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週末(12日)のNY「金」市場は1477ドル(84ドル安)、これを受け東京工業品の15日は4579円(412円安)の急落となりました。(株)メリンダ・ダイヤモンドの「金」相場についての市況分析です。

週明け(15日)の東京工業品の「金」相場は、週末のNY市場の急落を受け急落して始まりました。

週明けの東京市場では早朝は下げ過ぎの値頃感から実需筋の買いが入り、

1494ドル近辺まで上昇する場面が見られましたが、10時20分過ぎ頃から11時にかけて

1483ドル1432ドル近辺にスト−ンと落ち込み、

東京工業品のグラム建て価格も98円近辺の円高も伴い4542円に週末終値比449円安まで急落しました。

本日発表の中国の2012年1−3月のGDP速報値が、7.7%の増加と予想の8.1 %を下回ったことも

最大の「金」消費国である中国の景気減速を懸念する動きもあったようです。

「劇場シンドローム」という言葉がありますが、

劇場で観劇中に誰かが「火事だァ−」と叫ぶと観客は一斉に出口に殺到し、我先に逃げようとします。

今回の暴落現象はまさに「劇場シンドロ−ム」のごとく一斉に持っていた「金」ポジションを手放し

売りが殺到したようにも見受けられます。

では何故このような急激な変化が「金」市場に起こったのでしょうか?

(1)米FRBの金融緩和政策の早期の停止、

及び金利政策の転換などがFOMCの公開議事録から明らかになり、

「金」相場の急落に弾みがついたのは1685ドル近辺にあった1月の後半でしたが、

それに合わせたように「金」ETFの売り物が昨年末から続き、

最大手のSPDRゴ−ルドシェア−ズの残高は昨年12月から比べて、

ピーク時の残高1354トンから1181.42トンに、173トン減少し、

実に14%減と大幅に減少しています。特に4月の減少分が約40トンと大きかったようです。

先週後半は

(1)北朝鮮のミサイル発射台が上を向いたと緊張が走り、

(2)米3月の雇用統計の悪化などで米金融緩和策の早期停止議論が遠のき、

(3)先物市場の買い残高が400トン台と売られ過ぎを示す水準に来ていたことや、

(4)1560ドル近辺と中国・インドの実需筋が買う安値水準であったこと、

(5)南欧経済圏に落ち着きがでていたことなど

「金」市場にはプラス材料が多かったのですが、相場とは思惑通りには動かないもので、

先週末からの急落場面となっていたのですが、その原因を探ると、

(1)先週末にはNYコメックス市場でオ−プニングにメリル・リンチから

400万オンス(約124トン)の大口の売り注文が出たのがきっかけとも言われていますが、

ゴールドマン・サックス(GS社)を中心に各種金融機関の相場見通しの引き下げと、

ポジションの解消売が続いている。特にGS社は「金」先物相場を1,450ドルをターゲットに売り推奨しています。

昨年12月時点では3ヶ月価格見通しを1,615ドルとしていたが、

今回は1,530ドルまで引き下げ、また、6ヶ月見通しも1,600ドルから1,490ドルまで

引き下げるなど、総じて弱気見通しを先週レポートしましたが、

既にその水準以上に下がっています。

(2)キプロスの公的「金」の売却は4億ユーロ相当の「金」売却構想ですが、

現在の金相場から換算すると、10.4トンの売却量となり、

同国の金準備13.9トンの大半が売却される計算となりますが、

量的には年間4400トンの「金」市場には小さな数字ですが 、

南欧の重債務国がキプロスのように「金」売却を開始するリスクが再確認されて弱材料とされています。

(3)「金」上場投信(ETF)の大量の売却が今回の下げ相場の大きな要因のようです。

「金」は利息を生まないが、無国籍通貨の一面を持っており、

「金」の現物を裏付けに証券として買える

「金」ETFは通貨不信やインフレヘッジには有効な投資分散法であり、

人気を集めていますが、

最大手のSPDRゴールドシェア−ズの残高は1月に21.8トン、2月に73.6トン、

3月に33.23トン、そして4月に入って40トンの減少を続け、

昨日現在で1181.42トンと大きく残高を減らしています。

その多くはヘッジファンドなどの投機資金なのですが、

「金」を売って好調な株式に移ったりしているようです。

(4)下値支持線とみられていた2011年12月の1530ドルを割り込み、

2011年7月以来の1500ドルを割り込むチャート上の悪化が投資家心理を悪化させる。

(5)CRB商品指数をはじめとする商品一般の下落が貴金属全般に影響を及ぼしている。

年初の商品指数は295.01から始まったが、

本日は287.21近辺、原油は91.82ドルから91.29と4/2の97ドル台から大きく下落しており、

「金」の独歩高だけは考えにくい。

(6)米FRBの金融緩和政策の早期の停止、及び金利政策の転換などが

FOMCの公開議事録から明らかになり、「金」相場の急落に弾みがついたのは

1685ドル近辺にあった1月の後半でしたが、米金融緩和策、QE1、QE2、QE3で

大きく上昇を続けた「金」相場にとっては、金融緩和策が最大の支援材料でしたが、

その出口戦略が12月のFOMCから数名の委員が早期停止の検討を発言していたことは、

14年末までは現在の超金融緩和策が続くものと織り込んでいた「金」市場にとっては大きな驚きで、

現在はバ−ナンキ議長が金融緩和制作に変更がないことを度々発言しているが、

投機筋や投資家は好転している株式市場への資金シフトを進めている結果が、下げ相場の最大の原因であり、

金融緩和策の変更のリスクは将来にわたって「金」市場を圧迫することになります。

さて、欧米時間に入っての「金」市場は更なる売り物に押され急落場面が続くのか、

1450ドル近辺の安値の値頃感から押し目買いが入り、または空売り筋の買い戻しから反発するのか注目されます

本稿の執筆をしている17時現在のGLOVEX先物は1440ドル、4545円、

為替は98円12銭で推移しています。

(レポートは弊社独自の調査・分析によるもので売り買いを

お薦めするものではありませんご判断は各自でお願い致します)

このレポートのお問合せは

(株)メリンダ・ダイヤモンド 担当 小野寺 靖

Tel 0120−228914(輝く石)

URL http://www.melindadiamonds.com/index.php

mail info@melindadiamonds.com

(株)メリンダ・ダイヤモンド会社概要

会社名 株式会社メリンダダイヤモンド

設立1988.7.15

代表者小野寺 靖

資本金9,000万円

本社住所〒110-0005 東京都台東区上野5-22-4リューツウ本店ビル2F

電話03-3836-2520 03-3835-3936 03-3836-2635 ファックス03-3833-2031

URLhttp://www.melindadiamonds.com

担当者 中村 浩徳 小野寺 仁詩 木内 努  平田栄介 片岡沙弥

取引銀行城北信用金庫上野支店 城北信用金庫王子営業部営

営業時間月曜〜金曜10:00〜18:00

会社の目的 宝石、貴金属及びその製品に関する製造、 販売及び輸出入業、「金」・ダイヤモンド・宝石の買取

免許情報東京都公安委員会/第306600607583号 古物商許可証

(株)メリンダ・ダイヤモンドの歴史

1973年宝石卸売業を創業

1978年香港現地法人設立。海外仕入の担当社員を常駐

1979年アメリカ New Yorkに Melinda Diamonds Inc を設立、大粒ダイヤモンドの仕入を開始

DOC会員: ニューヨーク・ダイヤモンドディーラーズクラブの 会員になり、日本人としてユダヤ社会の仲間入りをする

1986年マンハッタンのダイヤモンド街、13W46THに NY自社ビルを置く

 同年、イスラエル現地法人としてMelinda Israelをテルアビブに設立、ファンシー、及び小粒ダイヤモンドの仕入れを開始

1988年 台東区東上野1-11-10に東上野店を設置

2004年 御徒町駅南口前に移転

社長のブログ http://wind.ap.teacup.com/uminoko/

小野寺靖著「プロが伝授するダイヤモンドの賢い売り方・買い方】をご希望の方にお送りします



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