要な手順や順番があることを気付かせる内容となっています。中学年以上は、ICT機器を活用し、全ての教科でも応用できるように汎用性の高いクイズを作成するというアプローチで、特に高学年向けでは複数のクイズを制作しながらその関係性、順序、組み合わせを意識させるとともに、プログラミングの体験を通して教科の内容をより深く理解できることに結びつけられる内容となっています。
【情報モラル編】
情報技術の役割・影響の理解や情報社会で適切に活動するためのもととなる態度を養う内容です。低学年は絵を見ながら日常のモラルを学び、中学年以上は、児童自身らが話し合いを通じて当事者意識を醸成するために「カード教材」を取り入れています。日常モラルだけでなくゲームやインターネットの要素も盛り込み、使いすぎの影響やネットの特性をテーマにしています。
■ご協力頂いた有識者からのコメント
東北大学大学院 堀田龍也 教授(全体総括)
子供たちが将来どのような道に進む場合でもテクノロジーの活用を避けることができない現状の中で、テクノロジーを理解し、問題解決に活用しながら、豊かな生活や社会の実現を思い描くことができる人材育成が学校教育に求められています。学習指導要領に示された主体的・対話的で深い学びの実現に向け、必要に応じてICTを活用し、情報を収集・判断・選択・整理・共有しながら、相手の状況に応じて表現したり、情報の真価を冷静に判断したりしてコミュニケーションを円滑にする学習活動を支えるのは“情報活用能力”です。この度三者が共同で作成した「みやぎ情報活用ノート」の活用を通じて、これからの未来を担う子供たちのより深い学びの実現に結びつくことを願っております。
東北学院大学 稲垣忠 教授(活動・探究スキルのアドバイザーを担当)
「活動スキル」は、情報活用能力の中でも基礎となります。適切に学校の情報教育の計画に位置付け、習得状況を把握し、必要に応じて改善するカリキュラム・マネジメントを行うことが重要です。また、「探究スキル」は、子どもたちが探究的に学ぶ際に支えとなる力です。シンキングツール(思考ツール)等を使いながら情報を整理する技法を身につけていれば、課題解決がスムーズになります。学校に整備された、あるいはこれから整備されるICT環境を、児童生徒が存分に活用できるようにするヒントとしてご活用ください。
宮城教育大学 安藤明伸 准教授(プログラミングのアドバイザーを担当)
新学習指導要領への移行期間ということを考慮し、よりプログラミングに近い活動へとつなげられるものを制作しました。これがゴールではなく、まずはプログラミング教育のねらいと関係のある情報活用能力をバランス良く育成していくための導入として位置付け、ここから児童生徒や学校の実態に即した展開を期待しています。プログラミングの実体験を通じながら、様々な授業での活用場面を広げてください。
静岡大学 塩田真吾 准教授(情報モラルのアドバイザーを担当)
情報モラル教育としてトラブル事例を検討するだけでは,子どもたちは「そんなの自分には関係ないし」と感じてしまい,当事者としての自覚を持ちにくいという課題があります。どうしたら子どもたちに問題を自分のこととして自覚させられるかという視点で,「考え,議論する情報モラル」を目指してください。